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最終更新日 2025年2月25日

ページID 4835

河川生物調査(魚類)

魚類調査

調査概要

調査日

令和6年7月18、19日

調査地点

  • 野川 神明橋、兵庫橋
  • 仙川 大川橋
  • 丸子川 谷戸川合流点
  • 谷沢川 等々力渓谷内
  • 丸子川 西根橋

調査方法

捕獲及び目視により調査を行いました。

投網とタモ網を用いて魚類を捕獲し、現地で計測等を行なった後、放流しました。

魚類調査結果

今年度の調査において確認された魚類は17種で合計570個体でした。

確認された主な魚類は、オイカワ(193個体)、カワムツ(101個体)、ミナミメダカ(80個体)、ウグイ類(51個体)、タモロコ(35個体)などで、確認種類数が最も多かった地点は野川・兵庫橋の11種でした。

野川・神明橋

野川(神明橋:No.1)は 28 年間で 28 種が確認され、平均種類数は 9 種であった。 各年度 6~15 種の範囲で変動しており、令和 2、3 年度が 15 種、14 種と多く、近年 確認種数の変動幅が大きい。平成 6 年度の調査では 8 種が確認された。 構成種としては、調査を開始した平成 9 年度にはギンブナは第 1 優占種で、キンブ ナも確認されていたが、近年は確認されなくなった。平成 18 年度の調布堰の開放以 降回遊魚のスミウキゴリやアユが確認されるようになり、近年はカマツカ類やヒガシ シマドジョウが継続して確認されるようになった。

野川・兵庫橋

野川(兵庫橋:No.2)は 28 年間で 37 種が確認され、平均種類数は 13 種であっ た。各年度 9~19 種の範囲で変動しており、平成 25、26 年度が 18 種、19 種と最も 多くみられた。令和 6 年度の調査では 11 種が確認された。 本地点は多摩川との合流点に最も近く、また河口からの距離も短いため、マルタ やアユ等の回遊性の魚類やボラ、スズキ、マハゼ等の周縁性の魚類がみられた。これ らの種は平成 18 年度の調布堰の開放以降によくみられるようになった。

仙川・大川橋

仙川(大川橋:No.3)は 28 年間で 8 種が確認され、平均種類数は 4 種であった。 各年度 2~6 種の範囲で変動しているが、近年は 2~4 種で安定している。令和 6 年度 の調査では 4 種が確認された。採捕個体数には大きな差異がみられ、平成 11 年度は 200 個体程度であったが、平成 18 年度は 2 個体、令和 6 年度は 15 個体と少ない状態 であった。 構成種としては、調査を開始した初期の平成 9~10 年度にはコイ、ギンブナ、モ ツゴ、タモロコであったが、その後ミナミメダカが確認されるようになった。近年は ギンブナが確認されなくなり、モツゴ、タモロコの確認も少ない。 仙川は野川に合流して多摩川に注いでいるが、仙川と野川の合流部には大きな落 差が魚類の遡上の妨げとなり、多摩川からの回遊性の魚類や外来種が侵入しにくい河 川になっていることが考えられる。

丸子川・谷戸川合流点

丸子川(谷戸川合流点:No.4)は 28 年間で 19 種が確認され、平均種類数は 4 種で あった。各年度 2~8 種の範囲で変動しているが、平成 9 年度が最も種数が多く、8 種であった。その後徐々に減少し、現在は 4 種程度で安定している。令和 6 年度は 4 種が確認された。 構成種は調査開始から、近年にかけて大幅に変化している。調査を開始した平成 9 年度はコイ、キンギョ、ギンブナ、オイカワ、モツゴ、タモロコ、ドジョウ類、トウ ヨシノボリ類であったが、近年はこのうちコイ、キンギョ、ギンブナ、オイカワ、モ ツゴ、トウヨシノボリ類は確認されなくなり、代わってカワムツが多数を占め、次い でアブラハヤ、スミウキゴリ等が確認されるようになった。特に近年は侵入してきた カワムツの個体数が非常に多い状態となっている。

谷沢川・等々力渓谷内

谷沢川(等々力渓谷内:No.5)は 28 年間で 14 種が確認され、平均種類数は 3 種で あった。種類数は年度毎に 1~6 種の範囲で変化しており、経年的な傾向は認められ なかった。令和 6 年度は 3 種が確認された。 構成種は調査開始から近年にかけて大幅に変化している。調査初期の平成 9~11 年 度にはコイ、モツゴ、ドジョウ類、ギンブナ、トウヨシノボリ類 のほか、タモロコ、 カワムツが確認されていたが、近年は遊泳魚がみられなくなり、継続的に確認される 種は底生魚のドジョウ類またはドジョウ(中国大陸系統)とスミウキゴリであった。 回遊魚であるスミウキゴリは、平成 18 年度の調布堰の開放以降によくみられるよう になった。 調査地点は、深い渓谷の高木の林床で薄暗い。30 年前の環境は不明であるが、樹 木の伸展とともに薄暗くなり、河川水際の植生がわずかなセキショウのみとなったこ とで、河川内の環境が大きく変化した可能性が考えられる。

丸子川・西根橋

丸子川(西根橋:No.6)では、これまでに12種が確認されている。年度別の平均種類数は5種であり、今年度は6種が確認された。

丸子川 ( 西 根 橋 : No. 6) は 28 年間で 13 種が確認され、平均種類数は 5 種であっ た。種類数は年度毎に 3~8 種の範囲で変化しており、経年的には横ばいかあるいは 近年は少な目で推移している。令和 6 年度は 5 種が確認された。 構成種は調査初期からあまり変化はみられないが、ギンブナとモツゴは近年あま り確認されなくなった。丸子川は調布堰より下流側で多摩川と合流するため、回遊魚 であるスミウキゴリは、平成 18 年度の調布堰の開放以前から継続してみられてい た。

魚類調査結果の概要

魚類調査結果の概要は、以下のファイルをご覧ください。

河川調査(生物)報告書は、区政情報センター(世田谷区役所第1庁舎1階)や区政情報コーナー(北沢・玉川・砧・烏山総合支所)、図書館で閲覧できます。

魚類の写真

これまでに、世田谷区の河川で確認された主な魚類の写真になります。

魚類一覧(PDF:590KB)

お問い合わせ先

環境政策部 環境保全課  

ファクシミリ:03-6432-7981