地域行政史とアーカイブスの構築 活動報告 古賀 奈穂 (せたがや自治政策研究所主任研究員) [概要] 本研究は、せたがや自治政策研究所3か年計画にあるB-1「地域行政史とアーカイブスの構築」の研究としておこなったものである。 平成3(1991)年に地域行政がスタートしてから約30年が経った。区では、地域行政制度スタート後も地域行政がめざす 「真の住民自治」を達成すべく、時代の変化に応じた新たな課題に対して制度の見直しを図ってきた。 現在は令和4(2022)年9月の「(仮称)世田谷区地域行政推進条例」制定に向け、制度の検討が進められている。 条例制定の検討に伴い、当研究所では令和2(2020)年1月に「地域行政に関する研究」 を報告書としてとりまとめ、 本年度は、過去の地域行政関連資料を整理・電子化し、アーカイブ化する作業を行った。 またこれまで地域行政の歴史にかかわった区職員OBや有識者にインタビューを行い、オーラル・ヒストリーの記録として とりまとめているほか、地域行政のあゆみに関するリーフレットを発行した。 本報告では、まずオーラル・ヒストリーの実施方法と今年度のインタビュー実績について述べる。 次に2021年11月に発行したリーフレット「世田谷区 地域行政のあゆみ」について紹介する。 最後に地域行政関連資料のデジタルデータ化および区の公文書管理の現状について触れたい。 地域行政30年の歴史を紐解くとともに、庁内外において将来に向けて地域行政のあり方を捉えなおす機会となるよう、 引き続き調査研究を進めていく。