加湿器によるレジオネラ症の防止について

最終更新日 平成31年4月15日

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加湿器を発生源とするレジオネラ症は、加湿器内のレジオネラ属菌に汚染されたエアロゾル(目に見えない細かな水滴)を吸入したことなどが原因となります。加湿器が原因となるレジオネラ症の国内における報告例はあまりありませんが、新生児室、高齢者施設等における感染例が報告されています。また、海外でも同様の事例が報告されており、感染源として注意が必要です。

加湿器の種類

加湿器には、主にビル用の空気調和設備に組み込まれているもの(以下、加湿装置)と、家庭等で使用される卓上用や床置き式のもの(以下、ポータブル加湿器)があります。

ビルなどに設置される加湿装置の補給水は、給水配管に直接接続して供給されているのに対し、ポータブル加湿器では補給水が機器の貯蔵タンクから供給されます。

透明な貯蔵タンクで日射を透過する加湿器の場合や、室内でタンク内の水が温められた場合には、タンク内の水の残留塩素は急速に消失し、細菌の温床となることが指摘されています。なお、レジオネラ属菌は60度では5分間で殺菌されるので、水を加熱して蒸気を発生させるタイプの加湿器は感染源となる可能性は低いとされています。

加湿器がレジオネラ症の原因とならないために

レジオネラ症を予防する対策の基本は、レジオネラ属菌が繁殖しやすい状況をできるだけなくし、これを含むエアロゾルの飛散を抑制することです。

加湿器では、タンク内などに生物膜(ぬめり)が生成されることによって、レジオネラ属菌をはじめとする微生物が繁殖しやすくなります。そのため、次のような維持管理を行い加湿器のタンク内などに付着する生物膜(ぬめり)の生成を抑制し、その除去を行うことが必要です。

加湿装置

  • 加湿装置に供給する水には、水道水を使用する。
  • 加湿装置の使用開始時および使用開始期間中は1月に1回以上、加湿装置の汚れの状況を点検し、必要に応じ加湿装置の清掃等を実施するとともに、1年に1回以上、清掃を実施する。
  • 加湿装置の使用開始時および使用終了時に水抜き及び清掃を実施する。

ポータブル加湿器

  • 貯蔵タンクは毎日、タンク内を清掃するとともに、新しい水道水に入れ替える。
  • 長期間使用しない場合には、内部の水を完全に排出して乾燥させる。
  • その他、機器取扱説明書に従って、適切に維持管理を行う。

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