令和元年5月30日 庁舎整備担当部 世田谷区本庁舎等整備に係る施工者選定手法等検討委員会の設置について 1 主旨 本庁舎等整備は、限られた敷地条件下で、工事を数工期に分割し、本庁舎機能を工事 期間中も継続させ、長期にわたり安全を確保しつつ、円滑に工事を進めなければならな い。よって、施工者には高度な工事管理と施工技術が求められることから、専門的知見 を有する学識経験者等から構成される施工者選定手法等検討委員会(以下「検討委員会」 という。)を設置し、最適な施工者を選定するための建設工事の発注方法や選定手法を検 討する。 2 検討委員会設置の必要性 (1)施工が長期にわたり、かつ、同一敷地内で解体と建設を繰り返す難易度の高い施工 の中、来庁者、職員及び周辺住民の安全を確保し、騒音、振動、交通制限などの影響 を確実に低減させるとともに、環境配慮、経済性、効率性、工期短縮等を実現する高 度な工事管理と施工技術が求められる。 (2)本庁舎は免震構造を採用しているが、免震建物の建設工事には経験と実績、高い品 質管理能力が必要とされ、本事業のような工期ごとに建物を繋いでいく間も免震性能 を確保し続けるという事例は極めてめずらしく、非常に高い施工技術が求められる。 (3)上記(1)(2)より、施工者を選定するにあたっては、価格競争方式の金額のみに よる評価だけでなく、業務体制や施工技術などの総合的な評価を含めて、本庁舎等整 備における最適な施工者を選定する手法等を検討する必要がある。検討にあたっては、 専門的な知見が必要となることから、学識経験者等から構成される検討委員会を設置 する。 3 検討委員会の検討事項 本庁舎等整備における建設工事の発注方法(各工期や建築・電気・機械工事における 一括発注又は分離発注の区分)や施工者の選定手法(価格競争方式、総合評価方式など) について検討する。 なお、本工事の工期設定やローリング等、施工上の課題について、施工事業者に意見 を聞くことも重要であるため、施工事業者へのサウンディング調査の実施を併せて検討 し、施工者選定手法等検討委員会の参考資料とする。 4 委員構成(案) 委員会は建築契約や建築生産、建築構造等の学識経験者を中心とした以下の5名に加 え、区の発注の考え方との調整を図るため、副区長(庁舎整備担当部担当)、財務部長を 加えた7名で構成する。なお、事務局は庁舎整備担当部で行う。 建築契約・建築積算 浦江 真人 うらえ まさと 東洋大学理工学部建築学科教授 プロジェクトマネジメント 建築生産 遠藤 和義 えんどう かずよし 工学院大学建築学部建築学科教授 建築生産・建築構法 蟹澤 宏剛 かにさわ ひろたけ 芝浦工業大学建築学部建築学科教授 建築生産・構法計画 角田 誠 つのだ まこと 首都大学東京都市環境学部建築学科教授 建築構造 中埜 良昭 なかの よしあき 東京大学生産技術研究所教授 世田谷区副区長 岡田 篤 おかだ あつし 世田谷区財務部長 進藤 達夫 しんどう たつお 5 世田谷区入札参加者等選定委員会との関係について 施工者選定手法等検討委員会で検討した案については、世田谷区入札参加者等選定委 員会において審議する。 6 今後のスケジュール(予定) 令和元年6〜8月 検討委員会開催(3回程度) 基本設計内容確認 世田谷区の入札制度の現状等 他自治体事例について 建設工事の発注方法について 施工者の選定手法について 令和元年9月 特別委員会 (施工者選定手法等検討委員会の検討状況について) 世田谷区入札参加者等選定委員会 (施工者選定手法等の決定) 7 その後の検討 施工者の選定手法を決定した後、手法に応じた体制を整備し、引き続き施工者選定に 向け、具体的な検討を進める。 (参考資料) 主な施工者選定手法の比較 1 価格競争方式 契約(方式) 入札 方式の特徴 価格入札による選定方式 一般的な流れ(イメージ) 参加資格決定→公告→入札→落札者の選定→契約 2 総合評価方式 契約(方式) 入札 方式の特徴 価格入札と技術・施行能力評価を組み合わせた選定方式 一般的な流れ(イメージ) 参加資格・落札者選定基準決定→公告→入札+施工能力技術力等評価→落札者の選定→契約 3 技術提案・交渉方式 契約(方式) 随意契約 方式の特徴 高度な技術など事業者提案による選定方式 一般的な流れ(イメージ)  参加資格・評価項目決定→公告→技術審査→優先交渉権者の決定→価格交渉→施工者選定→契約