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最終更新日 2025年12月15日
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地域交通の可能性を探るべく、砧地区での実証運行を通して見えてきたコミュニティ交通の重要性を、区民・区役所のそれぞれの目線から語り合いました。あなたの暮らしにもきっとつながるお話です。
問合せ先:交通政策課 電話番号:03-6432-7946 ファクシミリ番号:03-6432-7991

実証運行への思いや、気づきを皆さんに共有できればと思っています。

区民の皆さんの大切な移動手段を守っていきたいです。
砧地区では、令和5年(2023年)から公共交通不便地域対策のモデルとして、ルートを固定せず利用者の予約に応じて運行する、予約制乗合ワゴンの実証運行に取り組んでいます。
| 運行内容 | |
|---|---|
| 運行区域 | 砧1~8丁目、大蔵1~3丁目(主な乗降地点は、祖師ヶ谷大蔵駅、砧まちづくりセンター(最寄り)、砧図書館、大蔵運動場、世田谷美術館など計46か所) |
| 運行日時 | 月~金曜 午前8時30分~午後7時 |
| 運賃 | 大人300円 小児150円 70歳以上100円(乗車割引証の提示が必要です) ※未就学児は無料。※障害者割引あり。 ※乗車割引証は、交通政策課、砧まちづくりセンター、祖師谷まちづくりセンターで発行。 |
| 予約方法 | (乗車希望日時の1週間前~当日の30分前まで)
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乗降地点など運行について、詳しくはこちら⇒ページID:4499
村田課長 駅やバス停から離れた地域にお住まいの方の移動手段を確保するために、地域住民の方と自治体が主体となり、計画・運行する交通機関です。近年では、効率的で利便性の高い予約制の交通手段など、新たな交通サービスを導入する自治体が増えています。
長島会長 高齢化が進む今、その方たちの外出時の移動の不便さについて多くの声が寄せられていました。とはいえ、区内は狭い道路が非常に多いので、バス車両の導入は難しいと考えていました。そんな中、区からコミュニティ交通導入の提案があり、区と私たち地元協議会(砧町町会、法人格砧町自治会、祖師谷南商店街(振))で意見を交え、検討してきました。

村田課長 公共交通が不便な地域のうち、最も対策が必要だと考えられるモデル地区として砧地区での取組みが始まりました。
長島会長 「砧地区でやるとどうなるの?」という議論を中心に、話し合いは活発にできましたし、笑い話も交えながらできたので、良かったと思っています。
村田課長 ワゴンは1日40人程度の方にご利用いただいています。現在、週5日運行していますが、もし運行しなくなった場合、今利用している、移動にお困りの方々の外出機会が大幅に減ってしまいます。また、会長のように元気な方でも、歩くのがつらくなったり、自転車に乗れなくなったとき、移動手段のひとつとして必要性が増していくと考えています。
村田課長 持続可能なコミュニティ交通を導入するには、地理的な状況や利用者のニーズなど、様々な条件を加味して慎重に検討する必要があると考えています。区の考えだけでなく、常に地域住民の方や関係者のご意見に耳を傾けながら、一緒に考えて地域ごとの課題解決につなげていく必要があります。
長島会長 協議会で地域の要望、コミュニティ交通の必要性などいろいろ話し合ってきました。私たちの生活実態を区職員の方たちに理解してもらったうえで、何が最適かを検討してきました。細かい行政手続きや警察への確認など困難もありましたが、最終的には予約制での運行という形を取ることになりました。
協議会メンバーの祖師谷みなみ商店街は、祖師ヶ谷大蔵駅近くの道路事情をよく知っているので、路上駐車や放置自転車等の問題についてどんどん意見を出してくれました。
村田課長 こうした知見がスムーズな運行にとても役立っています。また、地域の方々に協賛という形でも運行へのご支援をいただいており、大変感謝しています。

長島会長 現在、ワゴンは、高齢者の方や親子連れの方、移動に困難を抱えている方の身近な移動手段として多くご利用いただいています。ご高齢の利用者からは、「自転車に乗ったり、歩くのが大変になったのを理由に移動を控えるようになると、どんどん身体が弱っていく。そういったことを防ぐために、駅や公園へ行きたい時に行ける交通手段は必要」との声もありました。
村田課長 実際に、乗降地点でワゴンを待っている人同士で会話が生まれ、コミュニケーションの場にもなっていると伺っています。このようなことからコミュニティ交通は、福祉の増進や地域の活性化を促し、出かけやすく住みやすい街づくりにもつながっていると考えます。単なる移動手段としてだけではなく、街づくりや住民同士のつながりづくりとしての重要な役割も期待できます。
長島会長 やはりコミュニティ交通について、もっと知ってもらって、利用する人や導入する地域が増えてほしいですね。これまでも、区職員の方たちが地域のイベントでチラシを配ったり、まちづくりセンター等で説明会を開いたりと努力してくれました。また、ワゴンの利用が多い高齢者向けにスマホ教室を開いたりして、利用を後押ししてくれていることに感謝しています。
村田課長 今後も様々な方法で区の取組みをお届けしていきますので、「乗ってみよう! 出かけてみよう!」と思っていただけるとうれしいです。区の目標は、区民の方がお住まいの地域で安全・安心に移動できる交通手段の選択肢を充実させることです。フレイル予防や介護予防、子育て世代の支援など、あらゆる世代の方の生活の質の向上や地域の活性化を促し、子どもから高齢者の方まで誰もが暮らしやすい世田谷を目指していきます。

砧地区の実証運行をもとに、地域の特徴に応じて新たなコミュニティ交通を導入するための手引きをまとめました。運行までの流れを4段階に分け、地域、交通事業者、区のそれぞれの役割などを示しています。
ぜひ次の地域の指南書として活用してほしい! 地域ごとの取組みを大切にしながら、外出しやすく住みやすいまちになっていくと良いですね!
ガイドラインや公共交通不便地域対策について、詳しくはこちら⇒ページID:18669
上記お問い合わせ先参照
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