野毛三丁目崖線地区周辺
最終更新日 平成18年6月9日
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野毛三丁目崖線地区周辺のまちづくり
世田谷区の西南部に連なる国分寺崖線とその周辺は、多摩川が10万年以上の歳月をかけて作り出したもので、斜面地に残る樹林、湧水、川の流れなどの豊かな自然環境や心和む風景に恵まれた地域となっています。こうした水と緑に恵まれた自然環境は、世田谷区民のかけがえのない財産であり、その恵みをすべての区民が享受しながら、将来の世代に引き継いでいかなければなりません。
世田谷区では、国分寺崖線を「みどりの生命線」と位置づけ、これまで、公園・緑地等の確保を始め、保存樹木・樹林の指定、特別保護区の指定など、その豊かな自然環境を守り育てるために様々な取組みを実施してきました。しかしながら、近年の建築にかかわる法改正や技術進歩などを背景に、崖線沿いに住宅開発が広がり、みどりが減少していることも否定できません。
野毛三丁目崖線地区周辺は、特に多様な樹林や湧水などが存在し、その連続した緑の帯は、多摩川河川敷からも望むことができます。また、当該地区より南東方向には、崖線上にまとまった緑地は乏しく、水と緑のネットワークを形成する上で重要な位置にあるなど、みどり豊かな国分寺崖線を象徴する地域として、今後ともこの環境の維持・保全が望まれる代表的な地域です。国分寺崖線保全整備条例等の新たな取組みとともに、今後、地域の方々、事業者、区が協働して、この国分寺崖線のみどりを守り育てていくための指針として、「野毛三丁目崖線地区周辺緑地保全方針」を策定しました。
野毛三丁目崖線地区の位置等
「世田谷区国分寺崖線保全整備条例」に基づく「国分寺崖線保全整備地区」で、野毛三丁目にかかる区域です。
〈位置〉 東京都世田谷区野毛三丁目7~10番
〈面積〉 約3.18ヘクタール
7つの方針
- 良好な状態で維持されている自然的環境を永続的に担保する
現在、良好な状態で維持されている当該地区の自然的環境の保全に努めます。なかでも特に良好な自然的環境が維持されている企業所有地を中心に永続的な担保を図り、防災性能を維持します。
- 崖線上に連続した緑の帯を形成する樹林を保全する
当該地区内の崖線上に連なる約300メートルの樹林を保全し、崖線の特徴である緑の帯を維持・保全します。
- 地域に開かれた緑地とする
良好な自然的環境を保全し、地域に開かれた緑地とすることで、区民にとって様々な形で水と緑に親しむ憩いの場となるようにします。
- 歴史・文化的環境を保全する
遺跡埋蔵の可能性をはじめとした、当該地区の持つ歴史・文化的環境の保全に努めます。
- 豊富な湧水を維持・保全し、多様な生物の生息空間の形成を図る
豊富な湧水の保全をはじめ、当該地区の豊かな自然的環境がもたらす水辺環境を保全し、水生生物をはじめとする多様な生物の生息空間の形成を図ります。また、多摩川、谷沢川、上野毛自然公園の湧水池とのネットワークを考慮し、歩行者空間の確保等とともに、多様な生物にもやさしい生息空間のネットワークの形成を進めます。
- 多摩川・丸子川・谷沢川と崖線による水と緑のネットワーク形成の結節点とする
崖線の中でも多摩川との距離が近い当該地区の立地特性を活かし、崖線及び周辺の公園・緑地等の緑のネットワーク及び、多摩川と丸子川を結ぶ水辺のネットワークを形成する際の結節点として守り育てていきます。
- 区民等との協働によるまちづくりを推進する
区民、事業者、区との協働・連携によるまちづくりを進め、当該地区周辺のみどりを守り育てていきます。
実現のための方策
核となる緑地の保全
現状を踏まえた対応
緑地の保全に効果的な手法を活用し、自然的環境を維持
- 都市緑地法に基づく緑地協定・市民緑地・特別緑地保全地区、みどりの基本条例による特別保護区・保存樹林地等の緑地保全に効果的な手法を活用し、現在の自然的環境を維持します。
- 必要に応じて、緑地管理のためのサポート体制を検討していきます。
将来的な対応
公園・緑地等により永続的な自然的環境の担保
- 将来的に状況を見据えて、良好な自然的環境を活かしながら地域に開かれた都市緑地として確保していきます。
- 整備にあたっては、計画づくりの段階から住民参加で進め、防犯等にも配慮した管理を検討します。
周辺民有地の緑の保全
自然的環境と調和した市街地形成
- 緑地協定や地区計画などを活用し、自然的環境と調和した市街地の形成を目指します。
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玉川総合支所街づくり課
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