河川生物調査(底生動物)
最終更新日 令和3年7月19日
ページ番号 124103
底生動物調査
調査概要
(調査日)
令和3年7月13、14、15日
(調査地点)
- 野川 神明橋、兵庫橋
- 仙川 大川橋
- 丸子川 谷戸川合流点
- 谷沢川 等々力渓谷内
- 丸子川 西根橋
(調査方法)
定量調査は、約25センチメートル×25センチメートルのサーバーネットを用いて瀬の4か所から底生動物を採集し、それらを合わせて1試料(採集面積0.25平方メートル)としました。
試料は固定して持ち帰り、調査地点ごとに底生動物の同定・計数を行ないました。
定性調査は、タモ網を用いて多様な河川環境から採集を行いました。
汚濁指数の計算式
東京都環境局では、平成10年以降「東京の川の生きものと環境(1998)」の汚濁階級指数を用いています。本調査ではそれに習い、R. Pantle & H. Buck(1955)(注釈1)の汚濁指数(サプロビ指数 S)を求め、水質判定を行ないました。汚濁指数の算出方法および水質階級への当てはめは、以下のとおりです(付着藻類も同じです)。
(注釈1) R. Pantle & H. Buck(1955) Die biologisch Überwachung der Gewässerunddie Darstellung der Ergebnisse, Gas-u. Wasserfach.96:604
汚濁指数(S)=(s×Nの総和)/Nの総和
- s 汚濁階級指数(1~4)
- N 指標性がある種の種別個体数
汚濁指数(S) | 水質階級 | 汚濁階級指数(s) |
---|---|---|
1.0~1.5 | 貧腐水性(os、きれい) | 1 |
1.6~2.5 | β-中腐水性(βm、わりあいきれい) | 2 |
2.6~3.5 | α-中腐水性(αm、よごれている) | 3 |
3.6~4.0 | 強腐水性(ps、とてもよごれている) | 4 |
令和3年度底生動物調査結果
令和3年度の調査において確認された底生動物は、56種で合計4,407個体でした。
全地点を通じて最も確認個体数が多かった底生動物は、セスジユスリカの1,598個体(全体の36.3%)でした。次位以下の底生動物はユリミミズ属の1139個体(全体の25.8%)、ミズムシの471個体(全体の10.7%)、サホコカゲロウの434個体(全体の9.8%)、ウデマガリコカゲロウの208個体(全体の4.7%)でした。
確認種類数が最も多かった地点は野川・神明橋の35種、最も少なかった地点は仙川・大川橋の10種でした。(種類数は定性調査も含む)
【野川・神明橋】
サホコカゲロウ、ハモンユスリカ属など35種367個体が確認され、前年度に比べ個体数が減少しました。
重要種はモクズガニ、ハグロトンボが確認されました。また、外来種ではアメリカツノウズムシ、サカマキガイ、アメリカヤドリミミズ、フロリダマミズヨコエビ、カワリヌマエビ属、アメリカザリガニが確認されました。
汚濁指数は2.1で、水質階級は前年度と同様、β-中腐水性の評価になりました。
【野川・兵庫橋】
ウデマガリコカゲロウ、サホコカゲロウなど29種333個体が確認され、前年度に比べ種類数、個体数ともに減少しました。
重要種はモクズガニ、ハグロトンボが確認されました。外来種はアメリカツノウズムシ、フロリダマミズヨコエビ、カワリヌマエビ属、アメリカザリガニが確認されました。
汚濁指数は2.0で、水質階級は前年度と同様、β-中腐水性の評価になりました。
【仙川・大川橋】
セスジユスリカ、ユリミミズ属など10種3,321個体が確認され、前年度に比べ種類数は減少、個体数は増加しました。
重要種は確認されませんでした。外来種はアメリカヤドリミミズ、カワリヌマエビ属、アメリカザリガニが確認されました。
汚濁指数は3.5で、水質階級は前年度と同様、α-中腐水性の評価になりました。
【丸子川・谷戸川合流点】
ミズムシ、ウデマガリコカゲロウなど21種219個体が確認され、前年度に比べ種類数、個体数ともに減少しました。
重要種ではモクズガニが、外来種ではアメリカツノウズムシ、フロリダマミズヨコエビ、カワリヌマエビ属、アメリカザリガニが確認されました。
汚濁指数は2.6で、水質階級は前年度と同様、α-中腐水性の評価になりました。
【谷沢川・等々力渓谷内】
ミズムシ、ユリミミズ属など17種78個体が確認され、前年度に比べ種類数、個体数ともに減少しました。
重要種ではオオアメンボが、外来種ではアメリカツノウズムシ、カワリヌマエビ属が確認されました。
汚濁指数は3.3で、水質階級は前年度と同様、α-中腐水性の評価になりました。
【丸子川・西根橋】
ナガレユスリカ属、ハモンユスリカ属など23種89個体が確認され、前年度に比べ個体数が増加しました。
重要種は確認されませんでした。外来種はアメリカヤドリミミズ、フロリダマミズヨコエビ、カワリヌマエビ属、アメリカザリガニが確認されました。
汚濁指数は2.9で、水質階級は前年度のβ-中腐水性から、α-中腐水性の評価になりました。
底生動物調査結果の概要
底生動物調査結果の概要は、以下のファイルをご覧ください。
河川調査(生物)報告書は、区政情報センター(世田谷区役所第1庁舎1階)や区政情報コーナー(北沢・玉川・砧・烏山総合支所)、図書館で閲覧できます。
添付ファイル
- 令和3年度底生動物調査結果の概要(PDF形式 74キロバイト)
(令和3年度底生動物調査結果の概要(テキスト形式 1キロバイト)) - 令和2年度底生動物調査結果の概要(PDF形式 76キロバイト)
(令和2年度底生動物調査結果の概要(テキスト形式 1キロバイト)) - 令和元年度底生動物調査結果の概要(PDF形式 4キロバイト)
(令和元年度底生動物調査結果の概要(テキスト形式 1キロバイト))
PDFファイルの閲覧にはAdobe Reader(無償)が必要です。お持ちでない方は、Adobe社のサイトからダウンロードしてください。
関連リンク
このページについてのお問い合わせ先
環境政策部 環境保全課
電話番号 03-6432-7137
ファクシミリ 03-6432-7981
所在地 世田谷区玉川1-20-1二子玉川分庁舎内