東京外かく環状道路東名ジャンクション(仮称) 上部空間等利用計画(素案) 平成27年6月15日決定 世田谷区砧総合支所街づくり課 東京外かく環状道路東名ジャンクション(仮称) 上部空間等利用計画(素案) 〜 目 次 〜 1 位置付け及び基本方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 2 上部空間等利用計画のゾーニング図・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 3 上部空間等利用計画のゾーン区分・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 東名ジャンクション(仮称) 上部空間等利用計画(素案) 1 位置付け及び基本方針 1−1 位置付け  上部空間等利用の可能な範囲の確認、施設整備の主体や管理区分の明確化など、外かく環状道路事業の進捗や関係権利者の意向等を踏まえ、今後、素案を基に、関係機関との協議・調整を進め、上部空間等利用計画(案)をまとめるためのものです。 1−2 基本方針  「東名ジャンクション周辺地区街づくり方針」を基に、「ワークショップ案」等の住民意見を踏まえ、学識経験者の意見・助言を参考に、上部空間等利用計画の基本方針を整理しました。 (1)上部空間等利用計画の基本方針  東名ジャンクション(仮称)の整備によって、都市の中の砧の貴重なみどりや長年培われた地域コミュニティの一部が失われることになりますが、これを契機に上部空間等を未来に引き継ぐ地域の資産としていくため、以下の3つの基本方針に基づき、良好な環境維持に向けた環境対応策についても考慮しながら、上部空間等利用計画を策定します。 1)みどりとみずと農の豊かな砧の原風景の継承  東京外かく環状道路の整備によって失われるみどりを再生することや、将来にわたって砧の原風景と歴史を引き継いでいくことが重要です。  このため、次大夫堀公園との連携や国分寺崖線、農地、野川など周辺のみどりとみずの調和を図る等、砧の原風景を継承する計画にするとともに、地域の生物多様性保全にも配慮した計画にします。 (検討例)様々な樹木の植栽、水辺の遊歩道の整備、区民が農と触れ合える場の整備、失われる緑地等の表土の保存・活用 等 2)子どもから高齢者まで誰もが利用し、交流できるにぎわいの場  今後急速な高齢社会を迎えるにあたり、高齢者・障害者・子ども・若者を地域で見守り支え合うとともに、地域の活性化が重要となります。  このため、誰もが利用し交流できる様々な地域コミュニティの場を設けるよう計画します。  また、上部空間等ににぎわいを創出するため、多くの方が関わり合える場となるよう検討します。 (検討例)エリアマネジメント(※1)手法の導入 等 3)震災や水害から区民を守る地域の防災拠点  東京外かく環状道路は都心に集まる幹線道路と連結するため、震災時にはそのネットワークを生かした救援物資の輸送などが可能となるとともに、上部空間等は暫定利用区域を含めた約5.9ヘクタールもの広大な敷地が活用できます。  このため、普段は地域や多くの区民の方に利用してもらい、震災や水害などの緊急時には上部空間等全体が地域の防災拠点として活用できるよう計画します。 ※1 地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための住民・事業主・地権者等による主体的な取組み 2 上部空間等利用計画のゾーニング図  「上部空間等利用計画の基本方針」に基づき、上部空間等利用のゾーニングを行いました。  このゾーニング図に基づき、今後、外環事業者や東京都等の関係機関と具体的な協議・調整を行い、「上部空間等利用計画(案)」を作成します。 1)福祉・交流・防災拠点  障害者の福祉施設、農と触れ合える場、広く区民が交流できる機能、防災機能など 2)みどりとみずと農のある憩いの公園  日常的な遊びや散策、交流などができる憩いの公園、生き物の生息にも配慮した公園など 3)喜多見小学校第二校庭  雨天時にも使用できる校庭(交通安全対策の検討) 4)体育室・運動広場  気軽にスポーツができる小体育館や運動広場 5)防災施設  災害時の防災備蓄倉庫などの防災施設 6)防災広場  平時は開放的な自由広場 災害時は多目的な防災広場 7)緩衝緑地  高速道路の影響を軽減する緩衝緑地帯 8)野川沿いの並木  野川と外環道路面の間に樹木を植栽 9)機能補償道路沿いの歩行者空間  必要に応じて歩行者空間を整備 3 上部空間等利用計画のゾーン区分 1)福祉・交流・防災拠点  多摩堤通り沿道で世田谷通りにも近く、交通利便性が高い場所であることから、障害者の福祉施設を整備するとともに、高齢者・障害者・子ども・若者など広く区民が交流できる機能についても検討します。施設内には、農と触れ合える場の整備を検討します。  また、災害時における二次避難所等、防災機能の整備についても検討します。  あわせて、上部空間等全体を管理する管理のあり方について手法等を検討します。  具体的な整備区域については、利用保留区域や利用可能区域の拡大など上部空間の利用範囲が詳細に決まり次第、検討を行います。 2)みどりとみずと農のある憩いの公園  地域住民の日常的な遊びや散策、イベント開催などの交流などができる憩いの公園として整備します。  整備にあたっては隣接する次大夫堀公園や野川と連携し、かつ国分寺崖線や砧公園などとの緑のネットワークを考慮し、生き物の生息にも配慮した、みどりとみずと農の豊かな砧の原風景を継承した公園とします。  例えば、湧水を活用し、六郷用水をイメージした水辺の遊歩道・遊び場や、地域住民や子どもたちが農と触れ合える場の整備などを検討します。  また、震災時などの緊急時には地域の防災拠点として活用できるよう、防災機能を備えた公園とします。 3)喜多見小学校第二校庭  喜多見小学校の将来的な児童数増加に対応するため、雨天時にも使用できる校庭として、小学校から最もアクセスの良い高架下に、第二校庭を整備します。  整備にあたっては、子どもの安全確保のため必要な交通安全対策を行います。 4)体育室・運動広場  高架下空間ににぎわいの場を創出するとともに、地域の交流の場としても機能するよう、地域住民が気軽にスポーツできる小体育館や運動広場を整備します。 5)防災施設  多摩堤通りから比較的アクセスが良い場所であることから、災害時の防災備蓄倉庫などの防災施設として整備します。 6)防災広場  平時は開放的な自由広場・イベント広場として利用ができ、震災や水害等の災害時には多目的に利用ができるオープンスペース(空地)を整備します。  暫定利用区域であるため、当面は暫定的な利用とし、必要最低限の費用で整備、管理できる利用方法、利用形態とします。  東名以南を含めた外環の事業実施に伴い、利用方法や利用形態について再度検討します。 7)緩衝緑地  高速道路の沿道には樹木を植栽して、高速道路の影響を軽減する緩衝緑地帯として整備します。  植栽する樹木は常緑高木を主体としつつ、公園側や機能補償道路側については、花や実など季節を楽しめる落葉樹などの植栽も検討します。 8)野川沿いの並木  高速道路の影響を軽減するとともに、野川沿いの散歩道をより緑豊かな空間とするため、野川と外環道路面との間に樹木を植栽して並木として整備します。 9)機能補償道路沿いの歩行者空間  歩道のない機能補償道路沿いには、必要に応じて上部空間を活用した歩行者空間を整備します。 a)利用可能な区域の拡大  利用保留区域や料金所の蓋掛け部分、その他外環事業者等の所有地や民有地など、上部空間等として利用可能な区域の拡大を検討していくため、関係機関等との調整を進めます。 b)周辺の交通環境改善  交通渋滞の緩和や交通利便性の向上に向けて、必要な道路拡幅やバス停の新設などを検討していくため、関係機関等との調整を進めます。