28ページ目 構造計画概要 本庁舎 建物概要 建物規模 西棟 地上5 階 地下2 階 塔屋1 階  東棟 地上10 階 地下2 階 塔屋1 階 免震構造(柱頭免震)のため、時刻歴応答解析をおこない、国土交通大臣の認定を取得します。 構造種別 下部構造:鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造 上部構造:鉄骨造 構造形式 下部構造:耐震壁付きラーメン構造 上部構造:ラーメン構造 基礎形式:直接基礎 構造計画概要 本庁舎は免震構造とし,免震の構造方式は、柱頭免震構造を採用します。 免震装置は天然ゴム系積層ゴム支承、鉛プラグ入り積層ゴム支承、弾性すべり支承を適切に組み合わせ、中小地震から大地震まで高い免震効果を実現します。 地上階の地盤と接する部分には、地震時における建物の変位に備えて適切なクリアランスを確保し、免震エキスパンションジョイントを設置します。 基礎構造は、直接基礎とします。 最終的な建物の完成状態だけでなく、工期毎の途中段階でも免震建物として機能するように免震装置の配置を計画します。工期ごとの耐震安全性については、性能評価機関による評定を取得します。 上部構造の選定 本庁舎の構造種別は、庁舎としての機能に加えて架構性能や施工性も考慮して総合的に比較し、以下の点から、本計画における上部構造の構造種別は鉄骨造とします。 部材断面を小さくできることから、オープンな空間が確保しやすくプランニングの柔軟性が高い。 コンクリート系の構造と比べて架構の剛性が低く、変形や床振動の考慮が必要であるが、間柱の設置や振動解析により対応が可能である。 コンクリートの施工が少なく、鉄筋・型枠工事などの現場作業が減るため、品質の確保や工期短縮が見込める。また工事中の騒音や振動なども小さく、周辺環境への影響を低減できる。 免震エキスパンションジョイント 地震時の免震建物のゆれ(水平変異)に、免震エキスパンジョイントが追従し、免震建物と地盤の間の隙間(免震クリアランス)をカバーします。 免震装置の種類 免震装置は、天然ゴム系積層ゴム支承、鉛プラグ入り積層ゴム支承、弾性すべり支承を適切に組み合わせ、中小地震から大地震まで高い免震効果を実現します。 天然ゴム系積層ゴム支承 天然ゴムと鋼板を多層に重ね合わせたもので、鉛直方向に高い剛性、水平方向にやわらかい剛性を有する。軸力の変動や変位、履歴による依存性がほとんどなく、安定したバネ特性を示す。 建物重量を支持する装置として一般的に用いられ、実績が多い。 減衰機能はない。 鉛プラグ入り積層ゴム支承 内部に封入された鉛が純せん断に近い変形で塑性変形することにより、エネルギーを吸収する減衰部材内蔵型の積層ゴム。 エネルギー吸収機能一体型のため、省スペース型で、施工性において有利である。 弾性すべり支承 中小地震時に積層ゴムが弾性変形し、大地震時にはすべりを生じ、周期特性を長くすることにより地震力を低減する。 摩擦による減衰能力がある。 29ページ目 テラスの構造 中庭に面した2 階レベルのテラスは、本庁舎から持ち出した架構で支持する構造とします。 1 階床下に免震装置(すべり支承)を設け、免震側に計画します。 テラスの構造イメージ図 区民会館 建物概要 建物規模 地上3 階(構造上は4階として検討) ホール部分は耐震改修をおこない、第三者機関による耐震改修評定を取得します。 構造種別 ホール部分:鉄筋コンクリート造 楽屋部分:鉄筋コンクリート造 構造形式: ホール部分:耐震壁付きラーメン構造 楽屋部分:耐震壁付きラーメン構造 基礎形式 ホール部分:直接基礎 楽屋部分:杭基礎 構造計画概要 区民会館は区民会館ホール部分を保存(耐震改修)、楽屋部分を改築し、「官庁施設の総合耐震・対津波計画基準」(国土交通省)による構造体の耐震安全性の分類T類(Is値0.90)相当の耐震性能を確保します。 区民会館ホールは、整備後もこれまでと同様に、多様な区民の活動を受け入れる多目的ホールとして利用するため、ホール機能にも配慮したうえで耐震補強を行います。また、区民に長らく親しまれてきた特徴的な折板構造の外観イメージを継承し、補強部位はできるだけ建物内部側とします。 耐震改修手法 ホール機能にも配慮した補強方法として、以下の手法により、既存建物の耐震性能向上を図ります。 既存の鉄筋コンクリート柱及び壁の厚さを増す補強 既存の鉄筋コンクリート壁の開口部を塞ぐ補強 柱及び壁の補強による建物荷重の増加に伴う基礎の補強 隣接建物との間に地震時の建物変位に対して安全な離隔距離を確保する改修 躯体の長寿命化 ひび割れ等躯体の補修、コンクリート打放し部の適正な保護材の塗布などにより、保存する躯体性能の確保、および外観の美化を行います。 金属屋根は防水性能向上のため改修し、コンクリート躯体を保護します。