平成30年度第1回風景づくり委員会 議事概要 日時:平成30年6月27日 午前9時30分から11時00分 場所:生活工房 セミナールームB 都市整備政策部都市デザイン課 付属機関会議録 会議の名称 平成30年度第1回風景づくり委員会 事務局を主管する課の名称 都市整備政策部 都市デザイン課 開催日時 平成30年6月27日 午前9時30分〜午前11時00分 開催場所 生活工房セミナールームB 出席者 【世田谷区風景づくり委員会】 野原卓委員、岡田雅代委員、田邉学委員、古内時子委員、山本裕委員、井田里美委員 【事務局】 都市整備政策部長 渡辺正男 都市整備政策部都市デザイン課長 清水優子、都市デザイン担当係長 一坪博、担当職員 水野幸、赤堀弘幸、落合尚子 (株)アルテップ 2名 会議の公開・非公開・一部非公開の別 公開 傍聴人の数 1名 会議次第・内容 開 会                        1.議 題 1 1)界わい形成地区(奥沢1〜3丁目地区)に関する取組み ・平成29年度の取組み内容の報告 ・今後の取り組みスケジュール 2.報告事項 1)風景づくりのガイドライン(屋外広告物編)の策定 2)地域風景資産普及啓発イベント「クイズラリー2018」の報告 3)外環道東名ジャンクション(仮称)換気塔色彩デザインコンクール 3.事務連絡等 閉会 平成30年度第1回世田谷区風景づくり委員会 平成30年6月27日(水) ○都市デザイン課長 皆様おはようございます。都市デザイン課長の○○でございます。定刻となりましたので平成30年度第1回風景づくり委員会を開催させていただきます。  開催にあたりまして都市整備政策部長からご挨拶を申し上げます。 ○都市整備政策部長 おはようございます。○○でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。  昨年度はこの風景づくり委員会におきまして、屋外広告物の風景づくりのガイドラインについて、皆様方からご意見等を頂戴いたしまして、作成することができました。このガイドラインを本年の7月から運用を開始するということで、本日はそのガイドラインの内容等についてご報告をさせていただきます。  また本日の議題ということで奥沢一丁目から三丁目地区におきまして、界わい形成地区に関する取組みを現在進めているところでございます。こちらは、風景づくり条例に位置づけがなされており、平成11年に条例ができておりますが、まだ実績がございません。区といたしましては、こういったツールも使いまして、風景づくりをさらに進めていきたいと考えています。  この界わい形成地区の指定に向けまして、現在取り組んでいる状況についてご報告をさせていただきます。また皆様方からご意見、ご助言等をいただき、この施策について具体化をしていきたいと考えてございますので、どうぞよろしくお願いいたします。  本日は朝早くからの会議ということでありがとうございます。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 ありがとうございました。それではまず本日の委員の出席についてご報告いたします。本日の委員の出席は6名となっております。したがって、本日の委員会は世田谷区風景づくり条例施行規則第34条に定める会議の定足数である委員の2分の1以上に達しておりますことをご報告いたします。  また本日は○○委員長が4月1日から8月31日まで留学されているため、欠席となっております。世田谷区風景づくり条例施行規則第32条第3項に、委員長が欠けたときは、その職務を副委員長が代理すると定めがございます。よって、本日は○○副委員長に委員長の職務を代理いただきます。○○副委員長、どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、世田谷区風景づくり委員の皆様をご紹介いたします。  副委員長の○○○様でございます。 ○副委員長 ○○です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 ○○○○様でございます。 ○委員 ○○です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 ○○○様でございます。 ○委員 ○○です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 ○○○○様でございます。 ○委員 よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 ○○○様でございます。 ○委員 ○○です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 ○○○○様でございます。 ○委員 ○○でございます。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 続きまして、本日出席しております区の職員を紹介いたします。  都市整備政策部長の○○でございます。 ○都市整備政策部長 ○○でございます。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 続いて、事務局を紹介いたします。  都市デザイン担当係長の○○です。 ○事務局 ○○です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 都市デザイン担当の○○です。 〇事務局 ○○です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 同じく○○です。 〇事務局 ○○です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 同じく○○です。 ○事務局 ○○です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 また、界わい形成地区指定の検討業務を委託しており、本日コンサルタントから2名、○○さんと○○さんが記録のため出席しております。   では、ここからの進行は、世田谷区風景づくり条例施行規則第32条第2項により、○○副委員長にお願いいたします。  それでは副委員長、よろしくお願いいたします。 ○副委員長 皆さんおはようございます。本日はご多忙のところ、ご出席いただきましてありがとうございます。○○委員長が海外留学中ということですので、代理で司会を務めさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。  これより平成30年度第1回風景づくり委員会を始めたいと思います。  初めに、事務局のほうから資料の確認をよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 資料につきましては、あらかじめ委員の皆様に郵送させていただいておりますが、本日も机上のほうに改めて配布してございます。ご確認をお願いいたします。  次第がございます。  次に資料1が「奥沢界わいニュース」でございます。  資料2が「奥沢の風景を考える今後の取組みについて」でございます。  資料3は「風景づくりのガイドライン屋外広告物編」でございます。  資料4が「素敵な風景をめぐろうクイズラリー2018」の冊子でございます。  資料5がA4のカラー刷りで「世田谷区の風景にふさわしい換気塔の色彩デザイン募集」の資料でございます。  それから、資料6が「うままちプロジェクト寄附金募集」のご案内。  以上でございます。過不足はございませんでしょうか。  こちらの「界わい形成地区ガイドブック」もお手元にお配りしております。また閲覧用に、風景づくり計画、せたがや風景MAP、世田谷区全図と都市計画図の1、2がお手元にございます。  以上でございます。 ○副委員長 皆さんよろしいでしょうか。  では、早速議題に入りたいと思います。本日議題が1件と、報告事項が3件ということになっておりますので、まず議題1のほうから事務局よりご説明をお願いいたします。 ○都市デザイン課長 まず、議題についてでございます。  議題は「界わい形成地区(奥沢1〜3丁目)地区に関する取組み」についてです。  「奥沢界わいニュース」の表紙のとおり、昨年度は9月にまちあるき、10月に意見交換会、2月に風景づくりセミナーと3回にわたって地域の方々とこれからの奥沢の風景について考えてまいりました。  まず昨年度の取り組み内容についてご報告させていただき、今年度の取り組み予定についてご説明させていただいた後に、ご意見、ご助言をいただきたいと考えております。  では、担当係長の○○よりご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。 ○担当係長 ○○から説明させていただきます。  最初に、今課長から話がありました、界わい形成地区に関する取り組みのお話をさせていただいた後、意見とご助言をいただきたいと思っていますので、15分程度、私から説明させていただきたいと思います。  奥沢地区では、界わい形成地区の指定に向けた取り組みを昨年度1年間行ってまいりました。去年は9月にまちあるきをしまして、意見交換をして、前回の委員会が12月にございましたので、この報告をさせていただきました。おさらいの意味を含めて、簡単にご報告させていただいて、風景づくりセミナーというのを2月に行いましたので、そのご報告させていただきたいと思っております。  まず最初に取り組みの趣旨を説明させていただきたいと思います。  趣旨は、まずは単純なところで、奥沢のまちの風景について、地域の方々と一緒に考えてみませんかという投げかけをしました。まずは初めの一歩という形でわれわれは取り組みを進めています。  どういったことをやるのかというところ、風景をキーワードにしたまちづくりを考えてみませんかと投げかけをしました。例えば、風景について話し合ってみて、もっと沿道の緑が増えるといいといった意見を交換したり、逆に緑が増えれば、その緑のある風景になじむ建物はどんなものだろう、といったことを考えてみませんかと話をしました。  例えば、通り沿いを積極的に緑化する例です。植栽があって、通り側に塀があります。これを例えば、できるだけ緑化をし、塀の前にも緑化をすると、通りの風景が変わるかもしれない、こういったことを考えていきませんかという話をしています。建物の色についても、色に対して特に考えがなければ、好き勝手な色で街並みは構成されていきます。極端な例ですけれども、ピンクを基調とするような街並みもあるかもしれません。それを少し地域で考えて、色を統一してみると、落ち着いた雰囲気の街並みになるかもしれませんという話をしました。  最初はそういった話をしながらまちあるきを9月に実施し、奥沢の地理、風景、奥沢の魅力について、4つのコースに分かれてマップにシールを貼っていただいて、奥沢のいいところを探していただきました。これは前回報告しましたが、写真を見てのとおり、奥沢には豊かな緑がございます。それに対して、この風景はいいよね、魅力的だよねという意見が多くあったというのがまちあるきの結果になります。当日は23名の方に参加していただきました。  その後、1カ月後の10月にまちあるきの結果を踏まえて、奥沢の風景について意見交換をしました。これについても前回報告しましたが、その時に出た意見を整理したもので、外側はハード面に関する内容、内側がソフト面に関する意見、それらをつなぐ仕組みを真ん中のラインに配置したものになります。ここで出た意見というのは、建物等に関する内容よりも、歴史や緑に関する内容が多く、シンボルツリーをどうやったら残していけるかということに関して、オーナーさんの理解が必要で、それは地域ぐるみで考えていかないと維持管理は難しい、というような意見が出てきたのが前回までの報告になります。  皆さんの意見をもらった後に、3回目は皆さんで勉強会をしようということで、会に出た方々にアンケートをとりました。どういったことを知りたいかアンケートをとったところ、まちづくりの制度とか、風景を守るための制度について知りたいという方と、奥沢の歴史を知りたいという方、また、他の自治体の事例について聞きたいというのがアンケートの結果でありましたので、2月のセミナーでは都市プランナーの○○○○さんに身近なまちづくりのご紹介をしていただきました。また、町会の役員でもある奥沢地誌保存会の方に、奥沢の歴史を振り返るということで、奥沢の地名の沿革や、海軍村の歴史といったことをお話しいただきました。  他都市の事例については、職員の○○が昨年の1月に視察に行きましたので、芦屋市と神戸の岡本地区についてその報告をさせていただきました。  この3本立ての風景をキーワードにした勉強会を2月に開催し、25名の参加がありました。  芦屋市の事例を説明します。  兵庫県にある芦屋市は、世田谷区と同じように住宅都市です。景観の取り組みを行っている自治体というのは、歴史的な資産があったり、観光地だったりするところが多いのですが、芦屋市については、世田谷と同じ住宅都市の中で景観の取り組みを進めているので、参考になるだろうということで行ってまいりました。  芦屋市は、玉石垣が至るところに残されていて、そういった玉石垣が連続する街並みがあったり、芦屋川沿いには街並木が残っていて、その街並木とお屋敷の風景というのが住宅地の中で特徴的となっています。こういった街並みをどうやって形成しているかということを勉強してまいりました。  例えば、玉石垣のある風景であれば、建てかえがあるときに、まず軒の高さをそろえてもらって、通りに出す壁面についてもできるだけ分節化を図り周辺との連続性を図っています。  また既存の石垣を保全活用するために、それを景観資源として残しながら建て替え等があるときに、民間事業者と協力して街並みを形成している事例がございます。こういったことを皆さんにご報告して、勉強をしたという形になります。  その後、いろいろ制度のことや事例などを勉強した後に全体で意見交換を行い、皆さんと共有をしました。例えば、風景を考える上では住宅メーカーや不動産業者と連携を図らないといけないという意見や、相続が発生すると大きな土地が細分化されるので、それをどうしたらいいだろうという話の中では、例えば、景観的に貢献した物件については減税するといった具体的なアイデアも出ました。  また、空地や空家も増え始めており、それを活用をするためにはアドバイザーのような専門家がいた方が良いという具体的な提案もありました。また、風景をキーワードにいろいろ意見交換をしていましたので、奥沢らしさって何だろう、奥沢の色って何だろう、奥沢らしい草木って何だろうといったことを考えたらどうだ、というような前向きな意見もございました。  ただ、このときまちづくりプランナーの○○○○さんから、こういったアイデアを具体的にする方法は何なのかを今後考えていかなくてはいけないということで、そういった整理をしながら30年度の取り組みを進めたらどうかというアドバイスをいただきました。  また、どういったことをやりたいのか、ビジョンを町全体で共有することが大切であるというご意見をいただいたのが昨年度の取り組みになります。  奥沢は以前も報告しましたが、緑豊かな住宅地や、海軍村の歴史を感じさせる風景、辻々にはシンボルツリーがあって、街角を演出させている緑豊かな景観資源がございます。それだけではなくて、そういった資源を支える地域の皆さんの活動がまとまって地域の魅力を支えている部分があり、奥沢では界わい形成地区の指定に向けた取り組みが進められるのではないかということで昨年度行ってきたところです。  次からは、今年度の進め方と、去年行ってみての課題などをご報告して、ご意見、ご助言をいただければと思います。  今年度は、界わい形成地区の指定に向けて、具体的に風景上の基準をつくったり、エリアを決めたりするなど、具体的な議論を進めないといけないと考えています。しかしそれだけではなかなか人は集まらないだろうと思っており、楽しいイベントとセットでルールづくりを進めていきたいと思っています。そこで「奥沢全体の風景づくりの実践」と題しまして、奥沢の風景やまちの魅力を共有するためのイベントなどを企画しながら、奥沢の風景を守り、育てるための手法・制度の検討を進めていこうと考えております。  まだ企画段階ですが、大まかな流れとしましては、30年度、31年度の2年間で考えており、9月、11月、1月ぐらいの2、3カ月に一連のイベントを企画して、界わい形成地区の指定の内容も検討していきたいと思っています。  大きなイベントは11月頃に開催しようと思っていまして、例えば奥沢をめぐる風景クイズラリーのような企画を考えております。それを住民の方と一緒に考えようと思っています。区が主催をして、イベントをして、ではなくて、地域の方々でイベントを企画して、スタッフにもなってもらい、例えば、地域の子どもたちを招き入れるなど、そういった企画会議のようなものを考えます。そして、イベントを11月に行った後も、また次の企画会議をして、翌年度にもイベントを行います。そういうイベントを地域の方々と盛り上げながら、その間で風景に関するアンケートをとったり、基準に関する説明を行いながら、進めていきたいと思います。  今年度の目標は、界わい形成地区の基準方針のたたき台をつくって、翌年度、それを素案として形づくっていきたいと考えています。3回のイベントの間には説明会などを行い、地域の方々に適宜情報提供をしながら進めていきたいと思っております。  今年度、課題として、やはり地域と共有すべき内容があると思っていまして、まずは奥沢のまちをどうしていきたいのか、将来像を共有しなくてはいけません。また、界わい形成地区は分かりづらい制度なので、界わい形成地区として指定されると、どんなメリットがあるのかということについて地域の多くの方と共有できればと思っています。  まちの魅力については、先ほども申し上げましたが、緑豊かな奥沢の住宅地の風景がございます。この風景をつくっているのは民有地の工夫された緑です。公共の大きな公園があるわけではなくて、民地からあふれ出す緑が、奥沢の住宅地の風景をつくっています。今「工夫された緑」というふうに言いましたが、例えば、比較的緑豊かな通りがある奥沢の事例では、塀と緑の関係をうまくつくり出し、塀を雁行させて通りに緑がにじみ出るようにつくっている住宅地があります。住んでいる方には何気ない風景ですけれども、配慮の違いで大きく見え方が変わってきます。  また、通りの視線の先に建物がある場合ですが、実はここはアイストップになるところに緑を植えられています。歩道に面した建物や駐車場が整備されている住宅では、奥沢の住宅地は道端に自然に緑が植えられて、豊かな緑が通りににじみ出ているという風景となっています。駐車場は舗装面を緑化するなど、こういった何気ないことが積み重なって奥沢の魅力につながっているということを皆さんと共有していきたいと思っています。  また、まちの将来像については、緑があふれ出る通りがある奥沢ですけれども、もしかすると数年後、住宅の建替えがあった場合、何もルールがなければ、普通の住宅の街並みになるかもしれない。また数十年後にはどんどん建てかわってしまい、街の風景が様変わりしていくことが想像できます。実際にこういうことは起こり得ると思います。なので、街の魅力を知って、将来像を描くということは大事だと思っています。  まちの将来像の描き方ですが、例えばまち全体が公園のように、小さいながらも多様な緑があって、シンボルツリーがあって、工夫された緑があってというようなことを示せれば、まち全体が緑豊かなまちになるのではないかというように、奥沢をこういうまちにしたいのだと示すことが界わい形成地区の一番のポイントだと思っています。  界わい形成地区を指定することによるメリットというのは、そういう将来像を明確に示せれば、風景の継承や保全ができますし、まち全体のブランド力も高まってきます。例えば、奥沢地区を知って、移り住んでくる人がいるかもしれない。こういったことを地域の方々に説明をして、取り組みを進めていきたいというのが今年度のイメージです。  界わい形成地区だけではなかなかできない部分がありますので、例えば、地区計画、地区街づくり計画、都市計画の流れであったり、建築協定、計画協定、緑の協定など、ほかの課とも連携をしながら進めていかなくてはいけないというところも課題です。更新されない建物や空き地などもうまく活用していかないとなかなかいい風景はつくれないと思います。  ここまでが界わい形成地区の話です。 ○副委員長 どうもありがとうございました。  では、今奥沢の界わい形成地区に関するご説明をいただきました。ご意見やご質問がございましたら、それぞれ挙げていただきたいと思います。 ○委員 想定の地区は一丁目と三丁目でしたか。 ○都市デザイン課長 昨年度は一丁目から三丁目まで全体にお声がけをしています。地区の指定というか、どこのエリアにどういう内容の方針とか、基準などを示していくのは、今年度以降になります。 ○委員 風景づくりの資源図を拝見しますと、奥沢地域には、例えばみかもの古民家がありますよね。この今もいろいろな活動拠点になっている古民家が指定されていたり、例えば、シンボルツリーのような民地の大欅の木などが指定されていたかと思うのですけれども、これ自体は指定区域からは外れるのですが、大きく奥沢地域という視点で地域らしさというのを出されているということでよろしいですか。 ○担当係長 今、○○委員がおっしゃっているお話は、海軍村があるところは二丁目で、地域風景遺産に選定されているのもこの辺りなので、一丁目、二丁目、三丁目をエリアとして検討していて、一番資源があるのはこの辺りかなと思っておりますけれども、それはまだ地域とは共有はできていないかなと思います。 ○委員 わかりました。その地区の中で特に地域らしさが出るのに越したことはないと思うのですけれども、例えばもう学校区ぐらい広げても、いいところはどんどん取り入れたらいいのではないかなと思いました。  さっき報告の中で、例えば、落ち葉掃きという地元の方の活動があるのですけれども、世田谷には近代住宅地が幾つかございまして、例えば、桜新町ですとか、成城地域とかも同じように落ち葉掃きされているとお話を伺ったことがあります。奥沢の場合は、並木とかではなくて民地とか道路の落ち葉をみんなで掃いているということでよろしいのですか。 ○都市デザイン課長 委員のおっしゃるとおりで、地元の奥沢交和会が中心になって落ち葉掃きをしていらっしゃいます。 ○委員 民地の緑を生かして風景づくりをしていこうということが奥沢の特色かなと思って好感を持って伺っておりました。  ただ、1点、界わい形成地区にしていくことは当然応援したいと思うのですけれども、今まで例えば、緑地協定とか、建築協定で生け垣を残したいとか、割と古典的なやり方はあったと思うのですね。ただ、かつて「住宅すごろく」と言われていたように、例えば、最初、社宅とかアパートから行って、だんだん団地に行って、最後戸建て住宅でゴールのような、そういう家族のスタイルもどんどん変わってきて戸建て住宅でずっとお住まいでいられるかっていうのは、多分個々に条件が違うと思うのですね。そういう中でいろいろな人が住みかわってもつながるように、そういう意味でも界わい形成地区に指定するというのは意味があると思うのです。  さっき1点心配なのはというのは、例えば、生け垣にしましょうといったところで、もう年配のご夫婦になって、広い生け垣を維持できるかというと、若いときは自分でできたかもしれませんけれども、だんだんやはりいろいろなことが困難になってくると思うのですね。世田谷トラストまちづくりの中でもいろいろな制度があって、多分今後もいろいろなメニューが出るのかもしれないのですけれども、みんなの緑だということをうたっているのなら、みんなでそういう個々の緑や住まい方を応援できることにつながるといいなと、具体的ではないのですけれども、意見としてコメントさせていただきます。  もう1点、空家が出てくるというのは当然あると思うのですが、空き地が出てくるということが気になりまして、これだけ地価の高いところで空き地にせざるを得ない状況は、やはり個々にあって、例えば全体でまちづくりで協議を実施しましょうとワークショップを行っても、多分個々のご事情はそんなところでなかなか言えないと思うのですね。  そういう意味で、やはり空家を公開して拠点にしていくということを既に奥沢でやられている方もおりますし、そういう意味ではすごくモデル地区なのですけれども、小さな事業として個々のお宅の中で税金も払えることをきちんと回していける維持管理がどうしたらできるかということも、今回の界わい形成地区でそれを1つに解決することはないと思うのですけれども、そういう維持管理のことも考えながらできるといいというのが漠然とした意見です。  以上です。 ○副委員長 よろしいですか。 ○都市デザイン課長 皆さんの意見交換の中にも、やはり○○委員のおっしゃった、緑の維持管理について、どういうふうにしていったら維持管理できるだろうかというご懸念とか、そういう心配の声も上がっていましたので、そういうことも一緒に地域で考えていけるといいと思います。例えば、まとめて樹木の剪定とか、生け垣の剪定などを植木屋さんにお願いして、地域で行っていただく日を設けたりとかすると、値段が下がるのではないかなとそんな議論も意見交換の中でありました。  空き地とか空家についても、意見交換の中ではご心配の声というのも上がっていたので、界わい形成地区でそれを解決というのはなかなか難しいと思うのですけれども、この指定を検討する中であわせて一緒に考えていけたらというふうには考えております。  以上です。 ○副委員長 ありがとうございます。  今ご意見を総合すると、世田谷区でのこの風景というのにはやはり民地の部分の力というのが非常に大きいということで、ただ、民地ということは変化もいろいろ起こり得る状況において、どういうふうによりよく守っていくかという中では、単純に基準をつくってやりましょうだけではなくて、実情として管理をしたり、マネジメントするところのサポートとか、そういったのもあわせて行っていかないと、なかなか実のある結果にならないのではないかというご意見でもあったかと思いますので、そこがうまく連携して、ほかの制度も使って、どういうふうに進めていけるかという道筋のようなものがうまく描けると、また少しこの界わい形成地区の使い方のようなのにも一歩進んだものが考えられるのではないかなと、意見をお伺いして思いました。ありがとうございます。  ほかの委員の方々、ご意見をよろしくお願いします。 ○委員 界わい形成地区とはやはりあまり聞きなれない言葉ですし、奥沢が第1号ということで、そういった意味では、すごくハードルがいろいろあるのだなということを、報告を聞いて考えていたのですけれども、最後にご説明のあった、界わい形成地区になるとどんなメリットがあるのかということについてです。ご説明された内容は、全く異議を唱える内容ではないのですけれども、お役所的で、具体的にどうなんだと。例えば、奥沢の人たちが風景の継承、保全と言って、メリットがありますよって言われて、では生け垣持っていれば、減税になるのかとか、まだそういうことが全然決まっていないですよね。地域のブランド力とか、まちへの愛着と言っても、イベントを行って認知をまだ広めている段階だと思うので、メリットが伝わりにくい。制度があるということのほうが先に歩き始めそうな感じもして、誰がやるのですかという話に、地域の話だから、地域の人にお願いしますと最初にボールが地域に行ってしまうと、難しくなるのではないかなと。もちろん何でも役所がやりますよというのは、またそれは制度として維持ができなくなるのですけれども、最初の一歩はやはりお役所が具体的なメリットを示せるともっと広まりやすいのではないのかなと思います。  例えば、調布という世田谷区と隣接したまちですが、割と緑が多いのがどんどんなくなっていったときに、例えば、生け垣に対しての助成とか、それから、落ち葉を集めて堆肥をつくるグリーンポストの助成とか、ものすごく緑の維持に関する助成というのがたくさんあったんだなと、ほかの町に引っ越してみて思いました。今住んでいるところにはそういう制度は全くなくて、調布は落ち葉がたくさん出たときの分というのは、指定して申請が通ると、落ち葉分のごみ袋、有料ごみ袋は市のほうでもらえるとか、そういう割とはっきり市民の人にわかる制度というのが実施されていて、そういったことを奥沢でも役所が1つ示すと、スタートがしやすく軌道に乗るのかなというふうに思いました。 ○副委員長 ありがとうございます。何かございますか。 ○都市整備政策部長 ありがとうございます。まさにそのとおりだと思っています。  今○○委員が言われたように、そういった将来像を共有して、進め方なども皆さんと一緒に考えて、どう維持管理していくかについてやりとりをしたいと思っています。そういう中で、先ほど言った小さなサポートというところで、助成制度とか、あるいはトラストまちづくりでいろいろとサポートしていますので、そういったところとつなげながら、役所が規制、誘導して指定したから押しつける形ではなく、各委員からもご助言いただきながら、今後2カ年かけて地元の方々できるだけこれがうまく継承できる仕組みも考えながらいきたいと思っています。 ○副委員長 今指定に向けてのモチベーションは、区のほうが強いのか、地元のほうが強いのかというと、どちらが強いのでしょうか。 ○都市デザイン課長 区のほうから風景について考えませんかということで地元に入ったのですが、地元のほうもそこは歓迎していただいていて、関心自体は非常に高いです。「まちあるき」とか、意見交換、セミナーを行って、少しずつよさを言葉にして実感されつつあるのかなという気はしますので、具体的なメリットを一緒に形づくっていけたらと考えています。 ○副委員長 地域としては景観がよくなったり、担保されていけばいいというのが目的だとすると、必ずしもこの制度でなくてもいいこともありますね。だから、地元としては、やはりそれを自分たちのまちの風景がよりよくなる手段を選べばいいわけですけれども、そのときいかにこの界わい形成地区が有効であるかというのを、多分区のほうから積極的にうまく見せていかないと、何でこれをやるということが有効なのかというイメージが湧きにくいと思うので、ぜひその辺をもう少しカスタマイズしていく必要もあるかもしれないですね。ご意見ありがとうございます。  ほかにはいかがでしょうか。 ○委員 広告物のときにも、実際に広告を出される事業者だけでなくて、広告をつくる業者がわりとその制度を歓迎して、使いやすいという話が出て、広まりそうだということもあったのですが、さっきも出ていましたが、まちの方からの意見にもあったように、不動産事業者とか、建物を建てるデベロッパーなどに周知をして、そういう人たちにとってもここでやることが自分たちのブランド力を上げるとか、そういった土地を扱うプロの人たちにこういう制度をもっと知ってもらうということも重要かなと思いました。 ○副委員長 ありがとうございます。  ほかにはご意見いかがでしょうか。○○委員、お願いします。 ○委員 私は北沢地区に住んでいますが、大体400年ぐらい続いて住んでいるのが古いお家で、100年以内は新参者でということで、視点が違うと言うのですね。新参者の視点だけでまちを壊されたら困るという意識がすごく強い。ただ、それで文句を言っていたらだめだということで、ようやく最近意見を交換しようとかわってきたのですが、まだまだこれからという段階です。  一番怖いのは、大地主が持ってる土地が分割されてしまって、あっという間に緑がなくなってしまうことで、例えば松原とか静かな住宅地があっという間にマンションになってしまう。中には緑の部分があるけれども、あれは歩くのが邪魔だから切ってほしいとか、いろいろな視点があるのですね。ですから、そういうことも含めた上で全部やらないと、誰が行っても絵に描いた餅になってしまう感じがしました。  例えば、大地主さんだったら、小さなビルを買い取ってそこを運用しようと思っても周りがよくないとだめだと。そこだけ1軒よくても、100年、200年考え、長い視点で見たいのだという方もいらっしゃるので、一概に決めつけないでやったほうがいいのではないかという気がしました。抽象論になりますけれども。 ○副委員長 ありがとうございます。何かございますか。 ○都市デザイン課長 奥沢でも、最後の風景づくりセミナーのときに、少し若い年代の方がいらして、やはり守り育てたいという気持ちはわかるけれども、地価が高いので、我々はそういう大きい土地のままだと買えないというような、その辺の感覚が違うと思いましたという感想を言われて帰られたので、その年代だけでも随分視点の差があると思いました。今○○委員のおっしゃったように、もっと古くから住んでらっしゃる方と、100年、200年とか400年とかそういう違いはあるだろうと思いますので、そういうところも気をつけながら、いろいろな多様な意見を拾えるように今年度行っていきたいと思います。ありがとうございます。 ○副委員長 ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。  では、○○委員、お願いします。 ○委員 奥沢地区って前回、昨年度のトラストまちづくり大学の空家活用の講座があり、奥沢の二丁目のお宅の今後の活用ということを参考にしながらいろいろな学びをするという講座がございました。空家をどのように今後地域として活用していくのかということを発信していくという意味で、とても有効だったのではないかと感じました。  またそのお宅は今庭の公開という形で年に何回か区のほうと連携してオーナー様のご理解を得ながら活動されているようですけれども、そこにそのトラまち大の卒業生が少しボランティアとして加わって、今年度、先ほど出ましたみかもとか、シェア奥沢のような形で動くことができないだろうかという活動が少しずつ動き出していることをお聞きしております。  そんなこともあって、点と点がつながって、徐々に界わい形成という形に市民のサイドでも参加していくようなことができたら、良いのではないかということも感じました。 ○副委員長 まさに世田谷区でいろいろな風景にかかわる取り組みとか制度というのをたくさんここ何十年で積み重ねてきて、それらが有機的につながる見取り図のようなものが1個あったほうが本当はいいのではないかなと。だから、そういう意味では地域風景資産も生かせるかもしれないし、ファンドやいろいろな仕組みを全部重ね合わせていくと、まさにどういうことができるのかがわかりやすく区民の方々にも伝わると、見えてくるのではないかなと。地区計画だったり、条例だったり、協定との組み合わせというのも当然あると思うのですけれども、それ以外も含めて、もう少し広範な組み合わせ方のようなものがうまく示せると、それによって界わい形成地区のメリットも浮き彫りになってくるのではないかなという気もします。 ○都市整備政策部長 世田谷は地区街づくり計画や地区計画制度を定める街づくり条例を昭和57年につくっていますので、その関係から区民参加によって区内全体で約3割弱の地域に地区街づくりの計画が入っています。一方でこういう風景の景観法に基づく手法とか、他の手法をうまく組み合わせながら、その地区に合うようなやり方があるのか。今回、奥沢地区においては、まさにそこを少し検証しようということで、規制と誘導という制度も少しかぶせながらモデル的に検証しようということも考えています。  実現手法もこの風景づくり条例の界わい形成地区だけで何とかできるというふうには実は思っていなくて、これが全体のまちづくりを進める上でどういう役割というか、位置づけを持って、その他の制度とどう絡めながらあの地区らしい進め方ができていくのか、それについては行政としては、今後皆さん方からもご意見をいただきながら、地元ともやりとりしながら研究していきたいと思います。 ○委員 割と縦割りになってしまって、例えばこちらは都市デザイン課ですけれども、トラまちとかと似たようなことをしながらも、なかなかそれがうまく溶け込んでできてない部分があったりするのが、うまく活用し合えていけば、もっと広がりも見せるし、持続可能というためにもそのほうがいいのではないかと思います。 ○都市整備政策部長 先ほどありました、まちづくりファンドを活用して、住み開きのようなことで活動される団体が助成金を受けて活動しているのですけれども、実は区のほうもトラストまちづくりとは連携を組みながら、トラストまちづくりの持つノウハウ、地域まちづくりとしてのネットワークをうまく活用しながら、さっき言った制度の重層化だけじゃなくて、取り組みの重層化、ネットワーク化ということも意識をしながら行ってございます。 ○副委員長 まちづくりというのはいろいろなものがあるので、全部を1枚に書こうとすると大変なのですけれども、風景を中心にいろいろな制度がどう絡み合ってるかというのをもう1回整理してみると、実はこのつながりでやれるかもしれないとか、そういうのが見えてくるのではないかなと思うので、1回整理してみてもいいかなと思いました。ありがとうございます。 ○都市デザイン課長 都市デザイン課もなるべくアンテナを張って、トラストまちづくりのほうにも情報収集をしていまして、奥沢の○○邸のお庭オープンの日に私たちもそこを拝見させていただいて、お話を伺ってまいりました。ですので、そういうソフト的な活動、ボランティアも今後多分緑の維持には大事になってくると思いますので、そういったところも連携しながら進めていきたいと思っております。  以上です。 ○委員 ワークショップの中で出てきたいろいろなご意見の中で、もちろん緑は大事なのですけれども、せっかく界わい形成地区に指定するからには、やはり建築物のことにも触れないともったいないと思うので、例えば、今、最低敷地規模が世田谷区ではあるのですよね、全体で。 ○都市整備政策部長 今入れようとしています。 ○委員 だから、昔ほどミニ開発に対してストップはあると思うのですけれども、具体的な建築の基準は規制誘導という形でできるといいなと思いました。  ○○委員にお聞きしたいのですが、地区ごとに何か特色はあるのですか、同じ住宅地でも。 ○委員 恐らく、整備年代の近いものが多いと思いますので、そういう年代的な特徴というのがあって、なかなかそれをルールにするというのが難しい。微妙な特徴を結果的に包含するルールをつくると、何でもよくなってしまうのです。そういうことが結果としてはあるので、基準的なものよりも、やはり個別の建築物をどう進めて質の高いものにするかというチェックの仕組みのほうで調整したほうがよりよいものになるような気がします。 ○副委員長 私のほうからも2点ありまして、どっちも共通するのは、界わい形成地区という制度をより魅力的なものとしてお伝えもしなくてはいけないし、中身もつくっていかないと、当然何でこれをやるのかという部分にかかわってしまう気がするので、奥沢の地域づくりとしての風景づくりの取り組みはどんどん進めていただいて、結果、界わい形成地区になっていくのをぜひ応援したいと思うのですけれども、やはりまずガイドのパンフレットが若干気になっていまして、まず結局何をやればいいのかというのがパッとわかりにくくて、特徴1の要は方針づくりと基準ですよね。ただ、その方針づくりがどういうことに生きてくるのかというのがわかりにくくて、手前にイメージとかたくさん出していただいているのですが、このイメージに界わい形成地区がどう役立っているのかというのがわかりにくいですね。だから、方針と基準をつくるというのがこの制度の骨格だとすると、ここのところでどういうことができるのかというのをお伝えする必要があるのではないかなと思います。  横浜ですと、地域まちづくり推進条例というのがあって、似たように地域まちづくりプランというのと、地域まちづくりルールというのを地域まちづくり組織というのがつくれるという、そういう仕組みになっているのですけれども、まず最初に組織認定をするのですよね。だから、まずはチームをつくりなさい。チームをつくったら、ルールとプランは一応別立てになっていて、どっちか1個でもいい、両方もちろん行ってもいいということで、ミッションが順番に明確になっているので、ルールづくりをメーンにしたいところはルールづくりをメーンでやるし、方針づくりをメーンにしたいところはプランづくりをメーンでやるし、重ね合わせたいところは両方やりなさいと。ただ、どっちにしても組織がないとできないので、先に組織を認定しましょうという仕組みです。界わい形成地区も中身は同じだと思うのですけれども、そのプロセスがぼんやりしているので、何すればいいのかなのようなのがわかりにくいのではないかなという気がします。  さらに特徴5に話し合いというのが書いてあって、この話し合いのプロセスのようなところが創造的協議というか、合意をみんなで行っていくところで、何かつくっていくのだというイメージが湧いてくると、こういうのを使いながらそういうみんなでルールを決めていけばいいのかな、ということがわかりやすくなるのではないのかなと思ったので、その辺の説明及び中身の深度化のようなものが図れると、界わい形成地区にメリットを感じやすいのかなとい思ったというのが1つです。  もう1つは、それこそ地域風景資産の仕組みを界わいに応用すると、みんなで界わい探しをしましょう、奥沢のみならず世田谷区中に界わいがあるじゃないかというかたちで、要は界わい形成地区予備軍をみんなでまず探すというか、自分たちで進めてもらって、地域風景資産だと推薦人をつけたり、活動人をつけたりするような制度になっていると思うのですが、界わい形成地区もみんなでつくっていこうよねという段階で、まずは界わい探しの中で地域を発見したりすることもできるし、どんどんステップを上がろうとすると、少しずつそういうのを実際の制度の中に位置づけていくのような、プロセスデザインのところを分かりやすくしてあげることで、制度も使いやすくなり、かつ結果的にもいい方向に進んでいく仕組みになっていくのではないかなと気もしたので、その辺りも地元と議論していただきながら、深度化を図れると、お互いにとってメリットがあるのではないかと思います。 ○担当係長 ありがとうございます。 ○副委員長 では、そろそろお時間が参りましたが、よろしいですか。  では、この議題1については、今までいただいた意見をもとにして、また精査していただきたいと思います。どうもありがとうございました。  では、続きまして、報告事項のほうに参りたいと思います。  まず1点目、「風景づくりのガイドライン(屋外広告物編)の策定」ということで、事務局よりご説明をよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 では1点目、「風景づくりのガイドライン(屋外広告物編)」についてご報告させていただきます。  昨年度までこちらの委員会でもご議論いただきまして、おかげさまでガイドラインが3月に完成いたしました。ありがとうございました。では、内容については、担当係長の○○よりご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。 ○担当係長 このガイドラインの内容については、前回の委員会で案として説明をさせていただきましたので、主な内容だけ説明させていただきます。このガイドライン自体は委員会でいただいた意見などをもとに見やすさも調整をさせていただきました。大きく内容は変わっておりません。  以前もお話しましたが、屋外広告物は経済活動では必要な情報伝達手段なので、街並みの中では必要なものだと捉えております。まちの活気やにぎわいを与えてくれるものではありますが、一方で風景の阻害要因としての屋外広告物というものも実際にあります。  屋外広告物をつくるときに、世田谷の魅力向上、世田谷の地域の特性を踏まえた風景づくりに貢献してくれる屋外広告物をつくってほしいという考えの中で、ここに風景づくりのガイドラインをつくりまして、区の考え方を示して、調整、誘導していきたいと考え作成した次第です。  ガイドラインは屋外広告物法ではなくて、景観法の中で策定されています。もちろん屋外広告物の条例等とも整合を図る内容になっております。  ガイドラインの主な構成です。まず区内全域共通の考え方、屋外広告物を計画する上での基本的な考え方を示していて、各地域によって屋外広告物の扱い方は変わってきます。商業エリアであれば商業エリア、住宅地では住宅エリアの考え方があるので、地域別の考え方を示して、さらに、特定の地域として環状七号線、環状八号線沿道に看板を出す場合は、その特定区域の誘導基準を示しております。  まず全域のほうですが、大きく広告物の基本的な事項を9つの項目に分けてページ構成させていただいています。例えば「情報」であったり「色彩」「素材」とか「トータルデザイン」などの項目を挙げてつくっております。  例えば「情報」のページですが、まず誘導の基準と考え方、伝える情報を整理して下さいということを示していて、それを具体的に誘導のイメージとして、仮想の広告物を改善した一例を示して、実際の事例として世田谷区内の良い看板を載せているという構成になっております。  「情報」であれば、適度な余白を設けることで品のある看板になるという考えを示しています。  図と地の反転についてですが、大きな看板の場合、空になじむよう図の色と地の色を反転しただけで景観が変わってくる。例えば、いろいろな色をたくさん使っているお店がありますけれども、ポイントで示すことで十分伝わることをビジュアル的に説明しているガイドラインになっています。  また、色の基礎知識として、色のユニバーサルデザインということで組み合わせにより見にくいものもあるということを示しています。はっきりとした明度差があったほうがいいというような基礎的なことも情報提供できればなと思っています。  窓の内側からつける広告物は屋外広告物ではないのですけれども、風景には影響があるので、ガイドラインではビルのデザインとも調和するような、ガラスの表情を生かした看板の出し方をイメージとして示しています。  地域別のほうは、各ゾーンごとに基準を示していまして、住宅地はこういった街並みですよという地域の特徴を書いて、その中でどういったことを進めていただきたいかという方針や基準を書いて、誘導のイメージを示しています。  例えば、住宅地の中では、基本的に低層住宅系ゾーンは看板の禁止エリアなので、小さな看板しか出せません。なので、パーキングとか、塾や学習教室の看板が主な世田谷区の看板の状況です。これを少し建物と一体的になるようにデザインして、大きさや色彩は住宅地の中だから少し配慮していただけるように導いていきたいという考えを示しています。  例えば、国分寺崖線の緑豊かな水と緑の風景軸の中に、スーパーができたとします。こういった原色を使うと確かに派手ではありますけれども、使う色の種類を減らし、シンプルな配色にしても十分伝えることができるということを示しながら調整、誘導していきたいと考えています。  また最後に環七、環八の特定区域の誘導基準です。環七、環八の誘導を効果的にかつモデル的に取り組むということで、環七、環八に面する敷地に看板を出す際には、屋外広告物条例に基づき許可申請をし、着工して看板を設置していますが、その間に、このガイドラインに基づく協議を入れ込もうと思っています。協議書を出していただいて、「せたがや風景デザイナー」という専門家の方々と事業所とが直接やりとりをして、区が事務局になって誘導調整をしていくという制度をやります。これは7月1日からやる予定で、周知などもしているところです。  例えば、大型店舗が幹線道路沿いにできるときには世田谷区では住宅地が後背地にあるので、できるだけそういった住宅地になじむように、看板は周囲と調和するようにシンプルなデザインとするといったような話をしていきたいと思っています。  このガイドラインを3月につくりまして、4月から6月にかけて周知をしています。チラシをつくって、屋外広告物に関する協議が始まりますということで皆さんに配っています。関係各課の窓口に事業者がたくさん来ますので、そこで配るのと、環七、環八沿道にもう既に設置されている看板の管理者や事業者に郵送してチラシを配りました。  また、業界関係者へはガイドラインをつくるときにヒアリングもしていましたので、屋外広告物の協会に配りました。建築家の方々も建物を設計されるときに屋外広告物も出されますので、こういった関係団体に配っております。また、東京屋外広告協会の業界紙に行政情報として掲載していただきました。問い合わせの反響を見てると、少しずつ周知がされてきたのかなというところです。  実は、この7月1日運用なのですけれども、その前にちょうど環八沿道である事業者が相談に来たので、これからやるので協議に乗ってくれないかとお願いをし、実際に調整した事例があります。  荷物を預かるトランクルームの倉庫の会社で、環八沿道でやはり目立ちたいので、板状の看板を出して、袖看板を突き出して、オレンジと青がその会社のカラーのようでその色を使いたいということでした。専門家に相談をして、区としては大きさや建物との一体的なデザインであるとか、沿道のスカイラインとの調和を視点に区からデザイン案を提案しました。専門家のアドバイスとしては、この建物の壁面を広告物の板面と見立てて、そこにサインを出せば十分視認もできるということと、この看板がもし歩行者向けなのであれば、歩行者の実際にあるところに小さくつけて、エントランス部分がわかるようにエントランスにだけ色をつけるということを事業者に提案しました。  あまり看板の色を出しすぎないというところと、建物がガラスと白っぽい清潔感のある建物だったので、その部分を壊さないサインということで、最終的にデザインの調整が行われました。  行ってみて非常に難しいのは、答えが幾つもあるので、時間をかけて粘り強く専門家のアドバイスを入れながら調整をしていくしかないというところです。こんなことを行っていくのが7月1日以降ということです。  ここまでが屋外広告物のガイドラインの報告になります。 ○副委員長 ご説明ありがとうございました。  ご報告ではございますけれども、この件に関しまして委員の皆様からご質問、ご意見がございましたらお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。 ○委員 実際の事例を見ていただきましたけれども、ガイドラインを使いつつ、ガイドラインから少し一歩立ち入った形で事例の調整をしており、このガイドライン自体は、できるだけつくる人の側に立って役に立つ、風景づくりに資する情報をまとめています。しかしながら、実際に出てくる事例を見ていると、協議対象が大きな店舗につくものであったりするので、会社の顔としてここまでできないという事例が多いようで、そのときに少し気をつけなければいけないのは、やはりお店をよく見せたいという思いはどの事業者さんも同じなので、そういうクリエイティビティのようなものをうまく刺激をして、単に小さくする、あるいは単になくすということだけではなくて、やはり小さくしながらより格好よく見える、あるいは場所を少し変更することによって、広告の効果が高まるという前向きな提案をしていかないと、なかなか改善の方向に向かっていかないのかなと思います。  今見せていただいた調整後というのも、袖看板が一番我々としては調整の重要なところで、屋上の看板というのは比較的良くデザインされているのですけれども、袖看板が旧態依然とした看板なので、少しデザインの工夫をしませんかというところでした。そこがなかなか通らなかったのは残念ではありますが、その場では確かに区が提案したものの方がデザインとしては良いことを事業者にも納得いただいたこともあって、そういう建物の価値を高めるとか、企業のイメージをここでつくっていくという観点が欠かせないのかなという印象を受けました。  また、屋外広告物の場合は、この事業者にとってもそうなのですけれども、前例とか、別の場所でどういうことを行っているのかというのをきちんと情報として持っていることが重要なので、これも1つ事例としていいものができたと思うのですけれども、こういういい事例というのをよく確認をして、あるいは例えば、コンビニチェーンは幾つかあると思うのですけれども、その中でも景観の調整が得意なところと、ほとんどやらないところと会社の体質としてもあるのですけれども、そういうこともよく研究して、相手方を読んで調整をするということが大事なのかなというふうに感じております。  お手伝いした者としての意見です。 ○担当係長 ○○先生がおっしゃっていただいたここの部分というのは、一応協議のときには強くどうにかしなさいと言っていただいていて、向こうも持ち帰り事項にはなっていて、調整に時間がかかりそうなので、検討事項になっています。もしかすると、でき上がったときには小さくなっているかもしれないので、まだ可能性は残しています。 ○委員 ○○先生もおっしゃっていましたけれども、会社全体の方針というのがあって、なかなか個々の担当者がそれに異を唱えるのが難しい状況というのがあると思うので、大きいチェーン店のようなところなどには、会社としてどう考えるかのような話をして機会があるごとに1つずつ潰していくしかないのかなと思います。  コンビニのチェーン店で私も景観の調整をしたことがありますけれども、地域ごとでそういう方針があるのだったら、うちはこういうふうにしたいですと、指針を持っているところもありますし、やはり言ってみるに限るのではないかと思います。あまり担当者の人が板挟みになって苦しくならないようにしてあげないと、なかなか難しいかなと思いました。 ○委員 下北沢の○○○○○○○が茶色一色の看板になって、日本で初めて出した。世界でも初めてかもしれないけれども。おっしゃるとおり、言ってみるものだなって感じですね。 ○委員 以前あれ、袖看板の落下事故が昔ありましたよね。そういうことはもう今は改良されているので、ないのかもしれないけれども。 ○担当係長 落下事故もあったので、こういったものは適正に管理していかなくてはいけないので、屋外広告物の条例に基づいて定期報告はさせていますが、同時期に設置されたものが今一気に老朽化しているという状況があって、景観以前に安全の問題も課題であります。 ○委員 そうですね。つける業者の方も見る方も、そして、地域の方もいい方向にできていくといいですよね。 ○副委員長 ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。  確認で、協議対象になり得るのは環七、環八のエリアの案件のみということですよね。 ○担当係長 そうです。 ○副委員長 年間何件ぐらいを想定していますか。 ○担当係長 60件ぐらいを想定はしています。 ○副委員長 60件という量と、その辺の丁寧な協議とのバランスというのはあまり問題ない感じですか。 ○担当係長 運用としては、案件によっては調整の会議体を設けます。デザイナーと事業者が直接面と向かって行うものもあれば、規模の小さい案件であれば書面で、先生にコメントをもらうかたちで調整したりというのもあるかなと思うので、60件のうち、全部を会議形式で協議するわけではありません。案件により規模やスケジュールを考慮しながら調整していくつもりです。 ○副委員長 その対面による協議になりそうなのは年間何件ぐらいを想定していますか。 ○担当係長 経済活動なので、なかなかわからない部分はあるのですけれども。 ○副委員長 想定というか、負担にならないというか、継続性のある仕組みにしていかないといけないのかなと思います。 ○都市整備政策部長 恐らく当初は世田谷区ではこういった制度があるのでというところで、事業者側も少し考えて、デザインも含めて提案してきてもらうところまで行くまでが大変ではないかなと思っています。 ○委員 大きな広告物がついているビルは比較的限られていると思います。しかし定期的に広告の表示面が変わるので、協議の対象になるというケースがあると思います。有楽町の○○○○ビルで景観の協議というのを5年ぐらい行っているのですけれども、当初は、大きなものは全て協議を行っていたのですけれども、その協議を重ねる中で「ここまでは多分いいだろう」とか「ここから超えたときに何か言われるな」というのを先方のほうでも察知するようになってくださって、協議を要する回数というのがすごく減りました。ただ、例えば、オリンピックの関係の非常に大きなものがつくとか、そういうイレギュラーな要素があるときだけ今は行っているのですけれども、そのように徐々に落ち着いてくるのではないかと思いますし、そうなるように進めていくのが大事なのかなと思います。 ○副委員長 これは東京都の基準だと、環七、環八以外でも届出対象になって、東京都側で処理しているものもあるのですか。 ○担当係長 屋外広告物条例は、東京都の条例ですけれども、各自治体におりているので、東京都で処理をしているものはありません。 ○副委員長 全部区でというと、これが手元に届く対象はどのぐらいあるのかなということなのですけれども、協議対象はもちろんのこと、それ以外でもどういう形なのでしょうか。 ○担当係長 全域の考え方とかは協議対象ではなくても、窓口に来た方に配布しており、インターネットでもPDFが見られるようにしています。 ○副委員長 手元に来ないと存在自体を知らない限りは自分ではアクセスできないので、できる限り広い方々に届いたほうがいいなと思うのですけれども、どういう形で皆さんの手元に届けるかという作戦もあるといいのかなと思います。 ○都市整備政策部長 環七、環八では地区計画をかけていますので、街づくり課のほうに建築関係の協議が来た段階で、こういった条例に基づいて届出や協議という仕組みがありますということはお伝えできると思っています。また板面の張りかえについては、屋外広告物条例に基づく許可は2年に1回ですので、許可申請の期限が近づいた際、区のほうから通知を出しまして、その中でこういったものを紹介して、できるだけ更新のときに協議をするように、いろいろな形で周知をして、この制度がうまく生きるようにしていきたいと思っています。 ○副委員長 環七、環八はあまり心配していないというか、仕組みがあるのでいいと思っているのですけれども、内容がまさに多岐にわたって、それ以外の人たちも役に立つ内容になっているので、広く届いていくといい中身であると思いますので、これが広がるやり方のようなものができるといいのではないかと思いました。  ○○委員お願いします。 ○委員 この冊子自体、今まで議論の成果ですごくいいものができたなと思って拝見していたのですけれども、4ページ目の「屋外広告物の誘導方針・指針」で、いろいろな地域別の中で、「界わい形成地区」とあるのですが、これも今まで議論してきたことなのですが、さっき界わい形成地区にするメリットは何だろうという話が出たので、そういう意味で、地域のオリジナリティとして、屋外広告物誘導が可能となるというのも1つ売りだと思うのですね。  例えば奥沢を見ると、駅前とか商業系の地域地区だったりするので、今回奥沢がそれを入れるかわからないですけれども、奥沢らしいにぎやかさ、界わいづくりという、住宅地だけではないそういったことにも使えるのかなと思いました。 ○副委員長 ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。  では、ご意見ありがとうございました。ガイドラインはすでにできていますので、変更はきかないのですけれども、いろいろなご意見をいただいた上で、周知も含めてシステムとしていろいろ改善されていくのもいいのかなと思いました。ありがとうございます。  では、続きまして、2つめの「地域風景資産普及啓発イベント『クイズラリー2018』の報告」ということで、事務局よりよろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 それでは、地域風景資産「クイズラリー2018」について、今年の3月1日から5月31日まで実施いたしましたので、その結果について担当係長の○○よりご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。 ○担当係長 地域風景資産の普及啓発のためのイベントクイズラリーを今年度実施しました。前回も報告しましたが、29年の3月から5月に地域の方々からクイズを募集し、地域風景資産に関するクイズをつくって下さいというので、242通の応募があって、そのクイズを事務局で選定して、そのクイズのラリーを実施しました。  紙面の構成ですけれども、地域風景資産の名称と、地域風景資産の写真とかヒントがあって、区民の方が考えてくれたクイズが載っていて、作成者はペンネームのような形で載っている人もいれば、本名が載っている方もいらっしゃるということを紹介させていただいています。  ご応募いただいた方は参加の記念品を、正解率の高かった方はオリジナルのトートバックをもらえます。  応募の結果ですけれども、110の応募がありまして、意外と区外の方も見ていただいたというのは、多分クイズラリーとかで検索すると出てくるので、そういうのに興味がある人は応募したのだと思います。こんな応募状況です。  また年齢別で言うと、半分ぐらいが50代以降の年代層です。まち歩きなどもブームなので、まち歩きついでに回ってクイズに答えてくれたのだと思われます。  また正解数は全問正解が75人で全体の7割ぐらいでした。  応募の時期は、5月が一番多く伸びました。期限もあるから出さなくてはということもあるかもしれませんし、ゴールデンウィークもあるので、その時期に回っていただいた方が多かったのかなという、こちらの事務局の勝手な分析でございます。  以上です。 ○副委員長 ありがとうございました。では、こちら何かご質問、ご意見ございますか。  これは何回目なのですか。 ○担当係長 企画自体は初めてです。 ○副委員長 今回が初めてでしたっけ。 ○担当係長 昔、活動人にクイズを考えてもらって1回やったのですけれども、84資産全部が集まらなかったのです。活動人もなかなか考えられないというのもあったため、区民から考えてもらおうかと。 ○副委員長 何かご意見ありますでしょうか。 ○委員 またやるのですか? 今後は。 ○担当係長 今年は界わい形成地区もあるので、そっちに力を入れるつもりです。 ○副委員長 これもせっかくの有効なコンテンツだから、いろいろな使い方ができそうだと思います。 ○委員 こういうものはお年寄りが楽しみなのです。 ○副委員長 景品は用意できなくても、今後も使える重要なツールになるかと思います。 ○委員 こういうので回ってもらったときの写真などをSNSとかにアップして、いい写真があったら、評価するではないけれども、賞をあげるとか、クイズラリーというと、みんな1回行ってしまった人は「また同じクイズなの? 」ということになって、どんどんクイズ出すほうが息切れしそうな感じがするのですけれども、こういうクイズラリーを行いました、これを機会に回って下さいというのを次のイベントにつなげるというのも1つあるのではないのかな。クイズを見ていると、行ってみようかな、という気持ちになるので、ラリーで一気に回るのは難しくてもまち歩きのきっかけにしてもらったり、写真も季節ごとに風景が変わりますので、アップした写真が評価されるなどしてやりがいを感じる方も増えていくのではないかなと思いました。せっかくやったので1回で終わらせてしまうのはもったいないですよね。 ○担当係長 産業振興関係の部署でもまち歩きを行っているので、例えばコースにあるクイズをツールとして使ってもらうとか、連携ができる部分があると考えています。 ○副委員長 では、ぜひ有効に使っていただきたいというふうに思います。ありがとうございました。  では、報告事項3点目「外環道東名ジャンクションの換気塔の色彩デザインコンクールについて」ということで、よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 「外環道東名ジャンクション(仮称)換気塔の色彩デザインコンクール」を昨年度実施いたしました。前回の風景づくり委員会がちょうど応募の最終日だったと思いますけれども、その後12月に審査会を行いまして、3月には表彰式と世田谷美術館での展示なども行っておりますので、ご報告させていただきます。  担当係長の○○よりご説明させていただきます。 ○担当係長 色彩デザインコンクールの結果が出ましたのでご報告します。  外観の換気塔が高さ30メートル、幅20メートル、の比較的大きなものが建ちますので、それについて色彩のデザインを提案していただくという形になっております。  応募方法は、換気塔の100分の1のサイズの紙型にデザインをしてもらうということで、この色彩のデザインについては166作品応募がありました。それとあわせて、絵を描くのは苦手な方もいらっしゃるかもしれないということで、国分寺崖線の緑の風景にまつわる俳句、川柳も募集しまして、それは俳句17、川柳94の計111作品を応募いただきました。  それについては、様々な視点からの審査を行うために審査員を組織しまして、色彩のデザインの専門家や、都市計画の専門家、また地域住民の代表の審査委員も入れて、審査をさせていただきました。  審査は審査員が持っている票を、自分たちが良いと思う作品に付箋で貼り付けていくという方法で投票して、どんどん案を絞っていくという方法で行いました。  審査の結果、2席は大きな面を縦横に分節化して、色を塗り分けているという「自然回帰」というタイトルの作品です。  1席は、「草木、しげりて。」という作品で、抽象的な絵ですけれども、木にも見えるし、風にも見えるということと、立地が緑豊かな風致地区という場所になじむという点でこの案が選ばれました。  審査委員の中ではそもそもの構造物の色というのが非常に重要で、応募用紙が白だったので地の色が白になっていますけれども、白は緑の中では目立ちすぎてしまうので、そういったところも今後調整が必要ではないかのような意見があって、終わりました。  後日、世田谷美術館で展示をし、表彰をしました。  表彰式では、色彩の専門家である○○○○先生に「風景づくりと色」というテーマで講演をしていただいて、締めくくったという形になっております。  今年度はこの着彩案を具体的に事業者に提案をして、今後は調整していくのと、この記録を記念誌としてまとめ、地域への周知活動などを行っていくのが今年度の取り組み予定です。  以上になります。 ○副委員長 ありがとうございました。では、ご質問、ご意見がございましたらどうぞよろしくお願いします。  それでは私から、こちらのプロジェクトのスケジュールについて教えてください。 ○都市デザイン課長 着彩案を実際に構造物に貼れるような形にするのに1年かけ検討して、事業者への提案は年度末か、あるいは来年度の初めぐらいになろうかと思います。  それから、2つ目の記念誌については、秋ごろに発行を予定しております。  それから地域への周知活動は、地元でのお祭りとか、そういう大きいイベントのときにこの色彩デザインコンクールについて継続して周知していくつもりです。2020年までに外環道完成は間に合わないということを3月ごろ事業者が発表しており、換気塔自体もいつできるかというのは不透明な状況なので、この案について忘れられないように、地元のほうに定期的にご案内していこうというところでございます。  以上です。 ○副委員長 ありがとうございます。皆さんいかがでしょうか。  私ごとですけれども、小学生のときに砧公園で写生していたときは、まだ世田谷の清掃工場が赤白でしたけれども、その2年後ぐらいに見たら一気に色彩が変わっておりまして、やはり大きいものだとインパクトがあるなと思ったので、今回の換気塔も見付面積が大きい分、風景に与える影響は大きいかと思います。これはどの辺から見えるのですか。 ○都市デザイン課長 野川の少し上流のほうから、一番見えるかと。 ○副委員長 そういう意味では、眺望的視点で見たときにどうなのかという検証も、後々必要かもしれないと思いましたので、今後その辺も見ていきたいと思いました。  では、よろしいですか。粛々と進めていただくということで、お願いしたいと思います。どうもありがとうございました。  では、ここまでで議題及び報告事項は以上となりましたので、4番「事務連絡等」のほうに進んでまいりたいと思います。では、事務局からよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 それでは次第にございます、事務連絡の1「せたがや風景デザイナー」についてご報告させていただきます。今回はせたがや風景デザイナーの交代と着任のご報告になります。  風景づくり条例に基づいて、事前に調整会議ということで、事業者にプレゼンをしてもらい、せたがや風景デザイナーが色彩、ランドスケープ、それから建築計画についてのアドバイスをする場を設けております。昨年度まではランドスケープの専門家の○○○○氏、建築計画専門の○○○○氏、それから色彩については風景づくり委員でもあります、○○○氏の3名にせたがや風景デザイナーをお願いしておりました。ランドスケープについては、平成20年度より10年間、○○○○氏にお願いしていたのですけれども、今年度から○○○○氏の後任ということで、風景づくり委員でもあります、○○○○氏に交代いたしました。  また先ほどご説明させていただいた屋外広告物の協議については、屋外広告物の専門家ということで、新たに○○○○氏に加わっていただきまして、4名体制となりました。建物と屋外広告物を一緒に計画する案件に対しては、このせたがや風景デザイナー4名で協議を行うことを想定しております。  説明としては以上でございます。  それから続きまして、「うままちプロジェクト寄附金募集」のご案内について、ご連絡させていただきます。資料6をご覧下さい。  こちらは馬事公苑で東京2020大会において馬術競技が行われるということで、世田谷区では「馬事公苑界わい まちの魅力向上構想」というのをつくりまして、機運を醸成していく取組みを進めてきております。  そういった取組みについて、ガバメントクラウドファンディングということで、皆様からご寄附を募集しております。6月15日から10月31日までということでスタートしております。寄附に対する記念品としまして、3万円以上ご寄附いただいた方で希望される方には、馬がいるまちということで、馬蹄を埋め込んだ平板ブロックに寄附者のお名前を入れたものを馬事公苑の近くの道路や公園に敷設するというものでございます。  こちらはなかなか反響をいただいておりまして、昨日の時点で約154件のお申し込みをいただいております。インターネットで「ふるさとチョイス」というホームページからも寄附できますので、委員の皆様もぜひご協力いただければと思います。  簡単ではございますが、以上でございます。  最後に次回の予定についてご連絡させていただきます。  次回の風景づくり委員会は、12月7日金曜の午後に開催したいと考えておりますが、皆様のご都合はいかがでしょうか。  よろしければこの日程で調整させていただきたいと思います。会場の詳細については、後日改めてご案内させていただきます。  事務局からは以上でございます。 ○副委員長 ありがとうございました。  これで、本日の議題は全て終了となりましたので、これをもちまして、平成30年度の第1回風景づくり委員会を閉会いたしたいと思います。皆さんどうもありがとうございました。 ──了── 1