令和4年第3回世田谷区議会定例会区長招集挨拶

最終更新日 令和4年9月20日

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招集挨拶をする保坂区長

令和4年第3回世田谷区議会定例会にあたり、区議会議員並びに区民の皆様にご挨拶を申し上げます。

3年目となったコロナ禍に加えて、大きな変化の波が地域社会にも及んでいます。区民の健康と安全を守るための、区政の土台を確保していく時期だと捉え、着実に施策を重ねていきます。

はじめに、新型コロナウイルス感染症への対応についてです。

7月から感染力が強いオミクロン株亜系統BA.5への置き換わりが進んだことなどにより、新規感染者が全国的に急増しました。区内で確認された1日あたりの陽性者は第6波を大幅に上回り、最高で3,405人もの陽性者が発生しました。

保健所を中心として全庁をあげた体制を取り、第6波で構築した自宅療養者への体制を基本に、社会的検査の拡充を実施するなどして、第7波に対応してきました。第7波では重症化する方の割合は低かったものの、BA.5系統の感染力が極めて強いことで、有症状の方が検査や診療のために医療機関を受診できない状況に陥りました。

8月のお盆の時期に地区医師会による診療協力とともに、区独自の取り組みとして、8月10日より区民を対象とした大規模なオンライン診療体制を支援し、発熱等の有症状の方のうち重症化リスクの低い方をオンラインの医師による診療につなげました。申込みを頂いて、「抗原検査キット」を自宅にお届けして、陽性反応が出た場合にオンライン診療を予約していただき、診療後に処方した薬をバイク便で、原則診療日のうちに届けています。

第7波のピークは過ぎ、国は、ワクチン接種の推進とともに、この間の新型コロナウイルス感染症の臨床的・疫学的変化を踏まえた施策の再構築を検討しているものと認識しています。区は、国の動向を踏まえつつ、2年半にわたるこれまでの感染防止対策の徹底を区民の皆さんにお願いするとともに、地域医療機関と連携して「検査・診断・治療」を効果的に実施できる体制を強化・構築してまいります。

次に、新型コロナワクチン接種についてです。

4回目接種は60歳以上の方の接種率が約65%に達し、希望される方の多くが接種を終えています。課題であった若い世代の3回目接種も「ウィークエンド夜間接種」などの勧奨策に取り組んだこともあり、30代は6割弱、20代もようやく5割近くに達しました。

9月下旬からは、オミクロン株対応ワクチンの接種が開始時期を前倒して始まります。区は、60歳以上の方など、現在の4回目接種の対象者で、まだ4回目接種を受けていない方を対象に、集団接種会場では、9月27日から接種をスタートします。

10月4日からは、新たに4回目接種の対象となった59歳以下の方の接種も開始し、10月中旬には、確保した13の集団接種会場をフル稼働させ、個別接種医療機関のご協力もいただきながら、速やかに接種を進めていきます。また、現在、国において接種間隔の短縮も検討されており、その動向も注視しながら、必要な接種体制を整えていきます。

先般、実施が決定された5歳から11歳の方の3回目接種も、あわせて10月から本格的に開始します。新たな感染の波が懸念される真冬を迎える前に、総力を挙げてワクチン接種に取り組んでいきます。

次に、「次期基本計画の策定」についてです。

自治体経営に肝要な政策立案とは、社会の動向を機敏につかみ、将来を予測し見通すことです。

9月8日に第1回基本計画審議会が開催され、区制100周年を迎える今後10年間を見据えて、世田谷区を長期にわたり政策配置する、次期基本計画の策定に向けた本格的な議論がスタートしています。

この基本計画審議会に先がけて7・8月に、3回にわたり区民検討会議を開催しました。区民検討会議では、実人数43人、延べ110人の区民が参加し、世代の異なる区民同士が、テーブルを囲んで、またオンラインでも意見を出し、議論を通じてグループの意見としてまとめあげていきました。40歳未満が29人、40歳以上が14人と若い世代の方々にも積極的に参加していただきました。

語り合った将来像については「みどりと自然環境を守り、子育て支援No.1などブランディングでみんながあこがれる世田谷」「乳幼児から高齢者まで孤立させない、みんなにとって安心する居場所」など多岐にわたりました。これらを実現する区民参加の手法として、「積極的なプッシュ型の情報発信」、「区政への興味関心を育てる」、「デジタルを活用した参加しやすい仕組みづくり」など、各グループで議論を重ね、区民の視点から提案をいただきました。

区民検討会議のメンバーから選出された5人の方が基本計画審議会の区民委員となって、審議会での議論に参画しています。第1回審議会では、区民委員より区民検討会議での議論の報告があり、他の有識者委員も検討結果にしっかりと耳を傾けておられました。

今後、多分野の専門的な見地からご意見をいただく有識者委員と、区民委員で構成する審議会では、この間のコロナ禍を経験して見えてきた新たなライフスタイルの転換や持続可能な社会を営むための哲学・価値観など幅広く分野横断的に議論していただきます。審議会は毎月開催されて、来年3月、基本計画大綱として答申をいただく予定です。同時並行で、審議会での状況を議会、区民に報告し議論を重ねていきます。

次に、地域行政推進条例案についてです。

平成3年に、「打てば響くまちづくり」を目指す地域行政制度を導入してから30年余りが経過し、社会情勢が大きく変化する中、コミュニティのあり方や、介護、子育て、社会的孤立、貧困など多岐にわたる地域社会の課題の解決に向けて、身近なところでの区民生活の支援の必要性が高まっています。また、防犯・防災の備えも欠かせません。

区は、地区及び地域の実態に即した体制を整備することにより、区民に身近な相談や手続きに対応する窓口を含む行政サービスの改革を進め、区民が区政について意見を述べ、まちづくりに取り組む住民自治を支え、安全・安心で暮らしやすい地域社会の実現を図る必要に迫られています。

このため、地域行政推進条例案は、区政運営の基盤である地域行政制度の改革について必要な事項を定め、その基本方針では、「まちづくりセンター」「総合支所」「本庁」の三層における行政の機能強化を図ることを明確にしました。

まず、まちづくりセンターを、「区民生活を包括的に支援する地区の行政拠点」として位置づけ、多様な相談及び手続きに対応する窓口を担うとともに、地区の実態に即した取り組みの実施及びまちづくりの支援を行います。

地区のコーディネーターとして、デジタル技術も活用しながら地区課題への区民参加の促進を図り、区民活動団体間の交流、避難行動要支援者の共助・互助の支援を進めます。

また、地区課題を区民と共有・協働しながら解決する方策を立案し、児童館を加えた四者連携を進め、地区課題の解決に取り組む総合調整機能を強化します。

総合支所は、地域の行政拠点として、所管する業務の専門性を生かし、社会資源を活用して、計画的に地域の課題の解決に当たる「地域経営」を担うとともに、まちづくりセンターの取組みへの支援を強化します。

本庁は、法制度や社会状況をとらえ、幅広い視野で地域経営を踏まえた政策立案等を行い、まちづくりセンター及び総合支所と情報を共有して「チーム世田谷」として施策を展開するとともに、適切な政策手法の活用とマッチングを行うことにより、区民生活を改善する効果的な区政運営を企画・実行します。

こうした内容を盛り込んだ地域行政推進条例案を今定例会に提案します。

次に、DX推進についてです。

区では自治体DXを力強く推し進めるため、松村副区長を最高デジタル責任者(CDO)とし、全領域の部長級管理職を構成員としたDX推進委員会を8月に発足させました。松村副区長には、区のデジタル技術を統括する立場から、民間企業出身者ならではの視点からの大胆なアイデアや、強いリーダーシップを発揮してもらうことで、組織に横ぐしを入れた横断的な改革を一層加速させていきます。

また、職員の仕事の質を高め区民サービスを向上させるための次期情報化基盤の整備を、本庁舎等整備を見据えながら迅速かつ着実に進めていきます。

さらには、デジタルデモクラシーの実現に向けたデジタルツールを活用しての区民参加を促す取組みや、まちづくりセンターでのオンライン相談をはじめとした地域行政におけるICT技術を活用したDXの推進、DX人材の育成や業務改革などについて、全庁で力を合わせて「Re・Design SETAGAYA」に取り組んでいきます。

日本各地で豪雨災害が続いています。また、6月から記録的な猛暑が各地で続き、気温上昇による家庭や企業での電力需給がひっ迫し、電力の安定供給が綱渡りとなり、一層の節電を求められる状況に陥りました。この冬はさらなる電力需給ひっ迫が予想されていることから、省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの利用拡大を進めてまいります。

住宅からの二酸化炭素排出削減を目的とした環境配慮型住宅リノベーション事業では、今年度、窓の断熱改修の補助率をアップしています。また、昨年度より太陽光発電システムの設置を補助対象に加え、今年度は補助金の上限を増額しました。電気代を節約できるとともに、蓄電池や電気自動車を組み合わせることで、災害時やブラックアウトの際には分散型電源として活用できます。

また、初期費用がゼロとなるPPAモデルによる、区立中学校6校への太陽光発電設備及び蓄電池の設置を9月までに終了し、10月以降に、順次試運転をはじめる予定です。PPAモデルは住宅や事業所でも活用できることから、普及促進を図ります。

昨年113自治体が参加、視聴した「自然エネルギーによる自治体間ネットワーク会議」の開催を10月に予定しています。再生可能エネルギーの自治体間連携を拡大し、区内でも連携自治体からの電力を、公共施設へつなぐ導入拡大を検討していきます。

次に、グリーンインフラの取り組みについてです。

区は、集中豪雨や、台風による浸水被害軽減のため、東京都から下水道整備の一部を受託するなど、雨水管の整備を推進しています。また、今年の3月に改定した「世田谷区豪雨対策行動計画」では、流域ごとに流域対策の目標値を設定し、下水道や河川への雨水の流入を抑制する「流域対策」の取組みに、グリーンインフラの考え方を取り入れています。

グリーンインフラの取り組みは、気候危機と水害リスクに直面する現在、きわめて重要です。下水道や河川への雨水流入を抑制するため、大型施設や公共用地への雨水貯留浸透施設の整備のほか、雨水浸透施設や雨水タンクの設置助成により、各家庭への雨水浸透ます、雨水タンクの設置の支援を広げます。

また、昨年度から多くの方に熱心に受講頂いている、区で主催するグリーンインフラ学校を、引き続き開催するなど、他自治体や国の取り組みの知見を共有し、広報、啓発を強めて区民の取組みを支援していきます。

気候危機は生物多様性も含めた身近な自然や生物にとっても危機となります。樹木をはじめとしたみどりは、CO2を吸収するだけではなく、生物多様性の維持を支え、ヒートアイランド現象を緩和し、大気の浄化や気温、湿度を調整する機能など、生存条件をつくり出しています。

公園における雨庭整備などの取り組みによって、雨水流出抑制と緑の充実を車の両輪にして、グリーンインフラを推進していきます。

プラスチックごみの海洋流出による汚染対策も、一刻も猶予が許されない課題です。先日、「マイクロプラスチック・ストーリー」という映画の上映会に出かけました。ニューヨークの小学5年生が、調査し行動して「プラごみ・ゼロ」に挑む物語でしたが、熱心な親子の参加者が目立ちました。

「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が本年4月施行され、区による家庭から排出される使用済みプラスチック製品の分別収集・再商品化の努力義務が定められました。区においても、プラスチック資源循環のあり方について、専門家の知見や区民等からの意見を広く得るために、清掃・リサイクル審議会で8月から議論を開始しています。区民や議会の意見を伺いながら、対応方針を決定してまいります。

区では、全国の自治体に先駆けて「フードドライブ」に取り組み、プラスチックや食品ロス削減に取り組む店舗を認証し、推奨する「せたがやエコフレンドリーショップ」などの事業を進めてきました。本年7月には、区・区民・事業者、関係団体などが協力して実現する「世田谷区食品ロス削減推進計画」を策定しています。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、在宅ワークや巣ごもり消費により令和2年度は、ごみ量が大きく増加しました。その後は、減少に転じているものの削減は十分ではありません。引き続きごみの減量に取組み、最終処分場の使用期限の延命とともに、ごみの収集運搬・処理・リサイクルを効果的に進めて、発生するCO2の減少につとめます。

次に、エシカル消費についてです。

「今だけ、ここだけ、自分だけ」の消費行動から、人、社会、地域、環境などに配慮した「自分で考える消費者」になる、エシカル消費の重要性が高まっています。マイバックやマイボトルの使用や、使い捨て容器からリユースへの転換に取り組みます。また、「せたがやそだち」の食材を活用した「地産地消」について、せたがや動画オフィシャルチャンネルで「せたがやそだち・おつまみレシピ」など紹介しています。

次に、世田谷区地球温暖化対策地域推進計画の見直しです。

昨年、環境審議会に諮問するとともに、全庁一体となって気候変動に取り組む気候危機対策会議の中で、各部の個別テーマについて議論を進め、計画の素案を取りまとめました。今月7日には区民説明会を開催し、15日からは計画素案に対する意見募集を行っているところです。

気候危機の影響を大きく受ける子どもたちの意見も大変重要です。10月には、大学生ボランティアによる環境出前授業や、昨年に引き続き中学生、高校生、大学生を中心に、気候変動などをテーマとした若者環境フォーラムを実施します。また、小中学生を対象に地球温暖化に関する子どもたちの行動や意識を把握するためにアンケート調査を実施し、子どもたちの意見や提案を活かしていきます。

今後、計画案に向け議会・区民でのご議論をいただきながら、2050年に向け区内の二酸化炭素排出量実質ゼロを目指してまいります。

次に、農福連携事業等についてです。

農福連携事業は、昨年度より事業地を貸借して進めてきましたが、このたび、当該事業地と隣接する区民農園をあわせて買収することとなり、補正予算(案)を提案します。

また、都市における農地の魅力を区民に幅広く発信する取組みとして、区とNPOとの協働提案事業で、上野毛地区に「タマリバタケ」というコミュニティ農園を運営する実証実験が2年目を迎えています。区の事業用地を暫定的に農園等として有効活用する事業で、農について学び、人々が交流するたまり場として、畑、ベンチやテーブル、雨水タンク、砂場などを区民の方々が設置し、徐々に居心地の良い空間になってきました。週末には20名前後の方が入れ替わり立ち代わり、水やりや手入れ、似顔絵書き、お喋りなどを楽しみに集まっています。

こうして、多くの方が気軽に土や植物に触れることで、子どもから高齢者など多世代の方々が、楽しく活動できる居場所でコミュニケーションが生まれ、土いじりはストレスも低減するなど様々な副次的便益(コベネフィット)を生み出します。

次に、「子ども・若者、子育て支援」についてです。

区は、平成27年3月に「子ども・子育て応援都市宣言」を行い、保育待機児童の解消に向けた保育園整備や、在宅子育て支援のための「子育て広場」の全区展開、全妊婦面接から始める「世田谷版ネウボラ」の開始など、子どもや若者、子育てに係る支援を充実させてきました。

令和2年度以降、コロナ禍の影響もあって、育児休業の利用の拡大、テレワークの普及等、子どもと子育て家庭を取り巻く環境や仕事のありようなどライフスタイルが変化しています。新たな区の人口推計では、0歳から4歳の転出超過傾向に加え、今後、0歳から14歳までの年少人口の漸減が予想されるなど、子ども・子育ての背景は大きな転換期を迎えています。

本年5月に区内の未就学児及び就学児の保護者12,000名を対象とする調査を実施したところ、前回調査を実施した平成30年と比較し、妊娠中や出産後に周囲の手伝いや声掛けが減っている等、コロナ禍で妊娠や出産、子育てが家族だけで行われ、人と人との関わりや助け合いの中での出産や子育てが難しい現状が明らかとなりました。

区では、子ども施策の基本的な考え方として、令和2年度から令和6年度までを計画期間とする「子ども計画(第2期)後期計画」を策定し、ここにある「子ども・子育て支援事業計画」の中で、就学前の子どもが利用する保育施設や幼稚園等の「教育・保育事業」と、ひろば事業や一時預かり事業等の「地域子ども・子育て支援事業」の確保の内容及び実施時期等を定めています。

この度、調査結果や計画の進捗状況と評価を踏まえ、この計画を見直すとともに、「今後の子ども政策の考え方」の基本となる「グランドビジョン」を同時にあわせて示し、令和5・6年度を期間とする「子ども・子育て支援事業計画調整計画」の素案を取りまとめました。

今回、「グランドビジョン」により、子どもの出生数減少に直面して、子ども・子育て支援施策を縮小するのではなく、妊娠期から出産、乳児期をシームレスに支えるために、子ども・子育て支援施策を充実させ、区、医療、地域が連携して、子育て家庭を切れ目なく支える世田谷版ネウボラを深化させ、すべての子どもと子育て家庭が、日々の暮らしの身近なところで、地域の人々や子育て支援につながるための場や機会を充実します。

子ども・子育てのニーズ等を踏まえ、地域や家庭、学校など子どもを取り巻く社会資源や環境の変化を的確にとらえながら、柔軟に必要な施策を組み替え、「子ども子育て応援都市」の土台を確かなものへと、バージョンアップを図っていきます。

次に、ウクライナ支援についてです。

ロシア連邦のウクライナ侵攻から、既に半年以上が経過しましたが、残念ながら戦闘の終結には至っておりません。

区では、6月の第2回定例会でご議決いただいた補正予算により、区内で避難民を受け入れるご家族への支援金の支給を開始するとともに、手続の支援や日本語教育の支援など、多面的な避難民支援の取り組みを継続しております。

また、ウクライナ国内あるいは国境を接する周辺国等において避難生活を続ける方々を支援するため、現地で人道支援活動に取り組む日本赤十字社及び国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に対し、「世田谷区国際平和交流基金」を財源として、それぞれ300万円、計600万円を寄附させていただきました。

ウクライナ危機をきっかけとして、紛争や迫害等、様々な事情で母国を離れることを余儀なくされた方々の「難民問題」に対して注目が集まっています。

世田谷区もこの問題に向き合い、難民の人権尊重、支援の輪の拡大に寄与できるよう、UNHCRが自治体との連携強化を目指して取り組むグローバルキャンペーン「難民を支える自治体ネットワーク」に賛同し、世界282自治体目、国内では7自治体目の署名を行いました。今後、UNHCRや賛同自治体と連携し、難民問題に関する啓発活動などを実施してまいります。

次に、障害施策についてです。

この度、心身の機能に障害のある区民のみならず、多くの区民が、互いの多様性を尊重し、異なる価値観を認め合い、共に暮らし続けることができるインクルーシブな地域共生社会を実現するため、「世田谷区障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例(案)」を取りまとめました。

また、障害当事者や家族にとって、家族の急病等の緊急事態にあたって、速やかな相談及び対応ができる地域の体制づくりが課題です。10月から、障害者と家族の緊急時のコーディネートを行う24時間体制の「緊急時バックアップセンター」の試行を北沢地域において開始し、障害者の地域生活支援機能の強化と障害者と家族の安全安心の向上を図っていきます。

次に、総合教育会議についてです。

3年目となる新型コロナウイルスの蔓延は、子ども達の学校生活を大きく変化させました。突然の学校一斉休校から始まり、運動会や遠足、校外学習、修学旅行の休止や延期に翻弄されました。マスク着用により子ども同士が互いの表情がわからないことへの影響も心配されます。一方で、教育のデジタル化が一気に進むなど、学びの状況を大きく変えています。

このような中、今年度の第1回目の教育総合会議では、7月30日に「コロナ後を見据えた学びの変化について」をテーマとして開催しました。

下北沢小学校校長で全国連合小学校長会長をつとめる大字弘一郎(おおじこういちろう)先生から、学校へ行くのが楽しいと思う子どもや将来の目標を持っている子どもが減少していることを、また、東京大学名誉教授で、せたがや文化財団理事長の青柳正規(あおやぎまさのり)氏からは、子どもが得た知識は、学校行事などの体験を通し自分のものになり、これが、チャレンジにつながり成長していくが、コロナ禍で、この体験が減少していることへの危機感が語られました。

学校教育が大きな転換点を迎え、「主体的で対話的な深い学び」を獲得していくことを見据えて、自己有用感や自己肯定感を育てる教育をどのように構築するのかを議論するのが、総合教育会議の役割です。学校教育現場への具体的施策に関しては教育委員会が担いますが、総合教育会議は、地域の実情に応じた「教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱」と呼ばれる基本的な枠組みについて、自治体の首長として開催し、教育長・教育委員とともに議論して決定していく場となります。

今後は10月に開催し、増加する不登校児童・生徒をどう受け止めるのか。不登校特例校の実証を踏まえつつ、さらに先駆的に特色ある教育内容を提示する公教育の可能性を論じていき、今回の「大綱」をバージョンアップしてまいります。

次に、区制90周年についてです。

いよいよ10月1日で、世田谷区は「区制90周年」を迎えます。10月16日に人見記念講堂で開催する記念式典において、名誉区民として、石川さゆりさん、永井多惠子さん、中川李枝子さん、美輪明宏さんの4人を顕彰するとともに、今日の世田谷区の発展に貢献された方々に敬意を表し、区政功労表彰を行います。この節目にあたり、区民の皆様に深く感謝申し上げるとともに、今後も区政のより一層の発展に取り組んでまいります。

また、記念式典から引き続いて開催となる記念イベントにおきましては、区内の様々な団体が、「世田谷の夢を奏でよう」をテーマに歌や演奏、ダンスなどで、この節目の年を盛り上げるとともに、区制100周年に向けた新たなスタートとしていきたいと思います。

次に、せたがやふるさと区民まつりについてです。

8月6日、7日の2日間、「第43回せたがやふるさと区民まつり」を実施しました。

新型コロナウイルスの影響により、3年ぶりの会場開催となりました。

今年は、世田谷区民会館・区役所中庭が本庁舎整備工事で使用できず、若林公園、松陰神社、国士舘大学世田谷キャンパスの一部での実施となり、あわせて、感染拡大防止対策のため、会場内でのアルコール提供を取りやめ、飲食スペースの設置などを行ったうえで、ワクチン接種啓発コーナーを設置し、開催時間も縮小し開催いたしました。

会場では、世田谷区のほか全国15の交流自治体が参加する「ふるさと物産展」が開催され、区民活動団体によるステージイベントや、子ども向けの手作り体験、紙芝居など、子どもからお年寄りまで多くの方が楽しめる催し物や出店で賑わい、3年ぶりの開催に浴衣を着た親子や若者など多くの皆様にご来場いただき、当初予想来場者数26,000人を上回る43,500人の来場者数となりました。

次に、「世田谷区制90周年たまがわスカイランタン&ミニ花火フェスティバル」についてです。

「世田谷区たまがわ花火大会」は新型コロナウイルス感染症の影響で、残念ながら3年連続の開催見送りとなりましたが、区民とともにコロナ終息を願うイベントとして、花火大会を予定していた10月1日(土曜日)にスカイランタン打ち上げとミニ花火ショーを実施いたします。

ヘリウムガスの力で空に浮かび上がるスカイランタンの、カラフルで幻想的な明かりと、打ちあがる高さが30m程度の一般に市販されている所謂「おもちゃ花火」を中心に、打ち上げ花火のプロである花火師が構成したミニ花火ショーを来場者に楽しんでいただきたいと思います。

感染対策のために入場は「完全チケット制」として、来場者は事前購入の方に限り、約5,000人のみとさせていただきます。ご好評につき、チケットは8月22日の発売開始で即日完売となりました。コロナ禍でも開催可能な新たな形のイベントとして、成功につなげて参りたいと考えております。

次に、決算についてです。

本定例会でご審議いただく、令和3年度の歳入歳出決算の概要について申し上げます。

一般会計の決算ですが、歳入は、新型コロナウイルス感染症防止対策に伴う国庫支出金や都支出金の増があったものの、特別定額給付金にかかる国庫支出金の減などにより、歳入総額は、3,766億円、前年度と比較して12.1%の減となりました。

歳出は、ワクチン住民接種事業をはじめとした新型コロナウイルス感染症対策関連経費などの増があったものの、特別定額給付金の減により、歳出総額は、3,568億円、前年度と比較して13.2%の減となりました。

この結果、令和3年度決算の実質収支は、170億円となりました。

なお、年度末における基金残高は、過去最高の1,280億円となり、昨年度に引き続き、特別区債残高638億円を上回っております。

また、「健全化判断比率」につきましては、令和3年度においても、引き続き健全な状況を維持いたしました。

次に、補正予算案について申し上げます。

このたびの補正は、オミクロン株対応ワクチン住民接種をはじめとした新型コロナウイルス感染症防止対策や、エネルギー価格・物価高騰に伴う区民・事業者への支援などについて、速やかに対応するため計上するものです。

あわせまして、国民健康保険事業会計など4つの特別会計につきましては、前年度繰越金の確定などに伴う補正を行っております。

すべての会計を合わせますと、192億9,600万円の増額補正となっております。

最後に、本議会にご提案申し上げます案件は、令和4年度世田谷区一般会計補正予算(第3次)など議案32件、認定5件、諮問1件、報告25件です。

何とぞ慎重にご審議の上、速やかにご議決賜りますようお願いしまして、ご挨拶とします。

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