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最終更新日 2025年2月25日

ページID 4833

河川生物調査(底生動物)

底生動物調査

調査概要

調査日

令和6年7月18、19日

調査地点

  • 野川 神明橋、兵庫橋
  • 仙川 大川橋
  • 丸子川 谷戸川合流点
  • 谷沢川 等々力渓谷内
  • 丸子川 西根橋

調査方法

定量調査は、約25センチメートル×25センチメートルのサーバーネットを用いて瀬の4か所から底生動物を採集し、それらを合わせて1試料(採集面積0.25平方メートル)としました。

試料は固定して持ち帰り、調査地点ごとに底生動物の同定・計数を行ないました。

定性調査は、タモ網を用いて多様な河川環境から採集を行いました。

汚濁指数の計算式

東京都環境局では、平成10年以降「東京の川の生きものと環境(1998)」の汚濁階級指数を用いています。本調査ではそれに習い、R. Pantle & H. Buck(1955)(注釈1)の汚濁指数(サプロビ指数 S)を求め、水質判定を行ないました。汚濁指数の算出方法および水質階級への当てはめは、以下のとおりです(付着藻類も同じです)。

(注釈1) R. Pantle & H. Buck(1955) Die biologisch Überwachung der Gewässerunddie Darstellung der Ergebnisse, Gas-u. Wasserfach.96:604

汚濁指数(S)=(s×Nの総和)/Nの総和

  • s 汚濁階級指数(1~4)
  • N 指標性がある種の種別個体数
汚染指数と水質階級
汚濁指数(S) 水質階級 汚濁階級指数(s)
1.0~1.5 貧腐水性(os、きれい) 1
1.6~2.5 β-中腐水性(βm、わりあいきれい) 2
2.6~3.5 α-中腐水性(αm、よごれている) 3
3.6~4.0 強腐水性(ps、とてもよごれている) 4

令和6年度底生動物調査結果

令和6年度の調査において確認された底生動物は、57種で合計3,277個体でした。

全地点を通じて最も確認個体数が多かった底生動物は、セスジユスリカのナガレユスリカ属,679個体(全体の23.9%)でした。次位以下の底生動物はミズムシ(甲殻類)の596個体(全体の21.0%)、ナガレツヤユスリカ属の258個体(全体の9.1%)、イトミミズ亜科の233個体(全体の7.8%)、コガタシマトビケラの211個体(全体の4.7%)でした。

確認種類数が最も多かった地点は野川・神明橋の33種、最も少なかった地点は仙川・大川橋の11種でした。(種類数は定性調査も含む)

野川・神明橋

コガタシマトビケラ、ナガレツヤユスリカ属など33種490個体が確認され、前年度に比べ個体数が減少しました。

重要種はスジエビが確認されました。また、外来種ではハブタエモノアラガイ、シジミ属、フロリダマミズヨコエビ、カワリヌマエビ属が確認されました。

汚濁指数は2.0で、水質階級は前年度と同様、β-中腐水性の評価になりました。

野川・兵庫橋

ナガレツヤユスリカ属、コガタシマトビケラなど30種582個体が確認され、前年度に比べ種類数、個体数ともに減少しました。

重要種はスジエビ、モクズガニが確認されました。外来種はアメリカツノウズムシ、フロリダマミズヨコエビ、カワリヌマエビ属、アメリカザリガニ、シジミ属が確認されました。

汚濁指数は1.7で、水質階級は前年度と同様、β-中腐水性の評価になりました。

仙川・大川橋

ナガレツヤユスリカ属、ミズムシ(甲殻類)など11種1,631個体が確認され、前年度に比べ種類数は減少、個体数は増加しました。

重要種は確認されませんでした。外来種はアメリカザリガニ、カワリヌマエビ属が確認されました。

汚濁指数は3.1で、水質階級は前年度と同様、α-中腐水性の評価になりました。

丸子川・谷戸川合流点

ニセケバネエリユスリカ属、シロハラコカゲロウなど28種210個体が確認され、前年度に比べ種類数、個体数ともに減少しました。

重要種ではモクズガニが、外来種ではアメリカツノウズムシ、フロリダマミズヨコエビ、カワリヌマエビ属、アメリカザリガニが確認されました。

汚濁指数は2.1で、水質階級はβ-中腐水性の評価になりました。

谷沢川・等々力渓谷内

イトミミズ亜科、ミズムシ(甲殻類)など20種119個体が確認され、前年度に比べ種類数、個体数ともに減少しました。

重要種ではオオアメンボが、外来種ではアメリカツノウズムシ、カワリヌマエビ属が確認されました。

汚濁指数は3.3で、水質階級は前年度と同様、α-中腐水性の評価になりました。

丸子川・西根橋

ハモンユスリカ属、カワリヌマエビ属など23種245個体が確認され、前年度に比べ個体数が増加しました。

重要種は確認されませんでした。外来種はアメリカヤドリミミズ、フロリダマミズヨコエビ、カワリヌマエビ属、アメリカザリガニが確認されました。

汚濁指数は4.0で、水質階級は強腐水性の評価になりました。

底生動物調査結果の概要

底生動物調査結果の概要は、以下のファイルをご覧ください。

河川調査(生物)報告書は、区政情報センター(世田谷区役所第1庁舎1階)や区政情報コーナー(北沢・玉川・砧・烏山総合支所)、図書館で閲覧できます。

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ファクシミリ:03-6432-7981