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最終更新日 2025年2月14日

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減らそう!生ごみ[第5回]

減らそう!生ごみ【第5回】

可燃ごみの約3割を占める生ごみは、燃やして処分されていますが、実は生ごみの約80%は水分で出来ています。それを燃やすということは、水を燃やしているようなもので、効率も悪くエネルギーを余分に使っていることになります。

そんな生ごみを堆肥にして有効活用できれば、家庭菜園が楽しめる上に環境保全にも大いに役立ちます。

そしてこの度、実際に生ごみ堆肥を活用した事例を見ていただきたく、令和3年度から区の啓発施設エコプラザ用賀の植栽の一部を使用し、生ごみ堆肥を活用した見本菜園を市民団体との協働の取組みとして始めたのでご紹介します。

始めは開墾作業でした

土の状態を確認するため、植栽の脇の土をスコップで掘り返してみると、土は固く石やコンクリートなどの破片が混ざり、低木や雑草の根も絡んでいて、すぐに菜園として使用するには難しい状態でした。

ドクダミなどの雑草が生い茂り、最初は右の写真(写真1)のような状態でした。

対策として、地質に応じて3つに区分けをして菜園作りを始めました。

開墾前の様子

開墾前の様子(写真1)

1.周囲を囲い、盛り土をした区域

  • 雑草を抜いて、石や木の根・異物を取り除き、出た土に市販の腐葉土・培養土・自家製の生ごみ堆肥を混ぜ込みました。(写真2)
  • 土が流れないように周囲を囲い、混ぜた土を入れて平らにし(写真3)、1週間以上おいてから苗の植え付け・葉物野菜の種まきを行いました。

    ↓経過
  • 1ヶ月後の菜園の様子(写真4)
    奥のフェンスにミニトマトを這わせ、手前にバジル・パセリ・九条ネギ・ニラなどの苗を植え、以前からあったオリーブの木陰にキンジソウを植えました。

腐葉土を投入する様子

腐葉土を投入する様子(写真2)

盛り土の様子(写真3)

盛り土の様子(写真3)

1ヶ月後の様子(写真4)

1ヶ月後の様子(写真4)

2.大きな鉢・プランターを設置した区域

  • 石や木の根が多くスコップが中々入らない箇所へは、約10cm掘り下げて大きな鉢を設置しました。
  • 鉢底に石を敷き、出た土に市販の腐葉土・培養土・生ごみ堆肥を混ぜたものを投入し(写真5)、1週間以上おいてから、里芋・山芋・ハヤトウリ・青じそなどを植えました。

    ↓経過
  • 日当たりのよい場所で里芋は順調に育ち(写真6)、秋には山芋もむかごを沢山つけました(写真7)。

鉢・プランターの様子

鉢・プランターの様子(写真5)

里芋が育っている様子

里芋の様子(写真6)

作物が育った様子

作物が育った様子(写真7)

3.深さ20cmまで耕した区域

  • 「1.周囲を囲い、盛り土をした区域」の脇の区域の雑草・石・根などの異物を取り除き、深さ20cmまで耕し、出た土に腐葉土・培養土・生ごみ堆肥を混ぜ、小さい畑を作りました。(写真8)
  • まずは落花生を植えました。(写真9)

    ↓経過
  • 夏には花が咲き、秋にはささやかな収穫を楽しみました。(写真10)

異物を取り除く様子

異物を取り除く様子(写真8)

苗植えした落花生の様子

苗植えした落花生の様子(写真9)

収穫間近の落花生の様子

収穫間近の落花生の様子(写真10)

おわりに

見本菜園作りを始めてから2年近くが経ち、はじめは固く粉っぽかった土も少しずつ柔らかくなってきました。植栽の陰にコンポスト容器を置き、収穫後に発生する野菜くずや雑草・剪定枝なども使用して、現在も堆肥作りを行っています。

家庭菜園で目指すのは、農業のように販売する目的で大量に同じ種類の野菜を作ることではなく、狭い場所や少量でもできる、新鮮で美味しくて安心して食べられる野菜作りです。

畑のように深く耕すことができない土地でも、15~20cm程耕すことができれば、出た土に市販の腐葉土・培養土・生ごみ堆肥を混ぜて菜園が作れます。深さがない場合は、水はけのよい場所にあまり深く根を張らない葉物を植えるのが良いでしょう。

また、マンションのベランダなど地面を利用できない場合も、深さのあるプランターを使えばガーデニングを楽しむことができます。

今回ご紹介した生ごみ堆肥の見本菜園では、その季節に合わせて様々な野菜を育てています。エコプラザ用賀へ来館の際はぜひお立ち寄りください。

次回は、生ごみ堆肥作り講習会について紹介します。

お問い合わせ先

清掃・リサイクル部 事業課 普及啓発

ファクシミリ:03-6304-3341