農の風景育成計画書 1、育成地区の概況 申請者名、世田谷区 名称、きたみ四、五丁目農の風景育成地区 位置、世田谷区きたみ四丁目及び五丁目各地内  育成地区の面積49.6 ヘクタール うち、農地の合計面積4.1ヘクタール うち生産緑地地区の合計面積2.8ヘクタール 宅地化農地等の合計面積1.3ヘクタール 育成地区の概観は、地区全体に農地が分布しており、地区内のどこからも農の風景が感じられる。 けいげんじや氷川神社等に大規模な保存樹林地や、きたみ五丁目竹山市民緑地等があり、まとまったみどりが残っている。 稲荷塚古墳、第六天塚古墳、江戸氏の墓といった、史跡が点在している。 けいげんじの、さんじゅうの塔が見える風景等の5つの風景が、世田谷区の地域風景資産に選定されている。 ファミリー農園があり、区民が農地に触れ合える場がある。 2、育成地区における農の風景を保全及び育成するための方針 目標 現存する農地で農業者が永く営農できるようにする。 営農が続けられなくなった農地で、農業振興等拠点として有効性が高い農地は、地域交流の場となる農業公園として活用する。 社寺林や一般住宅の樹林を保全することで、地域の資産や風景を継承する。 環境との共生を重視し、地区全体が農の雰囲気を醸し出すまちづくりを進める。 取組方針 区民、所有者等の協力を得ながら7つの取組を進めていく。 その1、農を生かしたまちづくり きたみ五丁目にある、じだゆうぼり公園が、水田や民家を配した、江戸時代後期から明治にかけての農村風景の再現と農作業体験をコンセプトとしていることに対し、 きたみ四丁目の仮称きたみ農業公園は、畑を中心とした現代の農村風景の保全と農作業体験をコンセプトとし、両地区かんで、農業公園の機能分担と連携を目指す。 その2、農地及び屋敷林等の保全 育成地区内の都市計画公園、都市計画緑地に指定した農地等については、将来どうしても営農が続けられなくなった場合、農業振興等拠点となる農業公園とする。 樹林を市民緑地、保存樹林地等に重点的に指定する。 保存樹林地の支援を、面積要件を緩和する等して拡充する。 宅地化農地を生産緑地に追加指定する。 その3、農地景観の向上 世田谷西部地域きたみ地区、大蔵、きたみ地区地区計画の土地利用の方針に基づき、農園住区として宅地系土地利用と農、緑地系土地利用との調和を目指す。 生産緑地の道路に面する部分は、原則として垣、柵、塀等を設置しないものとし、やむを得ず設置する場合は、生垣等、景観に配慮したものとするよう促進する。 その4、営農環境の向上 農業者の育成や区内流通の拡大等、農業の振興を進める。 イベントや情報媒体を活用して、区民に農業、農地の役割やその魅力を発信し、普及、啓発する。 その5、地域交流の場としての農地の活用 宅地化農地を区民農園、びょうほ等として活用する。 農業振興等拠点については、農業公園として整備した後、区民参加型農園及び、主な教育施設との連携を図りながら、子どもの食育や環境教育、若年者、高齢者、 障害者等の自立支援等を目的とした教育農園、福祉農園として活用する。 農業に関する情報提供や地域交流の場とするため、既存の直売所とその周辺にインフォメーションコーナー等を設けるよう促進する。 その6、地域への普及啓発 育成地区の農地や歴史的な資産を回遊して景観を楽しみ、歴史を理解できるようパンフレット等を作成し、環境を整え、区民等にPRする。 地区に残る貴重な屋敷林の必要性を地域に理解してもらうため、限定的な公開も含めた公開の可能性について検討する。 その7、地域環境への配慮 世田谷区西部地域きたみ地区、大蔵、きたみ地区地区計画の整備計画に基づき、垣又はさくを設ける場合は生垣やフェンス等に沿って緑化したものとするよう促進する。 その8、その他 農業、屋敷林をサポートする人材を育て、その輪を広げていく。 取組方針を示す構想図ほか詳細については、みどり政策課公園緑地事業担当にお問い合わせください。