ハクビシン・アライグマ対策
ハクビシン・アライグマが増えています
- 海外から持ち込まれ、野生化し、現在、世田谷区内すべての地域で目撃され、数も増えてきています。
- ハクビシン・アライグマが引き起こす問題は、生活環境における被害、生態系への影響、人間への健康被害など多岐にわたっています。世田谷区では、東京都の策定した「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画」に基づき、捕獲事業を行っています。
- 世田谷区におけるアライグマ・ハクビシンの相談件数および捕獲頭数
どんな動物?
- 夜行性で、水路や側溝など水際、樹木や屋根など高所を伝い、えさを漁り、ねぐらを渡り歩きます。
- 雑食性で、庭木の果実、畑などの作物、生ごみ、ペットが食べ残したえさ、小動物などを食べます。
どんな被害があるの?
- 外壁の継ぎ目、縁の下、通風口、屋根付近などの小さなすき間から屋内へ侵入し、棲みつきます。
- 足音や鳴き声の騒音、溜め込んだ糞尿による悪臭、しみ汚れ、ダニやノミなど害虫を発生させます。
ハクビシンやアライグマを見かけたら !!!
- 野生動物は、目に見えない寄生虫がいたり、人にうつる病気にかかっていることがあります。
- ペットに近づけない、素手で触らない、外出後は手洗い、うがいをするなど、注意しましょう。
- アライグマは特に見た目のカワイイ印象とは対照的に凶暴な一面があります。まちなかで見かけたら、被害に遭わないように決して近づかないでください。
- 万が一、噛まれた場合や引っ掻かれた場合には、速やかに病院に行き、襲われたことを医師に告げ、適切な処置を受けてください。「狂犬病」「サルモネラ感染症」などを持ち込む主要媒介動物であるため、感染症を引き起こす恐れがあります。
- 許可なくハクビシン・アライグマを捕獲することは、鳥獣保護管理法により禁止されています。被害が生じている場合は、環境保全課へご相談ください。
ハクビシンとは
- 生活環境や農作物に被害を及ぼす総合対策外来種で、生態系に影響を与えるおそれがあります。
- 目撃や被害などの状況から、すでに東京都の全域に分布していて、区内の生息数も増えています。
提供 東京都環境局
ハクビシン (Masked Civet) 学名:Paguma larvata
分類 |
食肉目(ネコ目) ジャコウネコ科 |
原産 |
東南アジアから中国南東部 |
特徴 |
体毛が灰褐色から黄褐色で、四肢の体毛は黒色で、40~50センチメートルの長い尾があります。
黒色の顔面に、眼の下や耳の前に白い斑紋があります。
鼻筋に、ハクビシン特有の白い線状の模様があります。
肛門の近くに、独特のにおいを発する臭腺が発達しています。
前後の足に5本の指があり、足裏は扁平です。
運動能力が高く、平衡感覚に優れ、身体が柔軟です。
南方原産で寒さに弱く、冬場は天井裏など、暖かいところに棲みつきます。
生後十か月ごろから、つがいになり、毎年、数頭の子どもを産み続けます。
足跡
提供 東京都環境局
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食べ物 |
雑食性。甘い果実、トウモロコシなど農作物、種、昆虫、甲殻類、両生類、鳥類、鳥のヒナや卵、小動物を食べます。
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行動 |
水路や側溝を移動し、電柱や庭木、平らな壁を登り、電線や屋根を伝い、小さなすき間から建物に侵入します。
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アライグマとは
- 生活環境や農作物に被害を及ぼす特定外来生物で、希少種を食べつくすなど生態系を乱します。
- 東京都では、多摩地域を中心に分布が拡大していて、世田谷など区部への侵入が進んでいます。
提供 東京都環境局
アライグマ (Raccoon) 学名: Procyon lotor
分類
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食肉目(ネコ目)アライグマ科
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原産 |
北アメリカから中央アメリカ |
特徴 |
体毛の大部分が灰白色から明るい茶褐色です(ほとんどの体毛が黒色の場合もあります)。
眉間に黒い筋があり、目の周りから頬にかけて、黒いアイマスクのような模様があります。
耳のふちが白く、白いヒゲとともに、夜間は光っているように見えます。
20~40センチメートルの尾には長い毛があり、しま模様(5~7条の黄色と黒のリング状)があります。
体重は個体差があり、2~10キログラム程度 、まれに20キログラムを超える個体もあります。
前足、後ろ足とも、5本の指に鋭い爪があり、前足の指が長く、物をつかむことができます。
視力が弱く、両方の前足を水中に入れ、獲物を探るしぐさが、手を洗うように見えます。
暗渠や側溝、木の上のうろ(洞)、他の動物が掘った巣穴、住宅の天井裏などに棲みつきます。
生後一年ごろから、つがいになり、毎年、数頭の子どもを産み続けます。
足跡
提供 東京都環境局
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食べ物 |
雑食性。果実、木の実、野菜、穀物、小動物、鳥のヒナや卵、爬虫類、両生類、魚類、昆虫、甲殻類を食べます。
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行動 |
河川敷や水路、側溝を移動し、電柱や庭木に登り、枝や屋根を伝って、すき間をこじ開け、建物に侵入します。
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家屋被害を受けないために
- 家屋被害を受けないために、まずはご自身で対策を行い、予防することが大事です。外来生物からの家屋被害対策をしっかりと行うことで、 自分の家屋だけではなく周辺地域の防除にもなるため、結果として地域全体の環境保全にもつながります。
ねぐらをなくしましょう
- ねぐらの近くで煙が出る殺虫剤を焚く、木酢液などの忌避剤を撒くなどして、追い出しましょう。
- 縁の下や通風口、増築部分の屋根付近の継ぎ目などのすき間を頑丈なものでふさぎましょう。
- 庭への侵入予防策としてネットや電気柵を設置することも有効です。
- 近くで目撃したり、被害の情報があったときは棲みつかれないよう、特に気をつけましょう。
- 庭木の枝を伝って屋内に侵入されないよう、枝が屋根にかかる前に、定期的に剪定しましょう。
(補足) 自費で行う工事を発注する前には複数の見積書を取り寄せ、工事内容や請負金額について確認することをお勧めします。
えさをなくしましょう
- 庭木の果実や畑の作物は早めに収穫し、葉やつる、茎などは残さず、速やかに片付けましょう。
- 生ごみは収集日の朝に集積所へ出し、ペットの食べ残しは放置せず、速やかに片付けましょう。
- 金魚や鯉、水生動物など外で飼うペットは、食べられてしまわないよう、しっかりと防護しましょう。
世田谷区の防除事業について
- 世田谷区では、アライグマ・ハクビシンによる被害対策強化および、捕獲率の向上を目的とした東京都の「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画」に基づき、「世田谷区有害鳥獣対策緊急事業」を実施しています。被害にあった住宅等に委託した専門業者を派遣し、棲みつかれたところや侵入経路に捕獲器を設置して、捕獲事業を行っています。
- 汚損や悪臭などの被害に遭われ、捕獲器の設置を希望されるときは、以下をご確認下さい。
実施区域について
対象の建物
- 住宅(集合住宅を含む。)
- 神社仏閣
- 公立の施設
- 都営住宅・公社住宅・UR都市機構(旧公団住宅)の賃貸住宅
- 店舗・工場・事務所その他の事業所
- 小屋、ガレージおよびこれらに類するもの
- 社宅・学生寮およびこれらに類するもの
- 私立の学校
被害状況
- ハクビシンまたはアライグマが建物に侵入し、棲みついている。
- 建物内で、ハクビシンまたはアライグマの糞尿などによる被害が発生している。
捕獲器設置における同意事項
- 対象の建物の所有者または管理者による依頼、および以下1~5についての同意が必要です。
- 捕獲器の設置および回収などの作業の立会い
- 毎日の捕獲器の見回り
- 週一回程度のえさの取りかえ(えさ代は自己負担)
(補足)高齢者のみ世帯、障害者のみの世帯で、えさの取りかえ作業が難しいときは、ご相談ください。
- 捕獲器に動物がかかったときの速やかな連絡
- 同一建物の捕獲依頼は、年度内につき1回です。
(補足)天井裏に設置した捕獲器の外周から概ね1メートル以内の範囲1ヶ所のみ、清掃・消毒ができます。また、捕獲後の処分については委託業者にて適正な処理にて行います。
相談・問い合わせ先
環境政策部 環境保全課
環境保全
電話番号 03-6432-7137 ファクシミリ 03-6432-7981
総合支所地域振興課
計画・相談(世田谷は計画調整・相談)
- 世田谷 電話番号 03-5432-2818 ファクシミリ 03-5432-3032
- 北沢 電話番号 03-5478-8038 ファクシミリ 03-5478-8004
- 玉川 電話番号 03-3702-1134 ファクシミリ 03-3702-0942
- 砧 電話番号 03-3482-1324 ファクシミリ 03-3482-1655
- 烏山 電話番号 03-3326-1207 ファクシミリ 03-3326-1050
ハクビシン・アライグマ被害対策講習会
- 区の政策事業として、毎年秋頃 (10月頃) に一回、有害鳥獣に関する情報周知として、被害対策講習会を行っております。
- 今年度の被害対策講習会については、終了致しました。多くの皆様にお申し込みを頂き、誠にありがとうございました。
日時:10月9日 14時~16時
場所:烏山区民会館
参加人数:17人
- 次回は、来年10月下旬頃の開催を予定しております。
令和6年度 ハクビシン・アライグマ被害対策講習会に関する詳細はこちら(次第・質疑応答・感想意見)
ハクビシン・アライグマに関するQ&A (過年度 被害対策講習会 質疑応答含む)