令和3年第2回世田谷区議会定例会区長招集挨拶

最終更新日 令和3年6月14日

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招集挨拶をする保坂区長

令和3年第2回世田谷区議会定例会にあたり、区議会議員並びに区民の皆様にご挨拶を申し上げます。

私は平成23年(2011年)に世田谷区長に就任して以来、今日に至るまで区政に全力を尽くしてきました。こうして92万区民の健康と生命、暮らしに責任を持つ仕事を継続してこられたのも、世田谷区職員と区民、そして議会の皆様からご提案とご協力を頂いてきたからだと改めて感謝をいたします。

今日の区政の骨格をつくっているのは、平成25年(2013年)に、区議会で議決された「世田谷区基本構想」です。平成26年(2014年)には「基本構想」を土台として、「子どもが輝く 参加と協働のまちせたがや」を掲げて、10年間の区政運営の最上位の指針となる「世田谷区基本計画」を策定しました。

この「基本計画」で目指したのは、区政全般にわたって、区民との「参加と協働」を進め、組織の縦割りを超えて横串を刺すマッチングを進めて、「子ども・子育て応援都市」「まちづくりセンターでの三者連携の福祉の相談窓口」「旧梅ヶ丘病院跡に福祉・医療・保健の拠点開設」等を進めてきました。「基本計画」では準備段階であった世田谷区児童相談所の開設や、青少年交流センターの新設・充実、総合教育会議での議論を深化させた教育総合センターの新設準備等を進めてきました。

世田谷区基本計画も令和5年度(2023年)に最終年度が迫る中、今年度は「新実施計画(後期)」が最終年度を迎えています。令和4年度・5年度の2年間の次期実施計画については、次期「基本計画」に連結して準備する必要があります。

「基本構想」を区民参加で議論した10年前は、東日本大震災と東京電力・福島第一原発事故の直後でした。これまでの大量消費を前提としたライフスタイルを見直して、持続可能なレジリエンスな社会をめざす議論があったことを覚えています。そして今、世界同時に新型コロナウイルス感染症というパンデミックに見舞われています。

日本のみならず世界中の人々が生命の危機にさらされ、公衆衛生のセーフティーネットの重要性に気づき、資源の有限性と気候危機の大波が襲ってくる中で、ライフスタイルのみならず、産業構造そのものの転換が必要な時代に入っています。

こうした視点をふまえて、コロナ禍の状況を直視して、昨年に打ち出した「世田谷区政策方針」を手がかりにしながら、持続可能な区政運営を構築するため「(仮称)世田谷区未来つながるプラン(実施計画)」を策定してまいります。

最優先で新型コロナウイルス感染症対策に取り組むようになってから、1年4ヶ月が経過しようとしています。区民生活も大きな影響を受け、区主催及び区民の自主的な文化・スポーツ・コミュニティ行事・活動も中止や延期が相次ぎました。そして、今まさにウイルスとのたたかいは途上にあります。

昨年の年末から始まった第三波を受け、1月7日に出された二回目の緊急事態宣言が一月半で解除されましたが、英国株とも呼ばれる変異株が感染力を強めて感染者数を押し上げて、東京都も4月12日からの「まん延防止等重点措置」を挟み、4月23日、3度目となる「緊急事態宣言」が発出され、5月7日には、5月31日まで、さらに6月20日まで延長されました。

世田谷区の累計感染者数は、令和3年6月10日現在、12,392人となりました。97人の方が亡くなられ、「入院中187人」「宿泊療養中71人」「自宅療養中128人」となっています。お亡くなりになられた方々に心より哀悼の意を捧げ、闘病中の方々の1日も早いご快癒をお祈りいたします。

第四波に備えて、区では保健所体制の充実強化、在宅療養者に対する訪問診療体制の構築、病床逼迫時に緊急に自宅で酸素吸入が出来る事業者との契約、後遺症相談窓口等を進め、英国株に加えて一部上陸が確認されているインド株への備えも加速していきます。

アメリカ・イギリスでは、ワクチン接種が短期間で大量に進んで、感染増に歯止めがかかり、社会的規制の緩和が始まっています。日本では、ワクチン供給が遅れ、世田谷区には、ようやく4月8日に2箱(975人×2回分)入荷し、高齢者施設での接種に充てました。区では、国の情報を早期に収集してワクチンの入荷見込みを基に、高齢者対象の住民接種を前倒しにして始めました。

5月3日から区立大蔵第二運動場(体育館)と旧二子玉川仮設庁舎で集団接種を始めました。5月中旬から順次会場を拡大し、現在19会場で高齢者を対象とした接種を行っています。区民全体の接種実績は、国の大規模接種センターでの接種回数も含め、6月14日時点で約103,000回となっており、今後、高齢者接種の早期完了に向けて、会場をフル稼働させてペースを上げていきます。

4月28日の予約開始日からコールセンターがつながりにくく、またネット予約も混み合うなどご迷惑をおかけしました。5月8日からは、区内28か所のまちづくりセンターで、予約が取りにくい高齢者を対象とした職員によるサポートをさせていただき、6月10日までに13,310人の方の予約を確保しました。

全体で65歳以上の方から6月14日現在で、約141,000人の予約を頂いています。

今後の接種券の発送については、6月15日からは基礎疾患を有する方、高齢者施設等従事者、60歳から64歳の方約67,000人の方へ接種券を送付するとともに、7月末までに16歳以上の区民の方へ接種券を送付する予定です。

また、集団接種と並行して、高齢者施設の接種も進めています。6月10日時点で99施設、入所者と従事者を併せて10,104回の接種を行っています。

6月からは、巡回接種のチームも現在の3チームから10チームに拡大し、高齢者施設でのクラスター抑止に向け、迅速な接種に取り組んでいきます。また、外出することが困難な高齢者を中心とした自宅療養者を対象とした訪問接種は、医師会と具体的な段取りをめぐって検討を進めて、訪問診療の活用を軸に準備をしています。

また、移動が困難な高齢者・障害者の方には、介護サービス等による同行支援を活用いただくとともに、福祉タクシー券等の対応を準備しています。

さらに、接種会場運営の見直しや病院・地域の診療所での接種が可能となるよう調整を進めています。まずは高齢者の接種完了に向けて、最適な接種方法を組み合わせながら、希望する区民が安心して接種を受けられるよう、迅速かつ安全な接種に取り組んでまいります。

また、新型コロナウイルス感染症に対するPCR検査については、昨年の4月以降、感染疑いのある有症状の方や濃厚接触者を対象に実施しており、1日600件程度の検査体制を整えています。令和2年度末においては、約4万件の検査件数を超え、今もなお検査体制を維持し続けています。

一方、昨年10月からは、社会的インフラを継続的に維持し、重症化を避けるためのPCR検査として、介護事業所などを対象とした「社会的検査」を開始しました。さらに、今年1月から導入した、より簡易かつ迅速に検査が出来るスクリーニング検査を、6月10日現在で、延べ677施設に対して実施し、6,769人の方に受けていただきました。6月10日現在、定期検査、随時検査、スクリーニング検査を合わせて、延べ1,821施設に対し実施しており、28,383人の方の検査を行いました。

年末年始の第三波における感染者急増期には、高齢者施設での感染者が発生した際に、保健所と連携し社会的検査のチームが急行して、事業所・施設の関係者全員に対して一斉検査をすることで施設内の感染拡大を防ぐことができました。

世田谷区から国に課題提起してきた社会的検査の手法として、コスト低減と複数の検体を一度に検査する時間の削減効果が期待出来る「検体プール検査法」の導入については、本年1月22日の国通知により、従来までのPCR検査同様行政検査の対象とすることや、精度管理等に関する指針などが示されたところです。区では、4月19日より行政検査として実施している「定期検査」において導入しています。

また、ワクチン接種を進めつつ、社会的検査を徹底することで、感染拡大を防止し、高齢者等の重症化や死亡者の抑制をはかりたいと考えています。これまでの社会的検査であきらかになった陽性者について「Ct値」に着目し、分析を進めました。「Ct値」とは、検体の中のウイルスを、何回増幅すれば検出できるかを表す数値で、数値が低ければ低いほど感染力が強くなるものと考えられています。昨年11月から今春にかけて、約1万2千人を対象とした社会的検査で確認した78例の陽性者を調査したところ、33人がCt値25未満の感染力の強い方だったことがわかり、このうち8割が70代以上の高齢者だったことが明らかになりました。

とりわけ高齢者施設・医療機関などでのクラスター防止のためには「Ct値」が低く感染力の強い方に効果的な感染防止策を取ることなど、変異株対策に有効な手法を検討していきます。

国の内閣官房の依頼を受け、早期探知のためのモニタリング検査に区として協力し、区内の大学等に対して、検査協力の呼びかけに取り組んでいます。

これまでの1年4ヶ月、最前線で奮闘された医療現場の皆さん、感染リスクに向き合いながら、いのちを支える仕事を続けた福祉関係従事者、感染拡大期に激務が続いてきた保健所をはじめとする区職員など、皆さんの献身的な努力に感謝いたします。

同時に、コロナ禍のさなかに区の組織が試され、危機管理体制が継続する中で業務を継続し、区民生活を守る行政組織運営をつくりあげていく必要を感じています。

次に、教育についてです。

教育委員会では、文部科学省の「GIGAスクール構想」に基づき、タブレット端末を小中学校の児童・生徒に1人1台配備するとともに、教員のためのタブレット端末配備、校内の通信環境の再整備を全校で行いました。

こうして、子どもたちは学校でも家庭でも、タブレット端末から世界中の情報にアクセスして調べものをしたり、オンラインでクラスの友達や先生だけではなくて、学校外の地域の人々とも協働して学習できるなど、新たな学びができるようになりました。一方で、家庭で利用時間が夜遅くなることや、タブレットの使い方のルールが必要だとの保護者の声も寄せられています。

教育委員会では、1人1台のタブレット端末を活用した学びについて議論を交わすオンラインセミナーを5月15日に開催しました。学識経験者や保護者代表の方を交え、当日及び、録画再生も含めて約8,200人もの視聴者を得て、子どもと保護者にとって身近な意見交換を行うことができました。

「新しい学び」をめぐって、これまでの授業にあった「教師が課題を与えて解き方を説明する受動的な学び」に止まらず、「知的好奇心を引き出し、課題を解決していく主体的な学び」への転換が問われています。これまでの一斉授業と板書の代替にタブレット端末があるのではなく、「個別最適化」の可能な教育基盤を整えていくことが必要です。

自ら仮説を立て、未知の課題にアプローチする探求的な学びや、友達と役割を分担して協力して組み立てていく協働的な学び、気候危機など大人も正解を見いだせていないが子どもたちの生きる時代に立ちはだかる課題に対して、試行錯誤しながら解決策に近づいていく力を育てることも重要です。

ICTという道具を使って、子どもたちの発達・成長を支え、世田谷区という地域資源に根ざして、困難な時代を生き抜く子どもたちの糧となる「新しい学び」を保証していきます。

12月のオープンに向けて開設準備を進めている教育総合センターは、スタートとともに世田谷の教育のターニングポイントとなります。総合教育会議で教育委員会とともに議論してきた「学びの質の転換」は実践段階に入り、いよいよ学校教育現場を支える教育研究・教員研修の質の向上が必須です。

教育総合センターでは、「学校支援・教員支援」の拠点となると共に、「子ども支援・教育相談」の場として機能し、在宅から幼稚園や保育園での教育をフォローする「乳幼児教育センター」を配置します。また、世田谷区の地域資源・教育環境に着目して、子どもたちを支える新たな教育ネットワークを構築します。

教育総合センターの施設には、せたがや自治政策研究所や区職員研修を担当する部署も入ります。この機会を積極的にとらえて、コラボレーション効果をつくり出し、世田谷区に数多くある特色のある大学や、社会的貢献に自覚的な企業と連携していきます。この「地域資源」については、経済産業部門でも着目しており、子どもたちの教育をバージョンアップする条件として生かしています。

世田谷の教育が、従来までの狭義の「学校」の枠に止まらず、地域全体の社会資源に支えられ、子どもたちが意欲をもって課題に挑戦し学ぶ教育基盤をつくりだしていくことが求められています。各学校現場から教育委員会、区行政組織の総合力をマッチングし、大学、企業、地域の幅広い舞台を広げ、「学びの現場」を設計・運用することが出来るように底支えをする拠点として、教育総合センターは新たな稼働をはじめます。

次に、自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進についてです。

昨年度「世田谷区DX推進方針Ver.1」を策定し、力強く実現する専管組織として、新年度から「デジタル改革担当部」を発足しました。

今年度は、先送りせずにすぐに実現することから、半年後に可能な改革、1~2年の時間をかけて準備するものに優先順位をつけて、区役所内部の情報環境改革を進め、区民の利便性を高めます。

各分野での電子申請の拡充、子育て関連情報のAIチャットボット化、議会報告等におけるペーパーレス化、モバイルワークやオンライン会議の幅広い活用等から開始します。トライアンドエラーによる改善を図りながら、「Re・Design SETAGAYA」(リ・デザイン・セタガヤ)を推進します。

この改革は、アナログからデジタルへの移行のみを意味しません。区民の立場から見て、区の窓口やサービスのあり方を見直して、区民からの各種申請や手続き等の合理化を進め、これまでと比べて「区民に時間を返す」改革を実現します。

今回、電話やネットで受け付けてきたワクチンの予約も、「予約が取りにくい。相談したり、援助してくれる人が周囲にいない。」という声を受けて、高齢者を対象にまちづくりセンターで職員が予約サポートにあたりました。ネット等にアクセスしにくい人たちの間で格差が生まれるデジタル・デバイド問題を地域で受け止め解消する試みもまた、DXのあり方の重要なポイントです。今後、担当部だけの課題でなく、特別職も含めた全庁的な改革として、専門家などの力も借りながら、これまでの仕事の段取りや発想そのもののRe・Designも図ってまいります。

一方で、DXの改革推進には相応の財政負担が伴います。現時点では、デジタル庁創設による国の支援策は明確ではありませんが、今年度については、コロナ禍における課題解決を早急に図るため、地方創生臨時交付金の活用をはかります。議会との議論を深めながら行政サービスの変革に取り組んでいきます。

次に、地域行政の推進についてです。

世田谷区では、コミュニティを重視した「住民参加によるまちづくり」を進め、区民主体の活動を尊重する地域行政を推進してきました。区民の生活圏にまちづくりセンターを配置し、5つの総合支所と本庁をつなぐ地域行政制度が30年の歳月を重ねて、定着をみてきました。

一方で時代は大きく変化しました。とりわけ、昨年からのコロナ禍は地域での自主的な活動を困難にさせ、コミュニティの希薄化を進行させました。他方で、在宅勤務・テレワーク等の採用で、居住する地域に関心を持つようになったとの声もあります。ICT技術の進展は、先にふれた教育現場のみならず全産業に波及しています。

まちづくりセンターでは、これまで町会・自治体のコミュニティ活動を支えると共に、地区で活動する住民団体が交差する活動拠点として、また防災訓練の実施や防災塾の開催など災害対策の身近な拠点としての機能を発揮してきました。

一方で超高齢社会の到来をふまえて、平成28年(2016年)に全地区で開始した「福祉の相談窓口」を軸とした「地域包括ケアシステムの地区展開」も集積が続いています。区民に最も身近なまちづくりセンターで、あんしんすこやかセンター、社会福祉協議会との三者連携が進んでいます。各地区での取組みは、コミュニティカフェや買い物支援、高齢者世代の地域参加など多彩に行われています。

今後、「(仮称)地域行政推進条例」の制定や「推進計画」による施策をまとめ、区民やNPO、民間事業者など地域・地区の多様で多次元のネットワークを広げ、地域行政制度のリニューアルに踏み込みます。生活圏である地区を重視し、デジタル技術の応用で窓口業務に変化が生じる中、新たなコミュニティに向き合う地域行政の役割を再定義していきます。

本年2月に実施した、(仮称)地域行政推進条例の骨子案に関するパブリックコメントやリモートによる住民説明会では、条例制定によって、どのように区民の生活や行政が変わっていくのか等、多くのご意見が寄せられました。次第に関心は高まってきたものの今後、数十年の「地域のかたち・自治のあり方」に関わる骨格を形成するためにはより多くの論点を掘り下げ、また区民への周知と議会でのご議論が必要です。そのため、当初予定していた本年秋の条例制定の日程を見直し、時間をかけて熟議を重ねることにしたいと思います。

すでに、4月から各地区を回り、町会・自治会の方々との意見交換を行っていますが、今後幅広い区民参加の機会を重ね、よりよき地域行政改革を議会の皆様と共に進めていきます。

次に、本庁舎等整備についてです。

いよいよ7月より、本庁舎等整備工事に着手します。

先の臨時会での議決を経て、施工者と工事請負契約を5月20日に締結し、現在、工事開始に向けた準備を進めているところです。

庁舎等整備工事は、3期にわたり、6年3カ月の工期をもって、現在の敷地にて庁舎機能を維持しながら、現庁舎の解体と新庁舎の建設を組み合わせて進行するものです。

5月の連休明けには、都市整備領域所管部、環境政策部、施設営繕担当部が、技監を先頭に、総勢約530人で旧玉川高校の二子玉川分庁舎に移転し、業務を開始しております。4年6ヵ月という長期にわたる仮移転となりますが、窓口移転についてのご案内の周知徹底に取り組み、区民サービスの水準を維持してまいります。

本庁舎等整備は、大規模かつ長期にわたる難易度の高い工事となります。そこで、工事専用のホームページを開設し、本庁舎整備等工事の進捗状況を、いつでも区民の皆さんにお知らせできるよう準備を整えています。

竣工まで75ヶ月の大工事となりますが、施工者とともに安全対策に万全を期し、防災と自治、区民生活を支える拠点としての本庁舎等整備を、着実に進めてまいります。

次に、世田谷区公文書管理条例の改正に向けた取組みについてです。

公文書管理条例は、公文書の適正な管理を通じて区政の透明性と区民への説明責任を担保していくことを目的に、令和2年4月に施行しました。

その後、公文書管理委員会での議論を経て、公文書の中でも特に後世に向けて恒久的に引き継いでいくべき文書を重要公文書として位置付け、その管理手続や区民による利用手続などを条例に追加するための検討を行い、今般、条例の改正素案として取りまとめたところです。

今後、区議会のご意見を頂戴しながら、区民への意見募集の手続や制度の詳細部分の検討を行い、第4回区議会定例会での条例改正の提案に向けて、準備を進めてまいります。

次に、東京2020大会についてです。

東京2020大会開幕まで約1か月となりました。7月9日には、前回の東京1964大会のレガシーである駒沢オリンピック公園から馬事公苑までをコースとしたオリンピック聖火リレーが実施されます。その馬事公苑では、7月24日から16日間、馬術競技の熱戦が繰り広げられます。

また、大蔵運動場・第二運動場でのアメリカ選手団キャンプが7月4日から予定され、現在最終調整を行っているところです。さらに、8月23日には大蔵運動場をスタート地点としたパラリンピック聖火リレーが実施されます。

1年延期を経てここまで至りましたが、USOPC(アメリカオリンピック・パラリンピック委員会)をはじめ東京都、組織委員会等の関係機関と連携し、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底したうえで進めてまいります。

次に、世田谷区産業振興基本条例についてです。

区では、平成11年(1999年)に世田谷区産業振興基本条例を制定し、区内産業の振興を図ってきました。以後、22年を経て区内産業を取り巻く環境も大きく変化しました。デジタル技術の急速な発展や、SDGsをはじめとした持続的な環境や社会構造への意識の高まり等、コロナ禍の中で大きな変容を遂げようとしています。

従来までの産業に加えて、多様かつ複合的な価値を生む新たなコミュニティサービスが生まれ、デジタル情報技術が多元的なコミュニケーションを可能とする時代となりました。とりわけ、コロナ禍における社会行動の制約が続いたことで、自宅や居住地域で多くの時間を過ごす人が増え、地元を歩くことが日常的になることで、地域の重要性や身近なコミュニティの価値が見直されています。

こうした状況の変化を的確にとらえ、これまでの産業振興の基盤に加えて、「地域循環型経済」を有機的に発展させる骨格を形成し、「地域経済の持続可能な発展」に取り組みます。そのため、世田谷区産業振興基本条例の改正に向けた検討を進めています。

具体的には、4つの新たな基本的方針を立てます。「多様な地域産業の基盤強化」「多様な働き方の実現」「地域や社会の課題解決に向けたソーシャルビジネスの推進」「持続可能性を考慮した事業活動やエシカル消費の推進」を推進していきます。

事業者、区、区民の皆様とも方向性を共有した上で、92万都市が消費地としての住宅都市から、多様なビジネスやサービスが生まれ、世代を超えてつながりあい、これまでにない地産地消や職住近接が可能となる「地域循環型経済」を構築していきます。

今定例会でのご議論やパブリックコメントなどを踏まえて、条例の検討を進めてまいります。

次に、保育待機児童についてです。

世田谷区の4月1日現在の保育待機児童ですが、昨年度に引続き、「待機児ゼロ」を達成することができました。

私は、平成23年(2011年)に区長就任以来、最重要課題として保育待機児対策を掲げ、保育施設整備に積極的に取り組んできました。平成25年から平成29年と、平成31年(令和元年)に保育待機児数が、全国ワーストワンになるなど厳しい状況に直面していました。保育園整備のための区有地や国有地等の活用、民間の土地所有者と保育運営事業者とのマッチング推進などにより、保育園整備を質量共に前進させることが出来ました。あらためて、区議会をはじめ担当職員、保育事業者、土地・建物を提供された方、近隣の皆様などのご協力に感謝いたします。

10年前の保育施設数は、分園を含め198施設で保育定員数は11,265人でしたが、今年4月の保育施設数は、364施設、保育定員数が20,673人まで拡充し、「保育待機児ゼロ」を2年継続できることになりました。

少子化の進展とコロナ禍の影響もあってか、今年度の入園申込者数は、前年よりも約630名減少し、保育施設における定員の空きが増えてきています。一方で、昨年度から取り組んできた「ゼロ歳児定員に空きのある認証保育所」に、「1歳児枠」への転換を誘導する施策については、すでに一定の効果が表れています。

今後、需給バランスをはかるとともに、多様化する保育ニーズに応えていきたいと考えています。保育需要についての中長期的な見通しをつけるため、本年9月には、社会経済動向や人口動態に目をこらし、新たな区の人口推計なども踏まえ、今後の保育施設整備のあり方を含めた保育施策の方向性を示していきます。

次に、世田谷みどり33の推進についてです。

この度、国土交通省等々力宿舎跡地約2.8ヘクタールを玉川野毛町公園として拡張するため、区民参加による検討をもとに、アンケートや現場見学会などでいただいた意見を反映した「玉川野毛町公園拡張事業基本計画」を取りまとめました。隣接する野毛大塚古墳を含む既存の公園と、拡張予定敷地に残る豊かなみどりなど、貴重な財産を活かしつつ、グリーンインフラの考えを導入した施設整備など、防災機能も有した公園として、令和6年3月の開園を目指してまいります。

また、今年は、5年ぶりに世田谷区のみどりの現況を調査する年です。前回調査では、下がり続けていたみどり率が約0.6ポイントの上昇に転じ、25.18%となりましたが、公園整備をはじめ、5年間の様々な取り組みが数字として表れることになります。「百年の大計」をもって都市計画の中に緑地や公園を位置づけ、宅地化の進展に伴うみどりの減少を回復するための積極的な「世田谷みどり33」に取り組んでいきます。

次に、第4次住宅整備方針(案)についてです。

令和3年度から10年間を計画期間とする第4次住宅整備方針の案を取りまとめました。住まいは人の暮らしの基本です。住宅施策もまた、持続可能なまちづくりの観点から、時代の要請に応えていくべき分野です。グリーンインフラと連携した環境配慮型リノベーション事業にも、積極的に取り組んでいきます。

住宅の確保に配慮を要する方への支援、建物の老朽化と居住者の高齢化という2つの老いを抱える分譲マンション、空き家を含めた住宅の資産価値向上や有効活用などを重点施策とし、多岐に渡る課題に対応すべく、「みんなで支え次世代へつなぐ安全で安心な暮らし・住まい・まちづくり世田谷」を基本理念に掲げ、積極的に取り組んでまいります。

次に、令和3年度一般会計第1次補正予算について申し上げます。

新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、子育て世帯への支援やプレミアム付区内共通商品券の発行支援、DXの取組みなど、地方創生臨時交付金や東京都生活応援事業などの財源の活用を図りながら、速やかに対応すべき施策について、歳入歳出それぞれ、40億1,951万4千円の補正予算を計上するものであります。

最後に、本議会にご提案申し上げます案件は、令和3年度世田谷区一般会計補正予算(第1次)など議案22件、諮問1件、同意1件、報告6件です。

何とぞ慎重にご審議の上、速やかにご議決賜りますようお願いしまして、ご挨拶とします。 

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