この計画概要版には、より多くの方に情報提供をするため、ページの表面に音声コードをつけています。活字文章読み上げ装置を使って、内容を音声で聞くことができます。 世田谷区第3期文化・芸術振興計画(調整計画)【概要版】 令和4年度から令和5年度までの2年間の計画です 表面 【第1章計画の策定にあたって】 ◆計画の趣旨・位置づけ 〇世田谷区の文化・芸術施策を推進する「世田谷区第3期文化・芸術振興計画」(以下、「第3期計画」という。)が令和3年度に最終年度を迎えることから、令和4年度から令和5年度を計画期間とする「世田谷区第3期文化・芸術振興計画(調整計画)」を策定します。新たな計画は、第3期計画を継承しつつ、コロナ禍により大きく変化する社会情勢や、これまでの計画の推進から見えた課題等に基づき、施策の方向、具体的取組みを一部見直し、区の文化・芸術振興施策の方向性を定めるものです。計画期間であるこれからの2年間は、コロナ禍を経験し、ニューノーマルの環境下で、区の文化・芸術の再生を図る重要な時期であり、区民、アーティスト、文化・芸術団体、民間の文化・芸術施設など、文化・芸術にかかわるあらゆる人々と連携・協力し、この困難を乗り越え、世田谷の文化・芸術振興の推進に取り組んでいきます。 〇本計画は、「文化芸術基本法」及び「世田谷区文化及び芸術の振興に関する条例」に基づき、文化・芸術施策を推進する計画です。また、区の上位計画である「世田谷区基本構想」「世田谷区基本計画」や区の関連計画などと連携・整合性を図っていきます。 計画期間の図を掲載しています 【第2章文化・芸術を取り巻く状況】 ◆国・東京都の動向 ◆世田谷区の文化・芸術の特色と歩み ○区内では、区立文化施設や民間文化施設などの多様で豊富な文化資源を核として、様々な文化・芸術活動が活発に行われています。 ○世田谷区の全区的集会機能をもつ世田谷区民会館の機能向上を図り、多様な文化・芸術活動拠点施設とするための再整備が行われています。 ◆新型コロナウイルス感染症の影響 ○緊急事態宣言が発出され、アーティストや文化施設の活動が制限されました。一方でコロナ禍によるデジタル化の急速な進展により、さまざま事業展開が広がりました。 ◆第3期計画の取組み状況 ○第3期計画で目指すべき姿「心潤う、文化・芸術のまち 世田谷」の実現に向けて、5つの施策目標に基づき推進してきました。 ◆第3期計画の推進から見えた課題 ○第3期調整計画の策定に向け、検討委員会で意見交換を行い、課題を以下のように整理しました。 @区民ニーズや社会経済情勢等を踏まえた広報や事業実施 A文化・芸術の次世代への継承 B文化・芸術活動に取り組む団体等の支援 C年齢、国籍、障害の有無等にかかわらず、誰もが参加、体験できる機会の充実 D身近に感じられる文化・芸術の推進 Eまちのにぎわい・魅力づくりへの貢献 【第3章計画の基本的考え方】 ◆基本理念 (1)文化及び芸術に関する活動における自主性及び創造性は、尊重されなければならない。 (2)文化及び芸術を鑑賞し、その活動に参加し、及び創造することのできる環境の整備が図られなければならない。 (3)文化及び芸術の振興に当たっては、区、区民、民間団体、他の自治体等の相互の連携が図られなければならない。 ◆将来像・第3期調整計画策定にあたっての視点 将来像「心潤う、文化・芸術のまち 世田谷 〜文化・芸術に親しみ、魅力を発信する」の実現に向け、4つの視点から世田谷の文化・芸術の振興を推進します。 【第4章文化・芸術施策の展開】 ◆施策目標 ○第3期計画の成果や評価を踏まえたうえで、第3期計画で推進してきた5つの施策目標を継承します。 施策目標推進の体系図を掲載しています。 ◆施策の方向と具体的な取組み ○第3期計画の推進から見えてきた課題や社会状況等を踏まえ、5つの施策目標を推進する施策の方向と取組みの内容を定めます。 【第5章計画推進の方策】 ◆成果指標と目指す目標 ○第3期調整計画の将来像の実現に向け、引き続き第3期計画策定時に設けた成果指標により評価を行い、それぞれの目標を設定します。目指す目標の設定年度は、第3期調整計画の最終年度である令和5年度末とします。 ◆連携強化 ○本計画を着実に推進するため、庁内関連部署、(公財)せたがや文化財団との連携を強化するとともに、区民や地域の文化・芸術団体、アーティスト、民間文化・芸術施設、商店街、NPO、民間文化・芸術施設、大学等の教育・研究機関等、多様な主体との連携を図り、区の文化・芸術施策の充実に取り組みます。 ◆アフターコロナを見据えた事業のあり方 ○新型コロナウイルス感染症に伴う文化・芸術活動の制限下においては、無観客の公演や映像配信等、これまでにない様々な取組みが行われ、施設に出かけることが難しい方や文化・芸術に触れる機会のなかった層にも鑑賞や参加の幅を広げることにつながりました。これまでの取組み事業の充実とともに、こうした新たな取組み事業を継続して行い、より多くの区民が文化・芸術の魅力を知り、触れることができる機会の創出に取り組みます。 ○新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けるアーティスト等の支援においては、令和2年度に、「せたがや元気出せArtsプログラム」を、令和3年度には、「せたがや元気出せArtsプログラム2021」を実施しましたが、今後も様々な状況を見極めながら方策を検討し、支援の継続に取り組みます。 ◆計画の進捗管理 ○本計画に基づく施策の進捗は、毎年度、事業ごとに『計画に基づき(Plan)、実行し(Do)、評価し(Check)、改善する(Action)』サイクルを用いて進捗管理を行い、必要に応じて計画の見直しを行います。計画期間中、今般の新型コロナウイルス感染症拡大など、文化・芸術を取り巻く環境に大きな変化が生じた場合等においては、その影響や区民ニーズを的確に捉え、状況を判断し、迅速かつ柔軟に施策事業の見直し等を行います。 世田谷区第3期文化・芸術振興計画(調整計画)【概要版】「令和4年度〜令和5年度」 令和4年3月発行 編集・発行 世田谷区 生活文化政策部 文化・芸術振興課 〒156-0043 東京都世田谷区松原6-3-5 梅丘分庁舎3F 電話03-6304-3427 FAX03-6304-3710 裏面 将来像 心潤う、文化・芸術のまち 世田谷 〜文化・芸術に親しみ、魅力を発信する 計画の視点 T 身近に感じられる文化・芸術の推進 多彩で豊富な文化資源など、世田谷の文化・芸術を区民の誰もが知り、身近に感じ、誇りに思えるような取組み及び区内外へ情報の発信 U 文化・芸術で次の時代を担う人材の育成 若手をはじめ、新進の文化・芸術家の多様な芸術活動の支援や、文化・芸術を通して子どもの創造性・多様な価値観を育むための機会の提供 V 誰もが参画・協働できる文化・芸術環境の整備 高齢者や障害者、外国人などとの文化・芸術を通した交流やコミュニティへの参加の促進、区と大学、民間施設・団体等との連携の推進 W 地域の文化資源や伝統文化の保存・継承 歴史的建造物などの歴史的資産を含めた風景等の文化的環境を活かしたまちづくりや文化的環境及び伝統文化の保存・継承を通した文化の創造の取組みの推進 施策目標・施策の方向・取組み内容 施策目標1 世田谷の文化・芸術の魅力を発信する 世田谷区内では、公立文化施設や民間文化施設等において、様々な文化・芸術活動が展開されています。また、各地域・地区では、文化財や伝統文化等の文化的資源を生かした活動や文化・芸術に関するイベントなど、多様な活動が活発に行われています。このような世田谷の文化・芸術の魅力を区内外に伝えるため、デジタル技術を活用した発信を強化するとともに、紙媒体での発信に継続して取り組む等、多様な手法を用いた情報発信を推進します。 施策の方向・取組み内容 (1)世田谷の文化・芸術情報の収集・発信 ○世代や目的、新しい生活様式に対応したICT等の活用による情報発信を推進します。 ・ホームページ、SNS、動画配信サイトや、「世田谷デジタルミュージアム」等を活用した情報発信の充実 (2)世田谷の文化・芸術の魅力を高め、広める取組み ○文化・芸術の力やせたがやらしい文化を広める取組みを推進します。 施策目標2 区民の誰もが文化・芸術に親しむ 区内では、区民の文化・芸術活動団体や芸術家、文化施設等が世田谷を拠点に活動を活発に行っています。また、次代を担う若手芸術家も世田谷を拠点に活動しています。区民や文化施設、次代を担う芸術家等の文化・芸術活動を支えていくことは、世田谷の文化・芸術の魅力を高め、広めることにつながります。 今般の新型コロナウイルス感染症拡大により、様々な分野の文化・芸術活動が甚大な影響を受けました。私たちの心に潤いを与えてくれる魅力ある世田谷の文化・芸術が途絶えることのないよう、活動の継続を支援する仕組みづくりや取組みを推進します。 施策の方向・取組み内容 (1)誰もが、文化・芸術を身近に鑑賞・体験ができる機会の充実 ○年齢、国籍、障害の有無、また、経済的状況にかかわらず、身近なところで文化・芸術に触れ、親しむことができる機会の充実に取り組みます。 ○音楽・演劇など多様な文化・芸術活動の拠点となる区施設の整備を行います。 施策目標3 個人や団体の文化・芸術活動を支える 区内では、区民の文化・芸術活動団体や芸術家、文化施設等が世田谷を拠点に活動を活発に行っています。また、次代を担う若手芸術家も世田谷を拠点に活動しています。区民や文化施設、次代を担う芸術家等の文化・芸術活動を支えていくことは、世田谷の文化・芸術の魅力を高め、広めることにつながります。今般の新型コロナウイルス感染症拡大により、様々な分野の文化・芸術活動が甚大な影響を受けました。私たちの心に潤いを与えてくれる魅力ある世田谷の文化・芸術が途絶えることのないよう、活動の継続を支援する仕組みづくりや取組みを推進します。 施策の方向・取組み例 (1)区民、団体の文化・芸術活動や文化施設等の支援 ○誰もが、文化・芸術活動をできる機会や支援の充実に取り組みます。 ・新型コロナウイルス感染症拡大により大きな影響を受けた、区民や団体、文化施設等の活動継続を支援する取組みの実施 (2)次代を担う人材の発掘・育成・支援 ○次代の文化・芸術活動を担う人材の発掘、育成、交流・活動支援を行います。 施策目標4 次代の文化・芸術を担う人材を育む 子どもの頃から文化・芸術に触れ、体験することは、感性や想像力を育み、これからの社会を生き抜く力の基礎を身に付けることにつながると期待されます。絵本を通じて物語の世界を楽しむことや自然環境とのふれあい、美術館などで本物の事象に触れることも興味・関心を広げるきっかけと なり、この積み重ねが豊かな感受性を育みます。次代を担う子どもたちを育むため、全ての子どもや青少年が文化・芸術に触れ、親しむことができる環境づくりと機会の充実に取り組みます。 施策の方向・取組み例 (1)次代を担う、子ども・若者の創造性を育む取組みの推進 〇年齢、国籍、障害の有無、また、経済的状況にかかわらず、区民の誰もが文化・芸術に触れ、鑑賞・体験、参加し、親しむことができる環境を整えます。 ○音楽・演劇など多様な文化・芸術活動の拠点となる区施設の整備を行います。 施策目標5 文化資源を次代へ継承し、文化・芸術の力を活かし・つなぐ 世田谷には、地域に根ざし、受け継がれてきた歴史や文化財、史跡、建造物などとともに、人々の暮らしの中で育まれてきた伝統文化や風景が数多くあります。今後も、こうした世田谷の豊かな文化資源を保存・継承・活用する取組みを進めていきます。また、世田谷の豊かな文化資源を活かした国際交流や交流事業等を実施するとともに、様々な支援を通じた多文化共生の推進に取り組みます。 施策の方向・取組み例 (1)区や区民の多様な文化資源やせたがやらしさを活かした取組みの推進 ○文化資源などを活用したまちづくり、観光事業の取組みを推進します。 ○文化資源の保存と継承を行う取組みを推進します。 (2)多文化共生と国際施策の推進 ○外国人への支援や交流事業等を推進します。 ・せたがや文化財団国際事業部との連携による、国際交流事業や、文化・習慣等に対する相互理解講座等を通した、多文化共生の取り組みの推進