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最終更新日 2024年1月23日

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減らそう、生ごみ![第2回]

減らそう、生ごみ![第2回]

はじめに

花や野菜を自分で育て、そして元気に育ち収穫する時はとても嬉しいですよね。その植物が元気に育つためには、「光」、「空気」、「水」、「土」が大事な要素です。お日様や空気を簡単にコントロールすることはできませんが、水と土についてはコントロールできます。今回はそんな土についてのお話です。

良い土とは?

庭の隅に穴を掘って生ごみを放り込んでおくと、その土が、いつの間にか柔らかくほくほくとした土に変わり、その土を使うと元気な野菜が育つ・・・と、大昔から云われているように、生ごみは良い土の元になります。生ごみ減量が注目される中、生ごみが土づくりの材料として、今、注目されています。では、良い土とはどのような土でしょうか。

答えは、「小さな生き物が暮らしやすい」土です。

土の中には、カビやバクテリアなどの様々な微生物や小さな虫たちが暮らしています。そのようなさまざまな生き物が、土の中で有機物を分解し、また排出する成分が土の粒と粒をつないで団子状に大きな粒を作ります。この団子粒が集まった土を、「団粒構造の土」と言います。そしてこの土は、団子の中に肥料分と水分を抱え込み、団子と団子のすき間を作ることで空気を通し、また余分な水は流れ出るなど、良い土に必要な保水と排水という相反する大切な条件を満たしてくれるのです。

団粒構造の説明図

(▲団粒構造の説明図)

堆肥と肥料

堆肥とは…

多種類の微生物の働きにより、鶏ふんや落ち葉、生ごみなどの有機物が発酵・分解し、熟成してできたものを堆肥といいます。堆肥を土に混ぜてしばらく置くと、植物が育ちやすい良い土に変わっていきます。

肥料について…

人間が食事から栄養を取るのと同様に、植物が育つためにも、根が吸収できる形の無機物の栄養分(肥料)が必要です。特に、野菜は次々と収穫していくため多くの養分が必要で、肥料が欠かせません。また肥料には、大きく分けて化成肥料と有機肥料の2種類があります。

  • 化成肥料と有機肥料
    無機質原料から化学的工程により作られる、窒素・リン酸・カリ等の肥料成分をバランスよく含む化成肥料は、人間でいえば栄養剤やビタミン剤、サプリメントのようなもので、即効性はあっても良い土を作る効果は期待できません。一方、油粕や魚粉などの、生物由来の有機物から作る有機肥料は、土の中へ施すと、土の中の微生物の働きで分解されて肥料成分が作られるので、ゆっくり働き、効果が長く続きます。また、有機物が多いと有機物をえさにする微生物が増える、微生物がよく働いて土が元気になるという好循環も期待できます。
  • 生ごみ堆肥
    生ごみと米ぬかから作る生ごみ堆肥は、ある程度の肥料成分を含み、植物がじっくりとよく育つ元気な土のもとになります。プランターや鉢でカサカサになった古土も、古い根や石などの異物を取り除いてからよく日光にさらし、夏は1ヶ月程、冬は3ヶ月程生ごみ堆肥を混ぜて熟成させれば、家庭菜園に適した土として使うことができます。

終わりに

生ごみは私たちの生活の中でどうしても出てくるものです。捨ててしまうのは簡単ですが、土に返し古土を生き返らせて植物を育てることで、小さな循環の輪も作れます。楽しみながら生ごみ堆肥を作ってみませんか?

生ごみ堆肥を混ぜた土で育てた春の花の写真

(▲生ごみ堆肥を混ぜた土で育てた、春の花の写真)

お問い合わせ先

清掃・リサイクル部 事業課 普及啓発

ファクシミリ:03-6304-3341