「世田谷区気候非常事態宣言」を行いました

最終更新日 令和5年3月17日

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「世田谷区気候非常事態宣言」を行いました

地球温暖化に起因する強力な台風や集中豪雨が頻発し、その被害は年々甚大化しています。しかし、世界の二酸化炭素排出量は、今なお増加が続いており、今後も、極端な高温や大雨が発生する可能性がより高くなるとされています。こうした気候危機の状況を、区民・事業者の皆さんと区が共有し、SDGs(エスディージーズ・持続可能な開発目標)が目指す持続可能な社会の実現に向け、ともに行動していくために、令和2年10月16日に「世田谷区気候非常事態宣言」を行いました。

世田谷区気候非常事態宣言

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地球温暖化の状況と影響

地球温暖化は急速に進んでいます

人々の活動により、特に産業革命以降、石炭や石油といった化石燃料が大量に使用され、二酸化炭素等の温室効果ガスが大量に大気中に排出されるようになりました。

その結果、地球が過度に温暖化することとなり、近年になるほど温暖化は急速に進んでいます。

世界の年平均気温偏差

細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青):偏差の5年移動平均値、直線(赤):長期変化傾向。基準値は1981~2010年の30年平均値。出展:「世界の年平均気温」(気象庁ホームページより)

地球温暖化の影響による台風や集中豪雨の被害が甚大化

近年、記録的な猛暑や集中豪雨などが頻発しており、地球温暖化の影響が要因とされる気象災害等の被害は深刻さを増しています。

令和元年10月の台風第19号は各地に甚大な被害をもたらし、区内でも多摩川沿いでは大規模な浸水被害が生じました。

令和元年10月の台風第19号による多摩川の被害のようす
多摩川 令和元年10月13日10時頃撮影

気候危機は、待ったなしの状況です!

国連の報告書では、今世紀末には世界の平均気温が現在よりも、最大4.8℃上昇すると予測されています。また、平均気温の上昇を抑えるためには、二酸化炭素の排出を2050年までに実質ゼロにする必要があります。

こうした待ったなしの状況を踏まえ、世田谷区は、区民・事業者の皆さんと気候危機の問題を共有し、気象災害から区民の生命と財産を守る取組みと、二酸化炭素の排出を削減し気候変動を食い止める取組みを進めていきます。

気候危機への主な取組み

1 いまの気候危機からいのちを守る取組み

強力な台風、頻発する集中豪雨、記録的な猛暑などの異常気象から区民のいのちを守る取組みを進めていきます。

台風や集中豪雨に備える

「洪水・内水氾濫ハザードマップ」の全戸配布等情報発信の強化、避難所開設・運営体制の強化、河川・下水道の整備推進、グリーンインフラとしての施設整備

猛暑に備える

日射による路面温度上昇と蓄熱の低減のための遮熱性舗装の整備、緑地や農地の保全、建物の屋上・壁面緑化推進

2 これからの気候変動を食い止めるための取組み

地球温暖化に伴う、集中豪雨や猛暑日の増加、生態系や農作物への影響などを抑制するため、みどりの保全・創出、再生可能エネルギーの利用拡大・創出、エコなライフスタイルの確立など、分野横断的な取組みを継続的に進めます。

みどりを守り、増やす

樹木や都市農地の保全、新たな公園緑地整備

再生可能エネルギーを「創る」「使う」

区民向け蓄電池の導入補助、公共施設への太陽光発電設備(区立小中学校など)・地中熱利用設備(保健医療福祉総合プラザ)の設置や再生可能エネルギー電力の導入、交流自治体との連携による自然エネルギー電力の利用促進

環境にやさしく暮らす

省エネルギー行動・環境教育の推進、海洋プラスチックごみ問題への対応、住まい・建物の省エネルギー化の推進、食品ロスの削減

3 気候危機問題の共有と取組み

気候変動への危機意識を区民・事業者の皆さんと区が共有しながら、環境に配慮した行動を具体的に実践できるよう、リーフレットを作成しました。一人ひとりができることを、みんなで考え、ともに行動していきましょう。

PDFファイルを開きます世田谷区気候非常事態宣言リーフレット

啓発リーフレット

啓発リーフレット

災害に備えましょう

「洪水・内水氾濫ハザードマップ」等により、あらかじめ避難に備えた行動を確認しましょう。

浸水の予想される区域や浸水の程度、避難所の位置等をハザードマップで確認し、家族で避難時の行動を話し合っておくなど、日ごろからの備えが大切です。

避難生活の長期化も想定し、必要な物品を事前に非常用持ち出し袋等に入れておきましょう。

避難所での新型コロナウイルス等の感染症を予防するため、マスクや手指消毒液なども準備しておきましょう。

熱中症警戒アラート等の情報を活用し、熱中症の予防に努めましょう。
  • 喉が渇かなくても、時間を決めてこまめに水分補給する。
  • エアコンや扇風機を上手に使い、体調にあわせて室温調整する。
  • 地面に近いほど気温が高くなるので、日陰を選んで歩く。
  • 短時間であっても、車内に子どもを残さない。
  • 高齢者やお子さんは特に注意が必要です。

みどりを守り、増やしましょう

自宅で花や緑を育てる、生垣をつくる、敷地内の既存樹木を残すなど、みどりを守り増やしましょう。

生垣助成、植栽帯造成、シンボルツリー植栽、屋上・壁面緑化、駐車場緑化に対して助成してます。

雨水浸透ます・雨水タンクなどの設置により河川や下水道等への雨水流入負荷を軽減し、浸水被害を減らしましょう。

区では、グリーンインフラの取組みの一環として、雨水浸透ますや雨水タンクの設置をお願いしています。助成制度もありますので、雨水の有効利用にご活用ください。

再生可能エネルギーを「創る」「使う」を進めましょう

太陽光発電システム等を設置し、再生可能エネルギーを生活に取り入れましょう。

太陽光発電は、非常用電源としても利用できます。

太陽光パネルに加えて、蓄電池も設置すれば、夜間や停電時でも電気を利用することができます。

区では世田谷区民向けに蓄電池の導入補助事業を行っています。

「せたがや版RE100」を進めましょう。

区民・事業者・区それぞれの立場で世田谷区全体の再生可能エネルギーの利用を進めましょう。

再生可能エネルギーからつくられた電気を利用するよう努めましょう。

電力自由化により、電気の購入先を自由に選べるようになりました。再エネメニューを選択して、家庭や事業所で再エネ由来の電気を使うことができます。

環境にやさしく暮らしましょう

買い物の際には、レジ袋や使い捨てとなるプラスチックの容器・ストローなどを使用しないよう努めましょう。
  • マイバッグ・マイボトルを活用する。
  • 使い捨てのストローやスプーンなどをもらわないようにする。
  • 容器包装の少ない商品を選ぶ。
「せたがやエコフレンドリーショップ」を利用しましょう。

プラスチックごみの削減や食品ロスの削減に積極的に取り組む飲食店や小売店等を認定し、支援しています。

住まい・建物の省エネルギー化に取り組みましょう。

住まいを断熱化することで、省エネをしながらも、夏は涼しく冬は暖かい快適で健康的な住まいを実現することができます。

住宅のリフォーム時の外壁、窓などの断熱改修や省エネルギー機器類の設置に対して助成制度があります。

断熱化のメリットは光熱費の削減、ヒートショックのリスク低下です。

環境負荷の少ないライフスタイルへの転換を進め、省エネに努めましょう。

一人ひとりが行う小さな省エネの取組みでも、多くの区民が取り組むことにより、二酸化炭素の削減に向けて大きな力になります。

また、省エネは家計にもお得です。暮らしの中でちょっとした工夫をしてみましょう。

添付ファイル

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このページについてのお問い合わせ先

環境政策部 環境計画課

電話番号 03-6432-7128

ファクシミリ 03-6432-7981

所在地 世田谷区玉川1-20-1二子玉川分庁舎内