奥沢1~3丁目等界わい形成地区素案における建築物の色彩について

最終更新日 令和3年10月25日

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はじめに

界わい形成地区においては、魅力ある奥沢の風景を守り育てるため、戸建て住宅等小規模な建築物も対象として建築物の外壁の色彩基準を定めます。

奥沢の街並み
おくさ「わ」風景キャラクター わっこちゃん

色の基礎知識

色彩の三属性

色彩について

色が持つ3つの性質(色相、明度、彩度)を色彩の三属性といいます。どのような色もこの3つの性質によって分類・表示することができます。

三属性の概念図
色の三属性

色相(色合い)

明度(明るさ)

彩度(鮮やかさ)

色相(色合い)

色相環
マンセル色相環

色相は10種類の色の頭文字をとったアルファベットと、その度合いを示す数値を組み合わせて表記します。

例)YR系=黄赤系

明度(明るさ)

明度表
明度

明度は明るさの度合いで、0から10までの数値で表します。暗い色(黒)ほど0に近くなり、明るい色(白)ほど10に近くなります。

彩度(鮮やかさ)

彩度表
彩度

彩度は鮮やかさの度合いで、0から14までの数値で表します。最も鮮やかな色の彩度は色相によって異なり、赤や黄では14程度、青や緑では8程度です。

色の表し方(マンセル記号)

桜の葉のマンセル値
例)桜の葉のマンセル値

色相、明度、彩度の組み合わせにより、色彩を定量的に表すことができます。これを、「マンセル記号」といいます。

風景と色彩

区内の建築物等の外観に多く用いられている色は、暖色系(YR系・Y系)となっています。こうした街並みの中で異なる色相を一定の面積で用いると、違和感が生じやすいため、色相を整えることが大切です。

街並みの色相1


また、明度や彩度も、周辺の街並みを十分に観察し、突出しないよう調和を図ることが重要です。特に彩度については、派手な色彩を使用すると目立ち過ぎて街並みの調和や連続性を乱してしまいがちなため、十分な配慮が必要です。

街並みの色相2


特に、彩度が高くなると、みどりや周辺との調和を図ることが難しくなり、浮いてしまう印象となりがちのため注意が必要です。

街並みの彩度

奥沢1~3丁目の街並みの色彩

界わい形成地区における重点エリアとなる予定の下記2か所のエリアについて、建築物の色彩調査を行いました。

【調査範囲】

(仮)歴史と緑のエリア(奥沢2丁目の一部)

(仮)斜めの道エリア(奥沢1・3丁目の奥沢駅から奥沢子安公園を結ぶ道の沿道)

【調査期間】令和3年7月26日から令和3年7月29日

【調査棟数】288棟

※調査は道路から目視により行い、私有地内には立ち入っておりません。

調査範囲マップ

建築物の外壁に概ね4月5日以上使用されているメインの色彩について、傾向を示します。

色相の傾向

グレーや暖色系の自然な色がほとんどを占めていました。

色相の傾向円グラフ

明度の傾向

明度4以上の明るめの色がほとんどを占めていました。

明度の傾向円グラフ

彩度の傾向

彩度4未満の落ち着いた色がほとんどを占めていました。

彩度の傾向円グラフ

奥沢1~3丁目等界わい形成地区における色彩基準(素案)

現在、奥沢1~3丁目等の界わい形成地区指定予定の区域は、マンション等の比較的大規模な建築物(※1)を対象とした、PDFファイルを開きます一般地域(※2)の色彩基準が適用されています。

界わい形成地区に指定されると、戸建て住宅等の小規模な建築物も対象となり、新たに色彩基準が適用されます。ただし、現在建っている建築物には適用されず、界わい形成地区指定以降、新たに建築等(※3)をされる建築物が対象となります。

(注釈1)延床面積1,500平方メートル以上又は高さ10m以上の建築物(用途地域による)

(注釈2)世田谷区風景づくり条例に基づく一般地域

(注釈3)新築、改築、増築、大規模な修繕又は模様替え、外壁の塗り替えを含む。

色彩基準の対象

色彩基準の対象

色彩基準の内容(素案)

界わい形成地区指定後は、建築物の外壁に使用する色彩について、以下の数値基準を定めます。(数値基準は外壁各面の五分の四以上の部分に関する基準です。)

重点エリア

重点エリアで使用できる色彩

重点エリア以外

重点エリア以外の色彩基準

また界わい形成地区全域を対象として、以下の「色彩の考え方」に基づき、配慮をお願いします。

色彩の考え方

色彩の考え方

外壁

  1. 区内で多く使用されている暖色系の色相を用い、統一感のある街並みとなるよう配慮する。暖色系以外の色相を使う場合は彩度を低くするよう配慮する。
  2. 高明度の色彩は街並みに違和感が生じやすいため、彩度を低くおさえ、低光沢の素材を用いるなど配慮する。汚れの目立ちやすいパステルカラーは避ける。
  3. 明度差(コントラスト)の大きい配色や複数の色相による配色などは街並みに違和感が生じやすいため、配色は明度差を5未満におさえた同系色を用いるよう配慮する。
  4. 中高層部は遠景からの眺望に配慮し、空と対比が大きい暗い色 (明度4未満)を避け彩度も低めにおさえるよう配慮する。

屋根

  1. 屋根面の立ち上がりは外壁に含めて面積割合を算定する。
  2. 眺望や周囲の街並みや樹木などとの調和を踏まえ、以下に示す色彩を用いるよう配慮する。
    屋根の色彩について

    色相

    明度

    彩度

    5YR~5Y

    勾配屋根:6以下

    陸屋根 :7以下

    4以下

    その他の色相

    勾配屋根:6以下

    陸屋根 :7以下

    2以下

緑との調和

周辺の樹木との調和を図るため、樹木の色彩(明度5、彩度6程度)より目立ちすぎないよう、明度および彩度の対比を和らげ、樹木と調和しやすい暖色系の色相を用いるよう配慮する。

素材

反射や光沢の強いものは避け、落ち着いた自然な表情の建材や塗料を用いるよう配慮する。

【参考】奥沢1~3丁目の街並みの色彩分布(重点エリアのみ)と色彩基準(素案)
色彩分布と色彩基準(素案)
色彩分布と色彩基準

関連リンク

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