タイトル せたがやの水辺 内容の概要 平成29年に作成された、世田谷区内の河川の特徴や、調査結果などを掲載しているリーフレットです。 下水道に接続してください。 世田谷区では、下水道の普及率が概ね100%に達しており、下水道に接続することができます。 下水道が整備されていても、下水道に未接続の事業所や住所などからの排水は川に流れ込んでしまいます。 下水道が告示された地域の方は、下水道に接続するようにお願いします。 側溝は川の上流です 世田谷区の下水道は、北東部が合流地域、南西部が分流地域になっています。 分流地域では、生活排水は下水道へ、雨水は道路脇の側溝や雨水管を通って直接川に流れています。 洗車や洗濯の排水、塗料の残りや灯油などを側溝に流すと、少量でも大きく川を汚す原因になります。 側溝は川の上流と考えて、不要な排水や廃液は流さないでください。 一人ひとりができることから きれいな水を確保し、健康と安らぎのある環境を守るため、普段の生活から「洗剤は適正な量を使う」「料理で使った油はそのまま流さない」など、水質汚濁の防止に努めてください。 川のすがた 世田谷区には12の河川があります。 北東部の目黒川、北沢川、烏山川、蛇崩川、呑川、九品仏川は、ほとんどが暗渠化され、下水道幹線になっていて、その上部は緑道になり、小公園や人工の流れが再現されたりしています。 南西部の野川、仙川、丸子川、谷沢川、谷戸川は、すべて多摩川の支流ですが、それぞれ異なった景観を見せています。 野鳥調査 実施 世田谷トラストまちづくり 野鳥ボランティア 野川は河川脇の高水敷が比較的広く、中州もあるため、出現数や種類が多くなっています。 仙川は垂直護岸の河川ですが、中州が所々にあり、人が容易に近づけない環境であるため、出現数や種類が比較的多くなっています。 野川、仙川は区内のほぼ全域で川沿いに遊歩道が続いており、バードウォッチングを行うには適した場所です。 平成27年度の夏と冬に見られた代表的な水辺の鳥を、表にして紹介しています。 烏山川 現在の高源院の池に武蔵野の伏流水が湧き出していたものが源流とされています。 その後、玉川上水より分水され農業用水となりました。 烏山寺町より南東に経堂を経由し、三宿と池尻の境で北沢川と合流し目黒川となります。 船橋7丁目から三宿1丁目までの約7.0kmが緑道として整備され、変化に富んだ散策路となっています。 呑川 新町あたりの品川用水からの漏れ水と、深沢周辺の湧き水の池から流出する水が合流し源流となっています。 その後、南東に深沢を貫流し、目黒区に入って緑が丘で九品仏川を合わせ、奥沢1丁目の大音寺の東方で大田区に入り、東京湾に注ぐ全長14.4kmの川です。 この川は、下流が下水道の普及に伴い暗渠化されましたが、上流の一部は親水公園として改修され、区民に親しまれています。 北沢川 その昔、現在の松沢病院の構内より湧き出していた水が源流とされ、その後玉川上水より分水され農業用水となりました。 上北沢より区内を横断し、三宿と池尻の境で烏山川と合流して目黒川となります。 現在はほとんどが暗渠となり、上部は緑道となっています。 また、代田2丁目から三宿2丁目の区間をせせらぎのある緑道として改修し、区民の憩いの場となっています。 目黒川 北沢川と烏山川が合流し目黒川となり、目黒区内で蛇崩川と合流し、品川区を通り東京湾に注ぐ全長7.8kmの二級河川です。 昭和60年頃までは、都市化の進展に伴う都市型水害が多発していましたが、その後の河川改修、下水道幹線の整備、流域における流出抑制施設の整備等により、洪水に伴う被害は激減しています。 区内部分は支流の北沢川、烏山川とともに暗渠化され、目黒区の大橋(国道246号)から下流が開渠となっています。 蛇崩川 旧弦巻村を水源とし、三軒茶屋から下馬を通り目黒区の上目黒1丁目で目黒川と合流する小河川です。 名前の由来は、流れる形が赤土の地層を崩したように蛇行しているところからそう呼ばれるようになったといわれています。 現在は暗渠となっており、上部は駒沢2丁目から下馬1丁目までが緑道として整備されています。 九品仏川 浄真寺(九品仏)を囲むようにあった昔の水田地帯の水を集めて東流し、緑が丘で呑川に合流する極めて短い川です。 大正の終わりごろまではサギソウが自生しており、これにまつわる伝説に基づいて世田谷区の花がサギソウに指定されました。 現在は暗渠となっており、上部は奥沢5丁目から奥沢7丁目までが緑道として整備されています。 野川 野川は国分寺市東恋ヶ窪1丁目を水源とし、国分寺崖線の湧水を集め、武蔵野台地を東南に流れています。 水源の湧水の一つは名水百選にも選ばれた「お鷹の道・真姿の池、湧水群」です。 小金井市、三鷹市、調布市 を通って狛江市に入り、世田谷区との境付近で入間川を合流、さらに世田谷区を流れて鎌田3丁目で仙川を合流した後、玉川1丁目で多摩川に流入する延長20.2km(世田谷区内5.0km)、流域面積69.6kuの一級河川です。 仙川 仙川は小金井市貫井北町を水源とし、鎌田3丁目で野川に合流します。 河川上流部に下水処理場があり、処理水が放流されているため、年間を通して安定した水量があります。 川岸は洪水対策の改修を受け、垂直のコンクリート護岸で覆われ、容易には人が水辺に近づくことができない川です。 谷沢川 谷沢川は用賀、中町、等々力と流れ、玉堤で多摩川に注ぐ全長3.8kmの小さな川です。 上用賀6丁目付近の小湧水が水源といわれていますが、この付近はすでに蓋がけされ、川の姿を見ることができるのは、田中橋(用賀4-5付近)からとなっています。 主な水源は仙川の浄化施設からの導水や等々力渓谷の湧水です。 下流部の等々力渓谷は東京百景にも数えられ、都内に残る貴重な渓谷として知られ、至るところで湧水がわき出ており、手付かずの自然が残されています。 丸子川 丸子川は江戸時代に開削され、当時は次大夫堀と呼ばれていました。 多摩川からの取水口は狛江市和泉付近でした。 多摩川と平行して流れ、野川、入間川、仙川等の水も取り入れて大田区六郷まで流れていました。 近年まで六郷用水と呼ばれ、農業用水として利用されました。 都市化による水田の廃止で上流は埋め立てられ、現在は仙川から下流が丸子川と名を変えて残っています。 上流部は大蔵住宅の湧水を利用し、下流部では谷沢川の水をポンプアップして水源としています。 世田谷区内を通過する延長は5.4kmです。 谷戸川 谷戸川の水源は、昔は東山野(今の砧2丁目と4丁目にまたがる辺り)という区内最高(標高52.5m)の丘の北麗から湧出する泉でした。 現在は、山野小学校脇から開渠となり流れています。 平成6年度に砧公園内に浄化施設が完成し、水質は改善され、昔ながらの土水路になって流れています。 下流部に行くと、静嘉堂緑地からの湧水の流入により水量が増え、丸子川に注いでいます。 平成20年度から、仙川浄化施設からの導水も行われています。 多摩川 山梨県甲州市の笠取山を水源とし、途中大小の支流河川を合流しながら東京湾に注ぐ全長138kmの一級河川です。 羽村堰で水道用水として取水するため流量が減少しますが、支川の流入と流域の下水処理水によって流量が保たれています。 二子玉川には兵庫島河川公園があり、野鳥などの自然観察イベント、行楽など、利用者の多い公園となっています。 野川 神明橋 神明橋付近では、平成27年度までに19種の魚類が確認されています。 平成27年度はオイカワ、コイ、ギンブナ、モツゴなどが多く確認され、重要種であるドジョウやメダカも確認されています。 野川 兵庫橋 兵庫橋付近では、平成27年度までに34種の魚類が確認されています。 平成27年度はオイカワ、モツゴ、アユなどが多く確認され、重要種であるカマツカ、ドジョウ、シマドジョウ、ナマズ、メダカ、外来種であるタイリクバナタナゴやコクチバスも確認されています。 兵庫橋付近は、平成27年度までの魚類の確認種類数が最も多い調査地点です。 多摩川本流から近いことが、種類数が多い要因であると考えられます。 仙川 大川橋 大川橋付近では、平成27年度までに7種の魚類が確認されています。 平成27年度はモツゴやコイ、重要種であるドジョウやメダカが確認されています。 大川橋付近は、平成27年度までの魚類の確認種類数が最も少ない調査地点です。 野川との合流点が3メートルほどの堰になっており、野川から仙川に魚類が遡上できない地形になっていることが、種類数が少ない要因であると考えられます。 谷沢川 等々力渓谷内 等々力渓谷内では、平成27年度までに13種の魚類が確認されています。 平成27年度はスミウキゴリや重要種であるドジョウが確認されています。 等々力渓谷内は、平瀬や淵のほか、落差工下には小さな早瀬もあり、周辺の岩盤からは湧水も見られます。 丸子川 西根橋 西根橋付近では、平成27年度までに9種の魚類が確認されています。 平成27年度はスミウキゴリやタモロコ、重要種であるドジョウやメダカが確認されています。 谷戸川 丸子川谷戸川合流点 丸子川谷戸川合流点付近では、平成27年度までに16種の魚類が確認されています。 平成27年度はカワムツやスミウキゴリ、重要種であるドジョウやメダカが確認されています。 周辺の樹林地からは、湧水の流入も見られます。 水質調査結果 世田谷区では、毎年区内6河川16地点において、河川の水質調査を実施しています。 平成27年度は4月、6月、9月、11月、2月に調査を実施しました。 5回の調査の平均値を、表にして掲載しています。 魚類調査結果 世田谷区では、毎年区内5河川6地点において、河川の生物調査を実施しています。 平成27年度は7月1日〜2日に調査を実施しました。 各河川で見られた魚類の種名や個体数などを、表にして掲載しています。 表などの詳細な内容については次の担当部署へご連絡ください。 環境政策部環境保全課 電話 03-6432-7137 ファクシミリ 03-6432-7981