タウンミーティング 意見交換概要(発言順に掲載) 世田谷地域 発言者10人 1意見・提案  災害に強いまちにするには、4m道路の整備、道路の中心線から2mセットバックが守られるようにするべきだ。区が4m道路の中心線に鋲を打ったら、そこから2mに進入したところに塀をつくらせない、花壇をつくらせないなど、高らかに区の目標として打ち出して指導したらどうか。現状では、消防自動車も入れない。以前から言っているが、区の説明は区議会の答弁のように検討します、取り組みますと言うだけである。いつまでたっても4m道路はできない。 1回答  第3庁舎横に、災害用に72時間発電し続ける500キロワットのガスタービン式の発電機を作り、5万人分の飲料水を確保できる深井戸を掘った。第3庁舎は区役所の中では一番耐震性がよいため、災害対策本部機能も移した。  区の道路整備率はなかなか50%を超えないが、木造密集地域の太子堂、三宿を通っている三太通りは、7割程度道路としてできあがっている。現実には建替えに合せたり、地区のまちづくり計画をつくるなり、地道に積み重ねていくしかない。一緒に知恵を出し合いながら、一つ一つ解決していきたい。 2意見・提案  タウンミーティングに若い人が集まらないのは、世田谷区の電子化の取組みに魅力がないからだ。プレゼン方法もまったく魅力がない。区内で無線のLAN、WANを整備し、誰もがパソコンを使えれば、災害時などの緊急事態に情報がすぐに伝わるようになり、お互いに連絡をとって解決できるようになる。  学校で子どもにメールの使い方、携帯電話の使い方を教え、誰もが安全にITを使えるようにするべきだ。 2回答  少子高齢化が進み、役所の仕事は増え、職員は増やせない中で、区民との協働が重要になる。ネットワーク技術を使って区民の力を活かすことが重要であると認識している。お叱りとご提案ということで受け止める。  区内の公共施設に3年かけてWiFi環境を整備していく予定である。  スウェーデンなどでは、教育分野でのIT活用が進んでいると感じている。教育の面でもITというものをもっと使いこなしていきながら学習効率を高めていくようなことも始めようとしている。 3意見・提案 基本構想はすばらしいものができた。地域に開かれた、みんなのための町会ということでがんばっているが、集会所が少なくて苦労している。地域の参加は人間関係づくりが一番であり、常に話し合いができる地域の場所がほしい。  基本構想、基本計画で謳っていることが区民全員参加のまちづくりならば、基本となるのはやはり自治会である。高齢者の安否確認の役割を果たしていきたいので、情報がほしい。 3回答 集会施設を新たに整備することは難しいが、空き家を活用したり、地域の中で区民が集まれるコミュニティスペースをつくっていきたい。  地域活動の場所はいろいろなものがある。チャンスをうかがいながら、一緒に確保に向けて努力していく。  現在は、75歳以上の高齢者の名簿をつくり、民生委員にまわっていただいているが、65歳から74歳が手薄になっている。区民と協力して進めていきたい。 4意見・提案  人口推計を踏まえると、待機児童対策でつくった保育園は、いずれ高齢者向けの施設に転用できるようにしておくべきだ。 4回答  保育園をつくる際には、高齢者施設に転用できるように最初からそのような骨組みで作り、用途が変わったときには間仕切りを変えて転用できるようにしていくことも検討している。 5意見・提案  基本計画はわかりづらい。構成が難しい。  基本構想では、参加と包摂という言葉があったが、参加する場がない。障害者をはじめ、既存の地域活動を知らない、参加したことがない人にとっては参加の手段がないと感じる。参加には、自分の問題意識を明確にするための学習が必要である。生涯学習を基本計画で取り上げてほしい。  タウンミーティングなどのやり方は、こちらが質問してそれに対して答えたら終わりで、一方通行の印象だ。やり方を工夫すべきではないか。  障害者や高齢者など、誰もが自由に歩いて暮らせるまちにしてほしい。 5回答  基本計画の説明が具体的な施策ではなく、概念や構成に寄り過ぎていたかもしれない。もっと工夫をしなければいけないと思うし、まずわかっていただくことでしか議論が始まらないと思っている。本当に努力させていただきたい。  区には生涯学習の場として市民大学、生涯大学があるが、今後も地域や社会のことについて学ぶ場や機会を広げていく。  何回かやりとりを繰り返すという趣旨のご提案と思う。参加者全員に発言をしていただくことを優先すると発言時間は減ってしまう。代表の方からお話をいただくなど、いろいろな方法があるので、どのような方法がよいのか検討する。 6意見・提案  教育センター、中央図書館を改革するべきだ。図書館を知の交流拠点として活用している事例がいろいろと新聞に出ている。教育センターは根本的に見直す必要がある。  今の時点では基本計画の表現が抽象的なのはやむをえないが、いずれ具体的になると理解してよいか。 6回答  コミュニティ拠点など多面的な機能や情報発信拠点として、基本計画の中で重点的に取り組むことを検討している。図書館の機能をどのように時代に合せて転換していくのかということは大事な指摘である。  教員の大幅な世代交代があり研修の必要が高まっている。こうした点も踏まえて教育センターのあり方を検討する。図書館への区民ニーズの変化を捉えて、新たな図書館ビジョンを整理し取組みを進める。 7意見・提案  防災訓練、避難所の運営マニュアル作成、災害時要援護者対応などが行われているが、日頃から地域のコミュニティ活動がいろいろな形で行われていないと、実際に災害が起こった時にはなかなか対応できるものではない。コミュニティ活動をどのように促進していくのかということが重要である。 7回答  延々と災害対策だけで集まり続けることは難しい。楽しいこと、わくわくすること、子育て世代や子ども達が集まる行事やイベントも必要だろう。また、地域の中で一緒に食事をする関係を築いていくことも、昔は福祉と言わなかったと思うが現代では必要となっている。地域で集まれる場所を工夫していきたい。基本構想・基本計画を縦に貫いているのは、地域のコミュニティというテーマだ。地域行政の見直しも、出張所・まちづくりセンターに防災や福祉の機能を持たせようと議論している。 8意見・提案  基本計画に対するチェックの部分をどのように体系づけているのか。誰が行い、それをどのように区民に知らせていくのか明確にするべきだ。  タウンミーティングに若い人の参加が少ないが、どのようなアプローチをして参加を促したのか。本当の担い手もしくは恩恵をこうむっていくかもしれない団塊世代と団塊の世代ジュニアの間の人たちが、趣旨を十分理解することが参加につながるのではないか。 8回答  基本構想審議会では、作るときだけ区民が関わることができるというのでは駄目だという意見があった。基本構想や基本計画の達成状況をチェックするしくみをきちんとつくっていきたい。  区のおしらせやホームページで案内したが、若い人には伝わりにくいのかもしれない。昨年度行った無作為抽出のワークショップでは、若い人の姿も見られ、世代を超えた議論をしていたのが印象的である。こうした事例も踏まえて工夫していきたい。  子育てなどのテーマで行う場合、保育や子育てに悩む、当事者の子育て世代の方が多く集まる。今回は、区政全体のトータルなテーマのため、区のおしらせなどを中心に告知したため、若い世代に届かなかった。新しい工夫を考えていく。 9意見・提案  まちづくりセンターの職員は多忙なため、以前の出張所のときのように職員を増やしたらよいのではないか。  学校の副校長が多忙なため、副校長の下に事務官のような人を置いたら教育に専念できるのではないか。  玉川地域では公園も多く、近隣に馬事公苑もあるのに、上用賀の衆議院速記者養成所跡地を公園にしてしまってはもったいない。保育園や高齢者施設にするべきだ。 9回答  防災・福祉の身近な拠点として強化するということで人員を見直していく。  基本計画の策定とあわせ、校務負担などの軽減、具体には給食費を区で代行して取れないかなど、学校現場を考えて検討していく。  近隣の馬事公苑も含めた広域防災拠点としての整備が優先された。  区の人口を踏まえると、公園などの防災拠点のまだ少ない。世田谷区には国家公務員住宅が多くまだ転用されるので、確保して需要に応えられるとよいと考えている。 10意見・提案  タウンミーティングの説明資料が不十分である。他のセミナーのようにわかりやすい資料にしてほしい。資料を事前に配布していれば、読む時間はある。 10回答  ポイントを絞って説明したため、結果として基本計画全体の説明がうまく伝わらず反省している。今後は、ご議論いただきたいことやポイントを中心に簡潔に説明できるよう改善する。 砧地域 発言者11人 1意見・提案  在宅で仕事をしている者は、保育園入園の順位が下がってしまう。「職住近接のまち」という理念と矛盾しているように思う。改善を求めたい。 1回答  保育の量と質の確保に努めており、待機児問題は待機児の定義を変えて小手先の数字のつじつまを合わせるようなことはしない。待機児解消に向けて施設整備を進める。保育入園指数についても可視化していきたい。 2意見・提案  住民の課題は大きく2つ。数値で把握できる課題(就労率悪い、保育待機児)と、隠れてしまって数値で把握しづらい課題(いじめ問題など)。数値でなかなか把握しづらい取組みの一つの例として、コミュニティづくりがある。自治会では災害対策の取り組みを進めているが、周知できているのは5%。安否確認標識を1万世帯に配るなど、つながり作りに取り組んでいる。区としては「区民は主体的に公にかかわり、地域とのつながりを更に深める」という基本構想で示されたことを、どのように確認していくのか。  将来的にはコミュニティ活動が活発になれば、いじめの問題や隣近所で要介護者を助けるなど、表に出ない数値の問題も解決できるようになればよい。  自治会員ではない人にも呼びかけ、みんなの参加率をどのようにあげていくか、区民をどう巻き込んでいくのかが大事だ。成城自治会では加入世帯は半分だが、災害対策は全世帯のためにやっている。そうやって加入の意義を高め、加入者を増やしている。条例で決めたから、ではなく、このような具体的な取組みが重要ではないか。 2回答  隠れてしまう問題の例としていじめを挙げられていたが、少しでも把握するために「せたホッと」を開設した。地域のコミュニティについては、出張所・まちづくりセンターなど地域行政制度の体制強化を進め、地域でどのような課題があるのかを把握したり、つながりづくりが進められるようにしていく。安否確認標識の配布は素晴らしい取組みで敬意を表する。  成城自治会の活動には本当に頭が下がる思いである。成城自治会の防災、災害対策への取組みは一つのやり方で、参加を促す取組みは町会・自治会によってそれぞれでいいのだと思う。それぞれの取組みを情報提供させていただき共有していきたい。 3意見・提案  恵泉女学園脇道路は、途中で途切れたまま46年が経過している。安全安心のまちづくりの観点から道路整備を区としてどのように取り組むのか。 3回答  今後とも地権者に理解を求めていく。基本計画でも「災害に強いまちづくり」を分野のトップに掲げている、木密地域の不燃化、延焼防止などに力を入れていきたい。  なるべく早期に開通するように、丁寧にご理解いただけるよう進めている。 4意見・提案  参加・協働・ネットワークとマッチングについては基本構想に具体的な取組みがふれられているが、そのミスマッチが課題だというのはそのとおり。なのに、マッチングについては何も書いていない。何をするのか。マッチング不足は誰がいつチェックを行うのか。  持続可能な自治体経営 1簡素な組織、2地域行政の強化、3職員の育成、それぞれバラバラに行っては意味がない。本庁と支所、人材を適正配置し、権限委譲する。縦割りの配置を横断的に。区長はどう考えているのか。 4回答  一つの事象に対する解決は単独の所管で取り組む時代ではなくなっている。では役所だけでいいのかというとそれだけではなく、区民や事業者の参加、そして協働が必要である。またそれが地域点在しているようならネットワーク化も必要。これらがバラバラではまただめで、どうつないでいくかという意味でマッチングが必要である。マッチングを検証する方法を指標化するのは更に難しく、今後どのような指標によってマッチングに成否を示せるか、考えていきたい。  コスト削減という観点で乱暴に考えれば本庁だけでいいという考え方もあるが、私はその立場には立たない。人口を考えても出張所、まちづくりセンター単位での行政が必要であり、そのために人員強化を行う。権限強化の手始めに、支所に各200万円の支所判断で使える予算をつけスタートしている。 5意見・提案  砧地域の人口増加については、以前から言い続けている。みどり33を何とかしたい。人口増加を施策に結びつけていただきたい。屋上緑化が増えているが、30%の緑化のうち、20%は地上で10%は屋上。せめて地上部分25%にして、地面に緑が増えるようにしてほしい。屋上緑化は10年先は担保されないのではないか。 5回答  屋上緑化分を加算することは法で許容されているが、できるだけ地上部でみどりを確保するよう指導していきたい。人口増の状況と、基本構想で謳われた理念を踏まえ、改定都市整備方針においては中高層建築の規制強化を取り組む方針である。 6意見・提案  外環道の建設を危惧している。大深度50mの地下を掘ると国分寺崖線の自然が破壊されてしまうのではないか。東名高速道路と交わるところでは、排気塔ができると聞いており、汚染物質が心配である。  子どものための健全な文化活動として、「NPO法人こども劇場せたがや」が馬事公苑でわくわくシアターを開催している。1万人くらいの親子が参加している。小さな子どもが携帯電話を触って遊んでいる昨今、子どもを文化的に育てるために、取組みを応援してほしい。 6回答  みどりを守るためのルールの見直しも必要と考える。外環道の長距離に及ぶ大深度工事は、わが国でもあまり経験がないと聞いている。国に対して環境の配慮や影響の説明を今後も求めていく。排気塔からの汚染物質についても30mという高さで拡散するという不安の声も出ているということで、同様にする。  わくわくシアターの取組みは評価している。子どもが演劇にふれる機会は重要であり、今後とも応援していく。 7意見・提案  世田谷区は道路が狭い。私のまわりでは東西方向は世田谷通りくらいで、周辺は一方通行の道路が多い。地域計画に田園都市、学園都市と書いてあるが、田園都市といったら、横浜市の青葉台のような広い道路が走るまちのことで、一方で臨海部では未来都市を思わせるものがつくられている。世田谷区はどのような道路をつくる計画なのか。  町会の事務所として昔の一軒家を会議場所として使っているがコピー機もなく不便である。区民が自立的に自治に参加するにあたり、施設援助は受けられるのか。  若い人、10代後半の生きづらさを抱えている人に焦点を当てるのは非常にいいことである。区だけの問題ではないかもしれないが、具体的にどうするのか。 7回答  道路については、特に南北、環七、環八を除いて非常に弱い。人が歩いて楽しいまちづくりとして、幅員を広げて通していくことと、歩車分離を図ることを両立しながら進めていく。  町会によっては事務所運営や使用でご苦労されているのは認識している。区全体の中で情報交換と情報共有をして支援を検討していきたい。  若者支援担当課を設置し、一つは就活などで疲れた、あるいは就職後厳しい職場環境で心折れてしまった生きづらさを抱える若者の支援、もう一つは中高生の居場所づくり、この二つに取り組んでいる。6月に千歳烏山駅前にモデル事業として開設した「オルパ」では、中高生の居場所を若者自身が運営するという実験をしているが、大変うまく行っている。せめて5支所に一箇所ずつ、このような居場所を作れないかと考えている。 8意見・提案  砧地域は若年層の割合が他の地域より高い。10年後は幼児が若者になっている。基本計画(素案)に、総合的な若者支援拠点の整備が書かれているが、砧地域の特徴として、砧地域に青少年の拠点がきちんとあるべきという意識を持っている、と地域計画にもう一歩踏み込んだ表現を書いてほしい。  スポーツ推進委員を務めているが、教育委員会がスポーツ推進の所管ではないため、校長、副校長ら学校側と意思疎通しづらいところがある。総合型地域スポーツクラブの運営や新規創設のためにも、もう少し何とかならないか。 8回答  青少年施策について踏み込んだ表現を記すことについては、重要な意見として受け止め、パブリックコメントや支所でのタウンミーティングでの意見とあわせ、地域計画の案を形にしていきたい。  教育委員会と区長部局とどちらにスポーツの担当を置くかは、教育現場以外でも施設の複合化などで拠点を増やすことを考えると、区長部局のほうがいいのではと判断している。ただ、教育委員会との連携は適切に進めていかなければならない。 9意見・提案  ミニコミ紙を作成したり様々な地域活動をしているが、地区ビジョンや基本構想が話題になることが少ない。もっと知ってもらえるようにやっていきたいが、区側も努力すべきではないか。  船橋地区の人口は、前回の推計では減っていくとのことだったが、今では人口が増えている。そのような中で、船橋中と希望中が統廃合となった。人口推計が途中で変わったときには10年の計画でも柔軟な対応をすべきではないか。 9回答  区民意識調査でも8割の方が「今、この調査で基本構想について知った」と回答しており、非常に残念。8割が知っているというのを目指して、思い切った宣伝と周知を行っていきたい。  人口推計は残念ながら、外れることもある。前提条件もだが、地価にも連動して人口動態が変わる。住民参加にも関連するが、社会情勢が大きく変わったら構想自体を変えていくために、チェックをかける仕組みを基本計画に書いていく。 10意見・提案  タウンミーティングの時間が短い。  九つのビジョンは他の自治体でもそのまま当てはまってしまうあたり前の内容である。財政状況や人口動態を踏まえたうえで、20年後に世田谷区が何を目指しているのかが見えない。財政が厳しいなら区民が参加して包摂しましょうということであるが、区民参加のシステムをどういう形でやっていくか具体性が全く見えない。  「区民は主体的に公にかかわり」ということはおかしい。主権在民に反する。区(執行機関)が区民に何をするのか、ということが規定されるべきではないか。  「区は自治体としての権限を広げ」とあるが、区民は自治体が権限を持ってもらいたいわけではない。区に権限を持たせるのではなく、区民に権限を持たせるべきだ。財政が厳しい状況でのまちづくりができない。  町会・自治会への加入促進をはかる条例案が検討されていると聞いたが、事実であれば基本的人権の問題だ。区民と話し合う前に素案ができていること自体がおかしい。特定の団体への加入を条例で求めることは、憲法違反ではないか。もし加入していなければ、条例の努力規定を守らないような区民は、区政に物申すことができないよ、と他の区民に言われた時に反論できない。区民がどのような団体に参加しようが区政に関われるのが民主主義だろう。 10回答  財政と、高齢者が増えていく、町会をはじめとする地域コミュニティ活動が、何もしなければ活発にできなくなる地域も増えてしまう、という課題を認識している。役所の財政や資産、人材には限りがあるが、情報には限りがない。基本構想、基本計画を貫く考えとしては、地域の中で社会的事業、NPO活動としてやっていける人たちの参加を積極的に求めていくということだ。  「公に参加する」とは、行政に区民が参加することを言っているのではなく、「私(わたくし)」という概念に対する「公(おおやけ)」であって、皆で自分たちの住んでいる地域や社会の問題を解決していきましょう、ということを述べている。  「自治体としての権限をより広げ」という表現は、区民に対する権限を強化するということではなく、国、都に対して権限移譲を求めていく、という自治権の強化のことを言っている。誤解がないように説明していく。  素案がそのまま条例になるという事例は過去には多かったかもしれないが、これで決定というわけではないので、災害対策を軸としたコミュニティ強化、町会・自治会の活性化、NPOなど地域活動、これらをどう整理すべきなのかを議論していかなくてはならないと考えている。 11意見・提案  町会・自治会への加入促進及び地域社会の活性化を進める条例、区民に役割を押し付けるようなものであり、区としてやるものなのか違和感がある。 11回答  条例については議論が必要である。区としてもさまざまなご意見を伺わなければいけないと考えている。 玉川地域 発言者数13 1意見・提案  区政への参加ということがずっと言われている。参加した人が自分たちの意見が少しでも反映できたと思えるようなことが、本来の区民の参加という意味ではないのか。  区は、事業者・区民・区という言葉をよく使うが、事業者ではなく「企業」と置き換えるべき。区民と事業者の目指すものには矛盾がある。区民からの要求、企業からの要求の溝を区に埋めてもらいたい。 1回答  常に合意形成や意見交換を行っている区でありたいと考えている。  企業も事業者であり、例えば介護保険の事業者も事業者、ソーシャルビジネスも事業者と考えている。 2意見・提案  大井町線の開かずの踏切の解消に取り組むべきだ。実現に向けて目黒区と一緒に地下化を推し進めるべきではないか。また、7年後に完成予定の玉川総合支所の改築に合わせ、等々力駅で地下でつながれるようにできないか。 2回答  小田急線は開かずの踏切の解消を終えた。次に京王線が連続立体交差で解消に着手する。大井町線の開かずの踏切についても、目黒区とも共同しながら東京都に対して、今後も解消に向けた働きかけをしていきたい。 3意見・提案  平成6年度の尾山台駅周辺のまちづくりの計画は、この20年で何一つ実現していない。20年計画を立てても無駄である。ならば、目前の重要課題に取り組むべきだ。  等々力駅は支所があり、街の顔なのに、この駅にだけトイレがない。また、空地がある。空地は街を汚す。放置していいのか。 3回答  基本計画は10年計画だが、10年後に向けて来年度から取り組まなくてはならない。実施しながら、区民参加も得て検証し、見直していくことが重要であると考える。 4意見・提案  玉川総合支所庁舎の建て替えについて、どのようなプランがあるのか。これまでの進捗状況はどうなっているのか。 4回答  今年、来年で基本構想の検討を進める。今後、基本設計、実施設計を行い、改築に着手し、平成31年度には新庁舎が利用できるようにしていく予定でいる。詳細はまた皆さんにお知らせしていく。 5意見・提案  住民参加、住民自治を担保する手法として、常時開催され、誰もが参加して意見を述べることができる(仮称)地域協議会を開設することを基本計画に明記すべきである。また、新実施計画に、(仮称)地域協議会の活動推進項目を明確に盛り込むべきである。参加を増やすこと、そのため情報を得られるようにすることが大事である。 5回答  地域行政は、地域のことは地域で決める、という趣旨で始まった。地域行政制度の見直しの中で、住民参加のあり方をどうすべきかが残された課題である。地域行政、基本計画の課題として受け止める。 6意見・提案  区にあれをやれこれをやれでは金がかかる。まず若い人の人口を増やし、税収を増やすことを考えるべきだ。女性目線で子どもにも優しいまちにすれば若い人ももっと転入してくれる。玉川総合支所の建て替えと大井町線の地下化を連動させたり、庁舎にテナントを入れたりなど、株式会社的発想でお金を稼ぐべきだ。 6回答  世田谷区では子どもが増えている。つまり若い世代に選ばれているということだと考えている。子どもや若い世代が住みつづけてくれるように、若者に対する取組みをしっかりやっていく。 7意見・提案  少子高齢化なのに生産年齢人口が維持されるのはなぜか。  東京オリンピックで建ぺい率や容積率が緩和されると聞くが、どうなるのか。  「世田谷市」構想はどうなったのか。  若い人の参加が少ない。もっと気軽に意見交換ができる面白い会にすべきである。 7回答  高齢者が増えて子どもがかなり減る、というのが全国的な傾向であるが、世田谷区では転入や出生により、子どもの数も増えている状況にある。  内閣の経済成長戦略の一環として容積率を緩和するという報道があった。ただ、オリンピックに関連して世田谷区でも緩和される、という動きはない。  かつて特例市構想という取組みだったが、現在は特別区制度改革ということで継続している。  区のおしらせとホームページでの周知では、若い人に情報が届かないためか、参加をしてもらえていない。しかし、無作為抽出のワークショップでは、若い世代も多く参加した。やり方を工夫していきたい。 8意見・提案  基本構想、基本計画では、今世田谷区で起きている重要な課題に触れていない。下北沢駅の地上部の開発、二子玉川の風害、外環道の環境影響などについて、なぜ記されないのか。特に、風害については先日政策経営部へ申し入れをし、検討するという回答があっただけに、残念だ。 8回答  基本構想・基本計画はあらゆる課題を網羅するものではなく、何を骨格として区政を行うかを示すものである。  現在素案の段階で、これから案をつくる。また、実施計画もつくる。その中で重要な課題の位置づけを詰めていくので、もう少し時間をいただきたい。  風害については、専門家も加えた検証を行っているところであり、今後も取り組んでいく。 9意見・提案  どの自治体でも望んでいるようなことばかりで、人とか金の問題を書いていないのはおかしい。基金も取り崩しつづけているような厳しい財政状況で、理想ばかり掲げても実現できると思えない。もっと身近な問題について触れ、これをやるからこれは我慢してくれ、という計画を期待していたが、残念だ。 9回答  基金の取り崩しは一旦止まっているが、今後、公共施設の更新などで取り崩すことになるかもしれない。学校の建替えなどで、仮設校舎を建てずに建替えできるように建設場所を工夫するなどして、経費を抑制したりといった努力を続けている。  人、物、金は非常に重要である。基本計画でも持続可能な自治体経営を基本方針に掲げている。案では、財政計画を示していく。 10意見・提案  基本構想の九つのビジョン「文化・芸術・スポーツの活動をサポート、発信する」という中で、区民が生涯を通じて学びあい交流できる拠点をつくると言っているが、施設利用料を値上げしたのは矛盾ではないのか。  基本構想の九つのビジョンで「区民が区政や公の活動に参加できるようにする」と謳っているが、現在「町会・自治会加入促進条例」が検討されている。町会・自治会はそもそも自主的な取組みなのに行政が強制加入をさせるというふうにしたのはおかしいのではないか。  基本計画の分野別政策の高齢者福祉に関する記述では、総合的な取組みを謳っているが、現実には縦割りが強く、横の連携がない。  子ども・若者施策では、先生が多忙すぎるのが問題だ。 10回答  利用者負担の見直しと、文化・芸術・スポーツ活動の推進は別であり、集会施設には地域偏在などがあり、文化活動やスポーツ活動を進めるためにも、課題を解決していきたい。  町会・自治会への加入を強制するものではない。いろいろな意見があるので、よく検討したい。災害に強いまちをつくっていくために、町会・自治会をはじめ地域の様々な団体、NPOにも活発になっていただき、災害対策ばかりではなくコミュニティの活性化をはかっていきたい。  マンションの高層階に住む高齢者のごみを戸別収集しているが、福祉の部署ではそのことをよく知らないということがあった。実は安否確認の手段となるので、本来は連携を図るべき事例。出張所・まちづくりセンターにこれまでのまちづくり機能に加え、福祉、防災の機能も集中し、横の連携が取れるようにしていく。  学校の先生が多忙な件については、事務が煩雑なためではないかと考えており、教育委員会とも相談していく。 11意見・提案  基本構想、基本計画では格差の問題が取り上げられていない。日本が抱えている最大の問題は格差であり、それをどうするか。  金のかからない都市整備、街づくりをできないか。例えば、高齢になって足が遅くなると、よく道端で立ち話をしたりして過ごしているが、道で誰かと目と目が合えば特に外国人の方とはにっこりする。こういった心がけを区民に浸透できないか。道ですれ違う際に肩が当たらないように半身引くことを肩引きというが、若い人はそういうことも知らなかったりする。  熱中症対策は、クーラーをつければいいというものではない。代替エネルギーを使う、木陰をつくる、地下水を利用するなど自然のエネルギーをつかった対策を考えるべきだ。 11回答  格差問題については、具体的な基本計画、実施計画では触れていきたい。経済的格差によって教育に差が出てはいけない。教育支援が重要ではないかと考えている。  自然エネルギーの活用は区のこれか羅の基本計画の目玉にしていきたい。民間と協力して研究を進めるなどしていきたい。 12意見・提案  町会・自治会の活動は地域、地区によって様々で一様ではない。条例化は、地域、地区ごとの議論を積み上げていってからでも遅くはない。  基本計画の中で、区民一人ひとりが自治の担い手であると書いている。基本構想でも、個人の尊重と挙げている。それならば、町会の加入単位はは個人単位であり、世帯単位の加入とは違うだろうと思う。  区民一人ひとりが自治の担い手であり、個人の尊重と挙げたならば個人単位であり、世帯単位加入の町会とは違うだろう。  玉川地域の地域計画の主要な課題とは何か。 12回答  町会・自治会への加入を強制するものではない。いろいろな意見があるので、よく検討したい。災害に強いまちをつくっていくために、町会・自治会をはじめ地域の様々な団体、NPOにも活発になっていただき、災害対策のみならずコミュニティの活性化をはかっていきたい。  地域計画について記述が十分でないので、今後しっかり書いていきたい。地域福祉や地区防災、すなわち地域力の向上や、住環境の保全、まちのにぎわいといったことが課題と認識している。 13意見・提案  マンションを建設する際には、保育所を設けるという制度を世田谷区が導入すると聞いたが、それはいつからか。  マンションの一室が保育室であると、それをうるさいと感じる住民もいるのではないか。マンションの一室に保育室を作る場合には音や環境についての基準が具体的にあるのか。 13回答  これまで、区の要綱で300戸以上のマンションを建設する際には保育所の設置について協議することとなっていたが、新たに50戸以上のマンションに協議を義務付ける条例を来春施行する。設置の義務付けではないが、協力を求めていく。  保育園の騒音に関する規制は今のところはない。  保育園整備の最大の難関は音の問題である。子どもの名前と顔を知ると、子どもの声のうるささが緩和されるという報告もある。地域の高齢者等と園児との交流を進めていきたい。 烏山地域 発言者15人 1意見・提案  あらゆる世代がいきいきと暮らす烏山、ということであれば、介護サービスを充実してほしい。介護ヘルパーの質が低い。また、事業者も事故報告をしていないのではないか。質の向上に力を入れてほしい。 1回答  障害者福祉サービスは大変重要なテーマだと思う。  福祉人材育成・研修センターをつくって人材の育成もしているが、まだ足りないと認識している。事業者側がヘルパーの質の向上を図ることはもちろんだが、研修に出やすい形もつくっていく。計画には質の向上は書き込んでいく。 事例であがったベッドから車椅子の移動ができないことは検証していく。事故の状況は確認する。 2意見・提案  年金の引き下げは、区民に対して大変な影響がある。引き下げをしないよう国に要求しているが、区長にも態度表明をしてほしい。  けやきネットの通帳変更の際に、団体の利用者名簿を出すように言われたが、組合員は200名を超えるため大変労力である。集会室も充実してほしい。 2回答  年金削減、消費税増税がされる中、最低限人間らしい文化的な生活が保障されている憲法上の土台が実現できるように特別区長会、国に対して発言していく。  区民センター、集会所等の利用にあたっては、けやきネット登録時に申し込みいただいた方の利用に限定している。200名を超える方が利用するのであれば、その方々のお名前を書いていただくようお願いしているが、用紙に200名分書くのは大変なので、名簿を添付していただければとご案内している。 3意見・提案  財政問題について 区は財政が厳しいと言っているが、実際には執行残が100億円を超えており、区の財政事情を理由に区民に押しつけて厳しいことを言っているのではないか。  社会保障の問題について 社会保障プログラム法案の中では、介護保険で要支援1・2の人は対象外にされるし、医療費が2倍になる人もたくさんいる。区として国に物を申してもらいたい。  公共施設の問題について 公共施設白書を見ると床面積で2割削減していくというのは、大変困る。  地域行政の問題について 出張所がまちづくりセンターに変わったが、身近な区政をすすめる上では逆行しているのではないか。数年経過するが、何か進んだ点はあるのか。 3回答  学校建替え時に、近隣の空き教室のある学校に改築期間中に通学してもらうことによって、仮設校舎の費用を縮減できる。コンピュータ経費も縮減した、持続可能な自治体経営、継続可能な福祉や自治体サービスを行えるようにする。  執行残は歳出予定の残であり、歳入が予定通り入らなければそのまま100億残るものではない。特別区は、全国平均で考えると平均以上の歳入ということもあり地方交付税が入らない。足らない分をすぐに借り入れる権限もなく、財政状況は厳しいと言わざるを得ないことをご理解いただきたい。  70歳から74歳までの医療費負担の影響、要支援1・2の方々の扱い、まだ決まったわけではないが、区でも財政面も含め影響は出る。国の政策については、自治体の声を伝えるという役割はしていきたい。  公共施設の数は非常に多いので、幾つかまとめて複合化したり、あるいは建替えではなくそのまま残して修繕をして、費用をかけずに快適に使えるような工夫もしていく。  現在、地域行政制度改革を進めており、出張所・まちづくりセンターの役割は非常に大きいという認識の中で、防災、福祉、まちづくりといった観点から、改革案をまとめている。 4意見・提案  財政状況が非常に厳しいと言うが、基金の取り崩しや特別区債の発行は特別異常なことではない。しかも毎年、世田谷区の財政2,400億円の中で100億円を超える執行残が続いている。財政状況が厳しいと言うのは、住民を脅かしているのではないか。  公共施設白書を見ると年間100億円ほどかかっているようだが、それほど大変なことなのか。2400億円の中で100億円かかることがそれほど大変なことなのか。区民にとっても区政にとっても大事な役割を果たしている公共施設がお金がかかるから削るというのは、違うと思う。  世田谷区の3層構造は役割を果たしているとは言えず、ただ、本庁、支所、まちづくりセンターと建物があるだけではないか。区長は現状の3層構造を評価しているが、本当にそうなのか。  住民自治の確立ということを言うが、権限のないいろいろな集まりで意見は聞きますということだが、権限がなければ単なるガス抜きになってしまう。本当に住民の権限が生かされる何らかの行政システムをつくっていただくのが当然だと思う。  お金がかる高齢者はもう要らないと聞こえるような流れは寂しいし、行政としては遺憾だと思う。65歳以上の方が約20%いるといわれているが、全部ではないが、年金収入もあるし、保険料も払っていて自分の暮らしをしている。全部社会におんぶされているわけではない。 4回答  基本構想、基本計画の中で区民が参加して進めていこうとすることを、チェックしていただいたり、お話をいただいたり、必要があれば付け加えたり、方向を修正するということも、10年という時間の中で必要になってくるかと思う。  高齢者がこれまでいろいろ苦労されて積み上げてきたことで現在の社会があるわけで、経済活動も含めてさまざま活発に行われていることはわかっている。子育てしやすいまちとして子どもが増えていくことは、将来に持続できるまちだという意味で申し上げている。 5意見・提案  高齢者の災害対策、災害時要支援について区から町会・自治会に対して丁寧な説明があったが、その際にあがった質問について区から何の返答もない。災害対策に取り組むにあたっては、プライバシーの問題と民生委員との協力が必要だ。民生委員と地域がやりやすくなるように行政で指導してほしい。  町会・自治会が地域の活動の拠点となるためにも、町会・自治会長に施設を借りるための権限を与えてほしい。 5回答  身近な出張所やまちづくりセンターに地区情報連絡会を設けて、地域に即した災害対策の話合いや防災マップ作成に取り組んでいこうと準備をしている。来年以降は防災塾という形で、区内27か所で情報交換や講師を呼んだワークショップなど、地域ごとに行う準備をしている。  今年から、まちづくりセンターにも防災担当を置き、避難所運営訓練にもまちづくりセンターが積極的に参加している。地区ごとのレベルでどのように防災対策をより向上させるのか、大きなテーマとして総合支所で検討している。町会・自治会の方とは、災害時要援護者の方の安全のレベルをより高めるためにも連携を密にしていきたい。  町会・自治会長の権限だけ先行することが果たしてよいのかということもあるので、借りられるところ、使えるところをまず増やしていくことが大事である。 6意見・提案  同性愛のカップルが家族として生活しているが、まだ家族と言っても通じない状況である。世田谷区には同性愛のカップルがたくさん住んでいるが、地域のコミュニティに参加したくとも参加しにくい。災害時は地域のつながりが大事で良くない状況だと思う。基本計画の分野別政策の暮らし・コミュニティの@多様性の尊重(3)DV防止の取組みと具体的なことが書いてあるが、ここに性的少数者という言葉を入れて、みなし家族のようなものを認めてほしい。 6回答  基本計画の「実現の方策」の「@参加『人権の尊重』」について、もう少しはっきり書き込んだほうが良いと考えている。防災計画では女性の立場に立って書き込みをしたが、お話の点も課題にしていきたい。 7意見・提案  区で防犯パトロールを行っているが、走りながらアナウンスをしているため、聞き取りにくい。順番に1か所に立ち止まってアナウンスするなど、少しでも聞こえるように知恵を出してほしい。  犯罪抑止のためにも防犯カメラを住宅地にもっと設置してほしい。 7回答  世田谷区全体では、刑法犯はずっと減少を続けている。振り込め詐欺だけが全国的に見ても突出して多い。どのようにひとり住まいの方のケアをしていくのかということとあわせて取り組んでいく。  商店街への防犯カメラの設置は補助金もあり大分進んだが、町会や地域へはまだ十分ではないところもある。犯罪の発生状況などを見ながら、お話を受け止めたい。 8意見・提案  介護ヘルパーのトイレ介助中に転倒事故があったが、事故報告がしっかり区にあがっていないのではないか。訪問入浴でも事故があったが業者は変えられずきちんとした入浴もできていない。1、2か月に1回くらい自費で入っている。障害者は無事に生活したいということもかなえられないのか。 8回答  基本計画の中でも人権の尊重と書いており、障害者の方についても書いているが、実際の介護や福祉の現場でしっかりとなされるようにしていきたい。 9意見・提案  行政運営と行政経営という言葉を使い分けている理由は何か。  基本計画(素案)の中に数値目標が一切ないが、今後設定するのか。数値目標を設定しないのであれば、どのように評価を行っていくのか。  重点政策6分野にどのくらいの財源をかけていて、今後10年間でどれくらい増やしていこうと考えているのか。 9回答  行政経営改革は、簡単に言えば行革と呼ばれるもので、行革を進める際の事業の洗い出しをしてきた。行政運営は行政全体の運営で、行革の問題だけではないとご理解いただきたい。  数値目標を可能な限り入れていく。数値目標がないと評価が難しいというのはそのとおりである。  基本計画を受けて、実施計画という、より具体的に毎年どのような取組みを進めていくかとお示しすることになる。区の財政規模は2,400億円から2,500億円で、この中で実施計画の規模は170億円から180億円ぐらいで毎年推移している。実施計画を組み立てていく中で、すべてが重点政策にかかるわけではないが、今後重点政策を絞り込んでいき、予算を組んでいく。区民の方がこの後どうなるかを検証できるようすべてオープンにしていく。 10意見・提案  基本計画(素案)に書かれている言葉には、死んだ言葉が流れている。  日本は人口が減少していく中で、世田谷区は10年ぐらいは人口が増えるということだが、生産年齢人口は横ばいで、お金のかかる子どもとお金を産み出さないお年寄りは増えていき、金銭的に衰退していく。お金がないのに昔のままの価値観ではまずいのではないか。 10回答  基本構想では、どの自治体でも書いてあるような文章にならないように特色を出すためにかなり議論があった。歩いて楽しいまちにするとか職住近接が可能なまちにするとか、考え方を短い文章にこめていった。基本計画は文章云々ではなく中身だと思っている。行政が持っている情報、スペース、関係性、ネットワークというものを区民に開き、区民の方が公共的な仕事を作り上げていく土台づくりという考え方が入っている。  全国の自治体では、子どもが増えているところはほとんどない。生産年齢人口の割合ももっと少ないし、高齢化率ももっと高い。日本全体から見れば世田谷区は最も恵まれている自治体に入る。高度経済成長時代の拡大していく時代ではない中で、それなりに楽しく幸福感を持って過ごせるような社会、世田谷区の中でいろいろな社会モデルをつくり出したい。 11意見・提案  医療と介護の連携は最も理想とするところである。こういったタウンミーティングの場にも医者や介護事業者の方にも参加してほしい。 11回答  お医者さんや介護事業者の方にも参加してほしい。区としても待っているだけではなく、進んで出かけていってお話を聞かなければならないと思っている。  様々な区民グループ、福祉・介護関係者が集まる、せたがや福祉区民学会というものを行っているが、そのような場をもっと広げていく必要がある。 12意見・提案  認可保育園への株式会社の参入について、株式会社の商売で稼ぐ能力であったり、資金調達能力であったりというのを踏まえたうえで、株式会社のよい面をピックアップして、認可保育園への参入を認めることを前向きに検討していただきたい。  タウンミーティングをもう少し細かいスパンで具体的な政策に対してライブで発言する機会を設けていただきたい。年代によってライフステージも問題意識も変わってくるので、年代で区切ったタウンミーティングも実施してほしい。 12回答  提案型の認可保育園について、企業も含めて募集をかけているが、その質を確保するためにしっかり審査させてもらいたいと厚生労働省にも話している。  このタウンミーティングは、区のおしらせやホームページなどでご案内した。区民参加の場所をつくるときのお知らせの仕方、特に若い世代に対してしっかり届くようにしていきたい。 13意見・提案  新たに地域にかかわってもらう人材と書いてあるが、もう少し学習的な意味、自分で何か学びたいという方も含めた福祉、人間関係のコミュニケーションが行える場を区で考えてほしい。例えば、ふれあいの家の使用は孤立している高齢者になるべく外に出てもらい周りの人とコミュニケーションをとるようにと限定されており、使えない。 区民の意識を変えるようなまちづくりの人材を育てていかなければ、地域のコミュニケーションなどは変わっていかないのではないか。 13回答  ふれあいの家は、区が区民の方から寄贈を受けて運営しており、できる限り多くの区民に使っていただきたいと思っている。ふれあいの家は社会福祉協議会が運営している。また、オーナーから提供を受けて世田谷トラストまちづくりが運営している、地域共生のいえというものがある。世田谷にもっとそのような場所が必要で、幅広い形で開かれていたほうがよいと思う。 14意見・提案  子どもが増えているが、どこかの団地のように一時的に増えて、人のいない団地なってしまうのではないか。計画的な構想を練ってもらいたい。  小学4年生にユニバーサルデザインの授業で教えていても、まちを歩いていても感じるが、子どもたちは本当に素直である。障害者のこと、高齢者のこと、赤ちゃんのことを小さな子どものうちから教えてもらえるとよい。 14回答  現在、保育園の数が足りないということで、長期プランをたてて保育園を造っているが、その時期がやがて過ぎると高齢者の施設が足りない、あるいは、障害者の場所がもっと欲しいとなることが想定されることから、同時並行で検討している。人口推計ではこれから10年、しばらく人口が増えていくとの結果が出たが、人口動向などを見ながら計画をよりしっかりしたものにしていきたい。  まちを歩いていて、世田谷区の子どもたちから本当に素直に支えてくれるような声を聞くことができたと、大変よい話を聞くことができた。 15意見・提案  もうすぐリタイヤする年代であるが、これからは社会に役立つことをやりたいと思い、自分ができること、お手伝いできることを自分でやっていこうと活動を始めたところである。いろいろな地域の問題、社会的な問題を民間で解決する活動をしていきたい。 15回答  出張所・まちづくりセンターなどを拠点にしながら、福祉や子育て支援、文化も含めた様々な活発な活動がある区になっていくことが、災害にも福祉にもしなやかな力を持つまちになっていくと思うので、地域の中で様々なチャンネルで参加していただきたい。 北沢地域 発言者数13人 1意見・提案  町会などの活動は意義があると思うが、町会に入るか入らないかは区民一人一人個人の自由であり、町会・自治会加入促進条例により未加入の区民に加入するように努めると区から指示される理由はない。あえて条例を定める必要性も適性も感じない。町会への加入促進は町会自身がチラシを作成したり、訪問勧誘したりするべきだ。  町会がチラシ作成や訪問勧誘をしていることについて、区は具体的に知っているのか。  条例をつくるには、世田谷地域全体のことを調べなければ条例をつくる前提ができていない。 1回答  町会・自治会加入促進条例は、町会・自治会と地域活動団体の活性化を目的としている。身近な区民にとっても大切なコミュニティづくりを強めようとして提案している。区民の意見を二分しないよう、議会の意見、地域住民の意見を時間をかけて聞いて作っていく。  北沢地域の町会加入率は約78%と区内の他の地域より高いが、町会長などは勧誘に苦労している。新しく移って来た方へチラシを配ったり、アパートの大家さんに働きかけたりしている。ただマンションに住んでいる人を勧誘するのは難しい。  条例をつくるには、区内全域を調べるべきである。 2意見・提案  補助54号線は現在整備を進めている、第1期工区計画のみならず、第2・第3期工区を優先整備路線とすることが道づくりプランの素案にのっている。前回は入っていなかった。見直しも含めて検討していただきたい。世田谷区として優先道路にあげることは、東京都との交渉の手段を失ってしまう。道づくりプランの優先整備路線からはずしてほしい。 第1期工区については、いろいろな意見があるので、まちづくり協議会を作って多くの住民が参加できるような場を作っていただきたい。 2回答  現在の区の道路整備方針でも、渋谷区境から環七に至る補助54号線は優先整備路線になっており、平成16年から27年の都の第3次事業化計画の優先整備化路線に位置づけられている。平成27年に向けて次の10年間にどのような道路を優先整備路線とするか都と協議していく。 3意見・提案  基本構想が9月に議決され、良かったと思う。20年後の世田谷区の理想像が見えた。区民として一緒に目指していきたいと思う。  梅ヶ丘拠点整備プランとして梅ヶ丘病院跡地をどうするのか素案が示され、ようやく動き出した。病院の跡地をどのようにするのか、都との共同記者会見を開き、骨格を示してもらいたい。  総合福祉センターの跡地活用について、総合福祉センターのプールが老朽化している。都の特別支援学校の中でもプールを活用することができるので、都に提案してほしい。  総合福祉センターは平成28年に現在の指定管理が終わる。今後は跡地活用も含めて福祉の拠点として解決していただきたい。  あんしんすこやかセンターは現在民間の施設に入っているので、縦割りにならずに一体となって地域包括の拠点として整備してほしい。ボランティアビューローの2階は車椅子の方が利用できない。 3回答  梅ヶ丘拠点整備プランは長期計画であり、都からの土地取得はこれからである。梅丘は区の福祉の拠点機能を集約することになるが、入りきらないものについては、総合福祉センターも含めたゾーンで福祉の拠点としての役割を果たせるようにしていきたい。  梅ヶ丘病院跡地の土地取得に係る交渉は引き続き行っているが、9月に出した素案として財政的な盛り込みをしたところであり、最終的な合意に向けて、確定をしていきたい。  総合福祉センターのプールの件についてはよくご意見が届くため、検討していきたい。  公共施設については、新実施計画の平成26年からの4年間に向けて区としてどのように取り組んでいくのかアウトラインは出していきたい。個別の施設については、ユニバーサルデザインの視点も含めて、どのようにしていくのか検討している。  区はあんしんすこやかセンターとまちづくりセンターの一体化を進めており、梅丘まちづくりセンターも一体化に向けて、担当課と調整している。それに合わせてボランティアビューローをどのようにするのかも検討していきたい。 4意見・提案  新しい方に町会に加入してほしい。町会は見守りや防災、避難所運営において、町会に加入している、していないに関係なく受け入れようと運営方針を作っている。ごみ処理や犬の問題も町会で取り組んでいることを知ってもらいたい。できるだけ多くの方に町会に加入していただき、区からの情報が行き届き、活動できるようにしたい。マンションの住民への町会加入の勧誘に苦慮している。集合住宅を建てる際は、加入を進めるようお願いしたい。 4回答  他の自治体では、建築確認申請を業者が出した時に、町会に加入するよう勧めている条例や要綱もある。現時点では町会・自治会加入促進条例とは別の形での検討を進めている。  新しい集合住宅ができるときに区としてどのような働きかけができるのか、検討していきたい。 5意見・提案  区は防災について、想定外のことを含めて検討している。私たちは区や消防の方と訓練を行い、個人の意識を高めている。区には様々なマニュアルがあるが、備蓄品は、どのような場所に保管しているのか、どのくらいで更新しているのか、どの場所から持ってくるのか、マニュアルに書いたとおりに整備してほしい。マニュアルどおりになっていないところがある。 5回答  先日、小田急電鉄との合同記者会見で発表したように、小田急線跡地に防火水槽やスタンドパイプ、緊急車両が通れるようにするなど、災害機能とみどりを増やすことに力を入れていく。出張所・まちづくりセンター等で、町会に入ってない人も含めて町会の防災機能を高めるために防災塾などを開いていく。  備蓄品は、どの場所にどのようなものがあるのか訓練の中でお伝えしている。古いものは順次入れ替えている。 6意見・提案  アレルギーを起こし薬を常備している。市民大学に通っているが、薬を飲むために水を飲もうとしたが、現在の市民大学には水飲み場がない。以前の市民大学には水飲み台があった。また、北沢川緑道に水飲み場があるのか、区の施設、図書館に水飲み台がどれぐらいあるのか教えてほしい。区の施設には、全て水飲み場をつけてほしい。施設以外も街中にできるだけ多くつけてほしい。防災にも役立し、熱中症対策にもなる。 6回答  区内にもかつては冷水器は公共施設などに多くあったが、現在は部品が限られているため壊れても簡単に修理ができないとか、休みの日は水が循環しないなど衛生面で問題があり、数は少なくなってきた。最近は解決できる方法があるかもしれない。緑道は下水管が入っているところもあり、設置は難しいが、公園緑地課に伝えていく。 7意見・提案  基本構想で「健康で安心して暮らしていける基盤を確かなものにする」とあるが、厚生会館がなくなるため、老人会館やがやがや館に活動の場所を移してほしいと区から知らせが届いた。厚生会館で機能訓練や音楽活動をみんなで集まって行っているが、継続して活動していきたい。健康にも役立つし、孤独な方にもよい。厚生会館を残し、活動を奨励して応援してほしい。 7回答  厚生会館は老朽化しており、現在の基準だと建て替えても同じように建てられない。  厚生会館は耐震性は問題ないが、老朽化しており建替えが必要だ。現在の基準だと、建替えると用途的に今現在の3分の2程度の建物しか建てられない。いただいたご要望を含めて検討していきたい。 8意見・提案  厚生会館で合唱指導の講師をしている。取り壊されると聞いたが、なくなったらどこでやればいいのか。がやがや館に行ったが、お茶もだしてくれないし、部屋で食事もできない。入場料もとる。厚生会館はお風呂も入れる。お年寄りになるべく負担がかからないようにしてほしい。  みどりがなくなり愁いがある。みどり豊かな世田谷区にしたい。子どもの遊び場がない。公園も遠かったりする。焚き火はやってはだめと言われているが、自己責任でやらせてほしい。 8回答  お話を伺うと、対応が少し機械的になっているのではないかと思う。使っていただく方の要望を聞き、実態を確認させていただきたい。  5年ごとに区内にみどりがどれくらいあるのか調査をしているが、平成23年は24.9%と5年前から約1%減った。みどり33を掲げているが、このままでは、どんどん減っていくとの危機感は持っている。条例で建設事業者にも緑地の確保に努めるよう指導を行っている。区内では民有地のみどりが多いため、民有地のみどりをどのように守っていくか、引き続き、様々な制度を工夫しながら取り組んでいく。  子育て応援都市として、子どもの声は次世代の宝として、理解をしてもらえるよう取り組んでいく。 9意見・提案  市民活動やレンタサイクルは、世田谷区は充実していると思う。  駅周辺まちづくりについて、都市整備方針(素案)では商業業務施設を誘導していくとあるが、学校やホールなどの公益的に人を集める施設や、病院・福祉施設などなるべく駅周辺に集約し、コンパクトな街づくりを進めてほしい。そのことをビジョンとしてどこかで謳ってほしい。  南北交通については、バスと鉄道の機能は別である。バスは駅と駅を結ぶ2次アクセスと考えるべきだ。南北を考えると電車もあり、世田谷線がほぼ世田谷区の真ん中を走っているし、区役所のそばも通る。沿線のイベントも活発である。南北交通としてここの利便性の向上や、三軒茶屋駅の乗り継ぎの円滑化に取り組んでほしい。  基本計画(素案)の最後に公共施設についての記述がある。跡地について他の施設の活用を検討し、活用がない場合は売却とあるが、駅の近くの場合は機能集約の土地にしたり、防災広場やオープンスペース、道路拡幅のための街づくり種地のために区が積極的に取得するなど検討してほしい。 9回答  環八にエイトライナーという構想があり、地下鉄を走らせることができないか、費用対効果の計算もしている。エイトライナーについて近隣自治体と協議会を開いて議論している。  公共施設は、世田谷区の財政状況を踏まえ、売却も含め有効活用を進めてきた。一方で作らなければならない施設の整備も進め、増えすぎた公共施設を新しいものを作って統合しながら減らしていくように、多様な区民ニーズも捉えて進めていく。 10意見・提案  人口の推移に関心を持っており、日本全体だと人口が減少し、子どもが少なくなっていることを懸念している。世田谷区は子どもが増えている。近くの赤堤小学校で挨拶運動をしているが、子どもたちに浸透している。ハードの充実だけではなく、ソフト面を変えるような、心の面でも変わってくるとよいと思う。 10回答  赤堤は住民の方が企画したまつりを開催したり、地域の大人が学校にかかわることが根付いている地域である。そういったことが区全体に広がっていくようになればよい。 11意見・提案  在宅栄養士をしている。「きたざわ健康まねきの会」で「健康きたざわプラン」を推進している。健康管理士として都で20数年、早寝早起き朝ごはん運動をしている。朝ごはんを食べる子は70%くらいである。最後は人間は健康しかない。食事のとり方をもっと教えていきたい。北沢地域の中で「きたざわサラダ」などを作る仕組みを進めている。食育は若いお母さんたちにも大事であるし、高齢にも大事である。 12意見・提案  在宅栄養士会を手伝っており、民生委員もやっている。先日、急に体調を崩され、配食サービスのお弁当が口にあわずに食べなくなってしまった方がいた。普段あんしんすこやかセンターの方の訪問も受け入れなかったが、私があんしんすこやかセンターに連絡をして引き継ぐことができたが、どこまでかかわったらよいのか、その方がどうなったのか心配である。ひとり暮らしの方のフォローをしていただきたい。 11、12回答  「きたざわサラダ」の件は、健康面からも楽しいお話で、ぜひお伺いして食してみたいと思います。 ・お話の事例は食事の飲み込みができない、他人と会いたがらないことの2点で気がかりなケースである。そうした方をあんしんすこやかセンターにつないでいただき感謝する。専門機関の支援により対応していくことができる。見守りの取組みについては、本日も話があったが、やはり遠くの親戚より近くの知人が頼りとなる。近くの方の「気づき」をあんしんすこやかセンターにお知らせいただきたく、今後ともよろしくお願いする。 13意見・提案  居場所づくりとして、タウンホールの中に雨の日でも安心して来ることができる、子育てや子どもが遊んだり、高齢者もくつろげる場所をつくってほしい。 13回答  北沢総合支所の5階のみどりのスペースでは子どもが遊んでいたり、1階のロビーでも多くの人にくつろいでいただいている。そういった場が可能か検討していきたい。