平成29年度第2回 世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会 議事録 平成29年10月30日 開催日時:平成29年10月30日(月) 午後2時〜午後4時 開催場所:代田区民センター 2階 第1・2併合会議室 出 席 者 審議委員 稲垣具志委員、國貞美和委員、小島直子委員、齋藤啓子委員、       長谷川万由美委員、八藤後猛委員、明石眞弓委員、太田淳委員、       宇田川広子委員、鈴木忠委員、鈴木永美委員、當間正敏委員、       中山淳委員、坂ますみ委員、山形重人委員、上田ときわ委員、       柏雅康委員、志賀英介委員 【区職員】 北沢総合支所街づくり課長 小柴直樹、政策経営部政策企画課政策企画担当係長 天野由三、施設営繕担当部施設営繕第一課長 安間正伸、計画調整課計画担当係長 山本和位 障害福祉担当部障害施策推進課長 竹花潔、みどりとみず政策担当部公園緑地課建設担当係長 稲垣豊、道路・交通政策部交通政策課長 堂下明宏、土木部土木計画課長 田中太樹 【事務局】 都市整備政策部長 渡辺正男、都市整備政策部都市デザイン課長 清水優子、都市デザイン担当係長 岡嵜均、担当職員 栗野正樹 傍 聴 人:3名  都市デザイン課長 では、定刻となりましたので、これより平成29年度第2回ユニバーサルデザイン環境整備審議会を開催いたします。私は、都市デザイン課長の清水でございます。よろしくお願いいたします。  まず本日の審議会委員の皆様のご出席についてですが、全委員が出席されております。したがいまして、ユニバーサルデザイン推進条例施行規則第8条に基づき、委員の2分の1以上、定足数を満たしておりますので、会議は成立しておりますことをご報告いたします。  では、開催に先立ちまして、都市整備政策部長の渡辺より一言ご挨拶申し上げます。  都市整備政策部長 皆さん、こんにちは。都市整備政策部長の渡辺でございます。本日は大変皆様方お忙しい中、この審議会においでいただきましてありがとうございます。  今日、風が強い中でおいでいただきましたけれども、この会場、新しくなってまだ4年程です。ユニバーサルデザイン環境整備審議会開催ということになります。  この審議会につきましては11年目の第6期ということになりましたが、「ユニバーサルデザイン推進条例」の前身の「福祉のいえ・まち推進条例」、こちらが平成7年に制定されてございます。そのときから名称等は異なりますが、この審議会等を通じましてさまざまなご意見等いただきながら、世田谷区はユニバーサルデザインということで、まちづくりに取り組んできたという状況でございます。  世田谷区のまちづくりは、このような審議会の場を初めとしまして、区民参加によりますワークショップ等を重ねまして、区民の皆様方からご意見等いただきながら、連携してまちづくりへ取り組んでいくということでございます。  こういった状況にございますけれども、この審議会におきましても、今年度はユニバーサルデザイン推進計画(第2期)の後期の検討ということで、始めさせていただきます。毎年度行っておりますスパイラルアップ、こちらの取組みにつきましても、各委員からご意見等いただきまして進めてきてございます。  こういった取組みを通じまして、より魅力的で住みよい、世田谷区のまちづくりを進めてまいりたいというふうに考えております。どうか皆様方のお力添えをいただきまして進めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げまして、挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 それでは、事務局より進めさせていただきます。  まずは、委員の皆様をご紹介いたします。  事前に送付しております名簿と、それから本日机上配付しております座席表をあわせてごらんいただけますでしょうか。  では、事務局から見て右側からご紹介いたします。  明石委員です。  明石委員 明石です。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 それから、鈴木委員です。  鈴木(忠)委員 鈴木忠と申します。よろしくお願いします。  都市デザイン課長 太田委員です。  太田委員 太田でございます。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 それから、上田委員です。  上田委員 新任でお世話になります、上田ときわです。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 それから、柏委員です。  柏委員 柏です。どうもよろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 志賀委員です。  志賀委員 志賀でございます。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 今度は窓側の列になります。長谷川委員です。  長谷川委員 長谷川です。よろしくお願いします。  都市デザイン課長 八藤後委員です。  八藤後委員 八藤後でございます。よろしくお願いします。  都市デザイン課長 國貞委員です。  國貞委員 國貞と申します。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 本日まだ会長、副会長が決まっておりませんので、空席となっております。  続きまして、稲垣委員です。  稲垣委員 稲垣です。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 そのお隣が、齋藤委員です。  齋藤委員 齋藤です。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 事務局、向かって左側の壁側の席に参ります。山形委員です。  山形委員 自立生活センターHANDS世田谷に所属しております、山形です。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 坂委員です。  坂委員 肢体不自由児者父母の会の坂と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 その左のお隣、中山委員です。  中山委員 中山です。よろしくお願いします。  都市デザイン課長 宇田川委員です。  宇田川委員 宇田川と申します。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 小島委員です。  小島委員 小島と申します。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 事務局と並んで座っていらっしゃいます、鈴木永美委員です。  鈴木(永)委員 鈴木です。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 當間委員です。  當間委員 よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 なお、當間委員の手話通訳の方が真ん中に同席しております。   では、本日委員の委嘱につきましては、机上に委嘱状を後ほど置かせていただきますので、後ほどお渡しいたします。失礼いたします。  次に、事務局でございます。  都市整備政策部長の渡辺です。  都市整備政策部長 渡辺でございます。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 その隣、都市デザイン課長清水でございます。  それから、担当係長の岡嵜です。  都市デザイン企画調整担当係長 岡嵜です。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 区職員について紹介いたします。事務局の後方におります。  北沢総合支所街づくり課長、小柴です。  北沢総合支所街づくり課長 街づくり課長、小柴です。よろしくお願いします。  都市デザイン課長 施設営繕担当部施設営繕第一課長、安間です。  施設営繕第一課長 施設営繕第一課長、安間です。よろしくお願いします。  都市デザイン課長 公園緑地課長の代理で稲垣係長です。  公園緑地課建設担当係長 稲垣です。よろしくお願いします。  都市デザイン課長 障害福祉担当部障害施策推進課長、竹花でございます。  障害施策推進課長 竹花です。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 道路交通政策部交通政策課長、堂下です。  交通政策課長 堂下です。よろしくお願いします。  都市デザイン課長 土木計画課長、田中です。  土木計画課長 土木計画課長、田中です。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 政策経営部政策企画課政策企画担当係長、天野です。  政策企画課政策企画担当係長 天野です。よろしくお願いいたします。  都市デザイン課長 保健福祉部計画調整課計画担当係長、山本です。  計画調整課計画担当係長 山本です。よろしくお願いします。  都市デザイン課長 以上でございます。  それでは、お手元の次第に沿って始めさせていただきます。  まず次第の最初の部分でございますが、第6期の審議会運営に当たっての確認とお願いになります。  1つ目に、議事録と名簿の公開についてでございます。これまで審議会におきましては、議事録を実名の公開としております。今期におきましても、公開することでご了承いただきたくお願いいたします。  なお、議事録の公開前には毎回事務局より全委員へ確認をお願いしております。また、委員の名簿につきましては今まで公開しておりませんでしたが、基本情報として今後はホームページ上でも公開したく思いますが、よろしいでしょうか。  公開する内容につきましては、氏名と肩書きとなります。今回添付しております名簿の中の氏名と職の部分というふうにさせていただきます。よろしくお願いいたします。  また、議事進行に関してのお願いでございます。今期より聴覚障害者団体の方の代表として、當間委員にこの審議会に入っていただきました。発言する際は、視覚的に発言者がどなたかわかりますように必ず挙手をしていただいて、会長の発言許可を得て進めるようにお願い申し上げます。  ここまででご意見やご質問はございますでしょうか。よろしいですか。    それから、事前に審議会に関するご意見を小島委員よりいただいておりますので、そのご紹介と事務局からの説明をいたします。  ご意見ですが、世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会の発足の背景、目的、目標に関する簡単な説明を聞きたいというものでございます。事務局から説明をさせていただきます。  先ほど部長からも申し上げましたけれども、平成7年に「福祉のいえ・まち推進条例」が制定されたときに条例に基づく区の附属機関として「福祉的環境整備審議会」が発足しました。これが本審議会の前身となります。  そのころ建築物などの届け出の基準に関する答申、推進地区に関する答申、そして福祉的環境設備推進計画の答申などを順次行っておりました。各種施策が少しずつ軌道に乗ったところで、平成18年の国のバリアフリー法の施行を踏まえ、区としてさらなる環境整備に取り組めるように、平成19年に条例の名称を変更し、「世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例」を制定いたしました。あわせて審議会も名称を変え「世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会」となりました。  条例に審議会は位置づけられておりまして、区の生活環境の整備に関する施策を総合的かつ計画的に推進する上で必要な事項を調査・審議するため、区長の附属機関として置かれております。  平成21年には「ユニバーサルデザイン推進計画」を審議会からの答申をもとに策定しまして、新たな取組みとしてスパイラルアップによる施策の点検・評価・改善を行うようにいたしました。  それぞれの時代に必要とされる事項を、審議会の意見をもとに区が施策を具体化しまして、世田谷区のユニバーサルデザインのまちづくりを進めてまいりました。今後もこのような形で継続していきたいと考えております。  説明は以上です。  ただいまの説明に関しまして、ご質問やご意見はございますでしょうか。    では2つ目に、会長と副会長の選出について、ユニバーサルデザイン推進条例上の位置づけをご説明いたします。  お手元の次第の裏面に、条例の施行規則を抜粋してございます。第6条にありますとおり、委員の互選により会長、副会長を定めることとなっております。つきましては、委員の皆様の中から会長、副会長を選出いただきたいと存じますが、どなたか推薦される方はいらっしゃいませんでしょうか。  (明石委員が挙手)  明石委員、お願いいたします。  明石委員 明石です。八藤後委員を会長に、そして副会長に齋藤委員を推薦したいと思います。  都市デザイン課長 ありがとうございます。明石委員のほうから八藤後委員を会長に、齋藤委員を副会長にというご提案がございました。ほかに何かございますでしょうか。  では今、明石委員からご提案があったお二人のご推薦につきまして、いかがでしょう。ご異議ございませんでしょうか。 (「異議なし」の声あり)  では会長に八藤後委員、それから副会長に齋藤委員ということでお願いしたいと思いますので、お手数ですけれども座席の移動をお願いいたします。 (八藤後委員、会長席に移動) (齋藤委員、副会長席に移動)  ありがとうございます。それではまず、会長よりご挨拶をいただけますでしょうか。  八藤後会長 ただいまご指名いただき、かつ、皆様にご承認いただきました日本大学理工学部の八藤後と申します。初めての方もいらっしゃいますけれども、長くご一緒させていただいている方もいらっしゃいます。皆様どうかまた引き続きよろしくお願いいたします。  この区のこの審議会ですけれども、私も数年かかわらせていただいておりますけれども、途中からの「スパイラルアップ」という、聞き慣れない言葉かもしれませんけれども、今までやってきたものを検証してどんどんいいものにしていくという、こういう一連のことを言うのですけれども、とてもうまくいっていると思っております。ここで審議会の皆様が大変厳しい意見を述べられるときもありました。中には、ときによっては区と対立すると。そういうようなこともあったかというふうに記憶しております。ただ、そういうことによって、お互いが初めて理解し合って、それでよりよいものができていくというものをつぶさに見ておりましたので、やはりこういう審議会という場所というのは、とても大事な場所なのだなということを改めて認識しております。  したがって、会長に今期ご推挙いただきましたが、非常に責任を感じております。皆様方とともによい区のユニバーサルデザインをつくり上げていければなというふうに思います。どうかご協力をよろしくお願いいたします。(拍手)  都市デザイン課長 ありがとうございました。  それでは、副会長からご挨拶をお願いいたします。  齋藤副会長 副会長に推挙していただきました、齋藤啓子と申します。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科というちょっと長い名前なのですけども、そこで教員をしております。しかしその前は、実は世田谷区役所の企画部都市デザイン室というところがあったときに、「福祉のいえ・まち推進条例」が制定される過程を市民参加で支えるということを、専門委員として携わらせていただいておりました。そのときは区役所側のほうにおりましたけれども、今はまた違う立場でこの条例、そして審議会にかかわらせていただいていることについて、私も大変責任を感じております。  今回は委員の皆様方のメンバー、人員もふえて、区民公募委員の方、それから聴覚障害の方など、今までより一層幅の広い多様な方のご意見やご提案をいただけるのではないかと思っています。審議会としても会長を補佐して、実り多い話合いができ、また、次の新しいユニバーサルデザインのコンセプトをこの場から発信していけるような、そんなことに努力してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)  都市デザイン課長 ありがとうございました。  それでは、ここから会長に進行をお願いいたします。  八藤後会長 それでは、私のほうから進めさせていただきます。  それでは最初に事務局より、本日の資料の確認をお願いしたいと思います。  都市デザイン課長 では、事務局より資料の確認をさせていただきます  1枚目が次第でございます。  それから、資料1がございます。  資料2−1「ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期の検討について」。  資料2−2がA3横の「ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期の考え方」。  資料2−3が「『だれもが暮らしやすいまちを考える意見交換会』の開催状況について」。  資料2−4が「区民意識調査の結果について」。  それから、第6期世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会の名簿。  さらに本日机上配付しております座席表と、それから「ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)の施策・事業の関連イメージ」ということで、「当日資料」と右肩に書いてございます。  以上でございますが、不足はございませんでしょうか。  八藤後会長 それではよろしいでしょうか。審議事項に入っていきたいと思います。  審議事項の1つ目、ユニバーサルデザイン推進事業のスパイラルアップ、これは点検・評価・改善のための部会についてです。  スパイラルアップにつきましては初めての委員もいらっしゃいますので、その流れを事務局より説明していただき、その後で、各委員がどの部会に所属するかを決めたいと思います。その内容も含めまして、事務局からご説明をお願いいたします。  都市デザイン課長 では事務局、都市デザイン課長清水よりご説明させていただきます。資料1をごらんください。  平成21年度よりスパイラルアップの取組みを実施してきております。「進め方」、それから「審議会として行うこと」「部会の設置」「各委員の所属部会と部会長」について、資料に沿って担当係長よりご説明いたします。  都市デザイン企画調整担当係長 担当係長の岡嵜です。資料1をごらんください。  まず最初の1ページ目です。平成21年度から実施してきておりますスパイラルアップですが、今後も継続して進めていくということで、その流れを説明させていただきます。  まず今回の「進め方」ということになりますが、今回進め方の確認をしました後で、これから区のほうでどのように今年度事業を進めてきたかという確認を行いまして、その集約を行います。  2月に部会ということで、分かれていただいた部会で事業のヒアリングを行います。その後、毎年発行しております「世田谷UDスタイル2018」でも、区民の方からユニバーサルデザインに関する意見をもらい参考にして、5月にもう一度部会を開催し、まとめを行ってまいります。  最後は7月ごろ、全体の講評・提案をまとめて、それらを含めまして、全部を8月に公表していくと。区の点検結果と審議会の講評・提案を含めたものを公表してまいります。  1ページ下側にはそのイメージということで、流れをまとめたフロー図が描いてあるところでございます。  2ページ目になります。2番目で「審議会として行うこと」となります。  審議会では各部会で作成する講評・提案、それから各事業の講評・提案というのをつくっていただきます。さらに審議会全体で総括的な文をつくるということで、これらを全部まとめる作業というのが、この審議会で毎年度行っていくことになります。  こちらを進めるに当たりまして、3番目で「部会の設置」ということで、部会を設置させていただきます。  部会につきましては、 ア、委員が属する部会は1つとしまして、各委員は所属する部会に出席します。イ、所属しない部会へオブザーバーとしての出席は可といたします。 ウ、ほかの部会で検討する事業への意見などについては事前に事務局で集約し、当日に該当する部会に伝達いたします。 エ、総括文は会長が作成し、部会ごとの講評・提案などの部分は各部会長が作成します。 オ、各事業の講評・提案などは、部会の開催ごとに会議の中で部会長が作成いたします。  4番目で「各委員の所属部会と部会長」ということで、この後皆様のほうにどれか1つに所属していただくということになりまして、部会に1名ずつ部会長を置きます。第1部会、第2部会、第3部会というふうに分かれます。  参考まで、3ページ目のところにその各部会ごとに講評を行う事業名、施策事業の一覧が1部会、2部会、3部会というふうに書いてございます。  参考まで、4ページ目、5ページ目ということで、各事業につきましては大体A4見開きのこういう共通のフォーマットに、もともと計画に書かれていることが左側、それから前年度の講評、右側に今年度行った区でやったことにつきまして書いたところ、最後、ユニバーサルデザイン審議会からの講評・提案というのを事業ごとにもらいますよということになります。これらのページが28集まって、さらに部会ごと全体の講評をまとめるといったような内容をまとめていただいているところでございます。  都市デザイン課長 では、よろしいでしょうか。この件に関しまして、事前に意見を小島委員から1点いただいております。  過去8年間取り組まれてきたスパイラルアップの取組みに関する大まかな流れを確認されたいとのご意見でございました。ここで担当係長よりご説明させていただいてよろしいでしょうか。  八藤後会長 では、ぜひお願いいたします。  都市デザイン企画調整担当係長 担当係長の岡嵜です。  スパイラルアップの取組みを進めてまいりました。ずっと継続してまいりまして、今回でもう8回目以上の取組みとなります。最初はかなり試行錯誤しながら実施してきたところなのですが、基本的な流れとなる関係所管へのヒアリング、部会での講評・提案のまとめ、審議会全体で講評・提案のまとめというやり方はずっと継続してきているところでございます。  進め方自身をスパイラルアップしていこうということも、この審議会で提案して実践してまいりました。平成27年度からはさらに充実させてきています。部会のヒアリングの席では関係所管へのプレゼンテーションを行っているのですが、そこにパワーポイントのスライドの上映を行うということを始めました。その結果、委員の皆様には区の取組みの内容が以前よりよく伝わるようになったということで、実施したことの確認というよりも、次につながるアイデアを生み出す場として、より議論が活発になったと事務局としても感じているところです。  プレゼンテーションをする区の職員の側も、審議会からの意見を参考にして次年度の事業を実施することにつながってきております。ユニバーサルデザインの施策や事業の活性化に、スパイラルアップの取組みは寄与しているというふうに感じているところです。  説明は以上です。  八藤後会長 ありがとうございました。  それではスパイラルアップの進め方について、さらに確認しておきたいなんていうものはございませんでしょうか。  よろしいでしょうか。また何かありましたら、審議の途中でも結構ですので何なりと聞いていただければというふうに思っております。  それでは、本日は各委員がどの部会に所属するかということを決めたいと思います。  事前に事務局より、新委員については所属希望をお伺いして「第6期 世田谷区ユニバーサルデザイン環境整備審議会委員名簿」に所属案をまとめていただいております。このような案でいかがかという提案ですけれども、皆様いかがでしょうか。  これですね。名簿のところに右側に「○」がついていますが、これでまず、自分のご希望などとお間違いがないでしょうか。  全体としてもし何かご意見があれば、ここでお伺いしたいと思いますがよろしいでしょうか。  もしないようでしたらこれで決定とさせていただきたいと思いますが、よろしいですね。 (「異議なし」の声あり)  では、これで各部会の所属については決定としたいと思います。ありがとうございました。  それでは、各部会の部会長を決めたいと思います。そして、できましたら部会長は継続していただきたいと。ちょっとそういう考えがあるのですけれども、ちなみに第1部会は齋藤委員、それから第2部会を私、八藤後、そして第3部会を稲垣委員にお願いしたいのですけれども、私を含めましていかがでございましょうか。 (「異議なし」の声あり)  よろしいですか。ありがとうございます。(拍手)  それでは、今3人の名前を言いましたけれども、各委員の所属する部会及び部会長を決定いたします。どうもありがとうございました。  それでは次の議題です。ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期ですが、その考え方について。この件につきましては、後ほど諮問を受けることになっております。事務局よりご説明いただけますでしょうか。  都市デザイン課長 では、ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期につきましては、平成31年度よりスタートいたします。そのため区より本審議会で諮問しまして、今年度と来年度ご審議いただき、その答申を経て案をまとめてまいります。  本日は区長が公務で海外に出張しておりますので、かわって副区長の岡田がまいりました。どうぞよろしくお願いいたします。  副区長 皆様、副区長の岡田でございます。おくれて来て申しわけございません。今、都市デザイン課長からお話があったように、区長にかわって私のほうから諮問ということですので、よろしくお願いしたいと思います。  区長は、海外出張ということで今日は出席できないのですけれども、世田谷区では、障害者差別解消法を受けて、昨年には基本方針を定めてさまざま取組みを進めておりますけれども、ユニバーサルデザインという観点で言いますと、社会的なユニバーサルデザインと物理的なユニバーサルデザインということで、さまざまこれから取り組んでいかなければいけないことがたくさんあるのだと思いますので、委員会の中でぜひ幅広くご審議いただけるとありがたいというようにお話を受けてございます。  それでは、私のほうから諮問をさせていただきたいと思います。  八藤後会長 わかりました。それでは、まずは諮問をいただきまして、本日はその最初の議論をこの後にするということで進めたいと思います。  副区長 「世田谷区ユニバーサルデザイン推進条例第7条第3項に基づき、ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期の策定について諮問いたします。世田谷区長 保坂展人」。  よろしくお願いします。 (諮問文手交)  八藤後会長 確かに承りました。  ということで、ただいま区長より諮問を受けましたので、早速議論を始めていきたいと思います。  それでは最初の考え方というところで、まず資料が作成されています。事務局よりご説明をお願いしたいと思います。  都市デザイン課長 資料の説明となります。資料は2−1、2−2、2−3、2−4とございますが、まず全体の説明を資料2−1でいたします。  「ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期の検討について」でございますが、「主旨」としましては、先ほども申し上げましたが、現在の第2期前期の計画が平成30年度で終了いたしますので、計画の後期の策定に向けて検討を開始するものでございます。  「根拠法令」はユニバーサルデザイン推進条例の第7条でございます。  「計画の期間」でございますが、現在の計画が平成27年度から30年度までということで、次期の計画が平成31年度から平成34年度となります。なお、平成35年度から36年度は調整期間となります。  裏面をごらんください。今回の「検討の視点」でございますけれども、これまで運用してまいりました事業の実績や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けた社会のユニバーサルデザインへの関心の高まり、また技術の革新等の状況を踏まえまして、第3章の「ユニバーサルデザインに関わる社会の変化と課題」を点検いたしまして、第4章の「計画の目標、基本方針、施策・事業」の特に28の施策・事業を中心に見直していっていただきたいと考えております。  スケジュールでございますが、本日諮問をさせていただいて検討を開始いたします。来年の1月に審議会で骨子を検討いたしまして、骨子を公表し、6月ごろに骨子をもとにした区民ワークショップを行いたいと考えております。7月ごろには素案を審議会でご検討いただきまして、9月ごろにパブリックコメント、11月にはさらに案となりまして審議会で検討していただき、答申をいただきたいと考えております。それで、平成31年3月策定を予定してございます。  また、区民参加でございますけれども、本年9月2日に無作為抽出による区民との「だれもが暮らしやすいまちを考える意見交換会」を開催いたしました。ユニバーサルデザインのまちづくりに対する意見を広く伺っております。後ほどそれをご紹介いたします。今後、骨子をまとめた後にも、区民からの意見を伺う機会を設けまして、パブリックコメントを経て策定をしてまいります。  以上でございます。  それから、資料の2−2を後回しにさせていただきまして、資料2−3と資料2−4について説明をさせていただきます。こちらは担当係長、岡嵜より説明させていただきます。  都市デザイン企画調整担当係長 担当係長岡嵜です。資料2−3をごらんください。「だれもが暮らしやすいまちを考える意見交換会」の開催状況についてご説明いたします。  1番目で「主旨」としまして、ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期の検討を進めるに当たりまして、区民のユニバーサルデザインのまちづくりに対する意向を伺いながら、検討のアイデアを得るために実施をいたしました。  2番目で「開催の概要」ということになりますが、参加者が区民が19名、無作為抽出の方で参加いただきました。そのほか協力者ということで、平成27年度に開催した世田谷UDゼミの参加者から16名が協力いただきました。  開催した日時は平成29年の9月2日の午後ということで、世田谷区役所にて行った次第です。  4番目にプログラムが書いてございますが、ユニバーサルデザインに対する説明をさせていただいた後、意見交換タイムということで8つのテーブルに分かれて意見交換をいたしました。3回意見交換タイムを設けまして、2回目のときにはテーブルを移動していただいて、またもとのテーブルへ戻ると。そのようなことをしまして、テーブルごとにご意見をたくさん出していただいたといったところでございます。  2ページ目になります。その日の様子を写真でまとめているところです。  左上のところで、まずUDゼミ修了生の方に協力いただきました。事前に進行方法を確認させていただきました。会場のコーナーでは、出張講座で使用するグッズなどを展示しつつ、少しリラックスした雰囲気で皆さんに参加していただくようにいたしました。全体的な講義を行った後、8つの班に分かれて、A、B、C、D、E、F、G、Hという班に分かれまして意見交換をして、最後、8つの班から発表をしていただいたといったところになります。  そこで出てきた意見を、今の施策・事業、1から28までございますが、そこでここに何か関係があるなという意見を次のページ、3ページ目から事業ごとに分類し直してまとめたものがこの表になります。  3ページ目からの表なのですが、ちょっと抜粋してかいつまんで説明させていただきます。中を読んでいきますと、○Aとか○Bとかいうのが目につくかもしれませんが、これは出た意見の班のグループ名をメモするために便宜的につけているものでございます。  やはり1番目の「UDの生活スタイルの普及」といったところでは、右側のほうで新たな視点として出てきたことをまとめているのですけれども、編集方針をもっと斬新にしてみたらどうかといったような意見も出てきていたところです。今まで新たな取組みを広げるというような形の編集方針でしたが、むしろあまりユニバーサルデザインを知らなかったというような人に、ユニバーサルデザインの取組みを体験してもらってみたいな、そういった編集方法もあるのではないのか。そういったこともアイデアとして出てきていたところです。  続きまして4ページ目、5ページ目のほうになります。普及啓発イベント、普及講座といったところでの意見が出ておりました。  やはり今、小学生向けにかなり区では頑張ってやっているけれども、中・高・大学生向けというのをもう少し頑張ってみてはどうかというような意見も出ていました。ここら辺も私どものほうで、子ども・若者部といった部署もありますので、そういったところの何かコラボレーションも可能なのではないかということを検討していきたいな、なんていうことを考えているところでございます。  6ページ目、7ページ目。こちらのほうはかなりいろいろ出てきました。  4番目がユニバーサルデザインハンドブックの活用を、もう少し内容を見直してバージョンアップしてみてはといったようなことや、やはり6番目のUD推進事業のスパイラルアップの、より優先性の高い事業を選択して推し進めてはどうかといったような意見も出ておりました。  11番目の小規模店舗などにおけるユニバーサルデザインの推進といったところでは、小規模店舗の中ももっとやってはどうかといったような意見も出ていたところです。  8ページ、9ページ目になります。この中では、やはり9ページの16番目「安全な歩道づくり」については関心が高く、さまざまな意見をいただきました。やはり歩道の整備、こういったことを継続的にやっていってほしいといったことが強く出てきたのかなというふうに感じているところでございます。  10ページ、11ページは自転車の話。こちらのほうもたくさん出ておりましたので、やはり今やっている事業を継続的にやる必要があるなということを改めて感じているところです。  12ページ、13ページにつきましては、ここですと、22番の「だれでも使えるトイレとベンチ等の休憩施設のネットワーク整備」といったあたりに意見が多かったかなと感じています。特に民間施設で車椅子トイレの整備が実は進んでいるのにもかかわらず、ちょっと使いづらいのだよねということがありまして、そういったところ、区が整備するだけではなくて、民間が整備している社会資本というのをもっと使いこなせるように仕組みをつくってはどうかといったような提案もいただきましたので、これは1つまた新しい視点なのかなというふうに感じているところです。  14ページ、15ページ目のところでは、25番の「多様な情報媒体の普及・活用の推進」といったあたりで、多様な情報媒体、特にタブレット等を使いこなして、もっといろいろできるのではないか。逆に高齢者が使いこなせると、もっともっといろいろな可能性があるのではないかといったところで、学ぶ場をもっとつくってもいいのではないでしょうかとうような意見も出ていたと思います。  あと27番のところで、小規模店舗のバリアフリー化を進めるためには、ハード的なものだけではなく接遇ももっと進められないかといったような意見が出ておりました。  このような形で、私どもがあまり「おっ、気がつかなかったよ」といったような意見もあれば、また、今までこの審議会で議論してこうやっていこうね、など言ったことを、改めて「必要だよ」という意見もたくさんいただけたのかなと思いまして、今回の議論の参考にしたく、こちらのほうに掲載させていただいた次第でございます。  では続きまして、資料2−4をご説明させていただきます。区民意識調査を行いましたので、その結果のご報告です。  趣旨としましては、区民のユニバーサルデザインのまちづくりに対する意識や社会状況を把握するためということで実施いたしました。  こちらは平成29年5月に区内に在住の4,000人の方にアンケートでおこった中、2,319名の方の有効回答数があったということでございます。ユニバーサルデザインだけではなく、ほかの質問も含めておこなった中でいただいたものでございます。ユニバーサルデザインについては4つ設問を設けました。  めくっていただきまして、2ページ目のところです。まず、一番シンプルに「『ユニバーサルデザイン』という言葉をご存じですか」ということで聞きましたところ、7割程度の人から「知っている」という回答を得られました。同様の調査は平成23年度にも行っていたのですが、そのときはまだ5割ほどであったことを考えますと、この数年でやはりユニバーサルデザインの認知度が上がってきているなということを感じているところでございます。  2つ目の設問が4ページ目にございます。ユニバーサルデザインのまちづくりへの関心ということでお伺いしたところ、「関心がある」というのはやはり半分以上ということで、関心は高いということを感じているところです。  6ページ目、7ページ目につきましては、通信機器について伺いました。「あなたはスマートフォンや通信機器などを用いて、様々な機能を自分の生活で今後使いたいですか」ということをお伺いいたしました。この結果、7割以上の方から「使っていきたい」という回答を得ておりまして、やはり今後ユニバーサルデザインのまちづくりには、こういう通信機器というものを活用していくことが欠かせないのではないかということを感じた次第でございます。  8ページ目、9ページ目のほうでは、困っている人への声かけや手助け、基本的なこういう皆さんの意識はどうなっているのだろうというところを確認させていただいたのですが、「ちょっとした手助けや声がけというのを皆さんどう思いますか」と聞きましたら、8割近くの方が、「何らか声をかける」「ときには声をかける」ということで、やはり区民全体の意識ではお互いさまで手伝いましょうといった意識があると、当たり前のことかもしれませんが、確認させていただいたところでございます。  こういったソフトの面も含めまして、区民意識を今回調査で探ったところになりますので、そのご報告までさせていただきました。説明は以上です。  都市デザイン課長 それでは続きまして、資料2−2についてご説明をいたします。こちら、A3の資料をごらんください。  この資料の簡単な構成なのですが、左上に世田谷区基本計画について記載がございます。基本計画の中で「分野別政策/都市づくり」というところで、「魅力ある街づくり」の中に「ユニバーサルデザインのまちづくり」が位置づけられております。  それを受けて、世田谷区ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)の構成ということで、目的、目標、基本方針がこちらに書かれております。  基本方針につきましては、「みんなで取組み、進める」。それから「UDのまちをつくる」。これはハード的な意味合いのものです。3番目に「UDによる情報とサービスを広げる」ということで、ソフト的な取組みということをこちらの方針に掲げております。この方針に基づいて、先ほど説明がありましたが、28の施策・事業がございます。  左下の緑の帯の四角の部分は、この第2期前期について、この2年半でどういう取組みをして、またこの審議会から評価をいただいているかということを簡単にまとめてございます。  方針1の「みんなで取組み、進める」というところについては、UDにかかわる機会をつくって区民参加を広げてまいりました。また、「世田谷UDスタイル」という冊子を発行しまして、今まで第3号まで出ておりますが、ちょっと普及させたとまだ言い切れるかどうかわかりませんけども、その普及に努めているところでございます。  それから2番目の「UDのまちをつくる」というところでは、区民・事業者・区で連携して整備を進めてきております。まず、区民・事業者とも連携しておりますし、庁内の関係所管課が連携して建物、施設のユニバーサルデザインが進むようにしてきております。  また、新たな適合証を定めまして、民間施設と区立施設に交付しまして、この資料の「代田区民センター」という写真の下に、お猿さんの横顔が書いてある適合証というのがございますが、こちらを基準を満たしている施設には配付しまして、貼っていただくという取組みをしております。  また、方針の3つ目「UDによる情報とサービスを広げる」というところですが、区のホームページにユニバーサルデザインに関する情報を集めて、皆さんに発信していくページを開設いたしました。また、最近いろいろな技術が進んできておりますので、スマホなどを使ったものですとか、新たなナビシステムの研究に取り組んできております。  一番左下ですけれども、ユニバーサルデザイン環境整備審議会からいろいろ評価をいただいておりますが、特に下の2行、今後さらにこういったことをしてほしいという期待を込めて、対外的なアピールをさらにしてほしいですとか、東京2020大会を整備推進の機会にしてほしい。また、ソフトの取組みをハードに生かしてほしい。ユニバーサルデザインまちづくりにかかわる人々をふやすこと、ということを課題としていただいております。  資料の右側の今度、右下でございますが、青い帯のところでございます。「社会の変化」ということで、大きく3つ挙げてございます。  東京2020大会がこれから開催されるということで、ちょうどこの後期計画の期間中に大会が開催されるということで、皆さん意識が高まってきているというところです。  また、「多様なツールによる情報提供が進展」ということで、先ほどの区民意識調査でございましたけれども、スマートフォンやタブレットの普及なども進んでおりますので、こういったものをどのようにユニバーサルデザインに活用していくかということも、次の社会の変化に対して対応する必要があると考えております。  また3つ目に「多様な人と共生するまちづくりの広がり」ということで、これまで障害のある方というところがメインになっておりましたが、外国人やLGBT、知的・精神・発達障害のある方や認知症患者などへの配慮、多様な人々への平等・公平な対応が求められる社会に変化してきたということで、そういったところも今回の計画に反映していきたいと考えております。また、障害者差別解消法の施行もございましたので、各主体が今対応を進めているところということです。  こうしたこれまでの取組みですとか社会の変化を受けまして、右上の赤い帯のところが今回の推進計画(第2期)後期の課題・方向ではないかということで、資料作成しております。  1つ目が「2020大会の取組みを活かす」ということで、例えば、まちなか観光にUDの視点からトイレ情報の発信を促進することですとか、サインや案内の多言語化などが今度課題になるのではないかということを掲げております。  また、2番目に「多様なツールによる情報提供への対応」ということで、情報機器の活用ですとか、それから色弱の方もいらっしゃるということで、カラーユニバーサルデザインのさらなる普及などにも力を入れていきたいと考えております。  それから3番目に「共生社会の視点を広め、まちづくりに活かす」ということで、多様な利用者ニーズを重視した施設整備を広げるということで、男女共用トイレですとか、また、非常時の警報装置の多機能化、店舗入り口への手すりの設置など、そういったことを促していきたいというふうに考えております。  私からの説明は以上となります。あとご連絡なのですが、副区長がこの後所用がございますので、15時20分ごろ退席させていただきますので、ご了承ください。説明は以上です。  八藤後会長 どうもありがとうございました。計画に関する全般的なことから、今回の考え方の参考となる資料の説明、そして考え方について説明をいただきました。  本日はこの考え方の内容について議論し、後期の計画の方向性を明らかにしたいというふうに思っています。そして、骨子案へと結びつけていきたいと思っています。  これから各委員からご意見をいただきますが、この件に関して事前に何かありますでしょうか。ありましたら紹介をお願いしておりますけれども。  どうぞ。  都市デザイン課長 事前意見は小島委員からいただいております。担当係長より説明させていただきます。  都市デザイン企画調整担当係長 担当係長の岡嵜です。小島委員からは次の3点いただいております。  1つ目が、資料2−2で出てくる幾つもの単語があるのですが、ユニバーサルデザイン検討会、ユニバーサルデザインワークショップ、ユニバーサルデザイン講座、ユニバーサルデザイン推進事業、また、資料2−3に出てくるUDゼミ、意見交換会等あるので、それらの関係性、それから関連を図で示していただけないでしょうかということです。  2つ目が、資料2−2において「パラリンピックムーブメントの取組み」とは何か、具体的なことがあれば知りたいですということです。  3つ目、資料2−3と2−4において意見交換会、区民意識調査から得られた有効なデータを具体的にどう生かすのかを知りたいということでした。  3点に沿ってご説明いたします。  1つ目の意見なのですが、追加ということで当日配付資料を皆様のお手元のほうに置かせていただきました。A4の横1(枚)のものになりまして、「ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)の施策・事業の関連イメージ」という当日資料になります。  こちら3つの大きな方針がありまして、28の施策・事業がございます。それらの中で、特に今回の資料に出てきましたキーワードとなる事業を青い字で右側のほうに書いてあるのですけれども、そこでどの事業がどんなふうに関連しているのかといったことを図で示したものになります。  ユニバーサルデザインの生活スタイルの普及や普及啓発のイベント、普及講座、多くの人が参加できる取組みの推進というのを、ワークショップやUDゼミを通して「世田谷UDスタイル」という形で編集して普及啓発に結びつけたり、もちろん推進地区の取組みやトイレのベンチなどのネットワーク整備といったところも、実際にまち歩きをするということをワークショップやゼミ生に協力していただいてUDスタイルにまとめたり、普及啓発を図るといったような、各種事業をあわせながら展開してきているところでございます。  こういったソフトの取組みだけではなく、ユニバーサルデザインの検討会、この代田区民センターも設計当初に行って、使いやすくなるようにということで、いろいろな方、また設計者や施工者を交えてユニバーサルデザインの視点で検討して、設計・施工をしてきたものでございます。  また、新たな適合証を普及させるということで、民間の建築物のレベルアップを図ろうということをあわせて行いながら、具体のまちなかの整備の推進というのを図ってきていることを示した関連のイメージ図です。  あと意見交換会、先ほどご説明しましたが、9月2日におこなったものですが、これはこれらの施策事業全般に対して意見をいただいて、今後の後期計画の策定に参考にするために開催をいたしました。  以上がこの関連イメージ図の説明となります。  2つ目なのですけれども、パラリンピックムーブメントの取組みというのがあるのですが、どういうことでしょうかということなのですが、やはり多様な人がより社会活動にかかわりやすくするための取組みと考えております。  世田谷区では「2020年に向けた世田谷区の取組み」といった考え方をまとめております。その中では、「いつでもだれでもスポーツに親しめる社会」や「文化・芸術の力で心豊かに暮らせる環境づくり」をテーマとして挙げています。  例なのですが、障害者スポーツの充実と機会と場を広げていこうということで、最近の10月8日に世田谷区の85周年の記念行事などを行いましたが、その中でボッチャといったスポーツの体験スペースを設けたりしております。実際そこを訪れた区民の方からは、自分の所属する障害者団体でボッチャをやりたいのでということで、問い合わせをいただいたりとか、区民の側からの関心の高まりも感じているようなところです。  また、文化・芸術ということでは、美術館や文学館など文化施設でのソフト面の充実が今後も図られていくかと思います。障害者向けプログラムの充実、多言語の対応や字幕の案内、音声補助案内などがさらに進んでいくものと考えています。  また、今後は観光という視点も入ってきまして、さまざまな事業が進んでいくと思われますので、ユニバーサルデザインの考え方を生かして観光も進めていけるようになったらいいなと思っておりますので、そのためにユニバーサルデザイン推進計画が役立つようになるのではないか。そのように思っております。  3つ目の意見ですが、今回の意見交換会、区民意識調査で得られた知見の生かし方ということなのですが、これらの知見を踏まえて、今回は資料2−2の考え方というのをまとめています。得られた知見を一つひとつ反映するという方法ではないのですが、今後政策の方向を検討して、必要性と実現性の高いものを反映していくようにしてまとめたつもりでございます。どれも今回の審議会の議論の素材として使っていただきたいと思っておりますので、この後の議論をお願いいたします。  説明は以上となります。  八藤後会長 ありがとうございました。ちょっと長いご説明になりましたけれども、小島委員のほう、今のご説明について何かいかがでしょうか。  小島委員 小島です。ありがとうございました。今回委員を引き受けるに当たって、全体をやはり正しく知ることから始めたいと思ったのが、今回事前に質問があったら書いてくださいという用紙に細かく書かせていただきました。ありがとうございます。  今の説明で大体のことはわかったのですけれども、もし可能であれば冊子の「世田谷UDスタイル」、それから適合証、その辺の詳しいこともまた後で知りたいなと思っているので、ちょっと手元にとって見られるようにしていただけると、より今いただいた説明が明確になるかなと思います。ありがとうございました。  八藤後会長 ありがとうございました。例えば今日の当日資料というものなのですけれども、今までこの審議会をやっていた人間にとっても、改めて「うん。そうだったんだよな」というふうに、それぞれの位置づけがはっきりしてきて、これは別に新しい人だけではなくて、既にかかわっている人たちもここで共通の認識をするというので、非常に役に立ったのではないのかなというふうに思います。  それからオリンピック・パラリンピックの件につきましても、結構重要なことだと思いました。特に今回の予定表を見ますと、2020年に反映させるためには、今この審議会で意見を言っておく必要があると。だから、ここの審議会での意見が2020年に反映されるということも改めて認識しましたので、そういう意味でこのような質問を、今回新規の方はもちろんですけれども、既にかかわっていらっしゃった方からもどしどししていただくとよろしいのではないのかなというふうに思いました。  それでは、どうもありがとうございます。事務局のほうで、これについて何かほかに今日、意見をいただくということは何かございますでしょうか。  都市デザイン課長 本日、その資料2−2の特に赤い帯の部分「後期の課題・方向」というところで、私どもなりにこういう3つの大きい方向性を出したのですけれども、この点について、例えばもうちょっとこういうところを追加したほうがいいのではないかとか、こういうところはあまり力を入れなくていいのではないかですとか、そういったご意見、ご提案いただければと思います。  以上です。  八藤後会長 ということでございまして、ではきょうはまずスタートなのですけれども、この資料2−2「世田谷区ユニバーサルデザイン推進計画(第2期)後期の課題・方向」という、右側のページの赤いところ、これに関して、せっかくですのでご意見、質問等あれば受けたいと思います。どうぞ。  では、お願いします。  齋藤副会長 齋藤です。社会の変化のところでいろいろあるのですけども、世田谷区にも実は変化がありまして、副区長が退席される前に一言、追加したらどうかという意見を述べさせていただきたいと思います。  世田谷区は本庁舎を建てかえるという大きい公共事業が、ちょうどこの私たちの後期のど真ん中というか、ずっとスケジュールがされています。この間コンペティションによって設計者の方が選出されて、これから本格的に基本計画、基本設計が始まるということを伺っています。  私は実は、本庁舎の改築の検討委員会のメンバーの1人でありました。そのときにユニバーサルデザインについてという基本的な項目がございまして、世田谷区にはこういうユニバーサルデザイン環境整備審議会というものがあるので、もちろん条例にのっとって、それから推進の審議会の中でも議論をさせていただくことになるだろうというふうに意見を申し上げておりました。  この赤いほうの(3)のところに「『多様な利用者ニーズ』を重視した施設整備を広げる」というふうに書いてございまして、ここの中で世田谷区本庁舎のユニバーサルデザインについてもぜひ大きい議題に追加していただいて、皆さんからもいろいろご意見を、ご提案をいただいたらいいのではないかというふうに考えました。  その理由のもう1つは、本庁舎というのは1年に何回も来るようなところではないかもしれないのですけれども、世田谷区のユニバーサルデザインを推進する姿勢に対してのシンボル的な存在として、こういうことに区民の参加を得て、またはさまざまな専門家の方々や障害のある方々の参加を得てつくっていくのだよという、そういう姿勢を見せるというシンボル的な意味合い。  もう1つは、当然のことながら今一番新しい考え方で施設整備を進めていくという考え方。それから、施設ができた後の運営体制ですかね、運営方針、そういったことにまでも広げた形で審議できるのではないかなというふうに思っています。  特に私たちが担当させていただいておりました第1部会のところにおいては、情報のユニバーサルデザインという、まだなかなか実績が乏しいというか、これからどんどん新しくなっていく領域がありまして、そういうことにチャレンジする上でも、こういった新しい出来事にチャレンジしていく必要があるのではないかなというふうに考えております。  以上です。  八藤後会長 大変前向きなご意見だったと思います。どうもありがとうございました。参考になると思います。  ほかにございましたら、どんなことでも結構でございます。あるいは質問みたいな内容になっても結構です。  どうぞ。日本大学の稲垣です。先ほどパラリンピックムーブメントというお話が上がっておりましたので、補足をさせていただきたいのですが、パラリンピックを迎えるに当たって、移動の円滑化に向けた環境整備についてハード・ソフトともに両面から問われているという中で、IPCという国際パラリンピック委員会というのがありますけれども、そこがIPCアクセシビリティガイドというのをつくっています。それはどの国でも解釈しやすいように、パラリンピックをやるのだったらこれぐらいの水準でユニバーサルデザインを実現してくださいといったような要請になるわけですけども、それをもとに日本の組織委員会が東京のガイドラインをつくりました。東京大会に向けたTokyo2020アクセシビリティ・ガイドラインになります。  東京2020の組織委員会が協議を経てつくったそのガイドラインは、適用範囲が会場関係だけなのです。世田谷区だったら馬事公苑になるのではないかという話ですけれども、そういう競技施設とか、そこにアクセスするルートとか、そういったようなことに限った適用範囲というのが決められていて、では例えば、世界中の障害を持った方が日本にやってきて競技会場だけ行くのかといったらそうではなくて、いろいろな日本のすばらしい観光施設や景勝地をめぐったり、いろいろなところ行くわけですよ。世田谷区にも馬事公苑だけ来てさようならというのは非常に寂しいので、いろいろなところにお越しいただくわけなのですけども、そういったことに関しては組織委員会はタッチしていないのですよね。  では結局誰がやるかといったら、基本的にはやっぱり基礎自治体がやらないといけないと。こういったムーブメントの中で、国も旅客施設と車両の円滑化基準を変えるというような話が今検討されて、私もお手伝いしていますけれども、当然対象は旅客施設と車両に限られます。そのほかに道路もあるし、公園もあるし、例えばそこの新代田の駅なんか、改札出た途端道路ですよね。だけど、国の基準の視点ではそこでいきなり担当の局が変わるわけですよ。総合政策局からいきなり道路局に変わるわけですね。縦割りの状況があるわけです。  その中で、では総合的に面的なエリアのことを考えるのはどこでやるのですかというようなことを聞いたら、それはバリアフリー基本構想とかを制定しているところであったりだとか、ユニバーサルデザインのスパイラルアップをやっている基礎自治体に任せるとはっきり言っているのですね。  なので、イギリス・ロンドン大会のときのIPCガイドを私、翻訳しましたけれども、その中には別にハードとかソフトの対応の話だけではなくて、例えば雇用であるだとか、インクルーシブ教育であるだとか、そういう抜本的な社会環境的な話からバリアを考えていかないといけないという理念と具体的な都市戦略があるわけです。今回の東京のアクセシビリティ・ガイドラインはそれがないのですね。ハード整備で通路幅をこれぐらいとりましょう――重要ですよ。重要ですけれども、もっとユニバーサルデザインの広義の意味での推進ということを考えたときに、もうちょっと根本的なところからやっぱり見直さないといけない。それは何かというと、障害者差別解消法の中にもうたわれている、障害のことを個人モデルのみで考えないと。その人に何かしら体の不自由があるから障害があるのではなくて、周りの社会がバリアをつくるのであるという社会モデルですよね。そういったような理念が、もうちょっとこの基本的なスタンスの中に出てきてほしいと思います。  なので、そういう社会モデルでの基本的な障害理解というもの。そういったものをもちろん教育の中でも生かしていかないといけないし、先ほど年代別のユニバーサルデザインに対する関心を見たときに、やはり被支援者となり得るような高齢者が「興味ない」となっているのですよね。そういう方々に、いかにそういう社会モデルといったようなことを情報提供して、ご理解いただけるのか。そういったような話が必要なってくるのかなと。  オリンピック・パラリンピックがやって来て、何かスポーツをやっているからスポーツのことを頑張りましょうとか、何か競技場へのバスをうまいこと動かしましょう。重要ですけれども、もっと根本にある、自治体に求められていることは、社会的な環境整備になるということなので、そういったような話はどこかに理念として明確に位置づけたほうがいいのではないかなと思います。  ちょっと長いコメントで申しわけなかったですけども、以上でございます。  八藤後会長 ありがとうございました。おっしゃるとおりで、何か高齢者がふえたらいけないのかという、そういうふうに考えてしまうこともあるかもしれませんが。  中山委員 特に高齢者クラブという私の立場から言えば、私たちが積極的に解決策を提案しなければいけない。これはこの場ではそぐわないのでここでやめますけど、話し出すときりがないことがございますので、私たちの努力を含めて、そういうことをここにも書いておいたほうがいいのではないかなという意見でございます。  八藤後会長 ありがとうございました。ここでは「社会の変化」ということで、多分現状を説明するにとどめたのではないかと思いますが、また後でご意見をちょっと区のほうに聞いてみたいと思います。  では、どうぞ。  國貞委員 國貞と申します。今まで稲垣委員、明石委員がご指摘されたように、やはり社会の基盤といった意味でバリアを払っていくという意味では、やはり教育というのは大変大切なのだろうと思っております。  また、今、中山委員からご指摘あったように、どんどん高齢化が進んでいるといった中で、また、そちらのほうの赤い枠の中には「多様なツールによる情報提供への対応」という課題も掲げておりまして、私、それとの関連でこの意見交換会の意見を拝見しておりましたら、ツールを多様化していくその前提としても、ツールを使いこなせるような何か学びの場の提供というのは、大変いい意見だなというふうに感じておりました。その中でも、高齢者の方への配慮というのでしょうか。例えば、そういうツールを使いこなすような何か学びの場であるとか、何か体験の場があるとか、そういったものを提供して差し上げるような機会があるというのは、例えば、先ほど中山委員がおっしゃられたようなクラブの中でも、というようなことも少し考えてもいいのではないかなというふうに思いながら、委員の方々の意見を拝聴していた次第でございます。  八藤後会長 ありがとうございました。ものを充実させるだけではなくて、ちゃんとそれを使ったり管理したりしていくという、そっちの後のことも重要だという話は今までも出ましたけれども、同じようにきちんと使いこなせるようなフォローもということだと思います。それもあわせて、具体的には審議の中でまたご発言いただければと思います。  ほかにいかがでしょうか。それでは、どうぞ。  長谷川委員 宇都宮大学の長谷川です。いろいろ意見が出ていて、外国人とかLGBTのところで、「より多様な」ということが社会の変化でも課題の方向でも出てきているのですけれども、その表現を見たときに、ではそもそも今までユニバーサルデザインは何のために、誰のためにやっていたのだろうという、何か根本のところがちょっと私自身揺らいでしまったというか。もともとのユニバーサルデザイン推進計画のほうを見てみたのですけれども、恐らく具体的な対応では、この挙がっている方の個別のニーズとかに対応していくということが必要だと思うのですけれども、そもそもそういう人たちも含めてのユニバーサルデザインだというところの根本を確認していかないと、何か各論になってしまうのかなというふうに感じていて。  例えば「課題・方向」で「様々なニーズへの理解を広めていく」というふうに書いてあるのですけれども、表現としてはこうなるとは思うのですけれども、実際にはなかなかこれは難しいことだなというふうに思っていて、それなりに、例えばUDの検討会にそういった方が入っていくとか、何か具体的な取組みにつなげていかないと、逆に大きなユニバーサルデザインに入らない、バリアの中で生活している人の中で、またすごく大変な人たちみたいな扱いになってしまうのではないかなというふうに少し感じていました。  また、そもそもより多様な人に広げていくといったときに、より多様な人に広げていくことは大事なのですけれども、例えば前からも出ています子連れの人、2期のときにベビーカーをちょうど乗せて入れるというふうになったときだったと思うのですけども、では子連れとかベビーカーの人が自由に移動できるようになってきているかというと、そんなに進んでいないのかなというのもあったりするので、今後のところもきちんと見ていくということも、「課題・方向」ということで出していくときには難しいかと思うのですけれども、大事にしなければいけないのかなと思って読んでおりました。  八藤後会長 どうもありがとうございました。ユニバーサルデザインは今まで何をやっていたのだろうかと言われると、ちょっとドキッとしました。何かどんどん後からつけ足しのようにふえていっているふうに見えるのですけれども、つけ足しがいけないのですよね。きちんとユニバーサルデザイン、その対象者は誰というふうに言われたときに、どこまで我々が今まで対峙していたかということをちょっと考えさせられました。こういう点も忘れないように、審議を今後進めていきたいと思います。  ほかにございますでしょうか。それではどうぞ。  山形委員 山形と申します。「ユニバーサルデザイン」という言葉が普及する前に「バリアフリー」という言葉が普及いたしまして、私ども、障害を持つ人の自立生活というところに向けた社会運動の中に、「バリアフリー」という言葉がどんどん、どんどん広まっていったと。その象徴的な存在として、バリアフリーのトイレをふやしていこうということで、もともとは車椅子対応トイレというところがスタートになって、さらにそれが多目的トイレというような形で発展してきたというのは、世田谷区の施策の中でももう目に見えることだと思います。  さらにその次の段階というところに発展をしているのかなというふうに思うのですけれども、これはもうここで答えをお願いしますということではなくて、今後のイメージというものをつくっていく上で、私も含めて理解をしていかないといけないところが、性の多様化という、多様なセクシャルというところを踏まえてという意味だと思うのですけれども、赤い「推進計画(第2期)後期の課題・方向」の(3)の2番目「『多様な利用者ニーズ』を重視した施設整備を広げる。男女共用トイレの整備。非常時の警報装置の」云々とあるところの、その「男女共用トイレの整備」というところを、私の素朴な疑問として「ああ、男女共用トイレという言葉が出てきたのだな」というようなことについてまず理解をしないといけないと思っていて、男女共用トイレというのがそもそもどういったところから出てきて、今どういうふうに普及をしていくかというようなところが、一歩間違えれば誤解をされてしまうというところが絶対出てくるかと思うので、僕も子どものときに男女共用トイレだったのがあえて男女別というふうな形に進んできたというところを生きてきましたので、今後さらに性の多様性というところを考えたら、例えば男女共用トイレというところなのですけれども、このあたりの今後の政策づくり、整備をしていくイメージというところを共有できたらなというふうに思いました。  ここでどうするのですかというようなことで質問をするわけではなくて、どういう意識を持って僕たちが考えていかなければいけないのかなというところは、この段階でお聞きできればと思いました。  八藤後会長 どうもありがとうございました。実は今のご発言の内容ですけれども、全くそのとおりで、男女共用トイレをつくればそれでいいというものではないという、一言で言うとそういうことだと思いますけれども。  実は今日、たまたまNHKのホームページに出ていたのですけれども、TOTOというメーカーがLGBTの人のトイレの研究をやっているという。今でも多分記事が出ていると思いますけれども、たくさんの人にヒアリングをしているようなのですが、そういう共用トイレも、置く場所によってはその人がLGBTの人だということがわかってしまうと。わかってしまうことについて、「いい」という人と「嫌だ」という人がいると。嫌な人はそのトイレを使うかとか、ではどういう場所をどういう向きに置いたらいいのかとか、すごく詳細に研究しておりまして、ある意味民間のほうが進んでいるというところはたくさんございます。一つひとつ口で言うのは簡単なのですけれども、今、山形委員のように昔から活動されていたのだと思いますけれども、そういう方々の意見も聞きながら、具体的にどうしていくかということを一つひとつ丁寧にやっていけたらなというふうに思います。  いかがでしょうか。ありますか。では上田委員、どうぞ。  上田委員 初めまして。東京建築士会に所属しております、上田ときわと申します。よろしくお願いいたします。  私ども東京建築士会では、各区の様々な催しに参加させていただいております。例えばトイレ情報1つとりましても、区民がサポーターという形の参加型で取組み、実際に街歩きをして、どういうトイレがどこにあって、どういったものが準備されているかなどの具体的な情報を冊子にまとめて発信されているケースが多々見受けられます。  また、ユニバーサル教育というお話が出ましたが、先日、東京都主催のアクセシブルツーリズモに関するシンポジウムに参加させていただいた折、「ユニバーサルマナー」という形で教育の機会を持たれている協会や民間会社の紹介がありました。基本に在るのは、金子みすゞさんの唱われた「みんなちがって、みんないい」という、個性を認め合う社会であるように思います。  さらに、Bmaps(ビーマップ)というフリーアプリが紹介されました。 「Bmaps(ビーマップ)サポーター」が集めた情報を、障害者や高齢者など多様なユーザーが共有・発信するサービスです。行きたいレストランや公園、そこにある施設などの案内がアプリを使って見られる、それは今回「多様なツールによる情報提供への対応」ということにもつながっていくかと思います。 そういったツールを使いこなしていくことによって、多様な方々の更なる第一歩が開けるような気持ちでおります。そして世田谷区でもオリジナルのアプリができたら、これは世田谷区民全員参加という形で胸を張って2020に向けて打ち出せるのではないかと考えます。  本日は新任のたどたどしい発言で申しわけございませんでした。 ユニバーサル教育や、世田谷オリジナルアプリ開発或いは既存アプリの充実をご検討の1つにしていただけたら幸いと思っております。  八藤後会長 ありがとうございます。建築士会の取組みと、それから情報機器のことになると思います。情報について、事務局のほうも前回というか昨年度、大変精力的にいろいろなところを調査されたりして、恐らく今上田委員がおっしゃられたことについてはやる気満々なのではないかなというふうに思っているのですけれども、ぜひ今後もそれについて建設的なご意見をいただければなおうれしいなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  ほかはいかがでございますか。  まだご意見を後ほどいただいてもいいのですけれども、大分多様な意見が続きましたので、言いっ放しというのもよくないと思いますので、この辺で事務局のほうで、ちょっと今発言があった内容について今答えてくださいというと、十分なお答えは用意できないかもしれないのですけれども、せっかくご発言いただきましたので、もしよろしければ今の発言について何かその対応とか、あるいは考え方、そういうことについてコメントいただければというふうに思いますが、よろしゅうございますでしょうか。  都市デザイン課長 都市デザイン課長の清水でございます。多様なご意見をいただきましてありがとうございます。幾つかちょっと、全てにお答えできるかどうかわからないのですが、私の今伺った範囲でお答えしていきたいと思います。  まず、齋藤委員のほうから本庁舎の建てかえについてということで、私どもも今回の課題・方向ですとか社会の変化の中で全くそれに触れておりませんでしたので、そこのところはきちんと入れていきたいと考えております。また、世田谷区のユニバーサルデザインのシンボル的な存在ということで、ぜひ精力的に取り組んでいきたいと思っております。  また、稲垣委員のパラリンピックムーブメントということで、社会モデルの基本的な理解を広げていくということですが、ちょっとどういう落とし込み方をするかというのは今、頭の中でまだイメージできておりませんが、非常に重要なことだと思いますので、こちらのほうも受けとめていきたいと考えております。  それから明石委員のほうからは、子どもだけでなく若者の参加のほうまでということですとか、教育の強化ということで、これまでもユニバーサルデザインの出張講座などで教育というところをかかわってきておりますが、今後もますます重要になってくると思いますので、その点についても今回の後期のほうにもう少し書き込んでいきたいと考えております。  あとは、中山委員のほうから高齢者の増加というところだけ課題と捉えられているというご意見がございましたけれども、先ほど八藤後会長のほうからございましたとおり、「社会の変化」というところで、現状を書かせていただいているという認識でございます。  こちらの上の「課題・方向」のところでは、例えばですけれども、店舗入り口での手すりの設置ということで、今までのユニバーサルデザイン推進条例の施設整備のほうでは、手すりというのをそれほど、設置は必要なのですけれども、あまり目くじら立てて手すりの設置というのを追及しておりませんでしたが、これだけ高齢者の方がふえてきますと、やはり出入り口ですとかトイレですとか、そういうところの手すりの重要性というのがふえてきておりますので、そういったところは対応していきたいと考えております。それ以外にも、高齢者が増加してくる、あと、要介護の方が増加してくることに対して、どのような取組みが必要なのかということも引き続き検討していきたいと思います。  あとは、長谷川委員からは本当に根本的なご指摘をいただいたと考えております。個別具体の話がいろいろ出てきて、何か追加していくような印象になっておりますので、そもそもユニバーサルデザインの根本というのは何かというのを確認するということは必要だと考えております。  あと、山形委員のほうからは男女共用トイレというお話ございましたけれども、こちらもまだどういった形が望ましいのかというのが、まだ私どもも実際のところよくわかっていないという状況が正直なところでございますので、そういう情報収集もしながら、またこの計画の検討の中で意見交換させていただければと思っております。  それから、上田委員からはユニバーサルマナーですとか、あと、オリジナルアプリというようなご提案をいただきましたので、そういったところもあわせて情報を収集しながら、どういった新しい情報機器の活用ができるのかというところを、ご一緒に検討させていただきたいと思います。  私からは以上でございます。  八藤後会長 どうもありがとうございました。今出た意見についていきなりでございますので、十分なお答えではなかったかもしれませんけれども、今のお答えに関して、いや、ちょっとそういうことではないとか、あるいはもっと補足がありますよというのがあったら。  では、お二人ですね。では、最初に太田委員からお願いします。  太田委員 区民公募の太田でございます。よろしくお願いいたします。  先ほど長谷川委員から継ぎ足し、継ぎ足しというようなお話ございましたけれども、私はこのユニバーサルデザインというのは、やはり1つ目指すライフスタイルというのがはっきりしていないので、何かの次から次へと出てくるような感じがどうもしているのですね。そしてユニバーサルデザインという名のもとに、施設とか建物とか、それから公共機関のさまざまな問題点みたいなこと、要するに構造物に対する傾斜が強くて、それをいかに利用して、ユニバーサルデザインが目指す多くの人たちが快適に過ごせる社会なりをつくるというような意識がどうも欠けているので――欠けているというか、そこがちょっとまだ強調されていないので、何か建物のデザインとか施設のデザインとかというようなところで、ある人にとっては非常によそよそしく感じられるということがあると思うのですね。  ですから、やっぱりデザインというのは全て何かを、ライフスタイルをデザインするものだと思うので、どのようなライフスタイルを目指しているのか。そこから生まれてきたユニバーサルデザインということでなければ、これいつまでたっても何か物足りないなというようなところが出てくるかと思うのですね。そんなときには今、皆さんいろいろな多くの委員の方からご意見が出てきましたけれども、ユニバーサルマナーということも出てくるでしょう。それはライフスタイルがきちんとわかれば、これはマナー違反ですよというようなことが出てくると思います。それに伴ういろいろな教育とかという問題も出てくると思います。その辺の何か漠然としたものかもしれませんけれども、目指すライフデザインというものを提示して、そこからユニバーサルデザインというものを具体的に考えていくとアプローチしやすいのではないかなというふうに考えました。  八藤後会長 どうもありがとうございました。ユニバーサルデザインの考え方という、これも根本的なところでご指摘を受けたというふうに思います。今までやっていた人たちはちょっとどうだったかなということにもなるわけですけれども、確かにおっしゃられたように、ユニバーサルデザインとはいっても段差解消とか誘導ブロックとか、そういうものしかイメージしなくて、例えばさっきの区民アンケートでも「知っているよ」と言っている人も、実はそういうことだと思っているかもしれないですし。  ただ、ちょうどこの当日資料にもありますが、猿の「せたっち」というのがいるのですが、「世田谷UDスタイル」という名前になっていまして、これが今、果たして太田委員がおっしゃった生活スタイルをあらわしているのかどうかと。でもかなり意識しているのではないのかなというふうには、私は思っておりますけれども、今のご発言をこれから十分に、生活スタイルを目指したものになっているのかというのを、この審議会の中で話し合いのときに大事にしていきたいなというふうに思っております。  では、続けてどうぞ。  稲垣委員 日本大学の稲垣です。立て続けに済みません。2回目ですけども。  さっきちょっと小難しい、小難しいというかわかりにくい、僕の発言がユニバーサルではなかった気がしたのですけれども、社会モデルという話ですけれども、例えば、この資料2−2の右上に「(2)多様なツールによる情報提供への対応」とありますよね。ここに書かれていることは、私は重要だと思います。  ただ、このスタンスだけだと個人モデルなのですよ。なので、こういう新しい便利な機器があるのだけれども、使いこなせない。では使いこなせるように、その機器にその人を合わせていきましょうという考え方なのですよ。  それは正しいかもしれないですよ。本当に正しい情報伝達手段であって、すばらしいものであって、使い方さえわかればその人の、先ほどおっしゃったライフスタイルが飛躍的に向上するのであればそれでいいのですと。  ところが、もう成田空港の基本計画、今やっていますけれども、例えばいろいろなサインとか、あとデジタルサイネージとかあるわけですよね、出発がとか、到着がとか、全部チェックしましたけども、そもそもそれが大体もう使えないのです。そのもの、例えばカラーユニバーサルデザインの観点からしても全くもう色がわからないし、色に頼ったサインだしというような話があって、そもそも例えば、色が苦手な人がそれを見えるように訓練することほどばかばかしいことはないわけですよね。  だから、そもそもそういういろいろな機器があって、それが本当に使えるものなのか。いわば設計者がすごく自分よがりの、ひとりよがりのものになっていないかというところはやっぱりチェックしないといけないわけです。  なので、使えるものをきちんとこしらえて、そしてそれを使っていただけるような、やっぱり広報だったり、啓発というようなことがプラスになってきますね。そうすると、社会的な観点からそういう情報のことが考えられるのではないかなというふうに思うわけです。なので、今までいろいろな視覚障害者を誘導するすばらしい機器だよとかいって開発されても、白杖に勝るものはないのだとやっぱり言われるわけですよ。  だから結局そういうところで、メーカーにはいろいろなブレインを持った人がいるのですけども、ただ、その人たちのブレインをいかに社会的に有効化するというか、実効的なものにするかというのは、ここで考えていくことなのではないかなと。ちょっと2番は書き直したほうがいいのかなという気がしました。例えばですね。  以上です。  八藤後会長 ありがとうございます。時間的にもう一方ぐらい。  長谷川委員 宇都宮大学の長谷川です。事務局のお話を受けてのお話と、あと今のお二人の話を聞いてきて、私がさっきもごもご言っていたものがちょっと整理できたかなと思ったので。  社会モデルが、これは障害者差別解消法で障害者に関しては当たり前だよねというふうに法律的にもなったのですけども、それは法律がないような人たちであっても、その見方が個人モデルではなくて、社会モデルで見ていくというのがこのユニバーサルデザインでは大事なのかなと思っていて、それで言うと、さっきからちょっと引っかかっていたのが、恐らくそういう多様な人を並べてしまうと、その人に原因があるという、そういう人だから困ることも多いのだよねというのではなくて、社会の中で困ることがあるからどうしていきましょうということなのと、先ほど出た高齢者のことで、段差だけではなくて手すりも必要になってくるよねとかいうこともあわせて考えると、この方向の(3)の1つ目の「・」というのが、多様な人のニーズに理解を深める、広めていくというのももちろんあるのですけれども、それと同時に、より多様な社会の中のバリアへの理解を進めていくというふうにすると、個別の問題ではなくて、高齢とか障害の人でも、今まで推進計画の中でここまでやってきたけれども、もっといろいろな多様な場面があって、それがいろいろな今までそこまでできなかったバリアがあるから、その問題もまた出てきたのだよねという見方になるので、そういう社会モデルの視点で少し、同じことは言っているのかもしれないですけれども、見る方向というか、見るところを変えた表現にしていくといいのかなというふうに思いました。  ありがとうございます。以上です。  八藤後会長 どうもありがとうございました。私も実は、そういうご意見を聞きながら頭の整理がだんだんできていっているということで。  今のご意見では、私なりには、つい障害名というのですか。それをポン、ポン、ポン、ポンと挙げて、こういう人たちに対応しましょうというような、何か妙にその人の障害というものを強調した書き方になっているけれども、本当はこういうことに困っている人がいます、こういうことに困っている人がいますという。何かそういうような多様な困りごとというか、そういうものが羅列されていて、それに対応していくと自然とみんなが使えるようになっていくというのが、もしかしたら正しい姿なのかななんていうふうにもちょっと思ったりもしますが。またこれはちょっと、これについて議論すると長くなってしまいますので、皆様方の意見を聞きながらそんなことを思ったという感想でございます。  それでは、先ほどの事務局の説明の後に幾つか意見が出ましたが、特にそれについて事務局のほうから補足することはございますでしょうか。  よろしいですか。では、ちょっときょう、私は随時いろいろなところで感想を述べておりますが、副会長の齋藤委員も何かあれば。  齋藤副会長 皆さんからのご意見を伺っていて思ったのは、メンバーがフレッシュになったので、皆さんからのご意見も、改めて根本的なところからもう一回立ち戻って考える機会をいただけるのかなと思っておりました。特に私が担当している第1部会はそういう検討満載のところでございまして、いつも第1部会だけ時間が長引くという盛り上がりを見せております。  この3つの部会に分かれていますけれども、実際は全部共通しているわけですよね。ですので、最初の説明のところにもありましたけれども、皆さんが所属される部会以外のところにもオブザーバーとして参加していただきたいと思いますし、また、事前にご意見を寄せていただいたりして、活発な情報交換ができるようにしていけたらなというふうに感じました。  どうぞ2年間、実りあるこういった話し合いが続けていけるといいなと思いますので、よろしくお願いいたします。  八藤後会長 ありがとうございました。本当にきょう活発な意見がでて、これからが楽しみですけれども。どうか皆様よろしくお願いしたいと思います。  それでは一応これできょうの全ての議題を終了いたしましたので、ご協力ありがとうございました。進行を事務局にお返ししたいと思います。  都市デザイン課長 ありがとうございました。本日の意見を踏まえまして、次回の審議会で骨子の案というのを皆様に見ていただいて、議論できるようにしたいと思っております。よろしくお願いいたします。  では、次回の審議会の日程についてご連絡差し上げます。  次回は1月31日水曜日の午前中で開催を予定しております。会場は現在調整中ですので、確定次第改めてご連絡を差し上げます。  部会についても開催予定日をお伝えいたします。  第1部会は2月19日月曜日の午後でございます。事前の送付案内で曜日が間違っておりましたので、おわびいたします。  それから、第2部会は2月28日水曜日の午後を予定しております。  第3部会は2月27日火曜日の午後を予定しております。  また詳細が決まり次第ご連絡を差し上げます。  以上で本日の審議会は終了いたします。皆様ご協力ありがとうございました。 1