労働条件確認帳票(チェックシート)の項目解説
チェックシートの確認内容
従業員の採用時や契約更新時に、雇用契約書、労働条件通知書等により、労働時間、賃金、退職に関する事項等を明示しているかを確認します。
確認する理由
労働条件を書面等で明確にすることは、労使双方の認識の相違を防ぎ、賃金や勤務時間をめぐるトラブルを未然に防ぐための基本です。
自主点検のポイント
- 対象となる労働者全員に労働条件通知書等を交付しているか。
- 有期契約の場合、契約期間、更新の有無及び更新判断基準を記載しているか。
- 就業場所、業務内容、始業・終業時刻、休憩、休日、賃金、退職等の必要事項を記載しているか。
- 就業規則に委ねる事項がある場合、労働者が就業規則を自由に確認できるか。
- 実際の勤務時間、賃金制度、固定残業代、定年等が通知書の内容と一致しているか。
調査で確認された主な課題の例
- 書面を交付せず、口頭説明や就業規則の提示のみで済ませていた。
- 絶対的記載事項の一部が欠けていた。
- 変形労働時間制の適用や固定残業代の内容が明確に記載されていなかった。
- 法改正により追加された事項(就業場所・業務の変更の範囲等)が反映されていなかった。
- 退職に関する事項が、就業規則の関係条項名を網羅的に示す形になっておらず、明示として不十分であった。
- 定年後も引き続き勤務している労働者について、通知書の内容が定年規定と整合していなかった。
詳細確認
雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
ご不明な点は管轄の労働基準監督署へお問い合わせください。
全国労働基準監督署の所在案内(厚生労働省)
チェックシートの確認内容
常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則を作成し、労働基準監督署へ届け出ているかを確認します。あわせて、内容が実態及び法改正に対応し、従業員に周知されているかを確認します。
確認する理由
就業規則が実際の運用や法改正に対応していない場合、労働条件をめぐるトラブルや法令違反につながるおそれがあります。そのため、適切に整備し、従業員に周知されていることを確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 常時使用する労働者数を確認しているか。
- 必要な記載事項を漏れなく定めているか。
- 賃金規程、育児・介護休業規程等を別規程とする場合、実際に整備しているか。
- 法改正や実際の運用に応じて定期的に見直しているか。
- 掲示、備付け、交付等により、従業員が申し出なくてもいつでも閲覧できるか。
- 懲戒、定年、休暇、各種手当等の規定と実際の運用が一致しているか。
調査で確認された主な課題の例
- 就業規則で別規程があるとされているにもかかわらず、当該規程が実際には整備されていなかった。
- 長期間にわたり改定されておらず、働き方改革関連法など複数の法改正に対応できていなかった。
- 実際の運用(手当、休日等)と規定内容とが一致していない箇所があった。
- 鍵のかかる場所に保管され、許可を得なければ閲覧できない状態になっていた。
調査で確認された好事例
- 子の看護等休暇の対象範囲を中学校卒業までに拡大するなど、法定水準を上回る内容を整備
- 高年齢者雇用安定法の努力義務に規則・内規(70歳・72歳までの雇用)で積極的に対応
- 就業規則の改廃履歴を詳細に記録し、法改正への対応に継続的に注力
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雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
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チェックシートの確認内容
時間外労働又は休日労働を行わせる場合に、36協定を締結し、労働基準監督署へ届け出ているか、協定で定めた範囲を超えて労働させていないかを確認します。
確認する理由
36協定がないまま時間外労働や休日労働を行わせたり、協定の範囲を超えて労働させたりすると、労働基準法違反となるおそれがあります。そのため、協定の締結状況や内容が実態に合っているかを確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 協定期間の開始前に届け出ているか。
- 有効期間が切れていないか。
- 実際に残業する職種・業務が協定の対象となっているか。
- 1日、1か月、1年の延長時間が実態に合っているか。
- 協定で定めた時間を超えていないか。
- 労働者代表が適正に選出され、管理監督者になっていないか。
- 従業員がいつでも確認できる方法で周知しているか。
調査で確認された主な課題の例
- 所轄労働基準監督署への届出が、協定の有効期間の開始後になっていた。
- 公契約期間中、有効な36協定が存在しなかった。
- 労働者代表が管理監督者に該当する者であった、又は使用者の指名により選出されていた。
- 実際の時間外労働時間が、協定に定めた延長時間を超えている可能性があった。
調査で確認された好事例
- 勤怠システムに時間外労働の予測値・複数月平均時間外労働を随時表示し、36協定上限規制のアラート機能を備えている
- 従業員代表の選出方法を2年ごとに自薦他薦で民主的に実施
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雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
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チェックシートの確認内容
始業時刻及び終業時刻を正確に把握し、タイムカード、ICカード、現認又は適正な自己申告等により記録しているかを確認します。
確認する理由
労働時間管理は、賃金支払、割増賃金、36協定、健康管理等の前提です。個人ごとの実労働時間を確認できる記録が必要です。
自主点検のポイント
- 個人ごとに始業・終業・休憩時間を記録しているか。
- 客観的な記録又は適正な自己申告方法を採用しているか。
- 直行直帰、複数現場、待機・手待時間等を含め、業務実態を反映しているか。
- 日々の時間を一律に15分又は30分単位で切り捨てていないか。
- 申告漏れや記載忘れを確認・補正する仕組みがあるか。
調査で確認された主な課題の例
- 現場単位で一律の記録としており、個人別の出退勤時刻を確認できなかった。
- 出勤の有無のみを記録し、労働時間を記録していなかった。
- 本人が残業時間のみを記載しており、始業・終業時刻が不明であった。
- 15分又は30分単位で記録しており、実際の労働時間を確認できなかった。
調査で確認された好事例
- クラウド型勤怠管理システムで打刻を行い、打刻漏れ・誤りが生じても適正に対応する仕組みを構築
- 変形労働時間制の運用にあわせ、配置指示書で工事現場ごとの休日・勤務時間の予定カレンダーを労働者ごとに個別通知
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雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
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チェックシートの確認内容
賃金を、毎月1回以上、一定の期日に、全額支払っているかを確認します。
確認する理由
賃金の支払方法や控除の取扱いが適正でない場合、賃金不払いや労使トラブルにつながるおそれがあります。そのため、支払日や支払方法などが法令に沿って運用されているかを確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 賃金支払日を定め、遅滞なく支払っているか。
- 法令上認められたもの以外の控除について、必要な手続を行っているか。
- 賃金台帳で支給項目と控除項目を確認できるか。
- 早退、欠勤、休暇等の取扱いが就業規則等と一致しているか。
調査で確認された主な課題の例
- 賃金台帳上、時間外賃金と深夜賃金等が合算されており、内訳を確認できなかった。
- 賃金控除に必要な労使協定の締結が確認できなかった。
- 月給者の1か月平均所定労働時間の算定方法が就業規則の規定と一致していなかった。
詳細確認
雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
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チェックシートの確認内容
最低賃金及び、公契約条例の労働報酬下限額が適用される場合はその額以上の賃金を支払っているかを確認します。工事請負契約では、対象となる技能労働者の職種も確認します。
確認する理由
最低賃金や労働報酬下限額を適切に把握していないと、賃金の算定誤りや条例上求められる対応の不足につながるおそれがあります。そのため、労働時間、職種区分及び賃金の算定方法を確認し、適切な賃金水準となっているか確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 契約に労働報酬下限額が適用されるかを確認しているか。
- 対象労働者の職種区分を適切に把握しているか(工事請負契約の場合)。
- 月給・日給を時間単価に換算するための所定労働時間が明確か。
- 手当等のうち、比較対象となる賃金に含めるものを確認しているか。
- 待機時間等を含む実際の労働時間を踏まえて時間単価を確認しているか。
調査で確認された主な課題の例
- 月給者の1か月平均所定労働時間の算出根拠が不明確で、正確な時間単価を算出できなかった。
- 算定基礎となる報酬・賃金の一部(諸手当等)が計算から漏れていた。
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世田谷区労働報酬下限額
チェックシートの確認内容
時間外労働、法定休日労働及び深夜労働について、必要な割増賃金を支払っているかを確認します。
確認する理由
割増賃金が適正に支払われていない場合、賃金不払いや法令違反につながるおそれがあります。そのため、労働時間の記録、時間単価及び割増率が適正であるかを確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 時間外、休日及び深夜の各労働時間を区分しているか。
- 1日だけでなく1週間の労働時間も確認しているか。
- 月給者の時間単価を適正に算出しているか。
- 計算基礎に含めるべき手当を含めているか。
- 固定残業代の時間数、金額及び通常賃金部分との区分が明確か。
- 固定残業時間を超えた分を追加で支払っているか。
調査で確認された主な課題の例
- 割増賃金の算定基礎から、本来含めるべき手当を除いていた。
- 固定残業代の対象時間数、金額及び算定根拠が明確でなかった。
- 割増賃金率が就業規則等の規定と実際の計算とで一致していなかった。
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雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
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チェックシートの確認内容
労働者名簿、賃金台帳、出勤簿等を作成し、必要事項を正確に記載しているかを確認します。
確認する理由
法定帳簿が整備されていないと、労働時間や賃金支払の状況を確認できず、適正な労務管理が行われているか判断できません。そのため、必要な帳簿を作成し、正確に記録していることを確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 労働者名簿に必要事項を記載しているか。
- 賃金台帳に賃金計算期間、労働日数、労働時間数、時間外・休日・深夜時間数、賃金の種類ごとの額等を記載しているか。
- 出勤簿で個人ごとの実労働時間を確認できるか。
- 年次有給休暇管理簿を作成しているか。
- 必要な期間、適正に保存しているか。
調査で確認された主な課題の例
- 労働者名簿、賃金台帳又は出勤簿のいずれかが整備されていなかった。
- 給与明細のみで管理し、労働時間等の法定記載項目がなかった。
- 出勤簿が現場単位で作成され、個人の労働時間を確認できなかった。
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雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
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全国労働基準監督署の所在案内(厚生労働省)
チェックシートの確認内容
労災保険関係が適正に成立し、保険料申告等の手続を行っているかを確認します。
確認する理由
労災保険の加入や手続に不備があると、労働災害が発生した際の補償や事務手続に支障が生じるおそれがあります。そのため、自社の労災保険の成立状況や手続内容を確認する必要があります。
自主点検のポイント
- (建設業)現場と事務所の双方について、必要な労災保険関係が成立しているか。
- 保険料申告に用いる賃金総額が適正か。
- 労働災害発生時の連絡・対応手順を定め、従業員に周知しているか。
調査で確認された主な課題の例
- (建設業)二元適用事業として、現場労災は成立していたが、事務所労災の成立手続がなされていなかった。
- 労働保険料の算定基礎となる賃金総額から、通勤手当が漏れていた。
調査で確認された好事例
- 労災発生時、直ちに事務所へ連絡が入る体制を整備し、現場労災に対する意識が高い
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雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
ご不明な点は管轄の労働基準監督署へお問い合わせください。
全国労働基準監督署の所在案内(厚生労働省)
チェックシートの確認内容
雇用保険の被保険者要件に該当する従業員について、加入手続を行っているかを確認します。
確認する理由
雇用保険の加入漏れがあると、労働者が失業給付等を受けられなくなるおそれがあります。そのため、加入要件に該当する労働者について適切に手続を行っているかを確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 対象者全員について加入要件を確認しているか。
- パート・アルバイト、有期雇用者、親族従業員等について個別に確認しているか。
- 資格取得・喪失、離職票等の手続を適正に行っているか。
調査で確認された主な課題の例
- 事業主と同居していない親族について、労働者性が認められるにもかかわらず、加入手続がなされていなかった。
詳細確認
雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
ご不明な点は管轄のハローワークへお問い合わせください。
ハローワーク(厚生労働省)
チェックシートの確認内容
加入要件に該当する従業員について、健康保険及び厚生年金の加入手続を行い、標準報酬月額等を適正に届け出ているかを確認します。
確認する理由
健康保険・厚生年金の加入漏れや届出内容の誤りがあると、労働者の社会保険給付や将来の年金額に影響するおそれがあります。そのため、加入手続や標準報酬月額の届出内容を確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 対象者全員について加入要件を確認しているか。
- 資格取得、算定基礎、月額変更、賞与支払等の届出を行っているか。
- 基本給だけでなく、対象となる諸手当を含めて報酬月額を算定しているか。
調査で確認された主な課題の例
- 標準報酬月額の算定に用いる報酬額から、処遇改善手当や通勤手当など本来含めるべき手当を除いていた。
詳細確認
雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
チェックシートの確認内容
定期健康診断を実施し、その結果を健康診断個人票として作成・保管しているかを確認します。
確認する理由
健康診断を実施せず、結果の管理や事後措置を行わない場合、労働者の健康障害の早期発見や適切な対応ができないおそれがあります。そのため、健康診断の実施状況や記録の保存状況を確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 対象者に健康診断を受診させているか。
- 結果を事業者が記録・保管しているか。
- 要再検査等の対象者に必要な対応を行っているか。
- 個人情報に配慮した保管方法を定めているか。
調査で確認された主な課題の例
- 会社が受診の予約や費用負担を行っていたが、健康診断個人票の収集・保管がなされていなかった。
- 受診結果を口頭で確認するにとどまり、記録として保管していなかった。
詳細確認
健康診断による健康管理を進めましょう(厚生労働省東京労働局)
ご不明な点は管轄の労働基準監督署へお問い合わせください。
全国労働基準監督署の所在案内(厚生労働省)
チェックシートの確認内容
常時使用する労働者数や業種に応じて、衛生管理者、産業医、安全衛生推進者その他の必要な安全衛生管理体制を整備しているかを確認します。
確認する理由
必要な安全衛生管理体制が整備されていない場合、労働者の健康確保や職場の安全衛生管理に支障が生じるおそれがあります。そのため、事業場の規模や業種に応じた体制を整備しているかを確認する必要があります。
自主点検のポイント
- 常時使用する労働者数を把握しているか。
- 業種に応じて必要となる安全衛生管理者等を確認しているか。
- 選任、届出、ストレスチェック等が必要となる時期を把握しているか。
調査で確認された好事例
- 常時50人未満で衛生管理者・産業医の選任義務がないにもかかわらず、独自に安全衛生担当者を設置
詳細確認
雇用・労働_労働基準(厚生労働省)
労働基準・労働契約関係(厚生労働省東京労働局)
ご不明な点は管轄の労働基準監督署へお問い合わせください。
全国労働基準監督署の所在案内(厚生労働省)
チェックシートの確認内容
下請負者又は再委託先がある場合、その労働条件や労働保険・社会保険等の状況を確認しているかを確認します。
確認する理由
公契約に係る業務を第三者に発注する場合は、法令遵守及び誠実な業務実施が確保されるよう配慮することが求められています。そのため、元請負者として、下請負者等の労働条件や保険加入状況を確認し、公契約全体の適正な履行につなげることが重要です。
自主点検のポイント
- 下請負者・再委託先の有無及び従事者を把握しているか。
- 必要に応じて、労働条件の整備状況や労働保険・社会保険の加入状況等を確認しているか。
- 外国人労働者がいる場合、在留資格等の確認状況を把握しているか。
- 確認結果に問題があった場合の改善依頼方法を定めているか。
調査で確認された主な課題の例
- 下請負者の労働条件については施工体制台帳の記載内容から保険加入の有無を確認するにとどまり、加入要件や労働時間・賃金までは確認していなかった。
- 元請負者として、下請負者の労働条件を実質的に確認していなかった(労働条件が分かる書類の提示がない、業務委託であることを理由に確認していない等)。
調査で確認された好事例
- 下請負者の労働条件通知書、就業規則、賃金台帳、勤怠記録等の労務書類を確認し、適正性を確認している
詳細確認
公契約条例では、事業者等が公契約に係る業務を第三者に発注するときは、「法令等を遵守し、誠実に業務が実施されるよう適正な条件を付すよう努めなければならない」としています。
この規定は、下請負者等の法令遵守を下請負者等だけの問題として捉えるのではなく、公契約全体を適正に履行するために、元請負者等も一定の配慮や確認を行うことが重要であるという考え方に基づくものです。
下請負者等の労働条件を適切に確保するためには、単に書類を確認するだけでなく、次のような点に留意することが考えられます。
1_適正な対価で発注する
下請負者等が法令を遵守しながら業務を履行するためには、人件費、割増賃金、社会保険料、安全衛生に要する費用などを適切に見込んだ契約金額となっていることが重要です。著しく低い金額での発注は、賃金、労働時間、安全衛生その他の労働条件へ影響を及ぼすおそれがあります。
2_無理のない工程や履行条件を設定する
工期や納期が過度に短い場合や、人員配置に無理がある場合には、長時間労働や休日労働の増加につながるおそれがあります。法令を遵守しながら業務を履行できる工程や履行条件となっているかにも配慮することが重要です。
3_下請負者等の状況を把握する
下請負者等に業務を発注する際は、必要に応じて労働保険・社会保険の加入状況、労働条件の整備状況その他の法令遵守に関する取組状況を確認することが考えられます。適正な労働条件の確保に取り組む事業者を選定することも、公契約の適正な履行につながります。
4_問題を把握した場合は放置しない
下請負者等において労働条件や保険加入に関する問題が疑われる場合には、必要に応じて状況を確認し、改善を促すことが望まれます。元請負者等が直ちに法令上の責任を負うものではありませんが、公契約全体の適正な履行を確保する観点から、問題を把握した際に適切な対応を検討することが重要です。