区のおしらせ「せたがや」令和4年11月1日号(6・7面)
最終更新日 令和4年11月1日
知っていますか?里親制度
~子どもたちの未来のためにできることを考えよう
問合せ先:児童相談支援課 電話番号:03-6304-7736 ファクシミリ番号:03-6304-7786
知っているようで知らない里親制度とは?
里親制度とは、親の虐待や病気等さまざまな事情で家族と離れて暮らす子どもを、自分の家庭に迎え入れ、温かい愛情と正しい理解をもって育てる家庭のことをいい、子どもの幸せを目的とした制度です。
都内には、親元で暮らすことのできない子どもが約4,000人います。その多くは児童養護施設等※の施設で生活しており、里親の数はまだまだ少ない状況です。
※児童養護施設…保護者がいない、虐待されているなど、生まれた家庭で生活することが困難と判断された児童が入所し、児童の成長と自立を支援する施設。
区では、101の家庭(4年3月31日時点)に里親の登録をしていただいています。里親が地域で孤立することなく子どもを養育していけるよう、児童相談所をはじめとした、関係機関がサポートしています。
里親のかたち~さまざまな子どもの迎え入れ方
養育家庭
一定期間子どもを預かり育てる里親。赤ちゃんから中高生まで、預かる子どもの年齢は様々です。子どもがもとの家庭に戻ったり、自立する時まで、ともに暮らします。短期間のみ子どもを預かる家庭もあります。
専門養育家庭
専門的なケアを必要とする子どもを一定期間預かり育てる里親。一定の要件を満たし、専門の研修を受ける必要があります。
親族里親
両親の死亡、長期入院などにより、子どもを育てられない場合に、祖父母等の親族が里親となり、その子どもを育てます。
養子縁組里親
養子縁組を行い、法律上の親子となることを前提に、養子縁組が成立するまでの間、里親として子どもを育てます。養子縁組には家庭裁判所への申立てが必要です。
ファミリーホームもあります
養育家庭等の経験がある方が、自宅で5~6人の子どもを育てます(区内に2か所あり)。
里親になるには
次のすべての条件を満たすことが必要です
- 区内在住
- 心身ともに健全である
- 子どもの養育についての理解や熱意、子どもに対する愛情がある
- 経済的に困窮しておらず、世帯収入額が生活保護基準を上回っている
- 家族構成に応じた適切な住環境がある
- 里親制度が社会的養護※であることを理解し、児童相談所等の関係機関と協働できる
※社会的養護…保護者のいない児童や、保護者の適切な養育を受けられない児童を社会全体で育て、支援する仕組みです。
里親登録までのステップ
(1)相談
フォスタリング機関※にご相談ください。里親になるための条件や手続きなどをご説明します。
(2)研修
講義と児童養護施設等で実習の研修が必要です。
(3)申請書類の提出
申請書類を児童相談所に提出します。
(4)家庭訪問等調査
児童相談所職員等が訪問し、面談等を行います。
(5)審査・認定・登録
児童福祉審議会里親部会で審議の上、認定・登録されます。
登録後、面会や数時間の外出、宿泊などで子どもと一緒に過ごし、家庭に迎え入れます。
里親になりたい・もっと詳しく知りたい
フォスタリング機関※((社福)東京育成園 フォスターホームサポートセンターともがき)にご相談ください。
〒156-0043 松原6-41-7 世田谷区児童相談所内
電話番号:03-6379-2167
ホームページ:https://seta-oya.com/
※フォスタリング機関…里親登録をしている家庭に対し、日々の子育ての悩みや養育の中で生じる困りごとなどを共有し、解決に向けた支援を行う機関です。
里親Q&A
Q.1 子どもの養育にかかる費用は支給されますか?
子どもの年齢等に応じて、里親に対する手当や生活費、教育費等が公費で支給されます。
Q.2 共働きでも里親になれますか?
子どもの養育に支障のない範囲での共働きは問題ありません。必要に応じて保育所等の利用も可能です。
Q.3 実子がいても里親になれますか?
なれます。実の子どもに里親になることを伝え、理解を得たうえで、新しい家族を迎えることが理想です。
Q.4 単身者や同性カップルでも里親になれますか?
なれます(一定の要件あり)。例えば、単身者の場合は、20歳以上の親族など養育支援者がいることが必要です。
Q.5 里親とは養子縁組のことですか?
里親=養子縁組ではありません。里親には養子縁組を前提とする里親もありますが、子どもを一定期間預かり育てる養育家庭里親もあります。
すべての若者が同じスタートラインに立ち、未来を切り開いていくために
せたがや若者フェアスタート事業を拡充します
- 児童養護施設や里親等のもとを巣立った若者の安定した社会的自立を支援するため、区では、「給付型奨学金」「住宅支援」「居場所・地域交流支援」で構成される「せたがや若者フェアスタート事業」を平成28年4月から実施しています。
- 奨学金については、こうした若者たちの自立を社会全体で支える仕組みとして皆様から寄せられた寄附金を活用しています。
- 寄附金を最大限活用し、親族等からのサポートが望めない若者のさらなる支援を行うため、事業を拡充します。
さらなる拡充の取組み
里親STORY
実子、里子と4人暮らしをする高林夫婦にインタビューしました。
きっかけは友人に「里親に向いてると思うよ」と言われたことだったといいます。
「児童虐待のニュースを目にするたびに、ウチに来ていれば、こんな悲しいことにはならなかったのにと考えていたんです。なので『そうか、里親制度ならみんなが幸せになれるんだ!』と思いました」。そのような折に児童相談所で里親を募集していることを知り、迷わず問い合わせたそうです。
しかし、いざ子どもを迎え入れる段階になると、「やって来る子が手に負えなかったら、子どもを傷つける結果になってしまったら」など、様々な不安が頭をよぎります。
「でも、いま振り返ると取り越し苦労でした。そもそも上の子(実子)が生まれる時も不安だらけだったし、思い通りにいかないことも山程あった。里子だから特別なんてことはないんですよ。もちろん大変なこともありますが、里子の明るく、優しい性格に助けられています」と笑顔で語るふたり。
そこから感じられるのは、「幸せな家族」の雰囲気そのものでした。
家族で育てた野菜を頬張る里子
元気よく走り回る里子と、
追いかけるお姉ちゃん
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