このリーフレットは、表紙のタイトルが世田谷区気候非常事態宣言、気候危機に対して、私たち一人ひとりができること、で、気候変動への危機意識を区民・事業者の皆さんと区が共有するとともに、一人ひとりができる環境に配慮した取組みを紹介するために、世田谷区が発行したものです。 音声コードは表紙のみに印刷しています。 リーフレット1ページ目の内容 地球温暖化  二酸化炭素などの温室効果ガスが地球の表面から出る熱を吸収することで、気温が上昇します。 地球温暖化の原因は、温室効果ガスの増加です。  地球温暖化に起因する強力な台風や集中豪雨が頻発し、その被害は年々甚大化しています。  しかし、世界の二酸化炭素排出量は、今なお増加しており、今後も、極端な高温や大雨が発生する可能性がより高くなるとされています。  令和元年10月12日に関東地方等へ上陸した台風第19号の影響により、世田谷区内で多数の浸水被害が発生しました。 「世田谷区気候非常事態宣言」を行いました。  世田谷区は、こうした気候危機の状況を区民・事業者の皆さんと共有し、ともに行動していくために、令和2年10月16日に「世田谷区気候非常事態宣言」を行うとともに、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指すことを表明しました。  SDGs(エスディージーズ、持続可能な開発目標)が目指す「誰一人取り残さない」社会の実現に向け、一人ひとりが気候危機問題を「自分事」として捉え、環境への影響を考えて行動を変えていきましょう。 リーフレット2,3ページ目の内容 気候危機に立ち向かうために一人ひとりができること 1、災害に備える 洪水・内水氾濫ハザードマップ等により、あらかじめ避難に備えた行動を確認しましょう。  浸水の予想される区域や浸水の程度、避難所の位置等をハザードマップで確認し、家族で避難時の行動を話し合っておくなど、日ごろからの備えが大切です。 避難生活の長期化も想定し、必要な物品を事前に非常用持ち出し袋等に入れておきましょう。  避難所での新型コロナウイルス等の感染症を予防するため、マスクや手指消毒液なども準備しておきましょう。 熱中症警戒アラート等の情報を活用し、熱中症の予防に努めましょう。  喉が渇かなくても、時間を決めてこまめに水分補給する。  エアコンや扇風機を上手に使い、体調にあわせて室温調整する。  地面に近いほど気温が高くなるので、日陰を選んで歩く。  短時間であっても、車内に子どもを残さない。  高齢者やお子さんは特に注意が必要です。 2、みどりを守り増やす 自宅で花や緑を育てる、生垣をつくる、敷地内の既存樹木を残すなど、みどりを守り増やしましょう。  生垣助成、植栽帯造成、シンボルツリー植栽、屋上・壁面緑化、駐車場緑化に対して助成してます。 雨水浸透ます・雨水タンクなどの設置により河川や下水道等への雨水流入負荷を軽減し、浸水被害を減らしましょう。  区では、グリーンインフラの取組みの一環として、雨水浸透ますや雨水タンクの設置をお願いしています。助成制度もありますので、雨水の有効利用にご活用ください。 グリーンインフラを広げましょう  みどりや雨水浸透ますなどは、雨水を貯め地中に浸み込ませるなど、水害を軽減する多様な機能をもっています。  区では、豪雨対策として下水道や河川の対策に加え、大地や樹木が水を貯える力を活用したグリーンインフラを進めています。また、雨水を有効活用することで、健全な水循環の形成にも寄与します。 3、再生可能エネルギーを「創る」「使う」 太陽光発電システム等を設置し、再生可能エネルギーを生活に取り入れましょう。  太陽光発電は、非常用電源としても利用できます。  太陽光パネルに加えて、蓄電池も設置すれば、夜間や停電時でも電気を利用することができます。  区では世田谷区民向けに蓄電池の導入補助事業を行っています。  詳しくは区のホームページをご覧ください。 「せたがや版アールイー100」を進めましょう。  区民・事業者・区それぞれの立場で世田谷区全体の再生可能エネルギーの利用を進めましょう。 再生可能エネルギーからつくられた電気を利用するよう努めましょう。  電力自由化により、電気の購入先を自由に選べるようになりました。再エネメニューを選択して、家庭や事業所で再エネ由来の電気を使うことができます。 交流自治体とのエネルギーのつながり  住宅都市である世田谷区では、生み出せるエネルギーに限りがあるため、自然が豊かな交流自治体との電力連携を進めています。  区内に自然エネルギーによる電力を届ける仕組みづくりに取り組んでいます。 4、環境にやさしく暮らす 買い物の際には、レジ袋や使い捨てとなるプラスチックの容器・ストローなどを使用しないように努めましょう。  マイバッグ・マイボトルを活用する。  使い捨てのストローやスプーンなどをもらわないようにする。  容器包装の少ない商品を選ぶ。 「せたがやエコフレンドリーショップ」を利用しましょう。  プラスチックごみの削減や食品ロスの削減に積極的に取り組む飲食店や小売店等を認定し、支援しています。 海洋プラスチックごみ問題  プラスチックは、あらゆる身近なものに使用され、とても便利な存在です。  一方、レジ袋等の使い捨てプラスチックがポイ捨てされ、雨や風によって川から海に流れ出てしまい、大きな環境問題になっています。このままでは、2050年には海のプラスチックごみが魚の量を上回ると予測されています。  海の豊かさを守るため、プラスチックを賢く使うことが大切です。 住まい・建物の省エネルギー化に取り組みましょう。  住まいを断熱化することで、省エネをしながらも、夏は涼しく冬は暖かい快適で健康的な住まいを実現することができます。  住宅のリフォーム時の外壁、窓などの断熱改修や省エネルギー機器類の設置に対して助成制度があります。 断熱化のメリットは光熱費の削減、ヒートショックのリスク低下です。 リーフレット4ページ目の内容 環境負荷の少ないライフスタイルへの転換を進め、省エネに努めましょう。  一人ひとりが行う小さな省エネの取組みでも、多くの区民が取り組むことにより、二酸化炭素の削減に向けて大きな力になります。  また、省エネは家計にもお得です。下の省エネのコツも参考にしながら暮らしの中でちょっとした工夫をしてみましょう。 1、冷房時は室温28度を目安にする、暖房時は室温20度を目安にする。   二酸化炭素削減量 40.8キログラム、家計のお得 2,210円 2、テレビやパソコンを見ない(使わない)ときは電源を切る。   二酸化炭素削減量 23.7キログラム、家計のお得 1,280円 3、使わない部屋の照明はこまめに消す、白熱電球をLED電球に交換する。   二酸化炭素削減量 46.4キログラム、家計のお得 2,520円 4、冷蔵庫に食材を詰め込みすぎないようにする。   二酸化炭素削減量 21.4キログラム、家計のお得 1,160円 5、炊飯器での長時間保温はせず、使わない時はプラグを抜く。   二酸化炭素削減量 22.4キログラム、家計のお得 1,210円 6、温水洗浄便座や電気便座を使わない時は、ふたを閉める。   二酸化炭素削減量 17.1キログラム、家計のお得 920円 7、こまめにシャワーを止める。   二酸化炭素削減量 30.7キログラム、家計のお得 2,440円 8、食器を洗う時はお湯の温度を低温にする。   二酸化炭素削減量 19.1キログラム、家計のお得 950円 9、調理のときは、炎が鍋底からはみ出ないようにする。   二酸化炭素削減量 5.2キログラム、家計のお得 260円  上記のすべてに取り組むと、年間で226.8キログラムの二酸化炭素を削減できます。  区内の全世帯で取り組んだ場合、約111,000,000キログラム(111千トン)の二酸化炭素を削減できることになります。  世田谷区の全世帯は約49万世帯(令和3年4月1日現在)です。  上の数値は一定の条件下での概算かつ年間の削減量です。  出典「家庭の省エネハンドブック2021」東京都環境局 このリーフレットは世田谷区環境政策部環境計画課が令和3年8月に作成しています。 問合せ先は、電話03-6432-7130、ファクシミリ03-6432-7981です。