令和4年12月 令和3年度ユニバーサルデザイン推進事業のスパイラルアップ(点検、評価、改善) 世田谷区 目次 1 主旨 2 令和3年度スパイラルアップの経過 3 世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会における審議結果及び講評・提案   (1)第8期 部会委員の構成と検討した施策、事業名   (2)検討の経過   (3)全体の講評   (4)部会の講評 4 25の施策・事業の点検結果等 ナンバー1 (重点的な事業)ユニバーサルデザインの生活スタイルの普及 ナンバー2 ユニバーサルデザインを広めるイベントや講座の開催 ナンバー3 (重点的な事業)ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進 ナンバー4 ユニバーサルデザイン推進事業のスパイラルアップ実践 ナンバー5 (重点的な事業)ユニバーサルデザインライブラリーの活用 ナンバー6 ユニバーサルデザインによる区立施設等の整備推進 ナンバー7 ユニバーサルデザインによる本庁舎の整備推進 ナンバー8 分かりやすいサインの整備推進 ナンバー9 民間施設におけるユニバーサルデザインの推進 ナンバー10 住宅関連イベントにおける住宅のユニバーサルデザインの普及啓発 ナンバー11 高齢者・障害者の住宅改修支援 ナンバー12 災害時利用も含めた学校施設の整備推進 ナンバー13 災害時に使えるトイレの整備推進 ナンバー14 公共交通等のサービスの充実 ナンバー15 歩きやすい道路環境の整備 ナンバー16 自転車の安全な利用の啓発 ナンバー17 自転車通行空間の整備 ナンバー18 放置自転車等をなくす取組み ナンバー19 規模や特性に応じた公園緑地等の整備 ナンバー20 だれでも使えるトイレとベンチ等のあるまちの環境の整備推進 ナンバー21 情報のユニバーサルデザインガイドラインの普及 ナンバー22 多様な情報媒体の普及・活用の推進 ナンバー23 災害に備えた区民参加による取組み ナンバー24 ユニバーサルデザインによるおもてなしの普及 ナンバー25 職員のユニバーサルデザインに関する研修の推進 ユニバーサルデザイン関連の用語の説明 スパイラルアップとは、 点検、事後評価、改善 事業への反映 の手順を繰り返し、ユニバーサルデザインのまちづくりへ継続的な発展をめざす方法です。 ユニバーサルデザインは、 文中で UD と略している箇所もあります。 UDアドバイザーとは、 世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例第28条に基づくユニバーサルデザインアドバイザーです。 UDゼミ生とは、 平成27年度に開催したユニバーサルデザインを学ぶためのゼミ(全3回)を受講された方です。 UDサポーターとは、 世田谷区のUD推進事業などを一緒に取り組むかたです。 ユニバーサルデザインライブラリーとは、 ユニバーサルデザインの情報(これまでの取組み)を世田谷区都市デザイン課ホームページ上に蓄積(データ化)したものです。 トイレマップ、普及啓発冊子、ユニバーサルデザインを取り入れたイベントなどを紹介しています。 ベンチ助成とは、 世田谷区ユニバーサルデザイン生活環境整備補助金交付要綱第3条第1項第三号によるベンチの設置の助成制度です。 せたがやアイマップとは、 地理情報システムを活用した電子地図データベースです。世田谷区のホームページで情報を提供しています。 公共施設の場所のほか、防災関連情報、都市計画情報、観光スポットなどを電子地図上で提供しています。 せたっちとは、 世田谷区ユニバーサルデザイン普及啓発キャラクターです。 1 主旨 世田谷区は、ユニバーサルデザインの考え方に基づき、年齢、性別、国籍、能力等にかかわらず、できるだけ多くの人が利用しやすい生活環境をつくりだしていくため、平成19年に「世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例」を制定しました。 その理念を具現化していくために、平成21年に「世田谷区ユニバーサルデザイン推進計画」(以下「推進計画」という。)を策定して、目標、基本方針のもとに6年間の各施策・事業を実施してきました。 ユニバーサルデザインに対する関心が高まり、生活環境整備の質の向上とともに、整備されてきた社会資源の活用への要求といった社会的背景及び推進計画の施策・事業の取組みの積み重ねを踏まえ、平成27年に「推進計画」の内容を見直し、「推進計画(第2期)」を策定しました。「推進計画(第2期)」は、平成27年度から令和6年度までの10年間の計画とし、前期計画(平成27年度から平成30年度)、後期計画(令和元年度から令和4年度)、調整期間(令和5年度から令和6年度)ごとに中間見直しを行い推進します。 「推進計画」において、ユニバーサルデザイン推進事業の取組みについて、スパイラルアップ(点検・評価・改善)の手順を繰り返し、段階的・継続的な発展をめざし、ユニバーサルデザインの質の向上を図ることとしています。具体的には、「推進計画(第2期)後期」の25の施策・事業を年度ごとに各関係部署で点検・評価を行い、区民意見をいただき、ユニバーサルデザイン環境整備審議会からの講評・提案に基づき、次年度以降に改善を行っています。   2 令和3年度スパイラルアップの経過 令和4年 2月 事務局で事業の進捗状況集約 3月 令和3年度第2回世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会部会 9月 令和4年度第1回世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会部会 10、11月 令和4年度第2回世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会部会 書面開催 12月 令和4年度第1回世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会 12月 区のホームページ掲載、区のお知らせ1月1日号掲載予定 3 世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会における審議結果及び講評・提案 「世田谷区ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期」に掲げている25の施策・事業の今後の改善につなげていくため、取組みの成果について世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会の3つの部会で検討しました。 検討の結果は、「令和3年度ユニバーサルデザイン推進事業のスパイラルアップ(点検・評価・改善)への講評・提案」として下記のとおりまとめました。 この講評・提案を踏まえて今後の施策・事業の取組みに活かしていただき、だれもが暮らしやすい生活環境の整備を一層進められることを望みます。 令和4年度は推進計画(第2期)後期の最終年度であり、令和5年度、令和6年度の調整期間に繋げる大切な一年になります。推進計画(第2期)後期で得られた経験・成果・課題が、令和7年度から始まる第3期計画に活かされるように、ユニバーサルデザインの視点でスパイラルアップが継続して実践されることを期待します。    令和4年12月9日  世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会  第8期 会長 稲垣 ともゆき   (1) 第8期部会委員の構成と検討した施策・事業名  第1部会 普及・啓発、情報とサービス関連 担当した施策・事業名 ナンバー1 ユニバーサルデザインの生活スタイルの普及 ナンバー2 ユニバーサルデザインを広めるイベントや講座の開催 ナンバー3 ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進 ナンバー4 ユニバーサルデザイン推進事業のスパイラルアップ実践 ナンバー5 ユニバーサルデザインライブラリーの活用 ナンバー21 情報のユニバーサルデザインガイドラインの普及 ナンバー22 多様な情報媒体の普及、活用の推進 ナンバー23 災害に備えた区民参加による取組み ナンバー24 ユニバーサルデザインによるおもてなしの普及 ナンバー25 職員のユニバーサルデザインに関する研修の推進 委員氏名 部会長 長谷川 まゆみ くにさだ みわ ゴロウィナ クセーニヤ 早川 かつみ いりえ さちこ 鈴木 ただし 第2部会 建築、住宅、災害関連 担当した施策、事業名 ナンバー6 ユニバーサルデザインによる区立施設等の整備推進 ナンバー7 ユニバーサルデザインによる本庁舎の整備推進 ナンバー8 分かりやすいサインの整備推進 ナンバー9 民間施設におけるユニバーサルデザインの推進 ナンバー10 住宅関連イベントにおける住宅のユニバーサルデザインの普及啓発 ナンバー11 高齢者、障害者の住宅改修支援 ナンバー12 災害時利用も含めた学校施設の整備推進 ナンバー13 災害時に使えるトイレの整備推進 委員氏名 部会長 橋本 みめ 小島 なおこ ほんだ ただまさ 山形 しげと 上田 ときわ 第3部会 道路、公園、公共交通関連 担当した施策、事業名 ナンバー14 公共交通等のサービスの充実 ナンバー15 歩きやすい道路環境の整備 ナンバー16 自転車の安全な利用の啓発 ナンバー17 自転車通行空間の整備 ナンバー18 放置自転車等をなくす取組み ナンバー19 規模や特性に応じた公園緑地等の整備 ナンバー20 だれでも使えるトイレとベンチ等のあるまちの環境の整備推進 部会長 稲垣 ともゆき 鈴木 まさお ばん ますみ 毛塚 かずえ 柏 まさやす 篠田 たかひろ (2) 検討の経過  令和3年度第2回審議会部会 令和4年3月24日(木曜日) 令和4年度第1回審議会部会 令和4年9月8日(木曜日) 令和4年度第2回審議会部会 書面開催 令和4年10月11日(火曜日)から11月11日(金曜日)まで 令和4年度第1回審議会 令和4年12月9日(金曜日) (3) 全体の講評   「世田谷区ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期」が令和元年度から始まりました。第2期後期計画では、3つの目標を掲げています。1つ目は「公平な社会づくり」、2つ目は「ユニバーサルデザインのまちづくり」、3つ目は「区民参加でまちづくり」です。今回のスパイラルアップでも、ハード面とソフト面の両面から確認いたしました。  ハード面においては、ユニバーサルデザイン推進条例施設整備マニュアルに基づいた着実な整備、区民参加による多様なニーズに対応した取組みが進められています。これらハード整備が進む一方で、視覚障害者誘導用ブロック周辺の障害物の問題などといったソフト面の課題が未だに残されています。だれもが過ごしやすい生活環境を実現するには、互いを理解し尊重する心を育み意識を変革する取組みも併せて進められることが非常に重要です。「世田谷UDスタイル」のような親しみやすい啓発用の冊子を区民とともに制作するといった、ユニバーサルデザインの理解を深めるアプローチが、さらに積極的に展開されることが求められます。  また、より現実的なスパイラルアップの展開を図るため、すべての施策・事業に対して画一的な手法を求めるのではなく、個々の政策的な性質、実情に適した方法を取りながらスパイラルアップの仕組みが効果的に活用されることを期待しています。 (4) 各部会の講評   第1部会の講評   第1部会では、啓発・研究、情報・学習関連の10の施策・事業(ナンバー1から5、ナンバー21から25)について、取組み状況を確認いたしました。  ユニバーサルデザインの普及啓発事業を継続的に進め、ホームページタイトルの変更や東京都ユニバーサルデザインナビとの連携のように、寄せられた声に対して率先して改善を図ったことが評価できます。複数の普及啓発事業を真摯に進め、親しみやすく読みやすい「世田谷UDスタイル」などを発行し配布していますが、今後は「世田谷UDスタイル」を出張講座の教材として活用するといったように、他の取組みと関連づけて進めると、より一層、普及啓発の効果が得られると考えられます。すべての人が安全に暮らせる、学べる、働ける、遊べるといったキーワードを捉えたスパイラルアップの実践を期待します。  第2部会の講評   第2部会では、区立建築物、民間建築物、災害対応関連の8の施策・事業(ナンバー6から13)について、取組み状況を確認いたしました。  ユニバーサルデザインの視点をもって、「世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例 施設整備マニュアル(令和2年)」に基づいた整備が着実に進められていることが評価できます。また、まちのなかのバリアの改善に向け、より多くの事業者にとって利用しやすい補助制度に見直しを行い、補助件数を伸ばし始めていることも評価できます。今後は、実績の積み重ねだけではなく、整備事例の紹介などユニバーサルデザインの整備内容を具体的に目に見える形で周知するとより関心が高まると考えられます。区立施設のみならず、民間施設においても「情報のユニバーサルデザイン(改訂版)」及び日本産業規格(ジス)に基づくサイン(案内板)の普及も進めていただくことを望みます。  第3部会の講評   第3部会では、交通・道路、公園、まちづくり関連の7の施策・事業(ナンバー14から20)について、取組み状況を確認いたしました。  「せたがや福祉移動サービス案内」を活用した情報提供による配車件数の増加、ワークショップ形式による公園設計への区民参加の促進など、区民生活の多様なニーズに対応した積極的な取組の成果があらわれています。また施策に関わる庁内部署の調整、東京都の情報サイトとの連携といった、組織横断的な事業推進に努められたことも評価できます。  一方で、視覚障害者誘導用ブロック周辺の障害物、ユニバーサルデザインタクシーの乗車拒否、自転車のながらスマホ運転など、基本的な課題も多く残されています。引き続き、ユニバーサルデザインの視点からの、具体的な困りごと・ニーズを明確にしながら、課題解決に向けた取組が展開されることを期待します。 4 25の施策・事業の点検結果等   ナンバー1 (重点的な事業)ユニバーサルデザインの生活スタイルの普及  所管部  都市整備政策部 ねらい ・公共交通でのベビーカー利用の広がり、多機能トイレの普及等に伴い、利用者同士が公共空間を気持ちよく使うための工夫が社会的に求められてきている。 ・ユニバーサルデザインの考え方や意味が広く区民に共有されていくように、ユニバーサルデザインにより整備されたまちの施設・設備等の意味を伝え、適切な利用や上手に使いこなす方法・工夫等を広める。 取組みの方向性 ・公共空間を多様な人が快適に使いこなす工夫を集め、ユニバーサルデザインにつながる幅広い情報をテーマに沿って冊子等に分かりやすく編集し発信する。 ・エスエヌエスによる情報発信を試みる。 ・全施策、事業と連携して実施する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・テーマに沿った区民参加による取材及び冊子の作成 ・民間事業者等との協力した配布10,000部 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・普及啓発冊子「世田谷UDスタイル」作成について、区民参加型の編集方式からインクルーシブ公園や東京2020大会に向けた会場周辺の整備内容へ切り替え、工夫して区民の意見募集を行い、作成されたことが評価できる。 ・例えば、大学生や子育て中の保護者など多様でより幅広世代にUDを普及啓発するための発信方法などは引き続き検討し、今後もできるだけ多くの区民の手に取られ、読まれるような冊子となることを期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  都市デザイン課  ・第8号の編集  今年度の冊子のテーマは「今ある施設・設備をみんなが快適に使うために」となった。街中にある様々な設備やそれを必要としている人のニーズについてワークショップで学び、メインテーマとして掲載している。また、外見からはわからない、さまざまな人のニーズや、ワークショップの講師のインタビュー、UDのゲームやピクトクイズについても掲載した。昨年度に引き続きUDフォントで作成した。 ・第8号の発行、配布  例年の配布実績を鑑み、印刷部数を8,000部としたことで、企業広告掲載を見送った。(企業広告の掲載は10,000部以上の発行部数)  令和4年3月に世田谷UDスタイル第8号を発行した。主な配布先は次の通り。  区施設は、出張所、図書館、児童館、まちづくりセンターなど。  民間施設は、区内大学、社会福祉協議会など。  残部は年間を通してイベント、視察対応など様々な場で活用していく。  幅広い世代に読んでいただけるよう、エスエヌエス(ツイッター)を活用し、発行とホームページのユーアールエルのお知らせを行った。 (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課   ・第8号の編集  バリアフリー設備の適正利用という観点から企画を開始し、如何に手に取ってもらいやすくなるか検討を重ね、だれもが理解しやすく学ぶことができる冊子となるようイラストやレイアウトを工夫した。  表紙のデザインについては、インターンシップで来ていただいた国士舘大学の学生より、案をいただき、デザイン化している。メインテーマとのバランスをとり、表紙のデザインについてはかわいらしく、多くの方に手に取ってもらいやすいようにした。  区民参加の編集会議を実施することができ、表紙や内容について多くのご意見をいただいた。編集会議の参加者は7名で初めて参加する方が4名だった。まんべんなく意見が出て、開催者、参加者ともに有意義な場となった。  UDのゲームやピクトクイズを掲載し、身近なところからUDに興味、関心をもってもらえるような冊子の構成とした。 ・第8号の発行、配布  大量の部数であるが、様々な所管等に依頼をして配布した。  また、引き続きアンケートでせたっちグッズをプレゼントする取組みを継続し、区民の意見を募る媒体としての役割を担わせる事ができた。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課   ・第8号の編集  感染症拡大の状況を見ながら、ワークショップの開催と冊子の発行をセットで進めることで連続性のある事業展開をしていくことを今後も継続していけるよう方法を検討する。  今までの区民の方とのつながりを大切にしながら、出来るだけ多くの区民の手に取られ、読まれるような冊子とするために表紙のデザインや配布場所の検討を続ける。大学や企業との取り組み方も改めて検討する。 ・第8号の発行、配布  発行時の大量配布をきちんと行うだけでなく、民間事業者も含め年間を通して配布できるような配布先を検討する。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・今回発行された普及啓発冊子「世田谷UDスタイル第8号」は、小学生にも読みやすく、親しみやすい内容になっている。そのため、小学校等の出張講座でテキストとして活用したり、小中学生に配布することで、「世田谷UDスタイル」に触れる機会が増えると考えられる。 ・ホームページやエスエヌエスなどを通して内容や情報がより的確に伝わる配信方法を工夫することも効果的であると考えられる。 ・子育てなどより多くの課題や立場を変えた視点からのUDを考えるテーマを取り上げ、「世田谷UDスタイル」からさらなる普及啓発が広まることを期待する。 ナンバー2 ユニバーサルデザインを広めるイベントや講座の開催  所管部  総合支所、スポーツ推進部、障害福祉部、子ども、若者部、都市整備政策部、教育政策部 ねらい ・区民、事業者、大学、区が協働し、ユニバーサルデザインを広める。様々なイベントと連携したユニバーサルデザインの普及、啓発の機会をつくりだす。 ・児童・生徒・学生をはじめとして多様な場でユニバーサルデザインの考え方、取組みの事例等を紹介するイベントや講座を通じ、様々な世代へのユニバーサルデザインの啓発、教育を進める。 取組みの方向性 ・普及啓発のイベント等は、当事者を交えた区民、事業者、区の参加・交流の場として運営する。 ・様々なイベントに、ユニバーサルデザインの考え方を取り入れることを促すよう、イベントのユニバーサルデザインガイドライン、を活用し、普及をはかる。 ・イベント開催時の手話通訳者派遣、ひととき保育の提供等を進める。 ・小学校等への出張講座を区民の協力者と共に行うとともに、タブレット等の多様なツールの活用をはかる。 ・ユニバーサルデザインについて、分かりやすく説明した冊子を、子どもや若者の視点等を入れ、内容を充実させ、小学校等への出張講座や職員研修、区民や事業者の勉強会にて合わせて配布する。 関連事業 ・ナンバー3 ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進、と連携して実施する。 ・ナンバー5 ユニバーサルデザインライブラリーの活用、と連携する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度までの継続は、次の通り ・ユニバーサルデザインの推進に関わる団体の交流や広くユニバーサルデザインを学び合うイベントの開催 ・ユニバーサルデザインに配慮したイベントの紹介 ・小学校等への出張講座の実施 10校 ・他団体(社会福祉協議会等)と連携した取組み ・区民講師等の育成、派遣事業 の検討 ・ユニバーサルデザイン出張講座での配布 ・啓発イベントでの配布 ・民間事業者等の事業での配布協力 ・区の関わるイベントでユニバーサルデザインを進める取組みを加えていく。(車椅子使用者対応の仮設トイレの設置、授乳コーナーの設置、手話通訳者派遣やひととき保育等) 令和2年度から令和4年度までの継続は、次の通り ・区民講師等の育成事業の実施 令和3年度から令和4年度までの継続は、次の通り ・区民講師の派遣 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・感染対策を行い、UDスタンプラリー(特別編)、ボッチャ世田谷カップや世田谷 に よん ろく スポーツフェスティバルなど、様々な工夫をしてイベントを継続して取り組まれていることが評価できる。 ・今後は、UDサポーター制度の新設により、UDに取り組む区民が増えることを期待する。引き続き、区民のニーズを取り入れ、区民が参加しやすい工夫、広く伝わりやすい周知の方法などを行っていただきたい。 ・また、オンラインによる新たなイベントの開催等、地域による隔たりなく取り組んでいただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  都市デザイン課   ・UDを取り入れたイベント  3ヶ月に一度ずつ、区が主催のイベントでUDの工夫を取り入れたものをホームページで紹介した。83件。 ・せたっちの利用申請  2件。 ・区民向けワークショップ  今年度は感染症対策を徹底しながらUDワークショップ(2回で1セット)とUDサポーター養成講座(2回で1セット)を実施した。(養成講座についてはナンバー3参照)  UDワークショップでは「バリアフリー設備の適正利用を学ぼう」と題し、バリアフリー設備の機能やそれを必要としている人のニーズ、また心のバリアフリーについて学んだ。座学とともにグループワークでの意見交換や近隣施設での現場見学を行い、理解を深めた。(応募者19名、参加者16名) ・小学校への出張講座(桜小学校)  区職員がUDのまちづくりについて資料を作成し実施した。後日、講座を受けた児童が自分たちの考えるユニバーサルデザインについて発表する会に出席し、子どもたちの様々なアイデアを聞くことができ、啓発、教育に役立っていることを確認した。 ・冊子  UD普及啓発冊子「ユニバーサルデザインって何だろう?」「いつまでも快適に暮らせる家づくりのヒント」「みんなが嬉しくなるお店」を予習で使っていただけるよう出張講座に先駆けて配布した。  子ども家庭課  ・赤ちゃんテント 「授乳、おむつ替え用赤ちゃんテント」の貸出し。令和3年度貸出実績0件(コロナ感染拡大により貸出予定団体の事業中止)。 区ホームページで紹介。 ・ひととき保育  ひととき保育の提供183件実施(令和3年度)。保育者研修の実施(約40名参加)  烏山街づくり課  ・烏山UDスタンプラリー実行委員会主催「UDスタンプラリー(特別編第二弾)」の開催  昨年度に引き続き、特別編として、UDについて多角的な視点から理解を深める為、ヤングケアラー、エル ジー ビー キュウの当事者の方からお話を伺い、意見交換を行った。  開催にあたっては、オンラインを活用して開催した。  10月23日 コニュニティカフェななつのこ(会場参加18名、オンライン参加4名)  スポーツ推進課  ・2021ボッチャ世田谷カップを新型コロナウイルス感染症拡大防止策を徹底したうえで開催した。 ・世田谷 に よん ろく ハーフマラソンと同日開催のパラスポーツ等体験イベントにて、パラスポーツ体験を新型コロナウイルス感染症拡大防止策を徹底した上で実施した。 (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課   ・UDを取り入れたイベント  定期的にイベント庁内調査をすることで、職員のUDに対する意識向上のPRにもなっている。 ・せたっちの利用申請  UDのまちづくりに関わる区民を中心にせたっちが活用されている。 ・区民向けワークショップ  UDワークショップと養成講座を同時募集し、チラシを連携した作りとすることで、希望者についてはワークショップで知識を学んでから養成講座を受けていただくような流れとした。  上記の事業の内容を冊子「世田谷UDスタイル第8号」(ナンバー1参照)にまとめ、情報発信を行った。  感染状況により講座やワークショップの手順を変えられるよう、コンサル会社と直前まで状況を注視し、柔軟に対応できるよう準備した。また、募集人数を縮小し、密にならないようにするなど、感染症対策を行った。 ・出張講座  感染者数増加でオンライン講座も検討したが、学校コーディネーターとの連携を行い、緊急事態宣言期間中を避け、感染者が減少した時期に日程を変更し、対面で行った。子どもたちの興味を促す講座にするため、クイズを取り入れた講義とするなど構成を工夫した。  子ども家庭課  ・赤ちゃんテント  貸出物品が多いため、持ち運びしやすいように工夫。また屋外での使用が主になるので耐久性のある物品を揃えた。  ちらし裏面に物品一覧を写真掲載し、イメージが持てるように工夫。 ・ひととき保育  新型コロナウイルス感染症拡大防止対策徹底を周知しながら、ひととき保育事業を実施した。  ひととき保育者研修については、動画又は書面による受講とし、参加しやすい方法で実施した。  烏山街づくり課  ・当初予定していた会場がワクチン接種会場となり、使用出来なくなった為、新型コロナウイルス対策として適当な会場の確保、会場でのオンラインの設営に苦労した。  感染対策として、手話通訳の方が遠隔から通訳し、会場およびオンラインで確認できる手法で実施した。  スポーツ推進課  ・ボッチャ世田谷カップ、パラスポーツ等体験イベントでは、募集や周知チラシに音声コードを印字した。また、車いすでの来場者へ向けて、来場動線の確保や案内をおこなった。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課   ・UDを取り入れたイベント  継続的にUDの工夫を取り入れたイベントの紹介を続ける。また、広報広聴課でイベントについて、エスエヌエスを活用し、ツイッター等で周知を行う。 ・せたっちの利用申請  せたっちの利用は継続的にPRを重ねていく。 ・区民向けワークショップ  ワークショップは、より多くの区民に関心をもってもらえる企画になるように進めていく。  区民のニーズを汲み取る方法を検討する。また周知方法についても検討を続ける。  イベント等の実施の際は、UDサポーターの方々に参加、協力いただき、より充実したイベントとなるように工夫していく。 ・出張講座  出張講座で、UDサポーターに協力していただき、幅広い世代のユニバーサルデザインの交流ができるようにする。 ・冊子  継続的に出張講座等での配布を行っていく。  校長会に向けて、出張講座紹介チラシを作成する。  子ども家庭課  ・赤ちゃんテント 「授乳、おむつ替え用赤ちゃんテント」貸出の周知に努めていく。  感染症に配慮しおむつ替えマット、シートの補充。 ・ひととき保育  引き続き新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について、安心して利用できるように、状況に応じた対応をしていく。  烏山街づくり課  ・今回のオンライン開催で学んだ技術や経験を活かし、さらに多くの方達と繋がり、普及啓発の機会を拡大していく。新たな気付きのきっかけとなる内容についても適宜イベントに盛り込んでいく。  スポーツ推進課  ・新型コロナウイルス感染症拡大防止策を徹底しながら、各種事業を継続的に行っていく。 ・広く区民に取組みを知ってもらい参加者を増やせるよう周知に努めていく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・「UDをテーマとしたイベントの開催」や「イベントに参加しやすい環境づくり」を工夫を凝らしながら様々な課で継続的かつ発展的に取り組まれていることが評価できる。 ・普及啓発冊子は、配布することだけを目的とするのではなく、内容を正しく伝えられているかが大切である。掲載情報の更新などの内容の精査と、出張講座の教材などの活用方法の工夫をより検討していただきたい。 ・教材等の内容に関しては、主催者と十分に意見交換をし、その趣旨を理解して行うとより効果的と考える。 ナンバー3 (重点的な事業)ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進  所管部  都市整備政策部 ねらい ・ユニバーサルデザインに関わる事業や区民の活動について、専門家、利用者や当事者、普及に携わる区民等、多くの人に関わってもらい、質の向上をはかる。 ・UDアドバイザーの派遣を他のUD推進事業とも連携させることで、事業全体の質の向上をはかる。 取組みの方向性 ・ユニバーサルデザインに取り組む人の育成のための講座を実施する。講座では当事者との交流、体験を組込む等の工夫をする。 ・専門家としてのUDアドバイザーと、ニーズを伝える利用者、当事者、ユニバーサルデザインの普及、推進に携わる区民、など多様な人がUD推進事業において活躍できる場をつくる。 ・UDアドバイザーを派遣し、UD検討会を行い整備された施設の検証を実施する。 ・全施策、事業と連携して実施する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・UDアドバイザーの派遣 ・区民講師等の育成講座の検討 ・UDに取り組むアドバイザー等の交流と技術向上 ・UDアドバイザーの資格要件及び派遣要綱の見直し 令和2年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・区民講師等の育成講座の実施 ・UDアドバイザーの資格要件及び派遣要綱の検討 令和3年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・区民講師の活躍の場づくり ・UDアドバイザーを派遣した事業の評価、点検 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・UDアドバイザー、UDサポーター、UDゼミ修了生のそれぞれの違いや役割を整理して明確にしていただきたい。 ・専門的な知識を有するUDアドバイザーの派遣制度がより多くの場面で活用されると共に、UDサポーターを育成し、UDサポーターによる活動が促進され、区民に広く展開されていくことを期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  都市デザイン課   ・UDアドバイザー派遣(UD専門家派遣)  研修や区立施設の設計時にUDに関する専門家派遣を行っているが、今年度は、新築の公共施設設計および工事が事業見直しに伴う予算削減のため延期となり、世田谷サービス公社の勉強会でのアドバイザー派遣は感染症拡大のため研修が中止となり、アドバイザー派遣ができなかった。 ・メール便「世田谷UDスタイル」  世田谷UDゼミ修了生(平成27年度、28年度に開催したユニバーサルデザインを学ぶためのゼミ(各年度全3回)を受講された方)などにUDまちづくりを一緒に進めてもらうためのコミュニケーションツールとしてメール配信(以下「メール便」という。)を実施した。ワークショップと養成講座の参加者募集、UDスタイル編集会議の参加者募集、UDスタイル第8号発行のお知らせで年3回配信した。 ・UDゼミ修了生(UDサポーターに改める)の活躍の場の設定  区とUDの普及啓発を一緒に取り組んでいただく区民を増やす活動として、UDサポーター制度を立ち上げた。養成講座2回を実施し、修了した方をUDサポーターとして登録する仕組みとした。令和3年度は27名の方がUDサポーターとしてご登録いただいた。また、UDゼミ修了生について、ご登録の手続きをいただければ、UDサポーターとして登録が可能である旨を連絡し、養成講座を受講していただき、UDサポーターとして4名の方にご登録いただいた。 (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課   ・UDアドバイザー派遣(UD専門家派遣)  アドバイザー派遣について、工事所管課やサービス公社に実施依頼をしたが、事業見直しと感染症拡大タイミングが重なり、実現できなかった。しかし、UDサポーター養成講座ワークショップにてUD専門家の一人に講師を務めていただき、既存施設の設計図を基にUD点検時のポイントやアドバイスを行っていただくことで、バリアフリー設備の配置や考え方をUDサポーターに伝えていただいた。なお、ワークショップの意見は施設所管課に伝え、今後の設計の参考にしていただいた。 ・メール便「世田谷UDスタイル」  各回の協力者募集に多数の返事があり、協力依頼ツールとして十分に機能した。また、UDサポーターとして登録いただいた方にはメール便に登録いただいた。 ・UDサポーターの活躍の場の設定  養成講座1回目では座学の後、「UD発見ツアー」と題し、近隣施設にてUDの工夫を見つけてもらうようなプログラムとした。見学しながら各自気づいたことを書き出してもらうというようなワークで、実際に手を動かしてもらうことで、UDの知識が定着するような内容とした。養成講座2回目については、年明けから増加したオミクロン株への対応として、急遽会場とオンラインの併用で実施した。感染症対策としての有効性を感じた半面、オンライン併用の難しさも感じた(特に音声について)。また、座学の後のワークでは、公園トイレの設計図を使い、UDの視点で気づいた点を書き出してもらうワークを実施した。多くの意見をいただいた。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課   ・UDアドバイザー派遣  より多くの意見を取り入れて区立施設の整備の検討を行うことを、今後も関係所管との連携で進める。感染症状況などを考慮し、書面やリモートなどの活用も視野に入れた対応を検討する。また、活用しやすい制度になるよう、要綱改正なども視野に、検討を進める。 ・メール便「世田谷UDスタイル」  継続的に配信し、区民と協働したUD推進事業の促進に取り組む。 ・UDサポーターの活躍の場の設定  来年度も、同様の講座を実施し、普及啓発事業に携わっていただく区民を増やしていく。感染症拡大の状況によっては、オンライン講座などを取り入れるなど、区民が受講しやすい方法を検討していく。今年度、登録いただいたUDサポーターの方々にもご協力いただきながら、普及啓発事業を進めていくとともに、庁内に制度の周知などを行い、UDサポーターの活躍の場についても引き続き検討していく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・区民の利便性の質を高めるためには、「ニーズを伝える利用者、当事者」、「ユニバーサルデザインの普及・推進に携わる区民」の活躍の場が広がることが大切である。 ・その役割を担うUDサポーター制度が継続的かつ発展的に実施され、様々な場面で多くの区民が関わり、ユニバーサルデザインの取組みがより一層推進されることを期待する。 ナンバー4 ユニバーサルデザイン推進事業のスパイラルアップの実践  所管部  各事業所管部、都市整備政策部 ねらい ・UD推進事業の取組みについて、点検、評価、改善、の手順を繰り返し、段階的、継続的な発展をめざすスパイラルアップを行い、ユニバーサルデザインの質の向上をはかる。 取組みの方向性 ・推進計画の全ての施策・事業について、点検、評価、改善、に取り組み、UD環境整備審議会の講評・提案を踏まえて継続的にスパイラルアップで発展させていく。 ・点検、評価、改善、において、区民、とりわけ利用者、当事者と共に検討して、有効なユニバーサルデザインの実現をめざす。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・全UD推進事業の進捗状況に関する点検、評価、改善の実施 ・次年度の重点テーマの設定 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・各事業において、良い結果の報告だけではなく、失敗した取り組みも報告していただきたい。どのような課題があり、その課題解決のためにどのような取り組みをし、その結果どうだったのかなどが明確化し、スパイラルアップに繋がっていくことに期待したい。また、25の事業の目標がわかりにくく、関連事業との関わりもわかりにくいため、評価が難しい。次期計画に向けて改善できるように検討していただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  都市デザイン課   ・スパイラルアップを次のように取り組んだ。  令和3年9月 令和2年度のスパイラルアップの取組みを公表した。  令和4年2月 令和3年度の点検作業を開始した。  令和4年3月 令和3年度第2回世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会部会にて、点検内容を確認した。  令和4年3月 冊子「世田谷UDスタイル 第8号」を発行。区民意見をアンケートはがきで募集した。 (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課   ・25の施策事業につながりを持たせるため、世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例より「意識啓発」、「整備」、「移動確保」、「施策推進」の4つのテーマに整理し、本施策、事業のねらいである「ユニバーサルデザインの質の向上をはかるためのスパイラルアップ」の考え方について検討を行った。 ・令和3年度第2回世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会部会では、世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例の目的を踏まえ、より効果的に生活環境の整備が進むようより活発な議論を展開していくため、重点的な事業(施策、事業ナンバー1、3、5)及び生活環境の整備に関する9つの事業(施策、事業ナンバー2、4、7、9、20、25)についてヒアリングを行い、UD審議会よりすべての施策・事業について講評、提案をいただいた。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課   ・「現行の世田谷区ユニバーサルデザイン推進計画のスパイラルアップの課題」から「次期計画におけるスパイラルアップの最良の方法」を検討していく。 ・世田谷区ユニバーサルデザイン推進計画第1期からこれまでの取組みを踏まえ、ユニバーサルデザインに基づく生活環境の整備がより推進するよう、世田谷区ユニバーサルデザイン推進計画の次期計画を検討していく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・次期計画に向けて、25の施策、事業をテーマ別に整理してスパイラルアップの考え方の検討を始めたことは評価できる。施策、事業ごとの進め方の違いや進捗状況に対応したスパイラルアップの実践が図られることを期待する。 ・スパイラルアップが段階的、継続的な発展をめざすことができるように分かりやすいビジョンを共有することも有効であるため検討いただきたい。例えば、「すべての人が安心安全に暮らせる、学べる、働ける、遊べる」など。 ・スパイラルアップが、実践したことの評価だけではなく、うまくいかなかったことや難しかったことを検証する場として機能することを期待する。 ナンバー5 (重点的な事業)ユニバーサルデザインライブラリーの活用  所管部  都市整備政策部、生涯学習部 ねらい ・ユニバーサルデザインの情報を蓄積し、活用できるようにする。 ・ユニバーサルデザインについて工夫した整備事例や事業の事例を紹介し、すべての人にとって利用しやすい生活環境の整備の推進をはかる。 取組みの方向性 ・ユニバーサルデザインによる整備の実績を、収集、蓄積(データ化)し、事業者、区民のだれもが情報を活用できるように区民や事業者との連携で進める。 ・新築の施設だけでなく既存改修等、様々な事例を紹介する。 ・ユニバーサルデザイン条例の届出や事前相談等で活用する。 ・今後の事業や整備のスパイラルアップに活かすために、区民、事業者、区職員に向けて積極的な情報提供を行う。 ・ユニバーサルデザインによる整備の実績やユニバーサルデザインに役立つ最新技術の情報収集及び蓄積(データ化)に取り組む。 ・全施策、事業と連携して内容の充実をはかる。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・情報の蓄積 ・情報の収集 ・情報コーナーでの展示 ・図書館での展示 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・ユニバーサルデザインライブラリーがより多くの方に利用されるためには、掲載項目の分類や整理検索のしやすさが必要です。民間や東京都のUD情報と相互にリンクして幅広く活用できる仕組みの構築や、見やすさの工夫など、広報広聴課と協議して取り組まれることを期待する。 ・ホームページや図書館等で区民の方がもっとユニバーサルデザインに興味関心を持ち活用ができるよう、引き続きご検討いただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  都市デザイン課   ・ホームページ上のライブラリーの継続的な更新に加えて、タイトルをより掲載内容がイメージしやすい「ユニバーサルデザイン情報」に変更し、掲載項目の分類や掲載内容を全体的に整理した。 ・昨年度に引き続き、ホームページに掲載しているトイレ情報、ベンチ情報を継続的に更新した。トイレ情報は、新たに複合施設内の建物全体に関する各種設備の情報を追加掲載した。 ・「ゆるっとウォーク(区民参加のUDワークショップで作成した、UDの視点で多くの方が散策できるコースを示した地図。)」や「トイレ、ベンチ一覧」のリンクも掲載されている「とうきょうユニバーサルデザインナビ(東京都が管理する、都内の施設などに関する情報を集約したポータルサイト。以下、「UDナビ」という。)」(関連 ナンバー20参照)のリンクをホームページで紹介することで、利用者の利便性を図った。 ・UDの取組みをまとめたパネルやUDスタイルで紹介した関連本などを中央図書館内の展示コーナーに7月29日から8月26日まで展示した。 ・UDの取組みをまとめたパネルや冊子などを区役所区政ピーアールコーナーに2月28日から3月4日まで展示した。 (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課   ・広報広聴課の協力も得ながら、ユニバーサルデザインに関するホームページの内容を全体的に見直し、より検索、閲覧しやすいページ構成にリニューアルした。具体例としては、冊子類について関連情報をまとめた一覧ページを新たに作成し、ページ内の情報量が多く検索、閲覧が難しかった部分を、必要な情報にすぐ飛べるよう目次機能の活用などをして工夫した。 ・トイレ一覧について、これまでは各施設に関するトイレ情報のみを掲載していたが、今年度より複合施設については各施設の該当階だけでなく、建物全体に関する各種設備の情報を新たに掲載した。追加調査を進めるにあたり、施設管理所管の合意形成を得るのに苦労した。 ・昨年度に引き続き、図書館にパネルなどを展示する取組みを行い、UD普及啓発に取り組んだ。図書館の担当者と協議の上、関連本の近くにUDスタイルを配置してもらうことで、冊子にも興味を持ってもらえるよう工夫した。また、図書館のホームページ上に展示概要や関連本の紹介ページを作成してもらい、直接足を運ぶのが難しい区民の方への周知も図った。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課   ・ユニバーサルデザイン情報の内容を充実させていくための方策と事業を引き続き検討していく。 ・引き続き広報広聴課と連携し、より検索しやすいホームページの構成を検討していく。 ・ワークショップで得た成果(区民意見等)も掲載できるよう調整を行っていく。 ・感染症の拡大状況を注視しながら、各地域の図書館や図書館以外の施設でも展示できるよう調整を行っていく。また、図書館のホームページ内にUDの特集ページを作成してもらうなど、オンラインにおける普及啓発の手法も検討していく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・ホームページタイトルの変更、東京都のユニバーサルデザインナビとの連携のように、寄せられた意見に応じて改善を図ったこと、また関連部署との調整、合意を経ながら複合施設内の設備情報を充実させたことは評価できる。 ・必要なユニバーサルデザイン情報に、容易にたどり着くことができるよう、周知の戦略や分かりやすい情報伝達方法について工夫していただきたい。 ・テーマ本の展示等による図書館での情報発信では、障害者週間など共生社会の実現に向けた啓発において重要な期間を多様な視点で整理し、その特性にあわせた内容を盛り込むなど検討いただきたい。また同様の企画を全図書館で取り組まれることを期待する。 ナンバー6 ユニバーサルデザインによる区立施設等の整備推進  所管部  各施設所管部、施設営繕担当部、都市整備政策部 ねらい ・区立施設や区営住宅等は改築や改修を進める機会を捉えて、すべての人にとって利用しやすいユニバーサルデザインの視点を積極的に導入し、整備の質の向上をはかる。 取組みの方向性 ・区立施設の新築や改修の際に、性別を問わないトイレや非常時の警報装置の多機能化などの施設利用のニーズも踏まえながら、点検、評価を実施し、質の向上をはかるなど成果を上げる。 ・新築や改修の際に各施設の利用特性を踏まえて、多機能トイレの機能分散をはかる。  多機能トイレの機能分散の考え方    多機能トイレの利用を集中させないために、一般トイレにオストメイトや子ども連れに対する配慮等の機能を分散するなど、利用者それぞれに対応したトイレを個別に用意すること。    また、トイレ利用の集中度合いや利用者の違いにより、各施設の利用特性を踏まえて設置すること。 ・国立、都立等の施設については、新築の際にユニバーサルデザインの整備の協力を求めていく。 ・更なる整備へとつなげていくために、UDライブラリーにユニバーサルデザインにより整備された施設・設備を掲載し、その意義と使い方を周知していく。 ・区営住宅について多様な居住者を考慮した改修を継続的に行う。 ・UDアドバイザー等とともに検討会を行った施設の完成後に再度点検・評価し検討会の質の向上に取り組む。 関連事業 ・ナンバー3 ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザーの人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進、と連携して実施する。 ・ナンバー5 ユニバーサルデザインライブラリーの活用、と連携して実施する。   後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・UDアドバイザー等をいれた設計・施工の検討会の開催 ・UDアドバイザー等とともに検討会を行った施設の検証 ・住戸改修の実施 令和2年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・UDアドバイザー等とともに検討会を行った施設の検証結果を踏まえ、検討会に反映 ・UDライブラリーへの反映と活用 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・空き室のバリアフリー改修は引き続き行っていただきたい事業であるが、「設備をすべて設置すれば良い」ということではなく、利用者にとって必要なものを工夫、検討して整備されることを期待する。リスクを積極的に考え、気持ちよく利用できるためにどのように工夫したらよいか考えることがUDの大切な視点である。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  都市デザイン課   ・ユニバーサルデザイン情報  区ホームページ「ユニバーサルデザイン情報」(ナンバー5参照)の充実を図るとともに、過去のUD整備の事例などの整理に着手した。  施設営繕第一課、第二課  ・基本設計時に多機能トイレの機能分散等、出来るだけ多くの人が利用できるよう、ユニバーサルデザインの観点でレイアウトや配置を検討した。 ・教育総合センター、花見堂複合施設、松原複合施設(増築)が竣工した。  住宅管理課  ・区営住宅のスロープ設置済の1階空き住戸について、1件住戸内バリアフリー化の改修工事を実施した。(新町一丁目アパート) (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課   ・ユニバーサルデザイン情報  情報量が多く、データの整理に時間を要している。  施設営繕第一課、第二課  ・既設の建築物をUD条例に適合するほか、ユニバーサルデザインの考えを導入し、出来るだけ多くの人が利用しやすい施設整備を行った。 ・小学校の実施設計段階で、ユニバーサルデザインの視点で男女共用トイレを配置する計画とした。また、避難所となる体育館の近くに多機能トイレを計画する事で、利用者の動線を短くし利便性の向上を図った。(瀬田小学校)  住宅管理課  ・住戸内の段差の解消、玄関、浴室、トイレ等への手摺の設置等を行い、高齢者、障害者が少しでも住みやすくなるよう改修を行った。区営住宅では事前に入居者を特定できないため、様々な障害等がある方でも使用可能な住宅となるよう意識した設備選定、仕上げの工夫を行った。 ・内装などの色や製品の選択で、壁紙と手摺の色を同色にしないなどUDの工夫を取り入れ、様々な人が使いやすい住宅整備に取り組んだ。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課   ・ユニバーサルデザイン情報  引き続き過去の検討会内容の整理を行い、関係所管へ情報提供することで新築施設等の設計の参考資料となるようにしていく。  施設営繕第一課、第二課  ・施設利用者の多様なニーズも踏まえ、都市デザイン課や施設所管課と連携しながら、ユニバーサルデザインに配慮した施設整備を進める。  住宅管理課  ・国土交通省告示「高齢者が居住する住宅の設計に係る指針」に基づき、改修を行っているが、住戸内のレイアウト変更も検討しながら、より多くの部分で基準を達成できるよう検討する。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・ユニバーサルデザインの視点をもって、「世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例 施設整備マニュアル(令和2年)」に基づいて、着実に整備が進められていることは評価できる。 ・引き続き、ユニバーサルデザインの考えをもとに、あらゆる施設利用者の視点から、より快適な施設の整備が進められることを期待する。 ナンバー7 ユニバーサルデザインによる本庁舎の整備推進  所管部  庁舎整備担当部、施設営繕担当部、都市整備政策部 ねらい ・本庁舎等整備を機に、ユニバーサルデザインの考えを導入し、すべての人が利用しやすい庁舎をめざす。 ・周辺からのアクセスも含めた、庁舎全体の案内等について、すべての人に分かりやすく、利用しやすい、人にやさしい庁舎整備を進める。 取組みの方向性 ・設計段階から検討会等を実施し、多様な区民のニーズを把握し設計に反映させる。  また、施工段階においてサイン等の内容を示し、UDアドバイザーや当事者、区民の参加により整備を進める。 ・多機能トイレの機能分散をはかるなどトイレ空間の充実を検討する。 ・検討の取組み等について情報発信を行う。 関連事業 ・ナンバー3、ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザーの人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進、と連携して実施する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・基本設計段階で実施した検討会等を検証 ・実施設計段階で、UDアドバイザー等を入れた検討会の開催 ・先進事例の収集、視察 令和2年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・検討会等の検証 令和3度から令和4年度まで継続は、次の通り ・施工段階に向けたサイン計画の検討 令和4年度は、次の通り ・サイン計画の提案 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・本庁舎等整備に係る庁内検討体制に、「庁舎案内、サイン計画分科会」を設置し、「ホームページ」、「せたがや便利帳」も対象とした、新たな庁舎案内サイン等の整備に向けた検討、「世田谷区庁舎案内情報発信計画(本庁舎等整備における試み)」の作成などが評価できる。 ・施工段階でもサイン計画についてUD検討会を実施するなど、様々な方の意見を聞き検討を進めることを期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  庁舎管理担当課    庁舎建設担当課   ・サイン計画の再検証、デザインの詳細検討  設計段階でまとめたサイン計画(キープラン、仕様)について、敷地に入ってから庁舎入口まで、庁舎入口や来庁者用駐車場から主要窓口等までの利用者の動線検討及びサインの過不足を立体図面を用いて再検証した。また、敷地、館内、各階、当階案内サインなどのデザインについて、より分かりやすいサインとなるよう、「世田谷区庁舎案内情報発信計画(本庁舎等整備における試み)」を踏まえて詳細を検討した。 ・工事段階での誘導  本庁舎等整備工事に伴う来庁者用駐車場の移転や工事用フェンスの設置位置の変更などにより、来庁者動線が変更となるタイミングに合わせて、動線の分岐点を中心に庁舎案内用のサインを追加で設置し、円滑な庁舎案内に努めた。 ・ホームページの改善  区ホームページにおいて、本庁舎等整備に関するページ分類を再考し、目的のページにアクセスしやすい構成に改善した。 ・区民意見聴取体制  区民意見聴取として、第1庁舎1階情報発信場所「インフォバ」意見箱や電子申請、区民の声等、様々な手法により、常に意見を募集し事業の参考とした。基本設計概要や実施設計概要等に対する意見については、区の考え方も含めてホームページで公開している。(意見件数10件) (2) 評価 工夫や苦労した点  庁舎管理担当課    庁舎建設担当課   ・サイン計画のキープランの検証においては、新庁舎等は複数の出入口があること、平面的な広がりを持つこと、東西棟から構成されることから、目的地まで円滑に誘導することはもとより、帰宅時も含め、様々な動線をシミュレーションし、適切なサイン計画を検証、改善した。 ・サインデザインについては、コントラスト、文字サイズ等の視認性や設置高さなどの検証もさることながら、表示内容を過度な情報量としないため、目的地までの段階に応じた情報の精査を心掛けた。 ・見やすいホームページを作成している他課のページを参考に、本庁舎等整備に関する情報を、大分類、中分類に区分けし、ページ全体を整理した。重要な情報や窓口の移転などの最新情報をページ最上部に表示する形式に変更した。 ・第1庁舎1階情報発信場所「インフォバ」意見箱や電子申請、区民の声等で、常時意見を募集するとともに、区民に完成イメージや工事内容をわかりやすく伝達するため、完成イメージ動画や工事情報をホームページ、動画公開サイト、インフォバにおいて随時情報を更新するよう努めた。 (3) 改善  次年度に向けて  庁舎管理担当課    庁舎建設担当課   ・次年度は、世田谷総合支所の区民課や保健福祉センターなど来庁者数の多い窓口機能の移転を予定していることから、今年度に引き続き、ホームページやインフォバ、区のおしらせ等を活用し、よりわかりやすい情報発信を実施する。 ・次年度に実施を予定しているUD検討会において、障害当事者等にサインデザイン等を確認いただき、更なるブラッシュアップを行う。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・区民意見聴取を常に行いながら、サイン計画の再検証や分科会などを行ったことは評価できる。 ・令和4年度に予定しているUD検討会での議論の内容やその結論と、本庁舎等の整備の事業全体の進捗状況が確認できるようにしていただきたい。 ・UD審議会が実効性ある審議会として機能するよう、意見交換を行いその意見を反映できるタイミング(UD検討会など)にUD審議会も関わり相互協力させていただきたい。 ナンバー8 分りやすいサインの整備推進  所管部  各施設所管部、施設営繕担当部、生活文化政策部、都市整備政策部、土木部 ねらい ・ユニバーサルデザインにより区立施設や学校施設のサイン整備を進め、多言語を基本とした分かりやすいサインの普及をはかる。 取組みの方向性 ・新しい施設サインの導入にあたっては、多言語を基本とし、見やすさや表示方法に配慮し、配色や配置、大きさを検討する。  また、ロービジョンの人や外国人等の評価を取り入れる等、質の向上をはかる。 ・サインの管理については、内容の適切な更新等も進める。 ・音声誘導装置の整備に取り組む。 関連事業 ・ナンバー3、ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ多くの人が参加できる取組みの推進、と連携して実施する。 ・ナンバー5、ユニバーサルデザインライブラリーの活用、と連携して実施する。 ・ナンバー21、情報のユニバーサルデザインガイドラインの普及、と連携して実施する。 ・うままちプロジェクト(3サイン整備、16観光案内の充実)   後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、以下の通り ・情報のユニバーサルデザインガイドラインの運用状況の調査 ・UDアドバイザー等をいれた施設の検証 ・多言語表記及び情報発信の手引きの運用 令和2年度から令和4年度まで継続は、以下の通り ・情報のユニバーサルデザインガイドラインの改定 ・UDアドバイザー等をいれた施設の検証結果を踏まえ、UD検討会に反映 令和3年度から令和4年度まで継続は、以下の通り ・情報のユニバーサルデザインガイドラインの庁内周知、研修の実施 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・改訂された「情報のユニバーサルデザインガイドライン」の普及を庁内で進め、より分かりやすいサイン整備となることを期待する。また、音声案内等は施設管理者や当事者意見なども取り入れ、今後も検討を進めていただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  各所管課   ・情報のユニバーサルデザインガイドラインを活用し、案内板や広報板をより分かりやすい内容に改訂した。  都市デザイン課  ・昨年度、改訂を行った情報のユニバーサルデザインガイドラインを全庁に配布し、また区のホームページでも掲載した。 ・音声誘導については、導入課の北沢総合支所街づくり課と都市デザイン課の担当で現場検証を行い、安全面への検証を行った。 ・新たな音声誘導装置について、団体等が主催するオンライン説明会などにも積極的に参加し、実用化できそうな装置について情報収集に努めた。  施設営繕第二課  ・営繕工事にて次のとおり整備した。  教育総合センター改築、花見堂複合施設改築、松原複合施設増築 (2) 評価 工夫や苦労した点  各所管課  ・都市デザイン課と協議し、UDアドバイザーの指導に基づき、より分かりやすいサインとなるよう工夫した。  都市デザイン課  ・情報のユニバーサルデザインガイドラインに沿ったアドバイスができた。 ・情報のユニバーサルデザインガイドラインに基づき、UDフォント研修を行う予定であったが、感染者増加により開催を次年度に見送った。 ・音声誘導装置について、装置を使用したことがない職員が使うことで正しく案内されるか検証し、ジーピーエスの向上性など、安全性の確保のための調査を行った。  施設営繕第二課  ・情報のユニバーサルデザインガイドラインを参考とし、より多くの方にとって分かりやすいサインとなるよう検討し、サインを設置した。 ・サインは大きめの文字や書体、分かりやすい図に配慮し、案内板には点字を併記した。 ・サインや案内板の高さは、車椅子使用者の目線からも見やすい高さに設置した。 (3) 改善  次年度に向けて  各所管課   ・継続的に区民の視点に立って、できることから改善していく。  都市デザイン課  ・引き続き、情報のユニバーサルデザインガイドラインを参考に、分りやすいサイン整備を促進していく。 ・情報のユニバーサルデザインガイドラインに基づき、UDフォント研修(予定)を開催する。 ・音声誘導については、より良いサービス提供に向けて、情報収集に取り組んでいく。  施設営繕第一課、第二課  ・引き続き、情報のユニバーサルデザインガイドラインを参考に、分りやすいサイン整備を促進していく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・情報のユニバーサルデザインガイドラインに基づく整備が進められているが、今後も多くの人とってもわかりやすいサイン(案内板)となるように情報収集に努め、継続的に区民の視点に立って整備を進めていただきたい。 ・区立施設のみならず、民間施設においても、日本産業規格(ジス)に基づくサイン(案内板)の普及を心掛けていただきたい。 ナンバー9 民間施設におけるユニバーサルデザインの推進  所管部  総合支所、都市整備政策部 ねらい ・暮らしに欠かせない日常の買物をする身近な地域の店舗等を多様な人に配慮して整備することは重要であり、新築の店舗等のユニバーサルデザインを進めるとともに、既存の店舗等の改修を促す。 取組みの方向性 ・ユニバーサルデザイン条例、に基づく届出制度を運用し、新築・改築・改修時におけるユニバーサルデザインによる整備を事業者の協力の下に進める。 ・世田谷区ユニバーサルデザイン生活環境整備補助制度、による助成制度を活用する。また、適宜見直し、整備対象を拡大する等柔軟な運用を行う。 関連事業 ・ナンバー3、ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進、と連携した実施も検討する。 ・ナンバー5、ユニバーサルデザインライブラリーの活用、と連携した普及啓発を行う。 ・ナンバー20、だれでも使えるトイレとベンチ等のあるまちの環境の整備推進、と連携して取り組む。 ・ナンバー24、ユニバーサルデザインによるおもてなしの普及、と連携して推進する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・ユニバーサルデザイン生活環境整備補助制度の職員への普及啓発 ・改修の補助制度の周知 ・ベンチ設置の補助制度の周知 ・届出制度の周知 ・ユニバーサルデザイン条例施行規則の改正 ・改正後の施設マニュアルの周知 令和2年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・ベンチ設置の補助制度の見直し ・ユニバーサルデザイン条例施行規則の整備基準の周知・審査 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・ベンチ助成について、事業者のニーズに合わせ、助成制度を見直しし、要綱改正、取扱い基準改正を行ったことは評価できる。今後、改正でどれほど効果があるか報告をいただきたい。 ・UD改修助成とベンチ助成について、令和2年度の助成に至らなかった案件を検証し、条件などの改善の検討を引き続き行っていただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  世田谷街づくり課 問合せ3件、補助1件  北沢街づくり課 問合せ4件、補助0件  玉川街づくり課 問合せ13件、補助3件  砧街づくり課 問合せ6件、補助2件  烏山街づくり課 問合せ2件、補助1件  都市デザイン課 問合せ5件  世田谷区ユニバーサルデザイン生活環境整備補助金交付要綱に基づく補助制度(建築物の改修工事、手すりの設置、ベンチの設置)のとりまとめ、制度の普及啓発を行った。  区のお知らせ(7月15日号(第四面)、9月15日号(第一面))でのピーアール  補助制度のチラシ配布  商店街連合会、東京建築士会、薬剤師会、宅建協会 (2) 評価 工夫や苦労した点  世田谷街づくり課   ・区のお知らせ(9月15日号)での周知により、補助に対する問合せがあったが、外部階段の手摺の設置及び建築物の改修工事(トイレ手摺の設置)をあわせて1件にとどまった。 ・申請に必要とされる書類は一般の方には専門的なようで、窓口に来られない関係もあり、手続きに至るまで非常に苦労した。また、工事完了後から補助金が支払われるまでの時間や手続きについても指摘を受けた。実績報告と請求を兼ねるなど簡略化できないか検討する必要を感じた。  北沢街づくり課  ・問合せは数件あったが、対象建築物に合致しないものや戸建て住宅敷地内のベンチに対しての相談など現地調査まで至らない事例が多かった。現地調査を行った店舗の改修工事の相談は、工事内容が条件に合致せず補助に至らなかった。問合せに対して丁寧に説明することを心掛けた。  玉川街づくり課  ・区のお知らせ(9月15日号)での周知により、昨年同様、補助に対する問合わせを多くいただいたが、補助対象外の問い合わせも複数寄せられたため広報する際にわかりやすい表現となるよう注意が必要と感じた。 ・ベンチ補助は2件。建築物は1件の補助にとどまった。申請者の手間が多く、作成の負担が大きいため、届出の手順や届出書作成の説明をわかりやすく行うよう努めた。  砧街づくり課  ・補助に対する問合せはあるが、具体的な申請に至らないことが多くあった。その中で共同住宅の外部階段の手摺設置、自治会館のトイレ改修(和便器から洋便器)、手摺設置の建築物2件の補助を行った。  また、共同住宅の公開空地、神社へのベンチ設置相談を受けたが申請に至らなかった。  烏山街づくり課  ・区のお知らせ(9月15日号)での周知により、補助に対する問合わせがあったが、ほとんどが公道上にベンチの設置を希望するもので、補助事業の対象外であったため、広報する際にわかりやすい表現となるよう注意が必要と感じた。ベンチ補助は1件にとどまった。  都市デザイン課  ・ベンチの補助について、令和2年度の要綱改正で、それまで「敷地内ごとに1台限り」としていた台数制限をなくしたことにより、1団体からの補助金の上限額内で、敷地内に3台設置した例が2件あった。 ・取扱い基準改正で「交付を受けることができる者及び団体」を増やしたことで、令和2年度は相談があっても補助できなかったマンションの管理組合などからの相談も増えた。マンションの場合「所有者の承諾」が難しく、補助に至っていない。 ・補助対象外の改修等に関する問い合わせが多く、調査や説明に時間を要していることから、わかりやすい案内となるようチラシの改訂を行った。 (3) 改善  次年度に向けて  世田谷街づくり課  ・問合せに対して、分かりやすく適切な対応を心掛ける。また都市デザイン課と連携して、迅速で的確な回答を行うように努める。  北沢街づくり課  ・問合せに対して、適切かつ迅速な対応を行う。また、都市デザイン課と連携して、商店街等に説明、周知していく。  玉川街づくり課  ・問合せに対して、適切で丁寧な対応を行う。また、都市デザイン課と連携して、商店街等に助成制度の周知を図っていく。  砧街づくり課  ・届出・問合せに対して、引き続き適切な対応を行う。また、課内周知を図り助成につながる情報収集に努める。  烏山街づくり課  ・問合せに対し、的確な回答や現場調査が出来るよう取り組んでいく。  都市デザイン課  ・街づくり課と連携して、担当職員にとってもわかりやすい制度となるよう、意見交換を行いながら進めていく。 ・ベンチの設置やユニバーサルデザインを進めることのメリットを伝えて、補助制度を活用していただけるよう、チラシやホームページの案内等の周知を工夫していく。補助制度は、書類作成など複雑なため、できるだけわかりやすく使いやすいように工夫していく。 ・広報での案内がわかりにくく、補助できない事例に関する区民からの問い合わせが多かったことから、わかりやすい紙面となるよう内容を精査し、実績につながる案内を心がける。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・まちのなかのバリアの改善に向け、補助制度の見直しを行い、補助件数を伸ばし始めていることは評価できる。 ・周知の仕方の見直しを検討するべきである。商店街に限らず多角的な視野をもって様々な団体にパンフレットを配布し積極的に協力を呼び掛ける。また、補助実績が多くの区民にもわかるようにする必要がある。補助制度説明のチラシを見直し区民の理解を得やすい表現を工夫する、事業名称にキャッチコピーのような愛称をつけるなど、創意工夫して取り組まれることを期待する。 ナンバー10 住宅関連イベントにおける住宅のユニバーサルデザインの普及啓発  所管部  都市整備政策部 ねらい ・住宅専用部分の将来の住まい方の変化に配慮した整備を促進し、高齢化に対応した住みやすい生活環境の実現をめざす。 取組みの方向性 ・住宅のユニバーサルデザインヒントブック、をはじめリフォーム等(ヒートショック対策、便座の高さや色、手すりの設置など)について取り上げたパンフレットを、住まいまち学習、などのイベントの際、住宅改修等を取り上げる機会に配布し、普及啓発を行う。 ・実際の長期に対応可能な住宅の設計・施工の事例を取りあげ、紹介する。 関連事業 ・ナンバー5、ユニバーサルデザインライブラリーの活用、と連携して実施する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、次の通り ・イベント等での冊子の配布 ・窓口での冊子の配布 ・住宅の事例の紹介 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・イベントの開催が厳しい状況でも、継続的に住まいに関するセミナーを開催したことは評価できる。セミナーテーマや講師の選定などを検討いただき、オンライン形式でのセミナー開催等、今後も工夫して住宅のユニバーサルデザインの啓発に取り組むことを期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  世田谷街づくり課 問合せ3件、  都市デザイン課   ・「いつまでも快適に暮らせる家づくりのヒント」を居住支援課へ追加で送付し、イベント等で活用していただけるよう依頼した。(約100部) ・小学校のUD関連授業でも活用していただけるよう、出張講座の依頼があった学校に送付し、住宅のユニバーサルデザインの啓発を行った。  居住支援課  ・住まいに関する3種類のセミナー(令和3年度全7回(オンライン形式による実施含む)の開催において、「いつまでも快適に暮らせる家づくりのヒント」を計約240部配布した。同事業参加者宛アンケートも実施し、区民への理解促進に努めた。 (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課   ・昨年同様、区以外のイベントでの配布を行うことができた。  居住支援課  ・上記のアンケートにおいて、冊子に記載のユニバーサルデザインに対応した改修を今後お考えかどうか聞き取ることで、改修のニーズ把握に努めた。 ・新型コロナウイルス感染症の影響により、住まいに関する講座は中止や規模の縮小やオンライン形式での開催となってしまったが、「いつまでも快適に暮らせる家づくりのヒント」を配布するセミナーを新たに1つ増やしたことで、より多くの区民に周知することができた。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課   ・今後も関係団体とのネットワークを大事にして、継続的に配布を依頼していく。 ・目的にあった内容になるようパンフレットの改訂を検討する。  居住支援課  ・住まいに関する講座・行事については、今後も新型コロナウイルス感染症の状況を見ながらオンライン形式での開催による事業の継続と冊子の配布やアンケートの実施を行う。また、UDに関するセミナーについては、都市デザイン課とともに検討してきたが、専門的な知識を有する講師の選定には至らなかった。今後も都市デザイン課と連携し、開催を検討していく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・住まいに関するセミナーにおいて、「いつまでも快適に暮らせる家づくりヒント」の配布を継続的に実施されていることは、住宅のユニバーサルデザイン化を目指した取組みという観点から評価できる。今後は、配布しているパンフレットの内容の見直しも含め、様々な事例を紹介することでより身近にUDを実感していただけるものと期待する。 ナンバー11 高齢者・障害者の住宅改修支援  所管部  障害福祉部、高齢福祉部 ねらい ・個人の住宅における個別の居住ニーズに対応した住宅整備の支援を行い、生活環境の質の向上をはかる。 取組みの方向性 ・手すり設置や段差解消等、個人住宅の改修支援を継続的に行う。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は、以下の通り ・改修支援の実施 ・窓口での啓発冊子等の配布 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・改修相談や助成PR、専門家派遣等、個々の状況に応じた対応を継続的に取り組んでいることは評価できる。 ・感染症対策を行った上で担当職員の研修実施や、住宅整備支援も継続していくことを期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  高齢福祉課  ・高齢者が要介護状態となることの予防や重度化の防止のため、住宅改修の費用の一部助成等を行った。  令和3年度    予防改修 (手すり、段差解消)8件   設備改修 (浴槽、洋便器等)28件  障害施策推進課  ・65歳未満で障害程度等の要件を満たした方のうち、障害により住宅改修が必要な方へ住宅改修費の助成を実施した。   令和3年度 31件 (2) 評価 工夫や苦労した点  高齢福祉課  ・各種刊行物等を通じて住宅改修相談及び助成のピーアールを行った。 ・高齢者の身体状況に応じた住宅改修を行うため理学療法士などの専門家を派遣しアドバイスを行う相談事業を行うとともに住宅改修費を一部助成することで、身体機能の低下した高齢者個々の身体状況に応じた住宅環境を形成することができた。  障害施策推進課  ・障害者の身体状況に応じた住宅改修を行うため、各保健福祉課担当職員と理学療法士などの専門家が訪問し、実際に利用する方に適した工事内容を相談した上で住宅改修費の一部助成を決定することで、その方の障害に応じた住宅環境を形成することができた。 ・保健センター専門相談課と連携し、各保健福祉課障害支援担当職員向けの研修実施を検討していたが、新型コロナウイルス感染症の影響により実施に至らなかった。 (3) 改善  次年度に向けて  高齢福祉課  ・高齢者、障害者の住宅改修支援は、高齢者等が居住する住まいを居住者個々の身体状況に合わせるための事業である。世田谷区第四次住宅整備方針(令和3年度から令和12年度まで)の策定にあわせて、当該事業の目的に照らし位置づけを検討し、多様な居住ニーズを支える暮らしづくりに係る事業と整理した。 ・当該事業の目的に沿って、引き続き、安全で自立した生活を維持、継続するための環境整備の重要性をさまざまな機会を通じて周知し、高齢者個々の身体状況に合わせた住宅の整備を促進する。  障害施策推進課  ・当該事業の目的に沿って、引き続き住宅改修費助成制度の周知を行い、その方の障害に応じた住宅の整備を促進する。 ・新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、各保健福祉課障害支援担当職員向けの研修実施について引き続き検討していく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・高齢者個々の状況に応じた住宅改修を行うために、理学療法士などに専門家を派遣しアドバイスを行う相談事業と住宅改修費の補助事業を継続して行い、着実に進められていることは評価できる。補助制度の周知も含め、引き続き、安全で自立した生活を維持、継続するための環境整備を進めていただきたい。 ・障害者それぞれの状況に応じた住宅改修も、高齢者住宅改修同様に、継続的に、着実に進められていることが評価できる。住宅改修がより効果的な取組みになるように、検討されている各保健福祉課障害支援担当職員向けの研修が実施されることを期待する。 ナンバー12 災害時利用も含めた学校施設の整備推進  所管部  危機管理室、施設営繕担当部、都市整備政策部、教育委員会事務局 ねらい ・ 改築、改修等の機会をとらえ、災害時における指定避難所としての役割等を踏まえ、多様な利用者、避難者に対応した整備を進める。 取組みの方向性 ・ 世田谷区公共施設等総合管理計画 に基づき、計画的に改築等を実施する。 ・ 停電時に利用できる電源の確保や屋上プールの水をトイレの排水に利用できるようにするなど、避難所としての活用を視野に入れた整備を進める。 関連事業 ・ナンバー3 ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進 と連携して実施する。 ・ナンバー5 ユニバーサルデザインライブラリーの活用 と連携して実施する。 ・ナンバー13 災害時に使えるトイレの整備推進 と連携して実施する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・改築等実施 ・UDアドバイザー等を交えた検討会の開催(1校) ・UDライブラリーへの反映と活用 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・小中学校の体育館に空調機設置の機会をとらえ、ガス式空調機を設置した学校に発電機付き空調機を設置し、災害時に利用できる非常用コンセントを設置されたことは評価できる。 ・今後も計画的な整備を進めていただき、災害時利用を含めた学校施設の整備を進めていくことを期する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  教育環境課   ・増築等の機会をとらえ、スロープやエレベーター、多機能トイレや大きめのトイレブースを設置した。 (松原小 複合棟にエレベーター設置ほか、松沢中 格技棟スロープ設置、桜丘中校舎昇降口にスロープ設置) ・中学校の格技室に空調機設置の機会をとらえ、ガス式空調機を設置した学校には原則として発電機付き空調機を設置し、災害時に利用できる非常用コンセントを設置した。 (中学校23校の内、空調機未設置18校に発電機付き設置) ・既存トイレのレイアウトやサイン表示を工夫し、 だれでもトイレブース を設置した。  エルジービーティー対応は松丘小、赤堤小 (松丘小 昨年度(2階)に引き続き3階女子トイレを実施、赤堤小 職員用トイレ内に松丘小と同様に既存トイレのレイアウトやサインを工夫し だれでもトイレブース を設置した。) ・既存の体育館やこれに隣接する校舎のトイレについて、和式便器の一部を洋式化した。 (松丘小、武蔵丘小、烏山北小、赤堤小、笹原小、砧中、烏山中、北沢中、三宿中)  衛生器具のみ  施設営繕第一課、第二課  ・次の通り改築等事業を進めた。  設計(改築)   八幡中学校、池之上小学校、瀬田小学校  施工(増築)   松原小学校 (2) 評価 工夫や苦労した点  教育環境課   ・松丘小では、昨年度に引き続き、学校管理職や保護者等の意見を聞き、限られた予算内において、既存男子、女子トイレのレイアウトの工夫や、サイン表示の変更等で だれでもトイレブース を設置し、学校運営において児童が利用している。また、赤堤小については松丘小とは違い対象が職員だったため、既設女子職員用トイレ内に だれでもトイレブース の設置することについて学校管理職から全女性職員に説明をして貰い、全職員の合意をとった上で だれでもトイレブース の設置を行い、あわせて職員用更衣室についても男女共に着替え用ブースを設置した。  施設営繕第一課、第二課  ・学校改築事業においてUD条例に沿って環境向上に努めた。 ・設計段階で、避難所となる体育館の近くに多機能トイレを配置する事で、利用者の動線を短くし利便性の向上を図った。 (3) 改善  次年度に向けて  教育環境課   ・改築及び増築の機会をとらえて、学校運営とUDに配慮して、段差解消やトイレの洋式化など災害時にも使いやすい学校施設の整備を関係各課と協議して進めていく。 ・既存校についても、UDを考慮した改修整備を可能な箇所から実践していく。  施設営繕第一課、第二課  ・誰にとっても使いやすい学校づくりを目指し、都市デザイン課や教育環境課と連携しながら、災害時利用も想定した施設整備を推進していく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・学校施設では、積極的にユニバーサルデザインの配慮がなされ、災害時における指定避難所として多様な利用者、避難者に対応した整備が進められていることは評価できる。 ・非常電源は、携帯電話のみならず、電動車椅子使用者の方々にとって重要な設備であるため、使用想定を検討した環境整備が進むことを期待する。 ナンバー13 災害時に使えるトイレの整備推進  所管部  総合支所、危機管理部、施設営繕担当部、障害福祉部、高齢福祉部、みどり33推進担当部、教育委員会事務局 ねらい ・ 災害時の避難所や区公共施設のトイレについて、ユニバーサルデザインの視点で整備を進める。 取組みの方向性 ・ 指定避難所(区立小中学校等)や区公共施設の多機能トイレについて避難所としての活用も視野に入れた整備、点検、管理を行う。 ・ 区立小中学校等でのマンホールトイレの維持管理と整備を行う。 ・ 福祉避難所となる施設のトイレ状況の点検を行う。 関連事業 ・ ナンバー5 ユニバーサルデザインライブラリーの活用 と連携して整備する。 ・ ナンバー12 災害時利用も含めた学校施設の整備推進 と連携して整備する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・マンホールトイレの点検調査等や多機能トイレの整備 ・避難所運営訓練におけるトイレ利用のシミュレーション等の実施 ・福祉避難所のトイレ状況の点検の実施 令和2年度から令和4年度まで継続は次の通り ・福祉避難所トイレの整備の促進 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・マンホールトイレの維持管理方法について、町会や自治会と工夫し課題を解決できることを期待する。また、日頃の維持管理から情報共有体制を整え、運用方法の検討を進めておくことは、地域一帯となった普及啓発活動にも有益で、非常時の大きな安心に繋がるため、引き続き取り組んでいただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  災害対策課   ・災害時に確実に使用できるようマンホールトイレの設備点検を実施した。 ・さくら花見堂と教育総合センターにマンホールトイレを新たに整備した。 ・災害時におけるトイレの運用方法について、災害対策課と総合支所地域振興課とで検討を行った。  総合支所地域振興課  ・避難所運営訓練において、車椅子対応テントを含むマンホールトイレの設置訓練や使用方法、利用ルールの周知を行った。 ・避難所運営組織において、災害時のマンホールトイレ等災害用トイレの運用方法の検討を進めた。 ・災害時誰もが確実に利用できるように、区立公園に配備されているマンホールトイレ倉庫に納品されている物品の確認、公園内マンホール、水利の場所の再確認を行った。  教育環境課  ・プール解体工事の期間中において、敷地内マンホールトイレの機能を維持できるよう、関係者が配慮しながら工事を進めた。(瀬田小学校) (2) 評価 工夫や苦労した点  災害対策課   ・マンホールトイレの設備点検を行い、不具合が見つかった箇所は適宜修繕を実施したことにより、災害時のトイレ設備の安全を担保することができた。 ・さくら花見堂と教育総合センターのマンホールトイレについて、車椅子に対応したことにより、車椅子使用者の避難所生活の質の向上に寄与した。 ・情報を整理していく中で、災害時におけるトイレの運用方法が避難所によって異なることを把握できた。  総合支所地域振興課  ・避難所運営訓練等を通じて、運営組織構成員や訓練一般参加者に対するマンホールトイレ等災害用トイレに関する知識の普及啓発を図ることができた。 ・納品状況の確認を行うとともに、納品年月日が記載されているものはリストに落とし込んだ。  教育環境課  ・仮設校舎利用期間中も避難所機能を維持できるよう、仮設校舎計画等を工夫した。(瀬田小学校) (3) 改善  次年度に向けて  災害対策課   ・引き続き、マンホールトイレの設備点検を実施していく。 ・災害時におけるトイレの運用方法について課題を整理し、発災時でも実効性のある運用方法になるよう引き続き検討していく。  総合支所地域振興課  ・災害時に配慮を要する者の避難を想定した避難所トイレの運用方法を、各避難所の事情に応じて検討していく。 ・町会、自治会や避難所運営委員に周知及び運用方法等の検討を進める。 ・引き続き災害時円滑にマンホールトイレを運用することができるように整備状況の確認を行う。  教育環境課  ・改築及び増築の機会をとらえて、災害時の断水、停電に備えた、屋上プールからのトイレ洗浄水の取水使用システムの導入等を引き続き進めていく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・マンホールトイレの維持管理方法について、所管相互の情報共有体制の検討が進められていることは評価できる。 ・マンホールトイレを非常時に地域の方々が使用できるように、町会、自治会や避難所運営委員に限らず、地域の方々や区内の事業者の方にも、取扱い方法を広く伝えるための工夫を期待する。 ・災害時に配慮を必要とする方の避難を想定した避難所トイレの運用方法について、各避難所の事情に応じて検討が進められている点は評価できる。 ナンバー14 公共交通等のサービスの充実  所管部  障害福祉部、道路・交通計画部 ねらい ・ 南北公共交通の強化や公共交通不便地域対策として、バス事業者などと連携しバス交通サービスの充実をはかる。 ・ バス運転手や駅務員等の接客、接遇の向上を促す。 ・ 公共交通施設について、だれもが利用しやすい公共交通環境の整備を進める。 ・ 障害者、高齢者等の移動に関する支援を行うために、福祉移動支援センター そとでる の活用をはじめ様々な移動ニーズに対応できる環境をつくる。 取組みの方向性 ・ 区民や関係機関等で構成する地域公共交通会議等を開催し、バス路線網の充実やバス路線維持に向け、施策の方向性等を話し合う。 ・ バス運転手や駅務員等の接客、接遇の向上のための取組みを支援する。 ・ ホームドアの整備をはじめとした公共交通施設(駅やバス停等)を、多様な人が利用しやすくなるように整備を行う。 ・ すべての人にとって、分かりやすい情報提供を促す。 ・ 移動困難者の外出支援のため、福祉移動支援センター そとでる の周知を行い、利便性の向上はかる。 ・ だれもが利用しやすいユニバーサルデザインタクシーの利用促進を行う。 関連事業 ・ ナンバー5 ユニバーサルデザインライブラリーの活用 と連携して実施する。 ・ うままちプロジェクト(2 公共交通施設のユニバーサルデザインの促進) 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・地域公共交通会議等の開催 ・バス運転手や駅務員等の接客・接遇の向上の取組み促進 ・補助制度を活用したホームドア整備等の促進 ・分かりやすいバス情報の普及促進 ・福祉移動支援センター そとでる のサービスの周知 ・タクシーのユニバーサルデザイン化の普及促進 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・行動様式の急激な変化を受け、交通事業の運営が極めて厳しい状況の中で、区民の移動の利便性確保のために、バス事業者へのサービス維持の働きかけや、事業者との連携による乗り継ぎの利便性向上の検討を進めていることが評価できる。今後、コロナ収束後の移動ニーズを見据えた地域公共交通の活性化方策を引き続き検討いただきたい。 ・また、外出抑制のため「そとでる」の配車件数は減少傾向であったものの、登録者数が増加していることは区民周知が広がった結果として評価できる。引き続き、利用条件などのわかりやすい情報提供に努め、利用現場の様々な課題に即した対応を展開しながら、福祉移動サービスの質がさらに向上することを期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  交通政策課   ・京王井の頭線下北沢駅のホームドア整備に対し補助を行い、吉祥寺方面・渋谷方面ともにホームドアの使用が開始された。 ・新型コロナウイルス感染症に起因する行動様式の急激な変化等による利用者の減少状況等について、バス事業者と緊密な情報共有を図りつつ、再編を実施する一般バス路線(1路線)については代替手段の確保や乗継割引の適用など、影響が最小限に留まるよう働きかけを行った。 ・収支が厳しい玉04、05系統(喜多見・宇奈根地区コミュニティバス)の運行形態変更(輸送需要に応じたオンデマンド化)に向けて、バス事業者と連携し、地域の方々向けの説明会を実施した。  障害者地域生活課  ・リフト付等タクシー運行事業(区借上げ車両)や福祉有償運送を実施する法人に対して助言などの支援をし、福祉移動支援サービス連絡会を通して移送サービスに関する課題を整理した。 ・令和3年度3月末で、世田谷区福祉移動支援センター「そとでる」に登録している介護タクシー事業者は124事業者、207台が稼動している。配車件数は令和3年度下期で2,118件となっている。 ・安全運転技術や接遇、介護技術の向上のための研修を実施した。 (2) 評価 工夫や苦労した点  交通政策課   ・区のコミュニティバスは交通事業者の自主運行であるが、区民生活を支える重要な交通手段であることから、バス事業者に対し運行本数維持の働きかけを行った。 ・玉04、05系統(喜多見、宇奈根地区コミュニティバス)の運行形態変更(輸送需要に応じたオンデマンド化)に向けて、町会やまちづくりセンターと連携し、情報発信(町会回覧や掲示板)を実施した。また、町会加入していない方々への対応として、バス事業者と連携し、既存バス停へお知らせの掲示、ホームページによる情報発信を行った。  障害者地域生活課  ・「そとでる」登録者数は令和3年度下期で8,985名と、令和2年度末の7,808名から1,177名増加している。このことからも区民周知が進んでいることがわかる。 ・区情報冊子「せたがや移動サービス案内」を作成し、事業者情報をわかりやすく記載した。また、あんしんすこやかセンター職員への冊子配布、説明を行い、事業理解の促進を図った。 (3) 改善  次年度に向けて  交通政策課   ・バリアフリー推進のため、引き続きホームドア、エレベーター整備等を促進する。 ・新型コロナウイルス感染症に起因する社会情勢変化、バス事業者の運転手の雇用状況、都市計画道路等の整備状況等を見据えながら、厳しい経営状況が続くバス事業者と更なる情報共有を図り、既存バス路線の活用や新規コミュニティバスの導入を検討、促進する。 ・玉04、05系統(喜多見・宇奈根地区コミュニティバス)の運行形態変更(輸送需要に応じたオンデマンド化)に向けて、地域へ丁寧な説明、周知に努めるとともに、地域からの声(乗継ぎ場所の環境向上や乗降地点の追加など)についてバス事業者と協議、検討を進める。  障害者地域生活課  ・引き続き障害者等移動困難者の移送に関する相談体制強化のため、世田谷区福祉移動支援センター「そとでる」への支援を行うとともに、運転者講習会の広報誌による周知、講師派遣を行うなど、世田谷区福祉移動支援センターと協働して運転手の確保や福祉移動サービスの質の向上を図る。 ・引き続きあんしんすこやかセンター職員への事業周知、ケアマネージャー、相談職員への周知を行い利用拡大に努める。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・ホームドア整備補助や、バスサービス維持の働きかけ、新たな地域交通の検討に積極的に取り組まれていることが評価できる。今後これらの取組を継続するにあたり、地域のニーズを把握するための行政としての役割を明確にしながら進められることを期待する。 ・ユニバーサルデザインタクシーの乗車拒否がいまだに指摘されており、乗務員の接遇に関する基本的な課題を解決することに努めていただきたい。 ・「そとでる」の配車件数を感染拡大前より伸ばし「せたがや福祉移動サービス案内」の作成など区民周知に努めた成果が高く評価できる。利用対象となる当事者の移動ニーズに即したサービスを引き続き展開していただきたい。 ナンバー15 歩きやすい道路環境の整備  所管部  土木部 ねらい ・ すべての人にとって安全で、安心して移動できる快適な歩行空間として、多様な人の利用に配慮した整備を推進し、引き続き区道における安全な歩行空間の確保を進める。 取組みの方向性 ・ 歩道の改善や視覚障害者誘導用ブロックの適切な維持改善を行う。 ・ 無電柱化の計画を立てて、安全な歩行空間の整備を進める。 関連事業 ・ うままちプロジェクト(1 安全な歩行空間の確保) 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・歩道の整備 ・無電柱化整備  1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・歩道の改良においては、平たんな路面の連続性確保や段差解消などにより、現場の状況に即した様々な工夫がなされ、多様な人にとって安全で円滑な移動環境が実現できていることが評価できる。今後もUDの観点から改良が重要とされる道路区間に対して、引き続き取組みを続けるとともに、無電柱化の推進や歩道がない生活道路の安全対策にも交通管理者と協力しながら、地域の状況に適した方法により歩きやすい道路環境の整備を進めていただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  土木計画調整課   ・歩道の改良を、世田谷観音通りや赤堤通りなど4路線、延長約760m実施した。 ・電線共同溝の整備工事を、区画街10号線(その1)(下北沢駅前広場)において実施した。 (2) 評価 工夫や苦労した点  土木計画調整課   ・歩道の凹凸などにより水たまりができ、歩きづらくなっていた歩道では、基準に適合する勾配にすることや透水性舗装にすること、また水抜き孔を増設することにより、排水不良を解消し、歩きやすい道路環境に改良した。 ・宅地の出入り口、交差する道路などにより、既設歩道の高さを変更できる余裕が少なく、基準に適合する勾配で歩道を整備することに苦労した。 (3) 改善  次年度に向けて  土木計画調整課   ・すべての人にとって安全で安心して移動できる、快適な歩行空間のユニバーサルデザインによる整備を推進し、引き続き区道における安全な歩行空間の確保を進める。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・排水不良の解消や勾配の調整等において、これまで培われた技術の適用により歩きやすい歩道空間の整備を進められていることが評価できる。 ・取組の点検、評価においては、事業を実施した場所において誰のどのような困りごとが解決したのか、より具体的に提示していただきたい。また視覚障害者誘導用ブロック上の障害物といった運用面での課題についても解決に向けて取り組まれることを望む。 ナンバー16 自転車の安全な利用の啓発  所管部  土木部 ねらい ・ 自転車の通行空間の整備とあわせて、安全な自転車利用の普及、啓発を進め、区民が安心して移動できる環境の整備を進める。 ・ 地区単位における普及啓発も行う等、更なる啓発を促す。 取組みの方向性 ・ 自転車利用憲章の普及をはじめとして、多様な世代を対象に自転車安全利用の普及啓発を行う。 ・ 区民による自転車安全利用推進員の育成や支援を通して地域には多様な人が暮らしていることを実感し、地区での取組みを支援する。 ・ 自転車事故防止に加え、万が一の事故に備えて、区民の保険加入促進をはかる。 関連事業 ・ナンバー5 ユニバーサルデザインライブラリーの活用 と連携して実施する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・自転車利用憲章の普及 ・小中学生等を対象とした交通安全教室の開催 ・子育て世代や高齢世代等へ向けた出前講座の実施 ・安全利用推進員の育成、支援 ・世田谷区 区民交通傷害保険 の実施 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・対面での交通安全関連イベント等の開催が困難な中、ウェブや広報を活用した交通安全啓発の展開、安全利用推進員へのアプローチを維持しつつ、交通安全教室にも可能な限り継続して実施されたことが評価できる。今後はオンラインによるコミュニケーションツールなどを活用した新たな形式の安全教育・啓発のほか、学校教育以外の一般利用者や宅配業者も対象とした安全利用推進、並びに通信事業者と連携した「ながらスマホ対策」といった課題においても積極的に取り組まれることを期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  交通安全自転車課   (交通安全に関する取り組み) ・警察、鉄道事業者、バス事業者、ピーティーエー等と連携し、第11次世田谷区交通安全計画を策定 ・区立小学校(61)の交通安全の取り組みに対する支援の実施 ・中学校(10)、高校(1)、幼稚園(12)、おでかけ広場(6)に対し交通安全教室を開催 ・自転車安全利用推進員(40)や区内事業所(2)に対し自転車安全講習を実施 ・町会(3)や商店街(2)の交通安全に関する取り組みへの支援 ・歩きスマホの注意喚起を含め、交通安全啓発を区広報にて実施 (自転車保険に関する取り組み) ・前年度区民交通障害保険加入者へ案内の送付 ・広報や町会回覧、金融機関窓口への納付書備え付けなどにより加入促進を図る(13,195) (2) 評価 工夫や苦労した点  交通安全自転車課   ・交通安全教室の拡大を図るため、比較的に事故遭遇率の高い年代である高校や大学への案内を行い1校で実施。広がりが見られない。 ・子育て世代に対しては、認証保育所連絡会にて保護者向け自転車利用冊子の配布を依頼するとともに、短時間による保護者向け自転車教室の実施について案内を行った。送り迎えの保護者を対象とした、短時間で効果のある啓発手法については、個々の保育所との連携が必要。 ・交通安全イベントに参加し、不特定多数の親子を相手に野外での講習会を実施したが、天候に影響を受ける場合があった。 ・新型コロナウイルス感染症の蔓延状況を踏まえ、自転車安全利用推進員や区内事業所に対し、オンライン媒体も活用した自転車安全講習を実施した。 ・交通安全啓発については、ルールの遵守だけを訴えるだけでは意識啓発になりにくく、「事故を起こすと大変!」という意識づけも行った。 ・歩きスマホの防止については、道路交通法が適用されないことから利用者のマナー向上や意識啓発に訴えかける必要があり、高校や大学、町会、鉄道事業者等に対し、ポスター掲示等の啓発を要請した。 (3) 改善  次年度に向けて  交通安全自転車課   ・今年度始めた新たな交通安全啓発の取り組みを、次年度以降も定着させる。 ・子育て自転車利用者へのアクションとして、区営保育園園長会も含め対応を行う。 ・自転車事故が非常に多く、きちんと自転車ルールを学ぶ機会を作るため、中学校での自転車教室の改善に取り組む。 ・予算が許せば、区内広報版800個所に自転車ルールや歩きスマホなどに関するポスターを掲示し、定期的に行い周知を図りたい。 ・自転車安全講習等を計画的に実施するため、今後は世田谷区町会総連合会と連携した取り組みを検討する。 ・自転車保険の二重加入が減るよう、分かりやすくアナウンスを行う。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・感染症対策によるオンライン対応に加え、送り迎え保護者を対象とした短時間啓発といった自転車利用者の状況を踏まえた新たな手法の試みが評価できる。自転車事故が急増している現状分析を進めながら、高齢者に対する効果的な啓発、自転車のながらスマホの抑止、電動キックボードの安全利用等、さらなる課題に向けた取組が展開されることを期待する。 ナンバー17 自転車通行空間の整備  所管部  土木部 ねらい ・ 歩行者・自転車・自動車がともに安全で快適に道路等を通行できるように、原則として、車道部に自転車通行空間の整備を進める。 取組みの方向性 ・ 世田谷区自転車ネットワーク計画 に基づき、自転車通行空間の計画的な整備を行う。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・自転車通行空間整備指針の改定 ・自転車通行空間の整備 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・自転車通行空間整備の事前事後調査によって効果を継続的に確認し、交差点での危険事象の把握調査などの新たな課題についても整理されていることが評価できる。これらの基礎調査から得られた知見を、今後の自転車ネットワーク計画の改定や交差点の通行空間整備手法の確立に向けた検討に活かしながら、より安全な自転車利用環境が構築されることを期待する。なお、取組みの評価にあたっては、自転車通行空間整備の効果をUDの観点から考察することが世田谷区独自の観点でもあるため是非とも検討いただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したことと  交通安全自転車課   ・世田谷区自転車ネットワーク計画に基づき自転車通行空間整備を進めた。  工事第一課担当分  ・旧甲州街道  ・世田谷観音通り  ・赤堤通り  など  工事第二課担当分  ・等々力通り・サザエさん通り  ・奥沢大蛇通りなど  合計 8.9キロメートル ・今後の自転車ネットワーク計画改定を見据えて、まずは工事所管を含めた意見交換(アンケート)を実施した。 (2) 評価 工夫や苦労した点  交通安全自転車課   ・厳しい財源状況においても、継続的に整備を進めていく必要があり、繰越予算による前倒し発注も含め、自転車通行空間整備を進めている。 ・区道の大半は道路幅員が十分でないため、歩行者・自転車・自動車がともに安全で快適な道路通行空間を確保することが難しい状況となっている。これらはトレードオフとなるため、計画改定の検討事項としていく。 (3) 改善  次年度に向けて  交通安全自転車課   ・引き続き国、都、警視庁等との連携を図り、世田谷区自転車ネットワーク計画に基づく計画的な整備を行う。また、道路工事の状況や区民要望にも柔軟に対応していく。既に整備済みの自転車ナビマーク等については、各土木管理事務所にて維持管理を行なう。 ・引き続き、より効果的な整備となるよう、路線の選定や整備手法について検討を進めていく。また、庁内での意見交換も踏まえ、より現実に即した「世田谷区自転車ネットワーク計画」の改定に向けて検討を進めていく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・当初課題として整理されていた自転車通行空間整備の事前事後調査や交差点での危険事象の把握調査について実施されることを期待する。 ・取組みの評価にあたっては、自転車通行空間整備の効果をUDの観点から考察することが世田谷独自の観点であるため是非とも検討いただきたい。 ナンバー18 放置自転車等をなくす取組み  所管部  土木部、みどり33推進担当部 ねらい ・ 歩行者等の妨げとなっている支障物を取り除き、すべての人にとって安全で安心な通行空間の確保をめざす。 ・ 様々な自転車が自転車等駐車場を利用しやすくする等、自転車の適正利用の誘導をはかる。 取組みの方向性 ・ 放置自転車や道路にはみ出している商品等の不法占用物件を除却することで、安全に通行できる空間の確保を進める。 ・ 自転車等駐車場の整備について、平置きで幅の広い区画や、電動アシスト対応の区画等様々なタイプ、様々な利用者に対応した自転車等駐車場の整備を進める。 ・ 自転車等の利用に関する総合計画 に基づき、コミュニティサイクルシステムのネットワークを拡充し、自転車のシェアリングを進めることにより、駅周辺への自転車乗り入れ台数の抑制を行う。 関連事業 ・ うままちプロジェクト(13 がやリン を活用した演出) 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・放置自転車の撤去 ・不法占用物件の除去 ・駐輪場の整備 ・コミュニティサイクルシステムのネットワークの拡充(ポート設置)新規設置検討 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・シェアサイクル実証実験によって、行政界を越えた移動のような、従来の区レンタサイクルと異なる利用形態が確認できたことが評価できる。引き続き利用動向を分析し、従来のレンタサイクルとの共存の可能性を含め区民の移動利便性の向上策を検討するとともに、放置自転車の抑制につながるヒントが見出されることを期待する。 ・従来からの検討課題である、買物利用者の一時的な放置、駐輪場利用の平準化や、視覚障害者誘導用ブロック周辺への駐輪といったUDの視点からのテーマについても、効果的な方策の検討を続けていただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  交通安全自転車課   ・歩道上の放置自転車の整理、自転車等駐車場への誘導、撤去を継続して行った。 ・放置自転車クリーンキャンペーンにおいて、鉄道事業者等と連携し、放置防止の啓発ポスターやのぼり旗の掲示を行った。 ・区界を越えての利用が可能な民間シェアサイクル事業者と協定を結び、二子玉川駅を中心としたエリアにおいて引き続きシェアサイクル実証実験を実施した。  土木計画調整課  ・下北沢駅(2回)、経堂駅、三軒茶屋駅周辺において、商店街、警察等と合同パトロールを実施した。 ・商品や置き看板等の不法占用対策啓発チラシを商店街加盟店に配布した。  公園緑地課  ・公園内に放置された自転車等を適宜撤去した。 (2) 評価 工夫や苦労した点  交通安全自転車課  ・自転車等駐車場への誘導を行うとともに、駐輪が目立つ店舗への働きかけを行い、放置の防止に努めた。 ・区立公園や公共施設の敷地の一部を、シェアサイクル用のポートとして事業者へ無償で貸し付けた。  土木計画調整課  ・合同パトロールの実施は、直接相手方に説明することができ、道路不法占用物件の減少につながった。 ・チラシを配布することにより、各店舗の理解を深めさせ、啓発になった。  公園緑地課  ・公園内の放置自転車を撤去することで、公園の出入りの安全確保や園路、広場を安全に利用できるようになった。 (3) 改善  次年度に向けて  交通安全自転車課   ・引き続き自転車利用者及び店舗への働きかけや臨機応変な撤去を通じて、放置台数の減少を目指す。 ・シェアサイクル実証実験を期間延長して継続し、エリアの拡大により更なる検証を行う。  土木計画調整課  ・今後も、商店街・警察等と協力して、粘り強く撤去、指導を行っていくとともに、より多くの地域で合同パトロールを実施できるよう、各警察署等に働きかけていく。  公園緑地課  ・継続的に放置自転車等を撤去し、誰もが安全に公園を利用できるように努める。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・駐輪場における多様な車種に対応した区画の整備、視覚障害者誘導用ブロック周辺への駐輪対策といったUDの視点からの課題について、具体的な方策の実施・評価を検討いただきたい。 ナンバー19 規模や特性に応じた公園緑地等の整備  所管部  みどり33推進担当部 ねらい ・ 公園緑地等の整備に際しては、規模や特性を踏まえ魅力があり、すべての人が楽しめるユニバーサルデザインによる公園づくりを進める。 取組みの方向性 ・ 二子玉川公園での多様な来園者に配慮した整備の事例を活かす等、様々な利用者の参加したワークショップによる検討の効果を蓄積し、他の整備事例にも活かす。 関連事業 ・ナンバー3 ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進 と連携して整備する。 ・ナンバー5 ユニバーサルデザインライブラリーの活用 と連携して整備する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・UD検討会の開催 令和2年度から令和4年度まで継続は次の通り ・UDアドバイザー等が検討に参加した整備の検証 ・UDライブラリーへの反映と活用 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・ウィズコロナにおける新しい生活様式や、余暇の過ごし方に対する価値観の変化への対応の中で、UDの観点から多様な利用者のニーズに十分に配慮した公園緑地整備を検討頂きたい。そのため、今後も区民参加、当事者参加の視点を取り入れた計画手法により、整備マニュアルや基準の準拠のみならず、個別具体の要望に即した対応・説明や提案がなされることを期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  公園緑地課   ・新たに5箇所の公園緑地を整備した。 下馬五丁目庚申公園 祖師谷三丁目南みちばた公園 南烏山二丁目みんなのにわ緑地 次大夫堀公園拡張 喜多見5−21遊び場拡張 ・既存の公園等の老朽化した施設や舗装等を改修した。 こどものひろば公園第3期改修 富士見公園改修 アメンボ広場改修 蛇崩川緑道改修 ・公園等の計画づくりにおいて、ワークショップ形式等による住民参加の手法を取り入れ、参加協働による計画づくりを進めた。 ・南烏山二丁目みんなのにわ緑地と富士見公園の2箇所にインクルーシブ遊具を設置した。 (2) 評価 工夫や苦労した点  公園緑地課   ・UD条例の施設整備マニュアルに基づき公園緑地を整備し、より利便性の高い公園緑地とした。 ・ワークショップなど住民参加型の計画づくりを進めることで、地域住民の意見を取り入れながら、計画づくりを進めることができた。 (3) 改善  次年度に向けて  公園緑地課   ・公園等の新設や改修にあたっては、引き続き住民参加の手法を取り入れた計画づくりを進めていく。また、公園等の計画づくりにおいては、ユニバーサルデザインを実現するよう、現地状況や利用目的に合わせて、公園施設の長寿命化も考え、工夫した公園設計やデザインに取り組んでいく。 ・大規模公園において、ユニバーサルデザインをテーマとしたワークショップを開催する。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・玉川野毛町パークらぼにおいて、公園設計の中で現地での区民活動を明確に位置づけながらワークショップ等を実践し、様々な立場の利用者の参加が促進されたことが評価できる。 ・引き続き区民参加の公園づくりを展開するとともに、既に整備された公園についても、利用の実態や課題の把握により検証を行いスパイラルアップが図られることを期待する。 ナンバー20 だれでも使えるトイレとベンチ等のあるまちの環境の整備推進  所管部  総合支所、各施設所管部、施設営繕担当部、経済産業部、都市整備政策部、みどり33推進担当部、道路・交通計画部、土木部 ねらい ・ トイレとベンチ等を整備し、利用しやすいように工夫することにより、高齢者や障害者、子育て中の区民等だれもが安全に安心して外出できる地域社会をめざす。 取組みの方向性 ・ トイレ情報の周知、発信に取り組む。 ・ 民間施設のトイレ情報を公開する等の仕組みを検討し、だれでも使えるトイレ及び性別を問わないトイレの普及をはかる。 ・ 推進地区だけでなく、区内の様々な商店街、公共施設の周辺等地区でのユニバーサルデザインによる整備の取組みを検討し、支援する。 ・ ベンチ等の座れる場を増やすため、「座れる場づくりガイドライン」の庁内への普及をはかり、ベンチの設置状況の調査を行う。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・公共空間へのベンチ設置の推進 ・民間施設のトイレ情報の公開制度の構築 ・民間施設におけるだれでも使えるトイレ及び性別を問わないトイレ整備の誘導 ・公園トイレを多様な人が使いやすいトイレに改修 ・観光案内標識の整備 令和2年度から令和4年度まで継続は次の通り ・民間施設トイレ情報の公開 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から   せたがやアイマップのトイレマップにおいて、民間施設の車椅子使用者用トイレの掲載の充実、公共施設のトイレのより詳細な情報の追加掲載の作業が開始されたことは評価できるが、ホームページ内の掲載場所や周知方法といった、情報まで辿り着くまでのアクセシビリティに課題がある。当事者にとって有益な情報であるからこそ、サービス利用者の情報の獲得方法や検索方法などを調査したうえで、誰もが利用しやすい情報提供となるよう工夫していただきたい。 「世田谷区路上ベンチ等設置指針」の作成が始まったことに加え、バス停での実際のベンチ設置方法について検討がなされたことが評価できる。今後は、区内の様々な現場において事例が積み上げられ、整備のメリット、デメリットを整理しながら座れる場づくりのネットワークが拡充されていくことを期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  都市デザイン課  ・「せたがやアイマップ(地理情報システム(ジーアイエス)を活用した電子地図データベース。世田谷区のホームページで情報提供している。)」に区内のトイレマップとして掲載している公共施設、駅舎等と民間事業者(コンビニエンスストアなど)のトイレ情報を継続的に更新するとともに、ファミリーマート、トヨタモビリティのトイレ情報を追加した。 ・UDナビ(ナンバー5参照)および東京都福祉保健局のホームページに「せたがやアイマップ」のリンクを掲載することで、多くの人にせたがやアイマップを活用していただけるよう対応した。「座れる場づくり検討会」にて「世田谷区路上ベンチ等設置指針」を令和3年8月に策定した。 ・平成30年発行の「座れる場づくりガイドライン」を捕捉する位置づけとし、道路内にベンチ等を設置する際に必要な考え方、基準、整備目標などを記載している。  交通政策課  ・バス停ベンチを2箇所に設置した。(祖師谷六丁目三叉路、祖師ヶ谷大蔵駅) ・現在設置されている当課管理のベンチについて、巡回点検を行い、一部損傷しているものについては補修対応を行った。  土木計画調整課  ・梅丘公衆トイレの音声案内システムの改修を実施した。(送受信式) ・祖師ヶ谷大蔵駅駅前広場にベンチを3基設置した。  公園緑地課  ・公園の整備にあたり、適宜ベンチを設置した。また、UD対応のトイレを2棟設置した。  商業課  ・商店街が運営する「まちのステーション」等の休憩所を継続した。  産業連携交流推進課  ・令和元年度に商店街が整備した、馬事公苑最寄り駅周辺のデジタルサイネージ、案内サイン、矢羽サインの継続。 (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課  ・公共施設のトイレマップ更新にあたり、これまで都市デザイン課が行っていたテストサイトのダブルチェックを施設所管課に依頼した。担当者との調整に時間を要したが、最も施設に詳しい施設管理者の目を通すことで、より的確な内容で更新することができた。  また、ダブルチェックの作業を通して全庁的なトイレマップの再周知も図った。 ・複合施設内の建物全体に関する各種設備の情報など、掲載内容が一部変更となったため、その都度アイシーティー推進課と協議し、より閲覧しやすい表示方法を検討した。 ・トイレマップのトップページにトイレ使用時の注意点などを掲載し、マナーの周知を図った。 ・東京都の担当者と協議の上、知名度の高いUDナビに「せたがやアイマップ」のリンクを掲載してもらうとともに、都市デザイン課のホームページ内でもUDナビのリンクを紹介することで双方のアクセシビリティの向上を目指した。 ・「座れる場づくり検討会」では、関係各課との協議に時間を要した。福祉所管も交えた検討会だったため、多角的な目線で指針を作成することができた。  交通政策課  ・道路上でベンチを設置可能な箇所には限りがある中で、民有地に設置する際、相手方との交渉や契約事務手続きに時間を要した。  土木計画調整課  ・トイレの音声案内では、視覚障害者の意見を反映させた内容とした。  公園緑地課  ・ベンチ等を設置することで、来園者の利便性を高めた。また、UD対応のトイレを設置し、安全に利用できるよう整備した。  商業課  ・自主運営が継続され、まちのニーズに応えてきている。  産業連携交流推進課  ・特になし。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課  ・今後も多くの民間事業者に協力してもらえるよう、引き続きアイシーティー推進課とも連携の上、より効率的かつ的確なトイレマップの更新方法を模索し、トイレに困らない街づくりを目指していきたい。 ・営業時間に関しては感染症の影響で変則的となっている施設も多いため、最も更新頻度の高い各施設のホームページのリンクを掲載するなど、さまざまな状況に対応できる情報提供の手法を検討していきたい。 ・関係所管がベンチ設置を検討した際に、「座れる場づくりガイドライン」や「世田谷区路上ベンチ等設置指針」用いてベンチの設置場所、利用者への安全配慮などを共有し、適切なベンチ設置を促進していく。  交通政策課  ・バス利用環境の向上のため、引き続きバス停留所におけるベンチ設置や、今後の維持管理等についての検討に取り組む。  土木計画調整課  ・公衆トイレ利用者の利便性に配慮した施設整備を検討していく。  公園緑地課  ・公園等の新設や改修の際に、設置可能な箇所にベンチを設置していく。引き続きUD対応の、トイレの整備に取り組む。  商業課  ・必要に応じて管理運営面での支援をしていく。  産業連携交流推進課  ・必要に応じて運営面での支援をしていく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・東京都のUDナビ(とうきょうユニバーサルデザインナビ)に「せたがやアイマップ」のリンクを掲載するなど、情報の周知拡大を図った取組は評価できる。 ・引き続き関係部署の理解を促進し連係しながら、情報内容の精査、更新や対象施設の充実化、ユーザー視点からの情報アクセシビリティの確保に取り組むとともに、まちの現場における分かりやすい情報伝達についても引き続き配慮しながら進めていただきたい。 ・世田谷区路上ベンチ等設置指針に基づく道路内のベンチ設置は、現場における導入効果と課題を常に整理し、ストリートファニチャーのデザインに関する最新の動向を見据えながら、現場のニーズに沿った最良の形で計画的に進められることを期待する。 ナンバー21 情報のユニバーサルデザインガイドラインの普及  所管部  政策経営部、生活文化政策部、都市整備政策部 ねらい ・ すべての人にとって分かりやすいデザインとその考え方の普及をはかる。 ・ 情報全般について、多様な人が受け取りやすい配慮の普及に取り組む。 取組みの方向性 ・ 情報のユニバーサルデザインガイドライン を広く周知していく。  ・ 情報のユニバーサルデザインガイドライン 、世田谷区多言語表記及び情報発信の手引き を活用し、研修等を通じて普及をはかる。 ・ 職員だけでなく、一般向けに改訂することで、情報のユニバーサルデザインの更なる普及をはかる。 ・ 分かりやすい文書作成の普及をはかる。 ・ 多言語化を推進するとともに、やさしい日本語の普及をはかる。 関連事業 ・ナンバー8 分かりやすいサインの整備推進 と連携して実施する。 ・ナンバー2 ユニバーサルデザインを広めるイベントや講座の開催 に活かす。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・情報のユニバーサルデザインガイドラインの改訂検討 ・世田谷区多言語表記及び情報発信の手引きの運用 令和2年度から令和4年度まで継続は次の通り ・情報のユニバーサルデザインガイドラインの改訂 令和3年度から令和4年度まで継続は次の通り ・情報のユニバーサルデザインガイドラインの普及啓発 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・情報のユニバーサルデザインガイドラインの改訂は、当事者や専門家などの意見を取り入れて行ったことは評価できる。今後は、全庁的に広めていくと共に、多言語対応、紙媒体のデータ化、ウェブのコンテンツの利用者など多様なニーズに対応し、具体的な活用場面を想定していき、より多くの区民も活用しやすくなるように検討していただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  都市デザイン課   ・昨年度、改訂を行った情報のユニバーサルデザインガイドラインを全庁に配布し、また区のホームページでも掲載した。  文化、国際課  ・職員研修において、やさしい日本語に関する講演を行うとともに、世田谷区多言語表記及び情報発信の手引きについて、改めて周知を行った。また、それに合わせ、庁内広報誌において、やさしい日本語の活用に関する記事を掲載した。 ・やさしい日本語を活用し、外国人向けホームページの充実を図った。 (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課   ・職員研修で、改訂した情報のユニバーサルデザインガイドラインを紹介した。  文化、国際課  ・職員研修等を通して、庁内のやさしい日本語の普及啓発、理解促進を図ることができた。 ・やさしい日本語を活用し、外国人にもわかりやすいホームページ作成に努めた。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課   ・改訂した情報のユニバーサルデザインガイドラインが多く活用されるように、引き続き、職員研修等で庁内へ周知していく。また区民も活用できるように区のホームページでの掲載も継続していく。  文化、国際課  ・やさしい日本語の普及について、今後もさまざまな媒体を用いて庁内、外へ理解促進、啓発を強化していく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・「情報のユニバーサルデザインガイドライン」や「世田谷区多言語表記及び情報発信の手引き」を、区発行の印刷物や区のホームページ、街なかのサイン等にさらに生かしていただきたい。 ・情報のユニバーサルデザインのさらなる普及に向けて、区民や事業者の方にも活用されることを期待する。 ナンバー22 多様な情報媒体の普及、活用の推進  所管部  政策経営部、生活文化政策部、障害福祉部、子ども、若者部、都市整備政策部 ねらい ・ 情報を保障する仕組みや技術を取り入れ、多様な人が受け取りやすい配慮を行い、すべての人にとって分かりやすい情報提供をはかるとともに、音声、テキスト、手話等の様々な形のコミュニケーションを支援する。 ・ 区民がスキルを学ぶ機会を増やし、より多くの区民が新しい情報技術を使いこなせるようにしていく。 取組みの方向性 ・ 様々な当事者のニーズを踏まえ、刊行物への音声コードの印刷や、ホームページでのテキストデータの提供を行う。 ・ 様々な当事者が問合せや申込みをしやすい環境整備をはかる。 ・ タブレットを活用した窓口等のサービスに取り組み、また、フリーワイファイなどの通信環境の活用をはかる。 ・ せたがや動画 に手話やテロップをつけることに取り組む。 ・ 高齢者等の社会参加を促進するため、パソコンやタブレットなどを活用した情報発信力の向上を支援する。 関連事業 ・ナンバー2 ユニバーサルデザインを広めるイベントや講座の開催 と連携して進める。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・イベント時の手話通訳、ひととき保育の普及 ・区の印刷物への音声コードの普及 ・区ホームページの作成ガイドラインの運用 ・区ホームページでのテキストデータ掲載の普及 ・タブレットを活用したサービスの実施 ・町会等へのホームページ作成・運用支援 ・障害者休養ホームひまわり荘障害者パソコン教室の実施 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・多様な情報媒体の普及と共に、個々のニーズに沿った情報発信の継続や、タブレットを活用した通訳サービスの実施等による窓口等のサービス向上が図られることを期待する。 ・コロナ禍で新たなウェブによる情報媒体が普及することにより、高齢者の方などが取り残されることが無いよう、配慮されることを望む。 ・通信環境の影響を受けるオンライン情報をより入手しやすくなるよう、公共施設のフリーワイファイなどの通信環境の整備や導入支援、活用促進を検討していただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  障害施策推進課   ・区のイベントに際し手話通訳の派遣を約100件実施した。 ・手話通訳者や要約筆記者の派遣、音声コードの印刷等、障害のある方に対するコミュニケーション支援事業の活用について、全庁に年2回依頼した。 ・タブレットを用いた手話通訳サービス5か所に配備。  子ども家庭課  ・ひととき保育の提供約183件実施。(令和3年度)保育者研修の実施(約40名参加)  広報広聴課  ・職員のウェブアクセシビリティに関する理解向上を目指し、音声読み上げソフトの支障となる「意味を持たない記号」などの使用防止とテキストデータ掲載などの重要性について、研修会や全庁周知による徹底を図った。 ・区ホームページにて公開中の全ページを対象に、ウェブアクセシビリティに関する見直し作業を全庁に依頼し、ウェブアクセシビリティのさらなる向上を図った。 ・「せたがや動画」において、配信動画に手話やテロップを入れる、またはホームページへの代替テキストの掲載など、動画を閲覧する全ての人が情報を得られるよう配慮した。  文化、国際課  ・令和3年度より、各総合支所くみん窓口及び世田谷総合支所外国人相談に設置されているタブレット端末に13言語(英語、中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、ベトナム語、タガログ語、タイ語、ネパール語、ヒンディー語、インドネシア語、ロシア語、フランス語)に対応した多言語通訳アプリケーションを導入し、各窓口での外国人対応の際に活用。併せて、国際課に配備したタブレット端末にもこのアプリケーションを導入し、全庁での貸出利用を開始した。(利用実績281件) (2) 評価 工夫や苦労した点  障害施策推進課   ・正確な手話通訳を行うため、通訳者へ事前に十分な情報を提供するよう所管課へ周知している。 ・音声コードに関する庁内公開サイトの記載を、随時、更新するとともに、所管課が音声コードを導入する際の支援を行っている。  子ども家庭課  ・新型コロナウイルス感染症拡大防止対策徹底を周知しながら、ひととき保育事業を実施した。 ・ひととき保育者研修については、動画又は書面による受講とし、参加しやすい方法で実施した。  広報広聴課  ・年2回(実務担当者に向けた初心者、中級者)全16回の研修会にて約120名の参加がある中で講義形式だけでなく、演習形式の研修を取り入れた。 ・「せたがや動画」での情報保障として、わかりやすいテロップや代替テキストの作成について各所管課あて周知、支援している。  文化、国際課  ・タブレット端末を用いた多言語通訳アプリケーションの導入について、庁内公開サイトの記載の充実のほか、職員研修、庁内広報誌を活用し、周知を図った。 (3) 改善  次年度に向けて  障害施策推進課   ・手話通訳の実施に要する予算の確保について、引き続き周知を行う必要がある。 ・コミュニケーション支援について、引き続き庁内へ周知するとともに、各所管課の音声コード導入が円滑に行われるよう支援していく。  子ども家庭課  ・引き続き新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について、安心して利用できるように、状況に応じた対応をしていく。  広報広聴課  ・さらなる定着を目指し、周知徹底を継続する。  文化、国際課  ・多言語通訳アプリケーションについて、活用実績や、外国人を取り巻く状況の変化を踏まえつつ、より効果的な運用を進めていく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・公共施設フリーワイファイやタブレット端末に13言語に対応したアプリケーションを導入するなど、多様なニーズに対して様々な提供が行われているが、使用環境にも配慮していただきたい。 ・時代に合わせた新しいコミュニケーションツールの導入と共に、これまでのコミュニケーションツールを必要としている方への対応も必要である。高齢者の方などにとっても情報を受け取ることができるよう配慮していただきたい。 ナンバー23 災害に備えた区民参加による取組み  所管部  総合支所、危機管理部、生活文化政策部 ねらい ・ 区民が自助・共助により災害に対応できるよう、地区特性の把握や計画の重要性について考える機会を提供し、地区の防災力の向上をはかる。 ・ 非常時、避難時に情報の取得が困難な人など、多様な人に対応したハード、ソフト、人の対応等、多面的な整備・取組みを地区の状況に応じて進める。 ・ 多様な人材に災害に関する普及・啓発を進める。 取組みの方向性 ・ 自助、共助による災害に備えた区民意識向上のための普及、啓発に取り組む。 ・ 各地区で策定した地区防災計画の検証・普及啓発を行う。 ・ 情報の取得が困難な人など、多様な人が必要な情報を取得できる環境整備を検討する。 ・ 外国人向けの防災知識の普及啓発に取り組む。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・自助、共助による災害に備えた区民意識向上のための普及・啓発 ・全地区での防災塾の実施 ・防災についての外国人向け講座の開催 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・様々な方が安心して訓練に参加できる取組みを行っていただき、情報の取得が困難な方なども必要な情報を取得できるよう、情報発信方法の検討を期待する。 ・災害弱者に寄り添った避難所運営の改善を進めていただき、地域の女性や若者が参画することができる避難所の運営を期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  文化、国際課   ・JCA等日本語教室担当者にヒアリングを行った。 (例年実施している各総合支所地域振興課と連携してのJCA等日本語教室での防災教室については、新型コロナウイルス感染症の影響により中止となった)。 ・令和3年度より、各総合支所くみん窓口及び世田谷総合支所外国人相談に設置されているタブレット端末、国際課に配備したタブレット端末に13言語に対応した多言語通訳アプリケーションを導入。平常時での使用だけでなく、災害時には、外国人災害時情報センターや外国人災害時情報窓口と共用で使用することを想定したサービス内容となるよう事業者や関係所管と調整を図った。  災害対策課  ・「修正された地区防災計画を踏まえた取組み」をテーマとして、各27地区(1地区は新型コロナウイルス感染症の影響により中止)で防災塾を実施し、コロナ禍における避難所運営や避難行動要支援者への支援など、各地区の課題をもとに講義や意見交換等を行った。  総合支所地域振興課  ・災害時に配慮を要する方の避難を想定し、避難所運営組織や防災区民組織等とともに課題を共有した。 ・ブリティッシュスクールイントウキョウ昭和の教員及び生徒を対象に防災教室を実施した。 (2) 評価 工夫や苦労した点  文化、国際課   ・JCA等日本語教室担当者にヒアリングを行うことで、外国人に向けた防災知識の普及啓発に関する現状や課題を知ることができた。 ・災害時における多言語対応ツールの導入を開始することができた。  災害対策課  ・幅広い世代に参加していただけるよう、開催手法(書面開催、動画、施設見学)を工夫した。  総合支所地域振興課  ・災害時に配慮を要する方に対する理解を深めるとともに、避難所運営等の災害時活動に備えるため、平常時から検討すべき課題であることの認識を共有した。 ・避難所における女性や子どもへの犯罪防止等、女性の視点から見た避難所運営の課題を認識し、周知を図った。 ・防災教室を通じて、外国人に日本の災害や防災に関する知識の普及啓発を図ることができた。 ・外国人にもわかるような英語表記及びイラスト付きの地震体験車訓練の資料を配布し、普及啓発に努めた。 (3) 改善  次年度に向けて  文化、国際課   ・外国人向けの防災教室の効果的な実施手法を検討し、外国人に対する防災知識等の啓発に取り組むとともに、情報発信の強化に引き続き努める。 ・多言語通訳アプリケーションについて、活用実績や、外国人を取り巻く状況の変化を踏まえつつ、より効果的な運用を進めていく。  災害対策課  ・地域防災力の向上を目指して、引き続き防災塾を実施するとともに、要配慮者を含む在宅避難者への物資、情報提供体制や支援方法の検討、避難所運営体制の工夫に取り組む。 ・東京都による首都直下地震等による被害想定の見直しや、指定避難所運営体制に係る取り組み等を踏まえ、地区防災計画の改定に向けた検討作業を進める。  総合支所地域振興課  ・防災塾や避難所運営訓練等を通じて、地域の実情や課題を共有し、災害時に配慮を要する方への対応について引き続き検討していく必要がある。 ・外国人に対する防災知識の普及啓発をさらに進めるため、体験型の防災訓練等への参加を促していく必要がある。 ・避難所運営への女性の参画、妊婦、乳幼児を抱えた女性への対応、女性の視点から見たトイレ整備等の課題に取り組む必要がある。 ・令和3年度になり徐々に訓練件数も増加傾向にある。来年度以降も、新型コロナウイルス感染症に配慮しつつ、区民が安心して参加できる訓練の運営方法を検討してく必要がある。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から ・様々な方に向けた防災教室、防災塾や防災訓練等の取組みが継続的に実施され、課題の抽出に取り組まれていることが評価できる。 ・実施された取組みから見えてきた課題や要望などを所管部で共有し、今後の事業の取組みに生かされたい。 ナンバー24 ユニバーサルデザインによるおもてなしの普及  所管部  総務部、環境政策部、障害福祉部、経済産業部、世田谷保健所、都市整備政策部 ねらい ・ 共生社会ホストタウンとして東京2020大会の気運の盛り上がりを活かし、障害者差別解消法の理念も踏まえて多様な人のニーズに対応した配慮に基づくサービスを広く普及させ、多様なニーズに対応できる生活環境の整備を進める。 ・ 商店街等、まちの中で当事者を交えた実践的な研修イベントを行い、区民、事業者、職員のユニバーサルデザインへの意識向上をはかる。 取組みの方向性 ・ 「みんなが嬉しくなるお店」の冊子に、店舗のしつらえに関することも加えて内容の充実を行う。 ・ 「ユニバーサルデザイン普及講座」の機会に冊子「みんなが嬉しくなるお店」を副読本やテキストとして配布する。 ・ 当事者への接客等を学びあう場をつくり、補助犬等様々な支援について理解を深めるようにする。 ・ 外国人に向けた接客応対向上のためマニュアル及び指差しメニュー等の普及を行っていく。 ・ 障害理解の促進や障害者差別解消に向け、商店街等における合理的配慮の提供に向けた支援を実施する。 ・ 飲食店における喫煙標識・禁煙標識の掲示や指定喫煙場所の整備など、受動喫煙防止やたばこの煙による迷惑防止に向けた環境整備に取り組む。 関連事業 ・ ナンバー2 ユニバーサルデザインを広めるイベントや講座の開催 と連携して実施する。 ・ ナンバー3 ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進 と連携して実施する。 ・ ナンバー9 民間施設におけるユニバーサルデザインの推進 と連携して実施する。 ・ ナンバー25 職員のユニバーサルデザインに関する研修の推進 と連携して実施する。 ・ うままちプロジェクト(15 ホスピタリティの充実) 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・普及啓発イベント等での冊子配布 ・接客を学ぶ研修等の開催 ・職員研修、職場内研修等での 接遇、応対力向上マニュアル (職員向け)の活用 ・商店街等における障害理解に向けた取り組みの促進 ・外国人用指差しメニューの普及 令和3年度から令和4年度まで継続は次の通り ・商店街等における障害理解に向けた取り組みの検証 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・商店等を対象とした共生社会促進助成事業の実施、障害当事者を含む区民が参加する取組みの発表、自治体の首長等によるパネルディスカッションなどにより、共生社会の実現に向けた取組情報を発信し、広く意識を共有化したことが評価できる。 ・今後も様々な区民ニーズを捉え、研修の実施や冊子などの配布を継続して行っていただきたい。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  都市デザイン課   ・イベントや出張講座に合わせて、「みんなが嬉しくなるお店」を副読本や予習資料として配布した。 ・小学校で行う福祉体験学習の講師として、介助犬と生活している当事者を紹介した。  障害施策推進課  ・「商店等における共生社会促進助成事業」の実施により、合理的配慮の提供に資する物品の設置を促進した(点字メニュー3件、段差解消用簡易スロープ3件)。助成を受けた店舗等には、「障害者差別解消法啓発パンフレット」を配布した。 ・障害差別解消専門調査員による障害理解・差別解消の出張出前講座を区内事業所や障害団体向けに実施し、障害に関する理解や差別解消に関する考え方の周知、啓発に取り組んだ。  研修担当課  ・障害者だけでなく、様々な相手に合わせた対応についての説明を充実させた「接遇・応対力向上マニュアル」を利用して、接遇研修を実施した。また、庁内公開サイトにもマニュアルを掲載し、OJTでの活用等を図った。(研修生への配布実績は、約400部。)  環境保全課  ・指定喫煙場所の整備に際し、スロープの設置を行った。(令和3年7月完成。)  産業連携交流推進課  ・東京商工会議所世田谷支部が「外国人用指差しメニュー」を作成し、区内事業者へ配布していたが、令和2年度中にすべて配布したため、令和3年度の配布実績はなし。  区からの配布実績はない。 (2) 評価 工夫や苦労した点  都市デザイン課   ・イベントや講座が減り、配布数が伸びなかった。  障害施策推進課  ・区のおしらせやホームページに助成について記載するとともに世田谷区商店街連合会及び世田谷区商店街振興組合連合会の会合で事業に対する周知を図った。 ・出張出前講座については相手の要望に合わせ、会場だけでなくオンライン等でも講座を行った。  研修担当課  ・採用時や昇任時研修をとおして、相手の立場に立って応対し、必要な配慮を行っていく必要性を学んだ。また、研修の際に「接遇、応対力向上マニュアル」を配布し、接遇応対力の向上を図った。  環境保全課  ・車椅子の方なども利用しやすいように、設計段階からスロープの設置を想定し事業を進めた。  産業連携交流推進課  ・令和3年度の配布実績なし。 (3) 改善  次年度に向けて  都市デザイン課   ・引き続き様々なイベントや講座で配布を行っていく。  障害施策推進課  ・「商店等における共生社会促進助成事業」に代わる新たな取り組みについて検討していく。  研修担当課  ・今後も、様々な機会に「接遇、応対力向上マニュアル」の利用を促し、職員の接遇、応対力の向上を図っていく。  環境保全課  ・引き続きスロープの設置を考慮し指定喫煙場所の整備を行っていく。  産業連携交流推進課  ・今後、東京商工会議所世田谷支部が「外国人用指差しメニュー」を増刷した場合には、利用を促していく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・多くの人が利用する区の各庁舎における接遇場面では、感染対策を踏まえた「新たな対応のあり方」が求められる。 ・国土交通省では、「公共交通事業者に向けた接遇ガイドライン」に加え、新型コロナウイルスの感染対策を踏まえた「公共交通事業者に向けた接遇ガイドライン」の追補版(令和3年7月)を公表している。区職員のユニバーサルデザインを意識した接客、接遇の向上を図るためにも、同ガイドラインを参考に研修プログラムを検討するよう提案する。 ナンバー25 職員のユニバーサルデザインに関する研修の推進  所管部  総務部、都市整備政策部 ねらい ・ 区の職員がユニバーサルデザインを意識した行政サービスの必要性について理解を深め、相手の立場に立った対応を行えるようにする。 ・ すべての人にとって使いやすい施設整備を進めるために、ユニバーサルデザイン条例の目的や基準を周知し、より円滑な施設運営へとつなげる。 取組みの方向性 ・ユニバーサルデザインの理念学習と様々な当事者との意見交換を組み合わせ、より実感できる研修プログラムを企画し実施する。 ・より円滑な施設運営のためにユニバーサルデザイン条例に基づく整備基準や掲示物等の工夫を学ぶ研修等、ユニバーサルデザインを考慮した施設の改善や情報提供方法に関する研修を行う。 関連事業 ・ナンバー3「ユニバーサルデザインに取り組むアドバイザー等の人々の活躍の場を広げ、多くの人が参加できる取組みの推進」と連携して実施する。 ・ナンバー21「情報のユニバーサルデザインガイドラインの普及」と連携して実施する。 ・ナンバー24「ユニバーサルデザインによるおもてなしの普及」と連携して実施する。 後期計画の取組み 令和元年度から令和4年度まで継続は次の通り ・ユニバーサルデザインに関する接遇研修、技術研修等の実施 1 令和2年度の講評、提案  UD審議会から  ・感染症対策を行った上で、多くの職員へ向けて障害福祉体験研修やユニバーサルデザイン推進条例研修を行ったことは評価できる。一つの場所に集まらず学べるツールとして、短い動画による講座等も効果的と思われる。今後は様々な工夫を取り入れた研修を期待する。 2 区の令和3年度の取組み  (1) 点検  実施したこと  研修担当課   ・UDの理念を取り入れた職層研修や接遇研修、採用時の障害福祉体験研修(障害擬似体験、障害当事者との交流)等を実施した。受講生 (延べ)約900名  都市デザイン課  ・昨年度実施した「ユニバーサルデザイン推進条例の基礎を学ぶ」をテーマにした研修が好評であったため、今年度も引き続き、ユニバーサルデザイン推進条例をテーマにし、車椅子から移動環境を考える研修を行った。 ・職員の関心が高く、様々な部の職員が受講した。 ・12月1日に開催(14名の職員が受講。講師と補助として9名の職員も参加。) (2) 評価 工夫や苦労した点  研修担当課   ・障害福祉体験研修では、屋内、屋外含めて障害擬似体験を行い、障害当事者から実体験に基づく話を直接聞くことで、だれもが過ごしやすいまちづくりについて区職員として何が出来るかを検討した。また、接遇研修等では、常に相手の置かれた状況に寄り添って配慮し、対応していく姿勢を習得した。研修を通し、繰り返しUDの理念を学び、UDを考慮した取組みの必要性を実感することにより、理念の浸透を図った。  都市デザイン課  ・バリアフリー法やユニバーサルデザイン推進条例の法体系、専門用語の整理などの講義とグループワークを行った。車椅子のスケッチや各部分の計測、車椅子に乗って目線の高さや到達範囲の測定、車椅子使用者用トイレ、スロープ、回転スペースなどの体験から、車椅子使用者の目線、介助者の目線から様々な気づきを職員同士で共有する場となるよう工夫して行った。 ・区民向けワークショップの意見等を講義や研修資料の中で紹介し、共有するようにした。 (3) 改善  次年度に向けて  研修担当課   ・引き続きUDの理念を取り入れた職員研修を実施し、UDの理解促進を図っていく。  都市デザイン課  ・「ユニバーサルデザイン推進条例の基礎を学ぶ」をテーマにした研修は、今年度の受講者より講評であった。来年度以降も継続して行い、次回は「見え方の違いから移動環境を考える」など、様々な視点からユニバーサルデザインを考える研修を検討していく。 ・毎年行う研修のテーマに一貫性を持たせ、研修資料が様々な場面でも活用できるようにするなど工夫して行っていく。 3 令和3年度の講評、提案  UD審議会から  ・障害の疑似体験などを通して困難さの理解をするだけではなく、まちの中で生活する上での困りごとに対してどのような対応を行うか、相手の立場に立って考えることが大切である。どのようなことに配慮すればよいか気づくことができる研修プログラムを期待する。 ・障害者、高齢者のほか、子どもや子ども連れ、性的マイノリティ、日本語を母語としない方など、多様な方に対しても考え、気づき、配慮することができる機会になることを期待する。