世田谷区都市整備方針 第二部「地域整備方針」世田谷地域 第1章 世田谷地域 1-1.世田谷地域の概況と街づくりの主な課題 世田谷地域の位置と町名   池尻(ただし四丁目33から39を除く)、三宿 、太子堂、三軒茶屋、若林、世田谷、桜 、弦巻、宮坂 、桜丘、経堂、下馬、野沢、上馬、駒沢一・二丁目 1.概況 (1)地域のなりたち(本区全体のなりたちについては、都市整備の基本方針の12ページに、「市街地形成の沿革」として示している) ・本地域は区の東部に位置し、区役所をはじめ税務署・法務局・都税事務所など、官公庁が多く立地しています。 ・明治40年の玉川電車(現在の東急田園都市線)の開通や、大正12年の関東大震災に伴う被災地からの移転などにより、市街化の進展に拍車がかかりました。 ・環状7号線の東側は、大正から昭和にかけて農地が宅地化され、郊外型ベッドタウンのはしりとなった地域であり、古くからの木造住宅が密集する市街地が広がっています。西側は一部で農地もみられる住宅地となっていますが、近年は、宅地の細分化や中高層マンションの建設が進んでいます。 (2)地域の姿 ・古くから宅地化が進んだ木造住宅密集地域では、都市基盤が未整備で、老朽化した建物が多いことなどから、防災性の向上をめざすこととし、市街地の不燃化や災害時の避難経路の確保、延焼防止のための道路の整備を進めています。 ・貴重な資源である民有地のみどりや農地は減少する傾向にあり、本地域のみどり率(用語解説あり)は、5地域の中で最も低い状況にあります。また、世田谷地域の一人当たりの公園・緑地面積は、区の平均を下回っています。 ・三軒茶屋や経堂、松陰神社前など、駅を中心に発達している商店街は、従来から地域のコミュニティ空間としてもにぎわいを見せています。玉川通り(国道246号)沿いの三宿交差点付近では、個性的な店が集まり、新たなにぎわいを生み出しています。また、三軒茶屋には「音響かが選ぶ優良ホール100選」に選定された世田谷パブリックシアターがあり、全国から人々が訪れています。 (3)地域の現況等のデータ ・住居系の土地利用面積割合は、北沢地域に次いで高く、また、人口、世帯数および人口密度が最も高い地域です。 ・専用住宅(用語解説あり)の平均宅地面積が最も小さい状況にあります。また、みどり率(用語解説あり)が最も低く、地域住民一人当たり公園面積が北沢地域に次いで低い状況にあります。 【位置・面積・地勢】 ・本区の東部に位置し、東側は渋谷区と目黒区に隣接 ・面積は1,236.3ヘクタール(5地域中3位) ・本地域は東に向かって流れる烏山川が形成した広い谷と標高20メートル以上の武蔵野台地とからなり、特に地域西部は一段高い しもすえよしめんという地形面に属するため、区内でも最も標高の高い地域の一つとなっている 【人口・世帯】 ・人口は237,868人(5地域中1位)(注1) ・世帯は131,540世帯(5地域中1位)(注1) ・平均世帯人員は1世帯あたり1.81人(5地域中4位) ・人口密度は1ヘクタールあたり193(5地域中1位) ・人口は今後20年間で、6,900人増加(1.03倍)の見込み ・高齢者人口の割合は平成25年で18.8%、20年後は21.8%の見込み(区平均は23.0%)(注2) 【土地利用】 ・住居系の割合は54.0%(区平均は49.4%)で、北沢地域に次いで高い ・商業系の割合は7.3%(区平均は6.4%)で、5地域で最も高い ・公園系の割合は3.2%(区平均は5.6%)で、5地域で最も低い。平成3年から平成23年で0.6ポイント増加し、5地域で最大 ・公共系の割合は10.1%(区平均は9.5%)で、区役所があり大学などが立地していることから、烏山地域に次いで高い 【建築物・宅地・防災・みどり・道路】 ・棟数密度は1ヘクタールあたり49.9棟(区平均は1ヘクタールあたり44.3棟) ・3階建て専用住宅棟数の変化(平成3年から平成23年)は、985棟から6,655棟に増加 ・利用建ぺい率(用語解説あり)は50.2%(区平均は46.2%)で、5地域で最も高い ・利用容積率(用語解説あり)は149.4%(区平均は127.3%)で、5地域で最も高い ・平均宅地面積は212.4ヘイホウメートル(区平均は241.8ヘイホウメートル) ・専用住宅の平均宅地面積は135.8ヘイホウメートル(区平均は158.0ヘイホウメートル)で、5地域で最も小さい。100ヘイホウメートル未満の敷地数は、平成3年から平成23年で72%増加 ・耐火率(用語解説あり)は62.0%(区平均は60.2%) ・不燃領域率(用語解説あり)は64.8%(区平均は65.0%) ・木防(用語解説あり)建ぺい率は19.1%(区平均は18.5%) ・旧耐震木造(用語解説あり)棟数密度1ヘクタールあたり12.1棟(区平均は1ヘクタールあたり9.2棟) ・みどり率は16.7%(区平均は24.6%)で、5地域で最も低い ・樹林地(300ヘイホウメートル以上)は約65ヘクタールで、平成18年から平成23年で15.7%減少 ・地域住民一人当たりの公園面積は1人あたり1.26ヘイホウメートル(区平均は1人あたり2.96ヘイホウメートル) ・生産緑地(用語解説あり)面積の変化(平成3年から平成23年)は、7.1 ヘクタールから5.0ヘクタール(30%減少) ・道路率は15.4%(区平均は14.5%)。平成18年から平成23年で0.3ポイント増加 ・細街路率は39.0%(区平均は36.2%) ・都市計画道路の整備率は57.8%(区平均は50.9%) ・主要生活道路(用語解説あり)の整備率は45.4%(区平均は37.7%) 【地域資源】 ・せたがや百景(用語解説あり)は、ボロ市と代官屋敷、松陰神社と若林公園、世田谷線(玉電)が走る など19箇所 ・地域風景資産(用語解説あり)は、双子の給水塔のそびえ立つ風景、経堂の西洋館と庭、世田谷観音 など19箇所 ・上記のほか、さいちょうじ、大吉じ、烏山川緑道、じゃくずれがわ緑道、大山道、瀧坂道 など多くの地域資源がある 出典:世田谷の土地利用2011、世田谷区土地利用現況調査(用語解説あり) (注1)住民基本台帳(平成26年1月1日現在) (注2)世田谷区将来人口の推計(平成26年2月) (注3)世田谷区都市公園等調書(平成26年4月1日現在) (注4)世田谷区道路整備白書(平成26年4月) 2.街づくりの主な課題 都市整備の基本方針における世田谷区をとりまく状況や、地域の概況などを踏まえ、本地域の街づくりの主な課題を、5つのテーマに沿って示します。 (1)テーマ1「安全で災害に強いまちをつくる」に関すること ・木造住宅密集地域や、延焼遮断帯(用語解説あり)となる都市計画道路や公園等および延焼遅延帯(用語解説あり)となる主要生活道路(用語解説あり)等が未整備な地区が多いことなど、特に防災上の課題があります。 ・道路や公園などの都市基盤施設が十分に整備されないまま、高密度に市街化が進んでいる地区があります。 ・広域避難場所(用語解説あり)周辺の不燃化および避難路の整備が課題となっています。 ・局所的集中豪雨の増加に伴い、さらなる対応が求められています。 (2)テーマ2「みどり豊かで住みやすいまちをつくる」に関すること ・みどり率(用語解説あり)は区内5地域の中で最も低く、みどりが減少の傾向にあります。 ・まとまったみどりが比較的少なく、樹林地などのみどりの保全・創出が課題となっています。 ・専用住宅(用語解説あり)の平均宅地面積は減少傾向にあり、宅地の細分化、低層住宅と中高層住宅の混在が課題となっています。 (3)テーマ3「活動・交流の拠点をもつまちをつくる」に関すること ・広域生活・文化拠点や地域生活拠点は、にぎわいや活気の維持・誘導、まちの魅力や安全性の向上が課題となっています。 ・地域生活拠点をはじめ、区民の身近な活動・交流の場となるような拠点は、機能の充実や特性を活かした拠点づくりが課題となっています。 ・地域のコミュニティ活動などへの参加者が減少しています。 (4)テーマ4「地域資源の魅力を高めるまちをつくる」に関すること ・ボロ市・代官屋敷や松陰神社、世田谷じょうし、大山道、瀧坂道などの歴史的資産や、屋敷りん、社寺りん、緑道などの自然資源が点在していますが、地域資源としての魅力を街づくりに活かしきれていません。 ・拠点のにぎわいのある界わいや閑静な住宅地の街なみ、地域風景資産(用語解説あり)などを地域資源として活用することが望まれます。 ・まちの個性を活かした新たな地域資源の創出が求められています。 (5)テーマ5「誰もが快適に移動できるまちをつくる」に関すること ・都市計画道路や主要生活道路(用語解説あり)の整備が遅れていることから、住宅地内の生活道路に通過交通が発生しています。 ・木造住宅密集地域をはじめとした、幅員6m以上の道路の整備が不十分な地区があります。また、拡幅整備が進んでいない狭あい道路※が多く残っています。 ・歩行環境や自転車走行環境の向上が望まれています。 1-2.世田谷地域の目標、骨格と土地利用の方針 1.目標 地域のまちの姿  基本計画(地域計画)における、本地域のまちの将来像を以下に示します。 ・世田谷の歴史と文化を大切にし、交流とにぎわい、活力のあるまち ・安心して豊かな気持ちで暮らせるまち ・災害に強く安全で、いつまでも住み続けたいまち このまちの将来像を踏まえ、都市整備の基本方針の都市づくりビジョン、前項の街づくりの主な課題などに基づきつつ、概ね20年後を見据えた本地域のまちの姿を、以下のとおりテーマ別に沿って設定します。 ○地域のまちの姿 ・建築物が不燃化され、道路や公園などが整備された、防災性が高く災害に強い安全で安心なまち ・みどりを保全・創出し、良好な住環境が維持された、快適に暮らせるまち ・各拠点の特性を活かした、誰もが交流でき利用しやすい、にぎわいと活力のあるまち ・歴史的資産や文化・自然・知的資源を活かし育む魅力あふれるまち ・交通ネットワークや生活道路などの交通環境の整備が進み、誰もが安心して安全で快適に移動できるまち 2.地域の骨格と土地利用の方針 (1)地域の骨格プラン 都市整備の基本方針における都市づくりの骨格プランと、地域のまちの姿に基づき、本地域の基本的骨組みを示します。 ・三軒茶屋駅周辺地区は、交通の要衝に位置するとともに、キャロットタワーが本区の文化や観光の発信地であり、商業・サービス、業務、文化などの機能が充実し、多くの人でにぎわう本区を越えた広域的な交流の場として「広域生活・文化拠点」と位置づけています。  経堂駅周辺地区は、地域内での小田急沿線住民の生活において中心的な役割を果たすことから、地域の「核」となる区民の身近な交流の場として「地域生活拠点」と位置づけています。  区民の日常生活に必要な商業・業務機能が集積した、地区の交流の場として、新たに「地区生活拠点」を位置づけます。 ・区役所周辺地区は、区役所が地域の防災機能を担っていることを踏まえ、「災害対策拠点」に位置づけています。 ・沿道において生活利便施設の立地を誘導する世田谷通りとその沿道などを「主要生活交通軸」と位置づけています。 拠点や軸等の名称  生活拠点 広域生活・文化拠点 拠点や軸などを位置づける場所 三軒茶屋駅周辺地区 拠点や軸等の名称   地域生活拠点 拠点や軸などを位置づける場所 経堂駅周辺地区、区役所周辺地区 拠点や軸等の名称   地区生活拠点 拠点や軸などを位置づける場所 豪徳寺駅・山下駅、千歳船橋駅、松陰神社前駅、上町駅・世田谷駅、池尻大橋駅、駒沢大学駅の各周辺地区 拠点や軸等の名称   新たな機能を持つ拠点等 災害対策拠点  拠点や軸などを位置づける場所 区役所周辺地区 拠点や軸等の名称   都市軸 都市活力と交通の軸 拠点や軸などを位置づける場所 環状7号線、環状8号線、玉川通り(国道246号)の各道路とその沿道 拠点や軸等の名称   都市軸 主要生活交通軸 拠点や軸などを位置づける場所 茶沢通り(補助210号線)、補助154号線、世田谷通りの各道路とその沿道 拠点や軸等の名称   みどりの拠点および水と緑の風景軸(用語解説あり)  みどりの拠点 拠点や軸などを位置づける場所 三宿の森緑地一帯、世田谷公園、学芸大学付属高校、駒沢オリンピック公園、区役所周辺、馬事公苑・東京農業大学 (2)地域の土地利用の方針 8つに区分した土地利用ごとの方針を示すとともに、方針図でその位置を概略で示します。なお、大規模な土地利用転換の際は、都市基盤整備を進めるとともに、地区の特性や周辺住宅地と調和した土地利用を誘導します。 @駅周辺商業地区 ・三軒茶屋駅の周辺地区は、本区を越えた広域的な交流の場として、商業・業務・文化などの機能が充実するよう土地利用を誘導します。 ・経堂駅の周辺地区は、区民の日常生活に関わる商業、業務機能が集積し、区民の身近な交流の場となるよう土地利用を誘導します。 ・駒沢大学、豪徳寺・山下、千歳船橋の各駅の周辺地区は、区民の日常生活における商業等の機能が集積するよう土地利用を誘導します。 A近隣商店街地区 ・住宅地等の中にある商店街は、それぞれの特徴を生かし、周囲の住宅地との調和を図りつつ、身近な商業地としての土地利用を誘導します。 B幹線沿道地区 ・環状7号線、環状8号線、玉川通り(国道246号)の沿道は、主として事務所・店舗・サービス施設等が立地する地区として、後背の住宅地環境と調和を図りつつ、都市の活力を生み出す場として育むとともに、基幹的な避難路、延焼遮断帯※を形成する防災性の高い土地利用を誘導します。 C地区幹線沿道地区 ・世田谷通り、補助26号線、補助52号線、茶沢通り(補助210号線)、補助154号線、補助128号線などの沿道は、後背の住環境と調和を図りつつ、住宅と店舗などが共存するとともに、延焼遮断帯を形成する防災性の高い土地利用を誘導します。 D低層住宅地区 ・戸建て住宅や低層の集合住宅からなる良好な住環境を維持します。 E住宅地区 ・地域特性に応じた住環境の保全や改善、住宅相互の調和が図りつつ、生活利便施設などが適切に配置された住環境を誘導します。 F住商複合地区 ・区役所周辺の住商複合地区は、住宅と業務・商業施設等が共存する土地利用を誘導するとともに、低中層住宅と中高層住宅との調和を図り、市街地の住環境を保全します。 G準工業地区 ・池尻、経堂、弦巻の準工業地区は、生産環境の維持・保全を図ります。 1-3.世田谷地域のテーマ別の方針 街づくりの主な課題を解決するとともに、地域のまちの姿を実現するための、5つのテーマからなるテーマ別の方針を示します。 地域の特性や課題などを踏まえ、主要なテーマを中心に記載します。方針図は、テーマ1〜5の重ね合わせで示します。 テーマ1 安全で災害に強いまちをつくる 【延焼遮断帯(用語解説あり)を整備する】 ・延焼遮断帯を構成する都市計画道路等の整備にあわせ、沿道の不燃化を進めます。 【防災生活圏(用語解説あり)内の安全性を向上する】 ・防災生活圏内では、建築物の不燃化、ちさき道路(用語解説あり)の整備、ブロック塀等の安全対策、消防水利(用語解説あり)の整備などにより、地区の防災性の向上を図ります。 ・木造住宅密集地域では、地区計画制度(用語解説あり)や補助事業等を活用し、建築物の不燃化、道路や公園の整備、行き止まり路の解消など、総合的な防災街づくりを進めます。 【避難時の安全性を向上させる】 ・広域避難場所(用語解説あり)等への避難路の安全性を高めるとともに、周辺の建築物の不燃化を進めます。 【水害を抑制する】 ・浸水被害を軽減するため、雨水流出抑制施設(用語解説あり)の設置を誘導します。 テーマ2 みどり豊かで住みやすいまちをつくる 【みどりとみずを守り育てる】 ・公共公益施設や民有地のみどりを保全・創出し、良好な市街地環境の形成を図ります。 【地区特性に応じたみどり豊かな住宅地を形成する】 ・みどり豊かで良好な住環境を維持・保全するため、敷地内の緑化や敷地面積の最低限度(用語解説あり)をはじめ、地区特性に応じた街づくりに関するルールづくりを進めます。 ・大規模敷地の建て替えでは、都市基盤整備や公園・公開空地(用語解説あり)の整備、緑化などを誘導します。 【住みやすいまちをつくる】 ・複数の街づくりが連続して行われる区域において、必要が生じた場合は、統一的な街づくりの方針を示し区域全体の融合を図ります。 テーマ3 活動・交流の拠点をもつまちをつくる 【特性に応じた拠点の魅力を高める】 ・広域生活・文化拠点や地域生活拠点は、拠点ごとの特性に応じた様々な機能を充実させるとともに、歴史や文化、街なみ等、まちの資源の活用などにより地域の魅力を高めます。 ・地区生活拠点や商店街は、周辺住民の日常生活に必要な環境を確保するとともに、地域コミュニティの場としての機能を誘導します。 ・ふれあい広場をはじめとする人々が集う公園・緑地・オープンスペースなどの活用により、地域のコミュニティ活動の拠点づくりを進めます。 テーマ4 地域資源の魅力を高めるまちをつくる 【自然資源や歴史的資産、風景資産を活かしまちの魅力を高める】 ・良好な風景を形成する屋敷りんや社寺りん、都市の貴重な資源である農地などの、日常生活に身近な自然資源の魅力を区民と共有し、大切にします。 ・文化財や史跡、古道など、地域に点在する歴史的資産を活かし、まちの魅力を高めます。 ・拠点周辺のにぎわいのある界わいや街なみなどを活かし、誰もが訪れたくなる魅力的な街づくりを進めます。 【新たな地域資源を創出する】 ・まちの魅力や特性を活かしたルールづくりや、地域の知的資源の活用などにより、新たな地域資源の創出を図ります。 【地域資源をPR し、愛着を高める】 ・自然・歴史・風景・にぎわいなど、地域の資源を発信し、区民の活動を支援することなどにより、地域への愛着を高め、区民の郷土愛を育みます。 テーマ5 誰もが快適に移動できるまちをつくる 【ちさき道路(用語解説あり)の整ったまちをつくる】 ・幹線道路(用語解説あり)、地区幹線道路(用語解説あり)と主要生活道路(用語解説あり)で囲まれた地区ごとに、街づくりのなかでちさき道路の適切な配置を検討し、整備を進めることにより、地区の安全性と快適性、防災性を向上させます。 【誰もが安全・快適に利用できる交通基盤とする】 ・道路整備や駅周辺の拠点整備などでは、歩行環境、自転車走行環境などを整え、誰もが安全で快適に移動できる環境の整備に取り組みます。 1−4.世田谷地域のアクションエリアの方針 地域のまちの姿を実現するため、今後、概ね10年間にわたり街づくりを優先的に進める地区とその方針を示します。 (地区名は50音順です) (1)地区計画(用語解説あり)などを策定し、街づくりを進めていく地区 (一部、地区計画や地区街づくり計画(用語解説あり)などが策定されている地区を含む) 1-1 池尻四丁目・三宿二丁目地区 ○建築物の不燃化の促進などにより、防災性の向上を図るとともに、良好な住環境の保全をめざした街づくりを進めます。 ○木造住宅密集地域である地区内の防災性向上のため、防災街づくりの事業や規制誘導の制度を活用し、建築物の不燃化を進めるとともに、道路や公園の整備を進めます。 1-2 経堂駅周辺地区 ○駅周辺における交通結節機能の強化、魅力的な商業空間の形成、防災性の向上および環境にやさしいまちの形成を図るため、地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。 ○周辺住宅地の不燃化を図ることにより、防災性の向上を図ります。 1-3 三軒茶屋駅周辺地区 ○三軒茶屋の歴史と特性を活かし、広域生活・文化拠点としてにぎわいと活気にみちた魅力ある拠点づくりを進めます。 ○三軒茶屋駅付近については、再開発事業などにより老朽木造店舗などを更新し、防災性の高い建築物の整備を誘導します。また、駅前にふさわしいにぎわいと利便性を備えた街づくりを進めます。 1-4 太子堂五丁目・若林二丁目地区 ○建築物の不燃化の促進などにより、防災性の向上を図るとともに、良好な住環境の保全をめざした街づくりを進めます。 1-5 都営下馬アパート周辺地区 ○みどり豊かでゆとりある良好な住環境の形成および、健全な商業市街地の形成を図るため、地区計画(用語解説あり)および地区街づくり計画の策定等を検討します。 ○広域避難場所(用語解説あり)の周辺の不燃化を進め、安全性の向上を図ります。 1-6 補助52 号線沿道地区 ○都市計画道路の補助52号線の整備にあわせ、沿道の不燃化や土地利用、周辺の住環境との調和などのため、沿道街づくりを検討します。 (2)既に策定された地区計画(用語解説あり)などに基づき、街づくりを進めていく地区 1-7 旭小学校周辺地区 ○みどり豊かで環境にも配慮した健全で安全な市街地を形成するため、地区計画および地区街づくり計画(用語解説あり)に基づき街づくりを進めます。 ○木造住宅密集地域である地区内の防災性向上のため、防災街づくりの事業や規制誘導の制度を活用し、建築物の不燃化を進めるとともに、道路や公園の整備を進めます。 1-8 池尻三丁目西地区 ○生活利便性に富み、みどり豊かで良好な住環境の形成および防災性に優れた安全で安心できる都市環境の形成を図るため、地区計画および地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。 1-9 上馬二丁目地区 ○居住環境の悪化を防止し、緑化を推進し、落ち着きのある街なみを創出するため、地区計画および地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。 1-10 環七沿道地区 ○後背地の住環境保全と延焼遮断帯(用語解説あり)の形成のため、沿道地区計画(用語解説あり)に基づき街づくりを進めます。 1-11 環八沿道地区 ○沿道地区計画に基づき、後背地の住宅地との調和を図りながら商業・業務地として誘導するとともに、建築物の不燃化を促進し、みどりとうるおいのある良好な沿道の街なみを形成します。 1-12 経堂駅東地区 ○住宅と商業・業務の調和のとれた活力ある健全な市街地環境の形成を図るため、地区計画および地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。 1-13 経堂農大通り沿道地区 ○安全で快適な買い物空間を形成し、良好で活力ある商業環境を適切に誘導するため、地区計画(用語解説あり)および地区街づくり計画(用語解説あり)に基づき街づくりを進めます。 1-14 区役所周辺地区 ○地区内の広域避難場所(用語解説あり)周辺を災害に強い市街地として誘導するとともに、みどり豊かで暮らしやすい住環境を保全、創出するため、防災街区整備地区計画(用語解説あり)および地区街づくり計画(用語解説あり)に基づき街づくりを進めます。 ○木造住宅密集地域である地区内の防災性向上のため、防災街づくりの事業や規制誘導の制度を活用し、建築物の不燃化を進めるとともに、道路や公園の整備を進めます。 ○公共施設や大規模な建築物の建設および道路などの改修の際には、意匠やユニバーサルデザイン(用語解説あり)などについて、これまでの「やさしいまちづくり」を継承し、一体感を持つ街づくりを進めます。 1-15 豪徳寺駅周辺地区 ○地区生活拠点として、身近な商店街のにぎわいを維持、発展させるとともに、良好な住環境を保全するため、地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。 ○木造住宅密集地域である地区内の防災性向上のため、防災街づくりの事業や規制誘導の制度を活用し、建築物の不燃化を進めるとともに、道路や公園の整備を進めます。 1-16 桜丘区民センター周辺地区 ○空間的なゆとりがある低層戸建住宅と集合住宅などが調和した快適な住環境の維持・保全を図ります。 1-17 桜丘二丁目西地区 ○良好な住環境づくりと商店街の活性化を図るため、地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。また、街づくり協定の周知により良好な住環境の実現を図ります。 1-18 世田谷二丁目千種住宅地区 ○みどり豊かなゆとりある潤いのある住宅地として、良好な住環境の維持・保全を図るため、地区計画および地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。 1-19 太子堂二・三丁目地区 ○いつまでも住み続けられる災害に強い市街地の形成を図るため、地区計画(用語解説あり)および地区街づくり計画(用語解説あり)に基づき街づくりを進めます。 ○木造住宅密集地域である地区内の防災性向上のため、防災街づくりの事業や規制誘導の制度を活用し、建築物の不燃化を進めるとともに、道路や公園の整備を進めます。 ○広域避難場所(用語解説あり)の周辺の不燃化を進め、安全性の向上を図ります。 1-20 太子堂四丁目地区 ○安全で住みやすく快適なまちを実現するため、地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。 ○木造住宅密集地域である地区内の防災性向上のため、防災街づくりの事業や規制誘導の制度を活用し、建築物の不燃化を進めるとともに、道路や公園の整備を進めます。 1-21 千歳船橋駅周辺地区 ○地区生活拠点の実現に向けて、駅周辺商店街の活性化を図るとともに、周辺住宅地との調和を図りながら、活力があり快適に生活できる魅力ある街づくりを進めます。 1-22 三宿一丁目地区 ○住み続けることができる安全で快適な住環境をもつ市街地への誘導および形成を図るため、地区計画および地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。 ○木造住宅密集地域である地区内の防災性向上のため、防災街づくりの事業や規制誘導の制度を活用し、建築物の不燃化を進めるとともに、道路や公園の整備を進めます。 ○広域避難場所の周辺の不燃化を進め、安全性の向上を図ります。 1-23 若林一丁目地区 ○防災性の向上、住環境の改善を図り、「安全・安心に住み続けられるみどり豊かな街」を実現するため、地区街づくり計画に基づき街づくりを進めます。