8ページ 8ページに、写真を1点掲載しています。 インタビュー 合理的配慮について 写真1:アクセシビリティ研究所 川内 美彦(かわうち よしひこ) 高齢になるとやりづらいことが色々と出てきます。これは障害のある人にとっての社会的障壁と似ています。社会的障壁の中には無知、無理解、偏見等、物理的でないものもあります。社会的障壁は周りの環境を変えたり、人々の考え方を変えることで除去することができます。 高齢の人だけでなく、偏見の目で見られやすい性的マイノリティ、安定して社会生活を送っているにもかかわらず避けられる精神障害のある人、「女のくせに」と低く評価される女性等、人による社会的障壁に困っている人は多くいらっしゃいます。 障害のある人から社会的障壁の除去を求められた場合、負担が大きすぎない範囲で、双方が納得するやり方で解決することを「合理的配慮」といいます。様々なニーズのある人を想定して、どの様に対応するか準備しておくのは「事前的改善措置(環境の整備)」といいます。接客の現場では、店員がお客さんの希望を読み取り、工夫して、双方が納得する形で目的を実現するという柔軟な対応(接遇)が求められています。 外見から気づかない障害や困難について Oセイサク研究所 大場 奈央 私は生まれつき心臓が悪く、指定難病である肺高血圧症という病気もあります。疲れやすく、走ったり重い荷物を持ったりするような、心臓に負荷がかかる動作はできません。 外見から障害が見えないと、障害の有無、種類、何に困っているのか、どの様な手助けが必要なのかが分かりにくいです。そのため、支援を受けるには障害を表明することが必要になります。あるいは、障害があることを言わずに隠すこともできます。 障害が見えないと、健常者として対応されて、障害に対する理解が得にくかったり、怠けているように見られたりします。また、障害を表明したり支援を求めた場合に、嫌悪や拒否等ネガティブな反応をされると、自信を喪失し、障害があることを隠したくなります。 一方、外見から障害が見えると、表明しなくても障害者として対応されます。障害に対する理解が得られやすいですが、保護対象として対応されて、特別化や過度な配慮、遠慮等を受けます。双方共通の課題は、見た目からの思い込みで、周りの人が勝手に障害の有無を判断することにあります。 難病等は症状が変化するので、できることとできないことを明確に示しにくいです。当事者も自分の状況を把握しにくく、何に困っているか分からない場合もあります。そのため、当事者をよく理解する支援者の存在が重要になります。一方、直接的な支援の必要がない場合もあります。感覚や動くスピード、話し方等が人と違う人等です。 この様な多様な人を受け入れるために最も重要なことは、その存在を否定(差別)しないことです。例えば、一人で怒っている人がいたら、白い目で見ずに、「どうしたんだろう」としばらく見守り通り過ぎる等の対応です。その存在をあるがままに受け止めた上で、どう行動するかを考えてほしいです。 9ページ 9ページに、写真を4点、画像を1点掲載しています。 UDサポーターの活動紹介 活動1 公園のトイレUD検討 写真1:車いす使用のUDサポーターがトイレの出入口のドアの確認をしています。 写真2:白杖を持ったUDサポーターが立体コピーの設計図を触って確認しています。 活動2 国立競技場スタジアムツアー 設計から施工段階まで、多様な障害者団体及び子育てグループ、高齢者団体等の意見が反映された施設を見学しました。 写真3:競技場のトラックに参加者が集まっている。 写真4:車いす使用者用観覧席で競技場を眺めている。 せたっち:車椅子席があちこちにたくさんあるんだ! 画像1:世田谷区UDサポーター登録証 UDサポーターとは? UDに関心があり、区のUD推進事業等に一緒に取り組んでいただく仲間です。 養成講座(全2回)受講後、名簿に登録いただいたかたをUDサポーターとして登録します。 令和4年度は13名のかたにUDサポーターとして登録していただきました。 4