駅前交通広場 (補助54号線・世区街10号線ニュースNo.6) 〜下北沢駅前の広場の高低差について〜 発行:平成24年3月24日 編集:世田谷区道路整備部交通広場整備担当課 交通広場北側の高低差について基本的な対応の考え方を検討しました。 坂のある街  下北沢は元々坂の多い街で、茶沢通りから鎌倉通りへ上る自然な地形となっており、下 北沢駅周辺は、小田急線を境に北側と南側で地盤の高さに違いがあります。このため、交 通広場の北側には、現在の道路との間に高低差が生じます。 回遊性を踏まえ高低差対応を工夫する 〜広場が街歩きのスタートとなるため〜  交通広場は「街の玄関、歩行者回遊軸のスタート」として、高低差対応については、 「街に来た人に圧迫感を与えない、歩行者回遊性のバリアにならない」ことが大切であ り、高低差の縮減やむしろ人を迎え入れるような階段及びスロープのデザイン、そして配 置の工夫が必要となります。 街の玄関 〜下北沢の顔として広場の役割〜  交通広場北側の高低差対応の基本的な考え方について、高低差に面する地元商店街等の 皆さんと、人の流れや、防災性、先進事例などを踏まえた意見交換会を行い、「歩行者の 回遊性」・「街の玄関、景観、個性の演出」・「周辺施設利用者の滞留空間」などの視点 で高低差対策の検討を行ってきました。そしてさらに「回遊性の自由度の向上」・「誰も が利用しやすい」・「緊急時の対応」なども踏まえ、これまで皆さんと様々な角度から検 討してきた内容をニュースとしてお知らせします。 広場北側高低差対応のイメージ 検討前イメージ 高低差が大きく、階段数が多いためバリアとなっていました。 ↓ 高低差及び階段数を縮小へ ↓ 車道部分を始点に地盤の高さを上げ、さらに歩道部分を4%程度の緩やかな 勾配とすることで、高低差と階段数を縮減しました ↓ 検討後イメージ 下北沢の顔としての広場へ ★歩行者の回遊性 歩行空間を広く ・広場の歩道部分を4%程度の緩やかな勾配とすることで、高低差の縮小や階段数の縮減、 そして広い歩道空間を生むことができます。 ・歩行空間を広くしたことで、歩行ルートの選択肢を広げ、回遊性の自由度も高めることができます。 ・街を回遊したくなる、人を迎えいれるような広場 のイメージです。 ★街の玄関、景観、個性の演出 誰もが使いやすいスロープへ ・スロープを高低差の少ない新宿側に配置することで長さを短くできます。 ・スロープの形に緩やかな曲線をおりまぜ、柔らかなイメージにすることができます。 ・スロープは幅を広げ、自然に人が流れ、賑わう、ゆるやかな坂道のようなイメージです。 ★周辺施設利用者の滞留空間 ゆとりのスペースと滞留空間 ・スロープの位置や階段数の縮減で、歩行者空間にまとまったスペースをとることができます。 ・階段と一体的な活用をすることで、商店街や地域のイベント等、様々な使い方ができます。 ・ゆとりのスペースは来街者や周辺住民のコミュニティ空間となるようなイメージです。 ↓ 検討後イメージ 「更なる検討・・・賑わいアップや下北沢の個性をいかして」 誰もが使いやすく、緊急時にも対応  5 %以下の勾配とゆとりのある幅員3.5mのスロープは、車いすやベビーカー のすれ違いも容易になります。また、出入り口も広く取り、緊急時の物資移動やス トレッチャーなどの転回も安全におこなえます。  さらに、安全・安心の街づくりとして、ゆとりのスペースと滞留空間の地中に、 緊急・災害時の備えとなる、防火水槽などの防災設備を設けることも可能です。 スロープのイメージ(空からの視点) 転回のしやすい出入り口 写真は幅が2.5mのスロープですが、ゆとりが感じられました。 今回の案は更に1m広い3.5mとしています。 今後の進め方  今後、設計の検討を行なう際には、こうした考え方を踏まえ、街を訪れた人々が 回遊したくなるような魅力的な空間の創出を目指すことにより、街全体の魅力と賑 わいのさらなるレベルアップを図っていきたいと考えています。 問合せ先世田谷区道路整備部交通広場整備担当課 〒154-8504 世田谷区世田谷4-21-27(区役所城山分庁舎3階) 電話:03-5432-2547FAX:03-5432-3067