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最終更新日 2020年6月25日
ページID 743
チャドクガは、ツバキ、サザンカ、チャなどツバキ科の植物に発生します。もともと、お茶の木に発生する毒蛾だったことから「茶毒蛾(チャドクガ)」と言う名前が付いています。植え込みや生垣などで幼虫が発生し、刺す毛虫として最も問題となります。庭木などの手入れ中に毒針毛(どくしんもう)に触れることもあります。成虫(ガ)による被害例は少ないです。
葉の裏に黄色の毛玉状の卵の塊を産み付けて越冬します。
幼虫(毛虫)は4月~6月、8月~9月の年2回発生します。
孵化直後の幼虫は、葉の裏から表皮を残しながら食害し、成長するにしたがって、葉の裏や表に集団で並び、葉の縁から食べる姿が見られます。
6~7回の脱皮を経て幼虫から蛹になります。蛹になる際は、糸を吐きながら地面に降りていき、分散して蛹になります。
雌の成虫(ガ)は20ミリメートル位の大きさで、ハネの先にそれぞれ2個の小さな黒点のある黄色のガです。雄はやや小さく黒褐色をしています。
月 | 状態 |
---|---|
1月から3月 | 卵 |
4月 | 卵・幼虫 |
5月 | 幼虫 |
6月 | 幼虫・蛹 |
7月 | 成虫・卵 |
8月 | 幼虫 |
9月 | 幼虫・蛹 |
10月 | 成虫・卵 |
11月から12月 | 卵 |
チャドクガは、卵から成虫に至るまで全期間を通じて、微細な毒針を持っています。これを毒針毛と呼んでいます。蛹(さなぎ)になる直前の幼虫(毛虫)の毒針毛は、50万本にも達するといわれています。
駆除する場合は、帽子、長袖、長ズボン、ゴム手袋、マスク、メガネなど肌をできるだけ露出しないようにします。生息する樹木の葉にポリエチレン袋をかぶせ枝ごと切り取り、さらにポリエチレン袋を2重にし、しっかり口を閉じて、中の幼虫が死んだらそのまま処分します。できるだけ、幼虫が小さく、1枚の葉に群がっているうちに対応します。4月中下旬、8月上中旬が駆除の好機です。樹木全体に広がったら個人で駆除するのは難しくなります。
幼虫は、殺虫剤に弱いので園芸用殺虫剤で駆除できます。ゴキブリ用などの家庭用殺虫剤でも駆除できますが、木が傷むことがあります。また、殺虫剤をかけると幼虫が葉から落ちてくるので、落ちてくる幼虫に触れないように気をつけます。
枝を剪定しておくと駆除しやすく、チャドクガも発生しにくくなります。
殺虫剤で幼虫が死んでも、皮膚炎の原因となる毒針毛が残ります。一般家庭での駆除の基本は、生息する葉をそのまま切り取ることです。
なお、廃棄方法についてはチャドクガがついた枝葉をごみとして出す場合のお願いをご確認ください。
成虫が飛んできた場合は、とまったところを濡れた雑巾やティッシュペーパー(5枚程重ねる)で押さえつけ、毒針毛を飛散させないように捕獲します。追い回したり、殺虫剤をかけたりすると、あばれて毒針毛をまき散らすことになるので注意してください。
毒針毛に触れた直後から、かゆみをともなって赤く腫れ、1~2日後にかゆみの強い赤いブツブツができます。かゆみは2~3週間続きます。症状のあらわれ方や程度には個人差があります。毒成分としては、ヒスタミンや発痛物質が知られていますが、詳細は不明です。かゆみのある部分をかくと、幼虫(毛虫)と直接接触のなかった部分にも被害が拡大します。
セロハンテープなどで触れた周辺をそっと押さえて、毒針毛を取り去ります。その後、強い流水やシャワーで上から洗い流します。掻いたり、擦ったりすると、被害が広がるとともに毒針毛が深く刺さるので注意が必要です。
皮膚に発疹等の症状が出た場合は、皮膚科を受診してください。抗ヒスタミン軟膏、抗ヒスタミン含有のステロイド軟膏を使用します。アンモニアは効きません。目に被害を受けた場合は、水で充分に洗い流した後、眼科を受診してください。
衣類に刺さった毒針毛は、洗濯で洗い流すことができますが、一度ではとりきれないことがあるため、複数回洗濯します。あらかじめ掃除機で毒針毛を吸い取り、洗濯の際はほかの洗濯物とは一緒に洗わず、すすぎを長めにします。
世田谷保健所 生活保健課 生活環境衛生
電話番号:03-5432-2903
ファクシミリ:03-5432-3054