若林小学校跡地活用方針 平成27年9月 世田谷区 目次 1 若林小学校の施設概要 2 若林小学校跡地活用方針の策定にかかる検討経過 (1)学校跡地活用の方向性の検討 (2)学校跡地活用方針の策定 3 若林小学校跡地活用 (1)検討の主な視点 (2)活用方針 4 想定されるスケジュール 1 若林小学校の施設概要 (1)施設・敷地の現況    所在地 若林5−38−1    敷地面積 7,350u(国有地 1,251u含む)    施設概要 構造 RC造(昭和40年築)延床面積 5,321u (2)用途地域等による制限    第一種中高層住居専用地域、建ぺい率60%、容積率200%、    45m第二種高度地区、準防火地域 (3)周辺公共施設の状況    配置図 2 若林小学校跡地活用方針の策定にかかる検討経過 (1)学校跡地活用の方向性の検討 若林小学校跡地活用方針(素案)の策定にあたり、跡地活用の方向性について地域の方々から意見等をうかがうワークショップ形式の「若林小学校跡地活用検討ミーティング」を以下のとおり実施した。 @実施状況  第1回若林小学校跡地活用検討ミーティング   日時 平成26年5月28日(水曜日) 19時00分〜21時00分   場所 若林小学校 家庭科室   参加者 67名  第2回若林小学校跡地活用検討ミーティング   日時 平成26年7月23日(水曜日) 19時00分〜21時00分   場所 若林小学校 家庭科室   参加者 60名  第3回若林小学校跡地活用検討ミーティング   日時 平成26年8月27日(水曜日) 19時00分〜21時00分   場所 若林小学校 家庭科室   参加者 57名  第4回若林小学校跡地活用検討ミーティング   日時 平成26年10月2日(木曜日) 19時00分〜21時00分   場所 若林小学校 家庭科室   参加者 62名  第5回若林小学校跡地活用検討ミーティング   日時 平成26年11月11日(火曜日) 19時00分〜21時00分   場所 若林小学校 家庭科室   参加者 51名  第6回若林小学校跡地活用検討ミーティング   日時 平成26年12月3日(水曜日) 19時00分〜20時00分   場所 若林小学校 家庭科室   参加者 58名 Aミーティングで出された主な意見等   《防災機能の充実》    ・避難所としての機能を維持するとともに、防災倉庫、防火水槽、マンホールトイレなど、周辺地域の防災の拠点として防災機能を強化したい。   《屋外広場の機能》    スポーツができる広場     ・子どもから高齢者まで多世代の人や地域の団体がスポーツを楽しめる広場をつくりたい。     ・まとまってとれる四角い形状など、多様な活動に使いやすい形状の広場     ・子どものボール遊びができる広場    自由に使える屋外の広場     ・アートフリマやフリーマーケットなど、学校ではない、この施設ならではの特徴あるイベントや活動ができる広場をつくりたい。     ・乳幼児から高齢者まで、世代を超えて自由にくつろぐことができる広場   《地域住民が関われる緑》     ・地域の運営体制をつくることを前提に、園芸やビオトープなど、地域住民が管理できる緑をつくりたい。   《高齢者に配慮した駐輪場》    ・高齢者の利用も想定した使いやすい駐輪場をつくりたい。   《空調機能があり、軽いスポーツにも活用できる多目的な大空間》    ・新教育センターの大研修室は、ダンス等の軽い運動や音楽、舞踏、コーラスなど、利用可能な時間は地域活動の場として開放できるようにしたい。   《趣味や文化活動、飲食等に使える多目的な空間》    ・新教育センターの研修室やロビー等は、趣味や文化的な活動など、利用可能な時間は地域の多目的な活動の場として開放できる空間としたい。    ・簡単な飲食ができ、ミニデイ等の集会にも活用できる場所    ・地域の音楽活動の練習など、音楽ができる防音機能がある研修室    ・子どもから大人まで自由に学習できる図書コーナー   《多世代の交流スペース》    ・新教育センターの研修室やロビー等は、利用可能な時間は地域の多世代の交流スペースとして開放できるようにしたい。    ・区内の情報にアクセスできる場所、くつろげる場としてのカフェ   《展示ができるスペース》    ・新教育センターのロビー等に地域の歴史や地域活動に関するものを展示するスペースを確保したい。   《地域活動に使えるスペース》    ・避難所運営等の地域住民の自主的活動のための場所を確保したい。    ・地域活動に関連する書類や道具、避難所関係のもの(防災倉庫の鍵等)が置ける場所 (2)学校跡地活用方針の策定 @学校跡地活用方針(素案)作成 「若林小学校跡地活用検討ミーティング」でのまとめを踏まえ、「学校跡地活用方針(素案)」を庁内で検討し、作成した。 A説明会 区で作成した「学校跡地活用方針(素案)」について、若林小学校学区域内及び周辺地域に案内をポスティングするとともに、区のおしらせで周知し、区民説明会を実施した。 日時 平成27年3月11日(水曜日) 19時〜20時30分 会場 若林小学校家庭科室 区民参加者 43名 B 区民意見募集 区のおしらせ、区ホームページ等を活用し、区民意見を募集した。 実施期間 平成27年3月15日(日曜日)〜4月6日(月曜日) 意見提出人数 5人(ホームページ4、はがき1) 意見数総数 12件 3 若林小学校跡地活用 (1)検討の主な視点    跡地活用検討ミーティングでのまとめを踏まえ、区教育委員会の重点事業である新教育センターの整備を基本としながら、若林小学校が地域において果たしてきた子どもが集う場としての役割、防災機能を含む地域コミュニティの拠点としての役割を継続し、子どもから高齢者まで多世代が集う施設機能も併せて整備する。    整備にあたっては、周辺地域における公共施設の状況等を考慮し、公共施設整備方針に基づいて施設の移転による複合化・多機能化(同一の施設を複数の用途で使用する)を図る。    @新たな教育の推進拠点の整備     第2次世田谷区教育ビジョン及び世田谷区新実施計画に示した教育センターの施設機能を拡充し、新たな教育の推進拠点を整備する。    A地域活動を支える機能の併存     地域の自主的な活動を支えるため、防災、まちづくり、文化、スポーツなどの地域活動の場としての開放を検討する。    B移転後の若林小学校との役割分担     旧若林中学校跡地に新たに建設する若林小学校と若林小学校跡地に整備する施設との役割分担を明確にした上で、若林小学校跡地に必要な機能を検討する。    C防災機能(避難所等)の充実     地域の避難所としての機能を維持するとともに、防災設備の整備など、周辺地域の防災拠点としての機能を充実させる。    D周辺環境への配慮     地域活動の場としての開放にあたっては、騒音や防犯、土ぼこり等について周辺環境に配慮する。 (2)活用方針    既存施設を改築し、国有地を返還した上で、教育センター及びその他の教育施設を移転する。    @災害時の避難所としての機能を維持し、地域の防災拠点として、防災倉庫等、防災設備を整備する。    A現在の教育センターが担っている研修・研究や教育情報提供、教育相談、学校支援等の機能に加え、新たに幼児教育センター機能を併設した上で拡充を図り、世田谷区の教育の推進拠点として新教育センターを整備する。    B老朽化している「ほっとスクール城山」を移転、再整備する。    C大研修室は、空調機能を備えたものとし、地域活動の場としての活用を検討する。    D研修室やロビー等は、多世代の人が交流できるスペースとしての活用や地域の展示スペースとしての活用を検討する。    E屋外スペースは、災害時の避難スペースを確保し、地域活動や多世代の憩いの場として使用できる広場的な整備を検討する。    F面積、配置及び緑地、駐輪場などの施設に関する詳細は、基本構想策定時に決定する。検討にあたっては、周辺環境や周辺住民に最大限配慮した施設規模とする。     施設運営方法について、地域が運営に関われるような仕組みを基本構想策定時に検討していく。また、研修室やロビー等、屋外スペースの利用方法等については、今後施設開設までに検討する。    G国有地は返還し、住民の福祉の向上に向けた活用について国に対して働きかける。 4 想定されるスケジュール(予定)   若林小学校校舎:平成30年度末、旧若林中学校跡地に建設する新校舎に移転   新教育センター及びその他教育施設の建設:平成31年度から 《参 考》 学校跡地活用にかかる基本的な考え方(共通) 学校は、児童や生徒に良好な教育環境を提供することを目的とした施設であるとともに、災害時の避難所やスポーツ活動等地域交流の拠点として、地域コミュニティの形成に重要な役割を担っている。 また、戸建やマンション建設等宅地化の進む当区においては、学校の校庭や校舎、体育館等の敷地は、区内では限られた大規模用地である。 このため、その活用にあたっては、貴重な財産の有効活用を図る観点から、公共施設整備方針に基づき、厳しい財政状況を踏まえ、立地条件や周辺公共施設の設置状況、社会状況、将来の人口構成の変化等を考慮し、次に掲げる項目を踏まえて学校跡地活用の方向性を検討する。 (1)既存施設の活用    施設の老朽化や耐震性を考慮したうえで、改修や適切な補修工事等を行うことにより使用が可能なものについては、コスト削減の効果や新たな用途としての機能が十分図れる場合、現在の用途地域は変更せず、既存施設を活用する。 (2)防災機能の確保    区民の安全・安心を守るため、災害時の避難所としての機能(周辺の公共施設や第2順位の避難所等を含め現状の収容人員と同程度)や防災倉庫等地域の防災機能の確保を検討する。 (3)改修・改築に伴う移転先としての活用と施設の複合利用    老朽化により大規模改修・改築等が必要な近隣の公共施設について、移転・統合・再配置を含め、まちづくり支援機能や地域コミュニティの拠点として複合的な活用を検討する。 (4)仮設校舎としての活用    同じ学校施設として活用することが有効であるため、近隣の小・中学校の大規模改修・改築時における仮設校舎としての活用を検討する。 (5)自然エネルギー等の活用    太陽光発電等自然エネルギーの活用やLEDなど省エネ設備の導入により、環境に配慮した施設整備を検討する。 (6)資産としての活用    跡地活用にかかる財政負担や土地・建物にかかる維持管理経費の負担軽減を図るため、敷地の売却や貸付も検討する。 (7)施設の維持管理    施設整備後にかかる維持管理・修繕等、後年度にかかる負担も踏まえ検討する。 (8)暫定利用の検討    施設を利用しない期間が長期にわたると施設の劣化が進むため、本格的な活用を行うまでに期間がある場合については、暫定的な利用も検討する。 [第一種中高層住居専用地域における建物用途制限](抜粋) ○:用途上可能 ×:不可能 【分類】居住【用途】住宅、共同住宅、寄宿舎、下宿【可否】○ 【分類】居住【用途】兼用住宅のうち店舗事務所等の一部が一定規模以下のもの【可否】○ 【分類】文教【用途】幼稚園、小学校、中学校、高等学校【可否】○ 【分類】文教【用途】図書館等【可否】○ 【分類】文教【用途】大学、高等専門学校、専修学校等【可否】○ 【分類】宗教【用途】神社、寺院、教会等【可否】○ 【分類】医療福祉【用途】老人ホーム、身体障害者福祉ホーム等【可否】○ 【分類】医療福祉【用途】保育所等、公衆浴場、診療所【可否】○  【分類】医療福祉【用途】老人福祉センター、児童厚生施設等【可否】○  【分類】医療福祉【用途】病院【可否】○  【分類】レジャー施設【用途】ボウリング場、スケート場、水泳場、ゴルフ・バッティング練習場等【可否】× 【分類】商業【用途】床面積の合計が150u以内の一定の店舗、飲食店等【可否】○ 【分類】商業【用途】床面積の合計が150uを超え、500u以内の店舗、飲食店等【可否】○  【分類】商業【用途】2階以下かつ床面積の合計が300u以下の自動車車庫【可否】○  【分類】商業【用途】上記以外の商業施設【可否】×  【分類】工場【用途】兼用住宅で、作業場の床面積50u以内の自家販売のための食品製造業を営むパン屋、米屋等【可否】○  【分類】工場【用途】作業場の床面積50u以内の自家販売のための食品製造業を営むパン屋、米屋等【可否】○ 【分類】工場【用途】上記以外の工場【可否】×  【分類】その他【用途】巡査派出所、公衆電話、一定規模以下の郵便業務、電話局【可否】○  【分類】その他【用途】自動車教習所、床面積の合計が15uを超える畜舎【可否】×