堂ヶ谷戸遺跡出土の顔面把手付土器
最終更新日 令和6年2月26日
ページ番号 208466
概要
区指定有形文化財(考古資料)
令和6年2月21日指定
〈所在〉 東京都世田谷区世田谷1丁目29番18号区立郷土資料館
〈時代〉 縄文時代中期中葉(約5,000年前)
〈点数〉 1点
〈寸法〉高さ154mm(把手の突起まで)、最大径121mm
解説
この土器は平成31年(2019)2月に実施された堂ヶ谷戸遺跡の第61次調査において、4号土壙の底部から正位に置かれた形で出土しました。
土偶装飾と動物装飾を表した抽象的な文様のみられる樽形をした小形の土器で、口縁部の一部を欠損していますが、ほぼ完全な形をしています。口縁部に顔面装飾のある把手をもち、胴下半部がくの字状をしています。把手は中空ではなく、目は細目でつり上がり、口は三角形状をしています。胴部の文様は、上半部が粘土を貼りつけた隆帯による三角形や菱形などの区画で構成され、区画内には三叉文や角押文などの文様がみられます。また、下半部には2本の横走する沈線と縦の沈線が施されています。顔面部と胴部がともに遺存した形での出土は区内で初めてであり、器形・時期からみても都内でも出土例は少なく貴重です。
※顔面把手付土器とは、深鉢形や樽形をした土器の口縁部にみられる人の顔を表現した装飾の付く土器のことで、縄文時代中期の中頃(約5,000年前)に中部・関東地方を中心に分布しています。
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