令和8年第1回区議会定例会 代表質問
2月18日及び19日の本会議で、5名の議員がそれぞれの会派を代表して質問を行いました。その一部を要約してお伝えします。
- 持続可能な財政運営の徹底
質問 8年度予算案は約4300億円まで増大しており、事業の精査が十分とは到底思えない。将来の財政需要を見据え、不断の行財政改革により持続可能な財政運営を行え。
区長 事業見直しを含め様々な視点で歳出の適正化と抑制に努める。
- スポーツを通じた地域活性化
質問 スポーツには人の心を一つにし、地域の絆を深める力がある。区内で地域貢献活動に取り組むFC東京やスフィーダ世田谷などと連携協定を結び地域活性化を図れ。
スポーツ推進部長 連携拡大を視野に協定締結に向け条件整理を進める。
- 定住・住み替え応援事業への疑念
質問 区は子育て世帯などを対象に定住・住み替え応援事業を始めるが、数十万円相当の応援金に実効性が伴うか疑問だ。評価指標を明示し施策の効果を十分検証せよ。
都市整備政策部長 効果を総合的に検証し、継続要否などを判断する。
- 日本版DBSの運用方針
質問 性暴力を決して許さない社会の構築は区の責務だ。子どもと関わる職に就く者の性犯罪歴を確認する日本版DBSを運用し、現教職員の照会などを適切に進めよ。
学校教育部長 国の指針などを基に適切に検討を進め運用を図る。
- 在宅子育て家庭への支援の充実
質問 乳幼児期の子どもを在宅で育てたいと望む方は少なくない。ネウボラ面接などを通じて子育て家庭のニーズを把握し、在宅子育てを積極的に選べる環境を整えよ。
子ども・若者部長 多様な子育てスタイルを選べるよう支援を充実する。
- 塾ありきの学校教育の改善
質問 区立中の授業についていくために塾に通う生徒がいる現状を是正すべきだ。指導体制を改善し、学校教育だけで基礎学力が確実に身につくよう教育の質を高めよ。
教育長 協働的な学びや個々の習熟度に応じた指導の充実を図る。
- 学習用タブレットの適正利用
質問 学習用タブレットを悪用したいじめや盗撮などを防ぐため、適正利用を促す対策が必要だ。フィルタリング機能を整備し必要最小限の範囲で利用状況を把握せよ。
教育総合センター長 当該機能の整備など、安全な環境づくりに努める。
- 配慮を要する子どもへの支援充実
質問 インクルーシブ教育支援員が質の高い支援を提供するには児童生徒との継続的な関わりが不可欠だが、制度上3年しか同一校で勤務できない。勤務年限を見直せ。
学校教育部長 配置転換の影響も考慮し柔軟な制度運用に取り組む。
- 高齢者の見守り体制の強化
質問 独居高齢者と高齢者のみ世帯は増加傾向にあり、見守り体制の強化が急務だ。ICT機器などを活用し、支援に必要な情報を区が把握できる仕組みを構築せよ。
高齢福祉部長 8年度よりICTを活用した見守り支援を開始する。
- 世田谷らしい独自産業の創出
質問 世田谷らしい産業をつくり区のブランドを高めるべきだ。ホームワークビレッジを核に多様な分野の事業者を結び「メイドイン世田谷」と呼べる産業を創出せよ。
副区長 区内の様々な分野と連携し、世田谷らしい取組を展開する。
- 路線バスの維持に向けた支援
質問 区内で路線バスの減便や廃止が相次ぎ、公共交通不便地域が拡大している。区民生活に不可欠な路線の維持に向け、バス事業者へ運行経費の補助などを検討せよ。
副区長 運転士不足への対応などの支援を通じて路線維持に努める。
- 恵泉通り開通に向けた区長の決断
質問 恵泉通りは本年4月で着工から61年目を迎え、これ以上の工期延伸は許されない。土地占有者が自主的な明渡しに応じないならば、早期に行政代執行を決断せよ。
区長 必要な予算を計上した一方、自主的な明渡しが何よりと考える。
- 保育待機児対策の強化
質問 保育待機児対策の強化に向け、私立園の整備を促進すべきだ。保育課が不動産事業者と連携し、保育施設として利用可能な物件の情報を保育事業者に公開せよ。
子ども・若者部長 保育事業者と情報共有する仕組みなどを検討する。
- 児童相談所の一時保護所の拡充
質問 区の一時保護所は保護児童の定員超過により個室が不足するなど子どもの人権を尊重した生活環境とは言い難い状況だ。適地への移設を含め、改善策を検討せよ。
副区長 抜本的な環境改善の方策について具体的な検討を進める。
- せたがやPay(ペイ)の機能拡充
質問 せたがPay(ペイ)にマイナンバーカードを用いた区民認証機能が追加される。これを機に個人情報の管理などの課題を整理し区の施策と連動した機能拡充を進めよ。
区長 区民の幸福度向上に資するツールとして機能拡充に取り組む。
- がん検診の無料化
質問 23区を含め、がん検診費用を無料化する自治体が増えている。早期発見・早期治療の鍵を握るがん検診の受診率向上を図るため、区もがん検診の無料化を進めよ。
区長 がん対策推進委員会の意見を踏まえ、慎重に判断していく。
- 災害時の在宅避難者への支援強化
質問 福岡市では、在宅避難者などへの迅速かつ的確な支援のため、避難者が行政に被災状況や支援要望を発信できる防災アプリを導入している。区も導入を検討せよ。
副区長 先進自治体の取組を学び、重層的な支援体制を検討していく。
- 重症心身障害者への住宅支援
質問 区内には重症心身障害者向けグループホームが少なく、入居待機者が民間住宅を借りてルームシェアする居住形態が増えている。住宅物件の確保などを支援せよ。
障害福祉部長 国や都の動向を踏まえ情報収集や課題整理に努める。
- 日本文化に触れる機会の創出
質問 多文化共生社会の進展を踏まえ、区が創設した教科「日本語」を通じて日本や世田谷の文化を体感できる場を整えるべきだ。区立図書館に専用コーナーを設置せよ。
教育政策・生涯学習部長 教科「日本語」に関する資料の更なる充実に努める。
- バス停の上屋整備の促進
質問 酷暑対策としてバス停の上屋整備を促進すべきだ。区道上のバス停で設置可能な場所を調査し、区主導で計画的な設置を目指せ。
道路・交通計画部長 バス事業者と協議し計画的かつ着実な整備を進める。
- 資源循環センターの機能拡充
質問 区内で回収したガラス瓶の中間処理を担う資源循環センターの機能を強化すべきだ。処理能力などの拡充に向け、世田谷清掃工場の建て替えに合わせ増改築せよ。
副区長 今後の回収量の推移を見た上で慎重な判断が必要と考える。
- 公契約条例の意義を踏まえた取組
質問 公契約条例で定める労働報酬下限額が8年度に1610円に達することは地域全体の賃金水準の上昇にも寄与し大変意義深い。今後も条例に基づく取組を確実に進めよ。
財務部長 条例が掲げる理念の実現に向け実効性の確保に取り組む。
- 誰もが住み続けられる住宅政策
質問 世田谷に愛着を持つ全ての区民が区内に住み続けられるよう、支援すべきだ。公的住宅の整備や家賃への補助など、住まいの確保に向けた支援策を着実に展開せよ。
技監 空き家の利活用など多角的な視点で住宅政策を検討していく。
- 全ての子どもの権利保障
質問 子どもの権利保障の実現にはインクルーシブな視点が不可欠だ。子どもの意見表明の場づくりは障害の有無などにかかわらず全ての子どもの参加を念頭に進めよ。
副区長 全ての子どもが特性に合わせて参加できる環境を整える。
- プラスチック分別収集の施策展開
質問 プラスチック分別収集の開始に当たり従事者を単に回収業務を行うだけの役割とせず、地域で環境事業を担う一員と捉えて施策を展開すべきだ。区の見解を示せ。
清掃・リサイクル部長 地球環境の守り手としての意識を持つよう取り組む。
- まちづくりの今後の進め方
質問 千歳烏山駅前の高層マンション建設は地域コミュニティの希薄化などを招くおそれがある。再開発の影響を踏まえ、区は今後のまちづくりをどう進めるのか。
技監 多様な主体の意見を事業者などと共有しまちづくりを進める。
- 恵泉通りの土地収用への区の姿勢
質問 恵泉通りの土地収用は強行に進めず、当事者の思いに寄り添う姿勢を貫くべきだ。地域特有の自然環境の保全など当事者が納得する提案を行い合意形成に努めよ。
区長 引き続き対話を諦めることなく、早期開通に向けて取り組む。
- 災害対策における女性の活躍推進
質問 区は災害対策に女性の視点を取り入れるため女性防災コーディネーターを養成している。地域防災の担い手として活躍できるよう、防災士の資格取得を支援せよ。
危機管理部長 防災士認証登録支援制度の対象とするよう検討する。
- 平和の継承に向けた事業展開
質問 8年度に開始する区立中2年生の広島への派遣事業は現地での平和学習を次世代に語り継げる仕組みとすべきだ。展望を示せ。
副区長 平和施策の土台となる事業として継続的に取組を進める。
- インクルーシブ教育の将来像
質問 区は「共に学び、共に育つ」を教育の土台とする一方、特別支援学級の全校設置を計画している。インクルーシブ教育の実現に向け、区は将来像をどう描いているのか。
教育長 将来的には学校全体で共に学べる取組を重ねるのが大切だ。
- 本庁舎整備に係る区長の判断
質問 本庁舎整備において、区長が「中庭から見える空間特性」や「区民会館の保存」にこだわった結果、難工事となり工期が遅れた。なぜそのような判断をしたのか。
区長 審査委員会の選定結果や区民意見などを踏まえ方針を決めた。
- 区長の選挙公約に対する疑義
質問 区長は退職金の廃止を掲げ初当選したが、2期目以降は激務を理由に退職金を受け取っている。区長は職務を見誤ったのか、または当選目的で公約に入れたのか。
区長 激務と負担に鑑み2期目以降の選挙では公約に掲げていない。
- 区の道路事業に対する懸念
質問 区の道路事業では、防災上の危険箇所を区民と共有した上で整備の優先順位をつけ、判断の期限や手順を明確にする視点が欠けている。今後どう改善を図るのか。
区長 地域などへ丁寧に説明するとともに適時適切な判断を行う。
- 参加と協働に対する区長の見解
質問 参加と協働は区民の意思を区政に反映させる上で不可欠だが、その後どう政策に反映したのかを見える形で示すことまで責任を持って取り組むべきだ。見解を示せ。
区長 参加と協働を基盤に、目に見える形で地域課題を解決に導く。
- 区長宅の接道に関する是正指導
質問 区長は自宅敷地の接道に関し是正指導を受けていないと主張するが、現況確認は求められたと言う。それが是正指導ではないか。
区長 多摩建築指導事務所に是正指導ではないことを確認している。
- 区長の政治姿勢の転換疑惑
質問 区長は大型開発優先からの転換を公約したが千歳烏山駅前の再開発事業で約140mのマンション建設を認めた。矛盾していないか。
区長 大型開発の取扱いではないため、いわゆる宗旨替えではない。
- 衆院選の結果に対する区長の見解
質問 さきの衆院選で自民党が単独で3分の2を超える議席を得たことで憲法9条改正をはじめ平和を脅かす危機感が高まっている。選挙結果への区長の見解を示せ。
区長 9条改正は平和国家としての根幹に関わり議論が不可欠だ。
- 物価高から区民を守る施策の充実
質問 物価高騰が長期化する中、既存の行政サービスの提供だけでは低所得者の負担は増すばかりだ。医療や保育、教育など様々な分野で低所得者への支援策を充実せよ。
区長 区民の暮らしを守るため低所得者への支援などを充実する。
- マンションの防災組織の形成促進
質問 マンション防災共助促進事業の実施を機に居住者の防災意識を高めるべきだ。本事業を活用したマンションで防災学習会などを開催し、防災組織の形成を促せ。
危機管理部長 講演会の実施などで防災区民組織の結成促進を図る。
- 保育待機児童の解消に向けた対策
質問 8年度は保育待機児童の激増が見込まれており対策は急務だ。保育士確保への支援を行い保育の質を担保すると同時に認可保育園を増設し待機児童の解消を進めよ。
子ども・若者部長 認可園の整備を進めつつ、保育人材の確保に努める。
- 都市計画道路整備の見直し
質問 道づくりは参加と協働の下で進めるべきだ。住民の合意形成が進まない補助52号線などの道路計画は区民と廃止を検討せよ。
副区長 都が事業に着手する際は、地域住民への丁寧な説明を求める。
- くるりんバスの空白時間への増便
質問 祖師谷・成城地域を循環する「くるりんバス」は10~11時台などに一本も運行がなく不便との声を聞く。事業者へ増便を求めよ。
道路・交通計画部長 サービス水準の維持、回復に向け粘り強く取り組む。