世田谷区都市整備方針(世田谷区の都市計画に関する基本的な方針) 概要版 第一部「都市整備の基本方針」 第二部「地域整備方針」 2015年4月世田谷区 もくじ 第一部「都市整備の基本方針」 序章 はじめに 第1章 世田谷区の現状と街づくりの課題 第2章 目標とする都市の姿 第3章 将来目標を実現するためのテーマ別方針 第4章 街づくりを実現するための方策 第二部「地域整備方針」 序章 はじめに 第1章 世田谷地域 第2章 北沢地域 第3章 玉川地域 第4章 砧地域 第5章 烏山地域 終章 区民主体の身近なまちづくりを進めるために 第一部「都市整備の基本方針」 序章 はじめに T.位置づけ・体系 1.位置づけ 〇世田谷区街づくり条例を根拠とし、都市計画法第18 条の2に基づき定める、本区の長期的な視点に立った都市づくり・街づくりの総合的な基本方針です。 〇「世田谷区基本構想」および東京都が定める「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」に即するもので、区は、本方針に基づき都市計画や地区街づくり計画を定め、 また、街づくりに関する様々な施策・事業を進めます。 2.体系 ○都市整備方針は、本区の都市整備領域の分野別整備方針・計画(今後策定予定のものも含む)を総括するとともに、これらの分野別整備方針・計画ならびに、 環境、産業、福祉など都市整備領域以外の方針・計画を都市整備の観点から調整する役割を担います。 U.今回の改定の考え方 〇基本構想を基に、これまでの20年間の本区をとりまく状況を踏まえ改定を行いました。改定作業の中で、平成7年策定の都市整備方針の検証や区民アンケートなどを実施し、 課題を整理し反映させました。 V.都市整備方針の目的と役割 〇将来都市像を定めた上で、その実現に向けた街づくりの考え方を明らかにします。 〇目標や将来像を区民・事業者・区が共有し、協働して実現する役割や、街づくりのガイドラインとしての役割を果たします。 W.計画期間と次回の改定について 〇計画期間は、平成26年度から概ね20年とします。 〇区全体に共通する基本的な施策の変更があった場合などは、必要に応じて改定を行います。 ○なお、「地域整備方針」は、社会情勢の変化や改定から概ね10年を経過した時点の進捗状況を踏まえて評価を行い、必要に応じてその後10年を見据えて見直しを行います。 第1章 世田谷区の現状と街づくりの課題 T.世田谷区の概況 〇本区は、東京23区中の西南部に位置し、面積は58.08kuです。 ○人口は約86万人、世帯数は約45万世帯で、平均世帯人員は1.92人/世帯です(平成25年1月現在)。人口は、平成8年に増加に転じ、その後は一貫して増加しています。 ○一人または二人からなる小規模世帯の推移をみると、一般世帯に占める割合は増加を続け、平成22年は約73%となっています。 〇土地利用を用途地域別にみると、住居系用途地域が全体の約90%を占め、このうち第一・二種低層住居専用地域で約52%を占めます。 〇本区の地形は台地と低地からなり、南西部は多摩川沿いに急な崖(国分寺崖線)が続きます。台地部は多くの河川によって樹枝状に浸食され丘や谷の起伏があります。 〇多様なみどりが存在しますが、市街地の拡大に伴い、農地等が減少傾向にあります。 U.世田谷区をとりまく状況 〇本区をとりまく状況としては「少子高齢化・人口減少時代への突入」、「安全・安心への関心の高まり」、「地球環境問題への関心の高まり」、「都市の成熟化・意識の多様化」、 「地域・住民が主体となる街づくり」、「都市財政の逼迫」などが挙げられます。 V.世田谷区の特性 1.環境に恵まれた住宅地 〇本区は、都心および副都心に近く、交通の便利な都市でありながら、みどりとみずの豊かな住宅地が広がっており、大都市東京における「住宅都市」として様々な顔を持ちます。 2.個性ある拠点 〇三軒茶屋、下北沢、二子玉川では、独自の文化やファッションなどを発信する魅力と活気あふれるまちが形成され、広域からの集客も多い拠点です。 また、成城学園前、千歳烏山、経堂、用賀、自由が丘周辺なども、個性ある拠点として発展してきました。 3.多様な地域資源 〇国分寺崖線をはじめ環状8 号線以西を中心に残された緑地や農地は、本区が誇る貴重な自然資源を構成しています。また、環状8 号線以東においては、 世田谷の地形の特徴である多くの河川や水路等の大部分が暗渠化されたとはいえ、市街地の中の貴重な水辺・緑地・オープンスペースとして活用されています。 〇空き家・空き室・空き部屋や都市基盤整備に伴い生み出される敷地などは“ 資源”ととらえ、有効に利用することもできます。 〇景観重要公共施設や樹林地、文化財、古道など貴重な資源が地域に散在しています。 4.土地・建物利用の変化(最近の概ね20 年間) ○公共系・住居系・商業系・工業系・農業系をあわせた、建築物の敷地として利用されている宅地が約4%増加しました。 ○建築物の利用建ぺい率の平均は34%から46%に増加し、利用容積率の平均は80%から127%に増加していることから、建て詰まり傾向が進行しています。 ○専用住宅の平均敷地面積は201uから158uに減少し、また、100u未満の敷地数は約21,800敷地から約37,600敷地に増加し、宅地の細分化傾向が進行しています。 ○建築物の耐火率の平均は46%から60%に増加し、減災・防災に向けて不燃化が向上しています。 ○みどり率は、平成18年は25.6%、平成23年は24.6%であり、直近5年では減少しています。 ○道路率は13.2%から14.1%に増加しました。東京23 区中19 位と低い状況にあり、特に区の西側での低さが顕著です。 W.街づくりの主な課題と対応 本区の街づくりのための将来都市像や基本的施策を定めるため、本章の前段で示した「世田谷区の概況」と「世田谷区をとりまく状況」と「世田谷区の特性」を踏まえ、 「街づくりの主な課題と対応」を示します。 上位計画や本区をとりまく状況、区民の意見などを総合的に踏まえ、「新たな都市整備方針に求められる視点」として整理し、「街づくりの主な課題と対応」を示します。 1.人口構造の変化への対応 ○高齢者人口や年少人口の増加、小規模世帯の増加など人口構造の変化に対応した土地利用の誘導や住環境の整備が必要です。 ○高齢者人口の増加に伴い、街づくりの観点からの健康維持への対策も必要です。 2.災害への備えと安全・安心な暮らしの確保 ○防災生活圏の形成や新たな防火規制区域の指定、避難場所へのアクセス確保など防災・減災街づくりの一層の推進が必要です。 また、首都直下型の地震の切迫性が指摘されていることから、震災後すみやかに復旧・復興できるよう仮設市街地整備に関する方針をつくるなど事前の取り組みが必要です。 ○集中豪雨への対応や、防犯に配慮した道路や公園整備の工夫などが必要です。 ○全国的に都市財政が逼迫する中、道路・橋梁・公園等の都市基盤の整備とともに、計画的な維持・更新や、日常利用と災害時活用のできる二重化の視点をもつことなどが必要です。 3.良好な住環境の維持・向上 ○日照や風通し、眺望などの住環境において変化がみられるようになり、住宅地においては住環境の悪化を防止し質の高い住環境を維持・向上することが必要です。 ○誰もが住み続けられる多様な住まいの確保と居住支援が必要です。 ○都市基盤の整備が十分でない区域では道路事業や土地区画整理事業、地区計画などによって都市基盤の整備を進めるとともに、地区計画および地区街づくり計画の活用による 地区の特性を大切にした街づくりを進めることが必要です。また、日常の生活行動を踏まえた諸機能の配置が望ましく、生活像を大切にした街づくりも必要です。 4.みどりとみずの保全・創出と環境との共生 ○「世田谷みどり33」の達成に向けさらに取り組む必要があります。みどりの量とともに質の向上をめざすことが重要で、区民・事業者・区が連携しながら質の高い みどりの保全・創出を進めることが必要です。 ○農地の減少が依然として続いている現状に鑑み、引き続き農地保全の取り組みを進めることが必要です。 ○生物多様性の確保にも寄与するみどりとみずの保全・創出、省エネルギーや再生可能エネルギーに配慮した住まいづくり、公共交通や徒歩・自転車の重視など、 環境と共生した低炭素都市づくりへの対応が必要です。 5.区民がいきいきと活動・交流する場づくり ○拠点となる主要な駅周辺は安全性を確保しつつ様々な機能を充実させ、にぎわいや活気を誘導することが必要です。 ○京王線の連続立体交差事業にあわせ、さらなるにぎわいの形成、良好な市街地の形成へとつなげていく効果的な整備が必要です。 ○商店街や空き家等を有効活用するなど区民の身近なところに活動・交流できる場をつくることが必要です。 6.世田谷らしい風景・都市の魅力づくり ○国分寺崖線およびその周辺は、多摩川も含め本区が誇る自然資源として魅力を高めることが必要です。 ○屋敷林、歴史的建造物および古道などは、自然や歴史に培われた特性を踏まえた保全や風景づくりなどの有効活用が必要です。 ○日常生活に身近な自然資源としてのみどりとみずを守り育て、風景づくりや魅力づくりを進めるためには、地域コミュニティ単位だけではなく個々の宅地や世帯でできる 取り組みが必要です。 7.誰もが移動しやすい道路・交通ネットワークの充実 ○公共交通や徒歩・自転車利用を重視した誰もが移動しやすい交通環境の整備と、駅やバス停、道路などのユニバーサルデザインによる整備の推進が必要です。 また、南北方向の交通を確保する道路や、各拠点や施設をつなぐ道路、防災上重要な道路などの整備が必要です。 ○連続立体交差事業にあわせ、駅周辺では駅前広場や都市計画道路等の整備を一体的に進めることが必要です。 8.様々な領域と連携した総合的な街づくりの推進 ○都市整備方針は都市整備領域に関わる方針ですが、対象とする街づくりは広範であり領域を跨いで進められる場面が多くあります。 このため、保健福祉や教育など様々な領域と連携した施策の推進が必要です。 9.区民主体の街づくりの充実 ○人々が主体的に支え合う活動を進め、活力ある社会にしていくことが求められており、区民が街づくりに主体的に関わり、区民一人ひとりがまちをつくる気運を醸成していくなど、 区民主体の街づくりを支援し、更に充実させることが必要です。 第2章 目標とする都市の姿 T.都市づくりビジョン 都市づくりビジョンは、第1章の街づくりの主な課題と対応を踏まえつつ、基本構想に基づき、基本計画の都市整備領域に関する内容等を踏まえて設定します。 都市づくりビジョンは、本区がめざすべき将来都市像および4つのまちの姿の具体像を明らかにします。 1.将来都市像 安全で快適な暮らしをともにつくる都市 世田谷 大都市東京がめざす広域的な都市の将来像の実現を担う本区の役割を踏まえつつ、本区の特性を踏まえた都市づくり、街づくりを進めます。 今後20 年を見据えると、首都直下型大地震の発生が危惧されることから、まず第一に区民が安全・安心に暮らせるまちをめざします。 また、近年、建て詰まり傾向の進行、みどりの減少などの変化が見られ、世田谷区が誇るみどりとやすらぎのある住宅地の環境の悪化が懸念されることから、 みどりとみずに恵まれた良好な住環境で暮らし続けられるまちをめざします。 そして、安全で快適な環境のなかで、すべての人がいきいきと活動でき、人と人のつながりを大切にする暮らしを支える都市を区民、事業者、区がともにつくります。 2.4つのまちの姿 @安全で、災害に強く復元力のあるまち 災害に強く、災害が発生した時は、すみやかに復旧・復興できるまちとするため、地域社会において日常からの備えを重視するとともに、建築物の耐震化を進め、 自主防災力を向上させます。延焼遮断帯や緊急輸送道路等の都市基盤整備と建築物の不燃化を進めるとともに、豪雨対策や日常の安全対策を進めます。 また、老朽化しつつある都市基盤を適切に維持・更新し、次世代に引き継ぐ安全・安心なまちをつくります。 Aみどりとやすらぎがあり、住みたくなるまち みどりとやすらぎがあり、良好な住宅都市とするため、適切な土地利用の誘導と、暮らしを支える都市基盤の充実や安全面の確保とともに、区民主体の街づくりを進めます。 また、国分寺崖線や屋敷林、農地など、世田谷らしいみどりとみずを保全するとともに、人々の多様な暮らしに対応しつつ環境負荷を抑えた住宅の誘導などを進め、 誰にとっても住みやすく住みたくなるまちをつくります。 B活動と交流の場をもち、魅力を高めるまち いきいきと活動ができ、人と人のつながりを大切にする場をもつまちとするため、にぎわいの拠点やみどりの拠点を整備し、区の産業活動を支える土地利用の誘導を進めます。 また、世田谷らしい風景を保全・創出しつつ、地域特性に応じた街づくりを進めるとともに地域資源の有効活用を図るなど、区民が主体となって魅力を高めるまちをつくります。 C誰もが快適に移動できるまち 誰もが安全で快適に移動できるまちとするため、安全で歩きやすい道路環境の整備や自転車利用環境の整備、ユニバーサルデザインを踏まえた公共施設等の整備を進めます。 また、駅周辺や公園・緑地等と商業・文化・芸術・スポーツ施設等をつなぎ、都市の軸となる道路網の整備を進め、公共交通環境が充実したまちをつくります。 U.都市づくりの骨格プラン 〜基本的な考え方〜 ○都市づくりの骨格プランは、都市づくりビジョンに基づいて、本区の都市としての骨格を示すものです。 ○骨格は、商業・文化・行政サービスや区民生活の中心としての「生活拠点」、災害対策や保健福祉など「新たな機能を持つ拠点等」、都市としての活力を育み交流を促す軸としての 「都市軸」、本区の特性の一つであるみどりとみずや本区の貴重な自然資源である国分寺崖線や多摩川沿いの空間などからなる「みどりの拠点および水と緑の風景軸」で構成されます。 1.生活拠点(広域生活・文化拠点、主要な地域生活拠点、地域生活拠点) ○主として商業業務機能および文化情報発信機能が集積し、全区的な「核」であると同時に、本区を越えた広域的な交流の場を「広域生活・文化拠点」とし、三軒茶屋、下北沢、 二子玉川駅周辺地区の3地区を位置づけます。 ○広域生活・文化拠点に次いで商業・行政サービス等が多様に集積し、区民の交流の「核」となっているとともに、地域間をつなぐ主要な交通結節機能を有する拠点を 「主要な地域生活拠点」とし、成城学園前と千歳烏山駅周辺地区を位置づけます。 ○区民の日常生活に必要な商業・行政サービス等が集積し、地域の「核」となる区民の身近な交流の場を「地域生活拠点」とします。 2.新たな機能を持つ拠点等(災害対策拠点、健福祉の街づくり重点ゾーン) ○地域の防災に関する機能を備える区役所および各総合支所周辺地区を「災害対策拠点」とします。 ○梅ヶ丘駅周辺地区を、全区的な保健医療福祉の拠点となる梅ヶ丘病院跡地整備にあわせ、「保健福祉の街づくり重点ゾーン」とします。 3.都市軸(都市活力と交通の軸、主要生活交通軸) ○生活拠点を相互に連絡するなど本区の都市としての骨格をなす軸を都市軸とします。このうち交通を区内外にわたり広域的に連絡する軸を「都市活力と交通の軸」とし、 主として地域間の交通を担う軸を「主要生活交通軸」とします。 4.みどりの拠点および水と緑の風景軸 ○自然環境の視点から本区の骨格的な要素となるもののうち、拠点性が高い要素を「みどりの拠点」とし、軸またはゾーンとしての評価が高い地域を「水と緑の風景軸」 または「環境保全ゾーン」とします。 V.土地利用構想 〜基本的な考え方〜 ○大都市東京の中で、本区は基本的に「住宅都市」であることから、区民が安全で良好な環境のもと、安心して住み続けられる市街地をめざすことを基本とします。 あわせて、区民の生活を支え、活動や交流の拠点となる商業・業務などの立地や生産環境の保全を住宅地との調和に配慮しながら適切に誘導する考え方を加えて、 以下の土地利用構想を示します。 ○みどり豊かなゆとりある住環境を保全・創出します。 ○住宅地は、今後予想される人口増加によって発生する課題や問題点を整理し、区民が快適に暮らすことができる住環境の形成を図ります。また、専用住宅と集合住宅が共存し、 互いに配慮しあった住環境の構築をめざします。 ○大規模な土地利用転換の際は、都市基盤整備を進めるとともに、地区の特性や周辺住宅地と調和した土地利用を誘導します。 ○商業・業務地は、都市の活力を醸成する場や区民交流の拠点として機能を維持・向上させるとともに、周辺の住宅地との調和を図ります。 1.土地利用ごとの方針 ○駅周辺商業ゾーンは、活力ある商業等の活動と区民の交流の場として、地区ごとに特徴ある拠点形成のための土地利用を誘導します。 ○幹線沿道ゾーンは、後背の住宅地環境と調和を図りつつ、都市の活力を生み出す場として育むとともに、基幹的な避難路、延焼遮断帯を形成する防災性の高い土地利用を誘導します。 ○住宅ゾーンTは、農地や屋敷林の保全や宅地内のみどりの保全・創出により、みどり豊かなゆとりある住環境を維持します。また、戸建住宅と集合住宅の共存に配慮します。 ○住宅ゾーンUは、低中層住宅と中高層住宅との調和を図り、市街地の住環境を保全するため、高さや敷地規模に関する新たな規制の導入をめざします。 ○準工業ゾーンは、生産環境の保全とともに住環境との調和を図ります。 ○河川環境ゾーンは、自然環境の保全やみどり豊かで水辺に親しめる環境の創出を図ります。 2.大規模土地利用転換などに係る対応方針 大学・企業・官舎の跡地などの大規模な土地利用転換や、大規模住宅団地の建て替え、土地区画整理事業を施行すべき区域、都市計画事業等により土地利用の変化が想定される地区など については、地区計画制度等の活用により、地区の特性などに応じた土地利用を誘導します。 W.都市施設配置構想 〜基本的な考え方〜 ○都市施設配置構想は、都市づくりの骨格プランを具体化し、将来的に配置していくべき道路・公園・防災施設等を示すものです。 「道路」、「鉄軌道」、「公園・緑地」、「防災施設」、「供給処理施設」の各都市施設について役割と方向性を示します。 ○首都直下の地震の切迫性が指摘される中、都市施設は防災上重要な役割も果たすことから、東京都の防災都市づくり推進計画における骨格防災軸や主要延焼遮断帯を、 都市施設に重ねあわせて示します。 ○既存の都市施設は、適切な維持管理・更新を図ります。 各都市施設の役割と方向性 道路 ・子供から高齢者、障害者など様々な利用者の多様性や道路の機能の多面性を考慮し、地域特性を踏まえた道路の配置計画により将来道路網の形成をめざします。 ・都市計画道路で囲まれた区域内の交通を集散させるため、その内部に主要生活道路を配置し、さらに都市計画道路と主要生活道路で囲まれる区域内における 消防活動困難区域の解消などのため、地先道路を配置します。 ・道路整備にあたっては交通機能のほか、防災機能、空間機能、市街地形成機能といった道路が持つ多様な機能を踏まえ、その役割に応じた整備を進めます。 ・幹線道路は都市間や地域間のネットワーク形成や、延焼遮断帯の形成を重視した効果的な整備を進めます。 ・連続立体交差事業など大規模な都市基盤の整備にあわせて、駅前広場や都市計画道路等の整備を進めるとともに、周辺の街づくりの中で必要な道路の整備を進めます。 ・ユニバーサルデザインによる整備を進めます。 鉄軌道 ・開かずの踏切における交通渋滞や踏切事故、地域分断の解消、定時性確保や輸送力増強のため、東京都および鉄道事業者と連携し連続立体交差事業を進めます。 ・駅はユニバーサルデザインによる整備、乗り継ぎ利便性の向上、地域情報サービスの充実などを進めます。 ・環状8号線を基本的な導入空間とする新しい公共交通(エイトライナー)について検討を進めます。 公園・緑地 ・都市環境や景観の改善、防災性の向上、健康・レクリエーションの場、自然環境の保全、地域コミュニティ形成の場など、多様な役割を担うことを踏まえて、 整備や再整備を進めます。 ・大規模な公園から身近な公園まで区内にバランスよく配置し、未開設の都市計画公園・緑地については、優先整備区域を定め計画的に整備を進めます。 ・ユニバーサルデザインによる整備を進めます。 防災施設・逃げなくてもすむ災害に強いまちの形成を基本とし、延焼遮断帯の中心となる道路や河川、公園などの都市施設等の整備を進めます。 供給処理施設 ・上下水道、ごみ焼却場・ごみ処理場、市場など生活を支える基本的な供給処理施設は、その機能の維持・改善や耐震性の向上を図るとともに、 大規模な施設は周辺環境への寄与を図ります。 第3章 将来目標を実現するためのテーマ別方針 〜 4つのまちの姿を実現する5つのテーマ〜 都市づくりビジョンの4つのまちの姿を実現する方針として、区民の生活像を重視する観点から5つのテーマ別方針を設定し、各方針の主要な施策の方向性を示します。 今回の改定においては、まちの姿を実現する方針を、平成7年に策定した都市整備方針における5つの「分野別の基本的な整備方針」から5つの「テーマ別方針」に変更しました。 T.安全で災害に強いまちをつくる 1.震災に強いまちとする (1)防災生活圏を形成する (2)延焼遮断帯を整備する (3)防災生活圏内の安全性を向上させる (4)避難時の安全性を向上させる (5)協働による防災街づくりを進める 2.震災後はすみやかな復旧・復興に取り組む (1)復旧に備える(2)復興に備える (3)地域のつながりを重視した復旧・復興街づくりの準備を行う (4)災害対策拠点として防災・災害対策を踏まえた街づくりを進める 3.水害や土砂災害を抑制する (1)下水道や河川への雨水の流出を抑える (2)河川の治水能力や下水道の処理能力を高める (3)がけや擁壁の安全性を高める 4.日常の安全・安心を確保する (1)まちの防犯能力を高める (2)交通安全対策を進める 5.都市基盤を維持・更新する U.みどり豊かで住みやすいまちをつくる 1.みどりとみずを保全し、再生・創出する (1)みどりを守り育てる (2)みずを守り育てる (3)誰もが利用できる公園や緑地、広場を確保する 2.より住みやすい住環境を確保する (1)世田谷らしい住みやすい住宅地を形成する (2)地区特性に応じたみどり豊かな住宅地整備を進める (3)歩行者主体の安全で快適な生活道路を整備する (4)公害のない環境をつくる 3.誰もが住める住まいを確保する (1)地域と連携した取り組みを進める (2)子育て世帯や高齢者、障害者、外国人などへのニーズに対応する (3)地域に開かれた住まいをつくる 4.環境に配慮し、豊かに暮らし続ける 5.健康に暮らし続ける (1)高齢者や障害者が外出しやすいまちにする (2)健康を維持・増進する施設・設備をつくる V.活動・交流の拠点をもつまちをつくる 1.活力ある広域生活拠点とする 【三軒茶屋駅周辺地区】【下北沢駅周辺地区】【二子玉川駅周辺地区】 2.活力ある地域生活拠点とする (1)にぎわいや活気のある拠点の魅力を高める (2)駅前広場・周辺道路などの安全性や利便性を高め、回遊性を確保する 3.身近に活動・交流の場をつくる (1)誰もが利用できるみどりの拠点とする (2)コミュニティの場としての商店街とする (3)区民がいきいきと交流できる場を確保する (4)コミュニティと日常生活を支える公共施設を確保する (5)空き家等の活用を進める 4.活力ある産業環境とする (1)幹線沿道ゾーンの産業環境を高める (2)準工業ゾーンにおいて生産環境の保全と住工共存の街づくりを進める (3)都市農地を保全・活用する W.地域資源の魅力を高めるまちをつくる 1.世田谷区が誇る自然資源の魅力を高める (1)国分寺崖線や屋敷林、社寺林、農地などを日常生活に身近な自然資源とする (2)自然資源の魅力を知り、楽しむ機会を提供する (3)みどりとみずを守り、育てる活動を広める 2.風景の魅力を高める (1)地域の風景資産や自然・歴史的資産を活用する (2)まちの魅力を高める風景をつくる 3.地域資源を有効活用する (1)旧河川を活用する (2)大規模な土地利用転換で地域の新たな魅力を創出する (3)空き家等を活用する (4)まちなか観光資源として活用する X.誰もが快適に移動できるまちをつくる 1.公共交通の安全性・利便性や快適性を高める (1)公共交通ネットワークを充実させる (2)連続立体交差事業にあわせ、沿線街づくりを進める (3)コミュニティバスを充実させる 2.歩行者や自転車利用者の安全性と快適性を高める (1)安全な歩行空間を確保する (2)自転車走行環境を確保し、ネットワークを形成する 3.各拠点や施設をつなぐ (1)各拠点や主要施設に快適にアクセスできる交通ネットワークを形成する (2)駅前広場を整備する (3)自転車等駐車場や駐車場を整備する (4)コミュニティサイクルを拡充する 4.円滑な自動車交通を確保する (1)渋滞対策を進める (2)商店街等での荷さばきスペースを確保する 5.交通環境の質を高める (1)環境・防災・景観に配慮した交通基盤を確保する (2)誰もが安全・快適に利用できる交通基盤とする 第4章 街づくりを実現するための方策 T.区民主体の街づくり 1.協働の街づくりを進める 〇区民・事業者・区の責務を明確化し、パートナーシップを確立するとともに、災害時にも対応しうる自助・共助・公助の視点を持った協働の街づくりを進めます。 2.区民主体の街づくりを進める 〇街づくりの検討や実践などに関する参加の場を増やし、区民相互の意見交換を通じて主体性を高める取り組みを進めます。 〇様々な人々が街づくりを学ぶ機会を増やすとともに、区民一人ひとりが行う街づくりを支援します。 〇地区街づくり計画の原案の提案などの制度を活用し、区民主体の街づくりを進めます。 3.事業者と適切に連携する 〇区は事業者に街づくりに関する方針等を伝え理解を促し、事業者は区民に適切に情報提供し、区民との合意形成に努めます。 U.総合的な街づくり行政の推進 街づくりを実現するためには、総合的な街づくり行政を進めることが必要です。本区は以下に示す4つの取り組みを大きな柱とします。 1.戦略的かつ効果的に進める 〇都市基盤の整備にあたっては、限られた都市財政のなかで、経営的な観点から事業や手法の選択、集中的な投資および関連するソフトな施策・事業の実施などにより、 効率的かつ効果的に進めます。 2.執行能力を高める 〇本方針のテーマ別方針を実現するため、各所管が連携し、横断的・総合的に対応する体制を充実させます。 〇国・東京都等との連携を強化するとともに、都市計画権限の区へのさらなる委譲に努めます。 3.様々な領域との連携を図る 〇多様化する区民ニーズに応えていくために、防災や防犯、環境、産業、福祉、教育など様々な領域と連携します。 4.施策の進行を管理する 〇本方針の各施策の進行状況を管理し、地域整備方針について必要に応じて見直します。 第二部「地域整備本方針」 序章 はじめに T.地域整備方針の位置づけ ○都市整備方針は二部構成としており、地域整備方針は、その第二部にあたります。 ○地域整備方針の地域区分は、各地域の特性と地区におけるこれまでの街づくりを踏まえ、総合支所を単位とします。 ○地域整備方針は、都市整備領域の分野別方針・計画に基づき進める広域的な施策については詳述せず、地域のまちの姿や地区の特性 を踏まえた身近な街づくりの方針を示します。 そして、この方針の基に、地区の特性を踏まえた地区計画や地区街づくり計画などを中心とした、具体の身近な街づくりを進めていきます。 U.地域整備方針の目的と役割など 1.目的と役割 ○地域の目標を定めた上で、より身近で区民生活に密着した区域における街づくりの考え方を明らかにすることを目的とし、区民・事業者と区が協働して地域の街づくりを 実現するための方向性を示すとともに、区民主体の身近な街づくりのガイドラインとしての役割を果たします。 2.地域整備方針で示す目標や方針 【目標〜地域のまちの姿〜】 ◯基本計画(地域計画)の都市整備領域に関する内容等を踏まえ、都市整備の基本方針の都市づくりビジョン、街づくりの主な課題などに基づき設定します。 ◯5つのテーマに沿った、まちの姿の具体像を明らかにします。 【地域の骨格プランと土地利用の方針】 ◯都市整備の基本方針における都市づくりの骨格プランと、地域のまちの姿に基づき、地域の骨格を示します。地域整備方針では新たに、『地区生活拠点』を位置づけます。 地域の骨格プランで示す根拠や軸など 生活拠点 広域生活・文化拠点 主として商業業務機能および文化情報発信機能が集積し、全区的な「核」であると同時に、本区を越えた広域的な交流の場 主要な地域生活拠点 区民の交流の「核」であるとともに、地域間をつなぐ主要な交通結節機能を有する拠点 地域生活拠点 地域の「核」となる区民の身近な交流の場 地区生活拠点 区民の日常生活に必要な商業・業務機能が集積した、地区の交流の場 新たな機能を持つ拠点等 災害対策拠点 地域の防災に関する機能を備える区役所および各総合支所周辺地区 保健福祉の街づくり重点ゾーン 全区的な保健医療福祉の拠点となる梅ヶ丘病院跡地整備にあわせ、ユニバーサルデザインによる街づくりを重点的に進めるゾーン 都市軸 都市活力と交通の軸 軸上に自動車対応の沿道型の施設などが立地し、交通を区内外にわたり広域的に連絡するとともに、都市としての活力を育み交流を促す軸 主要生活交通軸 主として区内の地域間の交通を担い、主要な公共公益施設を結ぶバス交通網を支える軸 みどりの拠点および水と緑の風景軸 みどりの拠点 自然環境の骨格的な要素となる拠点 水と緑の風景軸(国分寺崖線とその周辺) みどりに恵まれ様々な生物が生息し、みどりやみずの風景が連なった地域 環境保全ゾーン(多摩川) 国分寺崖線とともに東京23区でも貴重な自然環境を有し、区民に憩いとやすらぎを与えるゾーン ○原則9つに区分した土地利用ごとの方針を示します。なお、大規模な土地利用転換などの際は、都市基盤整備を進めるとともに、地区の特性や周辺住宅地と調和した 駅周辺商業地区 駅周辺において、主として商業・行政サービス等の機能が集積する地区 近隣商店街地区 住宅地等の中にある商店街 幹線沿道地区 集合住宅、事務所・店舗・サービス施設等が立地する、幹線道路の沿道地区 地区幹線沿道地区 地区幹線道路沿道のうち、住宅・店舗などからなる地区 低層住宅地区 主として3階以下の戸建て住宅や集合住宅が広がる地区 住宅地区 住環境の保全や改善、住宅相互の調和が図られ、生活利便施設などが適切に配置された地区 住商複合地区 住宅と各種の用途が複合する地区、または、特定の施設などからなる地区 準工業地区 準工業地域において、住宅と工場などからなる地区 河川環境地区 多摩川およびその河川敷からなる地区 【地域のテーマ別の方針】 ○地域の特性を踏まえ、街づくりの主な課題を解決し、地域のまちの姿を実現するため、各地域の全域を対象に、今後、概ね20 年間にわたる方針として示します。 【地域のアクションエリアの方針】 ○「アクションエリア」は、地域のまちの姿を実現するため、区民・事業者・区(総合支所)が協働し、今後、概ね10年間にわたり街づくりを優先的に進める地区とし、 「アクションエリア」ごとにその整備方針を示します。 ○「アクションエリア」では、地区の特性を踏まえ、地区計画や地区街づくり計画などを策定し、街づくりを進めていきます。なお、一部、既に地区計画や地区街づくり計画 などが策定されている地区を含みます。 ○アクションエリアには、既に策定された地区計画や地区街づくり計画に基づき、街づくりを進めていく地区を含みます。 ○アクションエリア以外の地区についても、区民の街づくりの気運の高まりや、大規模な土地利用転換等を契機とする街づくりの意識の醸成などに応じて、 新たに街づくりの検討を行います。 ○なお、アクションエリアや新たに街づくりを検討する地区が隣接する場合は、より効果的に街づくりが進められるように、相互の関連性について配慮します。 第1章 世田谷地域 目標〜地域のまちの姿〜 ○建築物が不燃化され、道路や公園などが整備された、防災性が高く災害に強い安全で安心なまち ○みどりを保全・創出し、良好な住環境が維持された、快適に暮らせるまち ○各拠点の特性を活かした、誰もが交流でき利用しやすい、にぎわいと活力のあるまち ○歴史的資産や文化・自然・知的資源を活かし育む魅力あふれるまち ○交通ネットワークや生活道路などの交通環境の整備が進み、誰もが安心して安全で快適に移動できるまち 地域の骨格プランと土地利用の方針 ○『地区生活拠点』として、豪徳寺駅・山下駅、千歳船橋駅、松陰神社前駅、上町駅・世田谷駅、池尻大橋駅、駒沢大学駅の各周辺地区を位置づけます。 ○土地利用の方針では、8つに区分した土地利用の位置を概略で示します。 地域のテーマ別の方針 テーマT 安全で災害に強いまちをつくる ●延焼遮断帯を整備する ●防災生活圏内の安全性を向上させる ●避難時の安全性を向上させる ●水害を抑制する テーマU みどり豊かで住みやすいまちをつくる ●みどりとみずを守り育てる ●地区特性に応じたみどり豊かな住宅地を形成する ●住みやすいまちをつくる テーマV 活動・交流の拠点をもつまちをつくる ●特性に応じた拠点の魅力を高める テーマW 地域資源の魅力を高めるまちをつくる ●自然資源や歴史的資産、風景資産を活かし、まちの魅力を高める ●新たな地域資源を創出する ●地域資源をPRし、愛着を高める テーマX 誰もが快適に移動できるまちをつくる ●地先道路の整ったまちをつくる ●誰もが安全・快適に利用できる交通基盤とする アクションエリアの方針 ○1-1〜1-6は、地区計画などを策定し、街づくりを進めていく地区(一部、地区計画や地区街づくり計画などが策定されている地区を含む)です。 ○1-7〜1-23は、既に策定された地区計画などに基づき、街づくりを進めていく地区です。 第2章 北沢地域 目標〜地域のまちの姿〜 ○建築物の不燃化・耐震化を進めるとともに道路や公園などが整備され、防災性が向上した、安全で災害に強いまち ○みどりの拠点を中心として、みどりを保全、創出し、地区の特性に応じて適正な土地利用がなされた、みどり豊かで住みやすいまち ○駅周辺の商業地が保有する文化、街なみなどの個性を活かし、にぎわいや活気のある、活動・交流の拠点をもつまち ○屋敷林や農地などの自然資源が保全され、暮らしの風景やにぎわいのある風景が活用された、地域資源の魅力を高めるまち ○連続立体交差事業や都市計画道路の整備にあわせて地区の街づくりが進み、交通環境の質が高く、誰もが安全で快適に移動できるまち 地域の骨格プランと土地利用の方針 ○『地区生活拠点』として、代田橋駅、桜上水駅、東北沢駅、世田谷代田駅、豪徳寺駅・山下駅、池ノ上駅、新代田駅、東松原駅、松原駅の各周辺地区を位置づけます。 ○土地利用の方針では、7つに区分した土地利用の位置を概略で示します。 地域のテーマ別の方針 テーマT 安全で災害に強いまちをつくる ●防災生活圏内の安全性を向上させる ●延焼遮断帯を整備する ●避難時の安全性を向上させる ●水害を抑制する テーマU みどり豊かで住みやすいまちをつくる ●みどりを守り育てる ●住みやすい住宅地を形成する テーマV 活動・交流の拠点をもつまちをつくる ●にぎわいや活気のある拠点の魅力を高める ●誰もが利用できるみどりの拠点とする テーマW 地域資源の魅力を高めるまちをつくる ●自然資源の魅力を高める ●風景の魅力を高める ●地域資源を有効活用する テーマX 誰もが快適に移動できるまちをつくる ●公共交通の安全性・利便性や快適性を高める ●歩行者や自転車利用者の安全性と快適性を高める ●交通環境の質を高める アクションエリアの方針 ○2-1〜2-6は、地区計画などを策定し、街づくりを進めていく地区(一部、地区計画や地区 街づくり計画などが策定されている地区を含む)です。 ○2-7〜2-17は、既に策定された地区計画などに基づき、街づくりを進めていく地区です。 第3章 玉川地域 目標〜地域のまちの姿〜 ○地震や火災、水害等の自然災害に強く、防犯にも配慮した安全で安心して暮らせるまち ○先人たちから受け継いだ、みどり豊かで都市基盤の整った街なみを維持・発展させるとともに、農のある風景を守り伝え、環境にやさしく快適で住みよいまち ○二子玉川をはじめとした、地域の個性を活かした商店街のにぎわいや、業務などの機能が充実した交流と生活の拠点が身近にあり、誰もが歩いて暮らせるまち ○国分寺崖線や等々力渓谷などの豊かな自然資源をはじめ、サザエさん通りや九品仏等の歴史・文化資源を活かした、魅力あふれるまち ○人・自転車・車が安全に行きかう道路と、利用しやすい公共交通機関の環境整備が進み、誰もが安心して快適に移動できるまち 地域の骨格プランと土地利用の方針 ○『地区生活拠点』として、桜新町駅周辺地区、九品仏駅周辺地区、上野毛駅・中町周辺地区および東深沢商店街地区を位置づけます。 ○土地利用の方針では、9つに区分した土地利用の位置を概略で示します。 地域のテーマ別の方針 テーマT 安全で災害に強いまちをつくる ●延焼遮断帯や延焼遅延帯を整備する ●地区の安全性を向上させる ●災害時の拠点と物資輸送を確保する ●水害を抑制する ●日常の安全・安心を確保する テーマU みどり豊かで住みやすいまちをつくる ●みどりとみずを守り育てる ●良好な住環境の維持・向上を図る テーマV 活動・交流の拠点をもつまちをつくる ●活力ある生活拠点とする ●身近に活動・交流の場をつくる ●地区の特性を活かした産業環境づくりを進める テーマW 地域資源の魅力を高めるまちをつくる ●地域の貴重な自然資源を守り、育てる ●風景の魅力を高める テーマX 誰もが快適に移動できるまちをつくる ●渋滞を解消し、住宅街の通過交通を減らす ●快適で利用しやすい交通環境の整備を進める ●歩行者や自転車利用者の安全性と快適性を高める アクションエリアの方針 ○3-1〜3-13は、地区計画などを策定し、街づくりを進めていく地区(一部、地区計画や地区 街づくり計画などが策定されている地区を含む)です。 ○3-14〜3-16は、既に策定された地区計画などに基づき、街づくりを進めていく地区です。 第4章 砧地域 目標〜地域のまちの姿〜 ○地震や火災、水害など災害に強い市街地が整備された、安全・安心のまち ○多摩川緑地、砧公園、国分寺崖線などがもつ、恵まれた自然・生態系を大切にするまち ○にぎわいと元気あふれるコミュニティの形成された生活拠点と、誰もが利用できる身近なみどりの拠点のあるまち ○みどりとみずと農の豊かな原風景と、ゆとりある街なみを後世に残すまち ○南北方向等の道路が整備され、歩行者や自転車利用者にとって安全で快適に移動できる交通ネットワークが充実したまち 地域の骨格プランと土地利用の方針 ○『地区生活拠点』として、千歳船橋駅、喜多見駅の各周辺地区を位置づけます。 ○土地利用の方針では、9つに区分した土地利用の位置を概略で示します。 地域のテーマ別の方針 テーマT 安全で災害に強いまちをつくる ●延焼遮断帯や延焼遅延帯の整備を進める ●地区の安全性を向上させる ●水害を抑制する テーマU みどり豊かで住みやすいまちをつくる ●みどりを守り育てる ●みずを守り育てる ●地区特性に応じたみどり豊かな住宅地等の整備を進める テーマV 活動・交流の拠点をもつまちをつくる ●活力ある生活拠点とする ●誰もが利用できるみどりの拠点とする ●活力ある産業環境とする テーマW 地域資源の魅力を高めるまちをつくる ●自然資源の魅力を高める ●風景の魅力を高める ●地域資源を有効活用する テーマX 誰もが快適に移動できるまちをつくる ●歩行者や自転車利用者の安全性と快適性を高める ●各拠点や施設をつなぐ ●交通環境の質を高める アクションエリアの方針 ○4-1〜4-4は、地区計画などを策定し、街づくりを進めていく地区(一部、地区計画や地区 街づくり計画などが策定されている地区を含む)です。 ○4-5〜4-17は、既に策定された地区計画などに基づき、街づくりを進めていく地区です。 第5章 烏山地域 目標〜地域のまちの姿〜 ○地域の軸となる主要な道路整備を通じて、誰もが安全で快適に移動でき、災害時に延焼遮断や延焼遅延、避難路確保等が可能な災害に強いまち ○農地や屋敷林の保全と、公園等の整備や民有地の緑化を進め、無秩序な市街地開発を抑制した、武蔵野の面影が残るまち ○大規模な住宅団地の建て替えなどに際し、自然環境と調和した道路や公園、公共公益施設等の整備を進め、新たなコミュニティの拠点を創出していく住みやすいまち ○烏山寺町のたたずまい、蘆花恒春園、文学館などを核とした歴史と文化、風土が調和した魅力あるまち ○京王線連続立体交差事業や周辺道路の整備などを通じて、南北の交流と人びとが集う魅力あふれるまち 地域の骨格プランと土地利用の方針 ○『地区生活拠点』として、上北沢駅、八幡山駅、芦花公園駅の各周辺地区を位置づけます。 ○土地利用の方針では、7つに区分した土地利用の位置を概略で示します。 地域のテーマ別の方針 テーマT 安全で災害に強いまちをつくる ●延焼遮断帯や延焼遅延帯の整備を進める ●計画的に地先道路の整備を進める ●地区内の安全性を向上させる テーマU みどり豊かで住みやすいまちをつくる ●みどりを守り育てる ●武蔵野の面影を残す住みやすい住環境を確保する テーマV 活動・交流の拠点をもつまちをつくる ●区の北西部を支えるにぎわいとコミュニティの中心となるまちをつくる ●京王線沿線各駅で、にぎわいや活気のある拠点の魅力を高める テーマW 地域資源の魅力を高めるまちをつくる ●風景の魅力を高める ●地域資源を活用する テーマX 誰もが快適に移動できるまちをつくる ●地区の生活道路の整ったまちをつくる ●誰もが安全・快適に利用できる交通基盤とする アクションエリアの方針 ○5-1〜5-10は、地区計画などを策定し、街づくりを進めていく地区(一部、地区計画や地区 街づくり計画などが策定されている地区を含む)です。 ○5-11〜5-20は、既に策定された地区計画などに基づき、街づくりを進めていく地区です。 終章 区民主体の身近な街づくりを進めるために 区民主体の街づくりを実現するため、区民と事業者と区の責務を明確化するとともに、区民・事業者・区の協働の街づくりを進めます。 また、子ども・若者を含むすべての区民が街づくりに関心を持ち、一人ひとりが街づくりの担い手となる区民主体の街づくりを実現します。 ○地区の個性を活かしつつ、より住みやすいまちにしていくためには、地区の住民などが中心となる区民主体の街づくりを進めることが大切です。 ○区民主体の街づくりは、本地域整備方針におけるテーマ別方針を重ねあわせて示したように、様々な主体が連携して総合的に進めていくことが必要です。 ○区民一人ひとりが担い手となり、区民主体の街づくりを進めることが必要です。 ○街づくりを実現していくため、法令に基づく地区計画や地区街づくり計画などを活用します。 ○区は、区民主体の街づくりを進めるため、街づくり条例に基づき、様々な支援を行うとともに、必要に応じて、隣り合う地区や隣接する他区市、東京都など関係機関との 調整等に努めます。