区長記者会見(令和5年1月10日)

最終更新日 令和5年1月18日

ページ番号 202085

会見を行う区長
記者会見の様子

令和5年1月10日(火曜日)、保坂展人(ほさかのぶと)区長が記者会見を行いました。

動画はこちらからご覧になれます。新しいウインドウが開きます

PDFファイルを開きます会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。

(注意)

配信トラブルにより会見動画が途中で途切れております。恐れ入りますが、後日掲載する要旨からご確認ください。 

区長あいさつ

新年おめでとうございます。年頭所感として、子ども子育て支援について述べたいと思います。

岸田首相が年頭の記者会見で「異次元の少子化対策」を打ち出されました。また、東京都の小池都知事は、0歳から18歳の子ども1人に対しての月5,000円給付、第二子以降の保育料の無償化の検討を表明されました。

少子化が深刻な事態であることは今に始まったことではありませんが、危機感を強めている点はそれぞれ同じかと思います。ただ、子育てをする保護者の経済的負担を軽くしようという意図はよく分かりますが、金銭的に大きな負担となるのは高校・大学等の高等教育です。高等教育の無償化というところまでいくと、経済的不安の解消に向かうのではないでしょうか。現に、保護者が多額の教育費を負担しきれずに、学生が大学進学等の際に多額の奨学金を借り入れると、社会人となってから、相当長い年月をかけて多額の返済をしなければなりません。アメリカのバイデン政権は、連邦政府が提供する学生ローンの一部返済免除を発表しました。こうした現状も含めると、日本は、子どもの育ち・成長に関して公益セクターの支援が弱い国と見なければならないと思います。

5、6年前、区が待機児童問題で大変苦しんでいた際、待機児童対策について報告したタウンミーティングの中で、30代の女性が発言されたことを思い出します。「私は待機児童問題がうらやましい、私自身は非正規雇用、夫は派遣社員で、先週に失業してしまい来週から過ごすことも大変で私たちは最初から諦めている。」と話され、泣かれていました。振り返ればロストジェネレーションと言われる40歳代から50歳代にかけての方々をはじめ、それ以降も、正規雇用で出産一時金や退職金もある日本型雇用がどんどん失われています。非正規雇用で労働も収入も不安定という方々が何千万人といて、その中には30代、20代の方々もいます。子どもファースト、子どもを応援しようと私も言ってきました。しかし、子どもを諦めざるをえないような労働環境、雇用環境ではないか、そうした声に政治や行政は耳を傾け、底上げしなければならないのではないか。岸田首相がおっしゃる異次元の少子化対策には、過去の雇用政策、労働政策の反省もしっかり踏まえたものとしてほしいと思います。

 それでは、区の考え方を説明していきます。妊娠期からの子ども・子育て支援の充実についてです。子どもの成長において、必ずしも元気でいきいき、はつらつとしている状態であるわけではないことが少子化の一因としてあると考えます。子ども、若者が楽しく自己形成して育ち、地域の大人たちは温かく見守り応援する、地域丸ごとの子育て支援を作っていきたい。そのためには、子ども、若者へのしっかりとした政策展開が必要だと思います。今こそ、身近な基礎自治体としてその理念と役割を刻み、事業者を含んだすべての区民とともに、2015年に宣言した子ども子育て応援都市宣言の名前の通り、このまちで育ってよかったと思える地域を実現したいと思います。

 日本の少子化は、コロナ禍の3年間で急激に進んでいます。国の令和3年の出生数は、約81万人。令和4年は80万人を下回り、70万人台後半と言われています。減少の一途をたどっており、このままでは生産年齢人口が急激に減少し、少子高齢社会がますます進んでいきます。持続可能な社会とするためには、この流れを変えなければならないと思います。

 子どもや若者、子育て家庭を取り巻く環境に目を向けると、子ども人口の減少に加え、子どもを取り巻く周辺環境に色々な課題が見えます。コロナ禍の影響もありますが、育児が孤立しがちになり、地域の見守り合いや支え合うコミュニティが希薄化しています。また、公園や路上で子どもの元気な声があまり聞こえてこない、苦情になる場合もあります。以前、子どもの声は騒音なのかと問題提起をしたことがありますが、私の答えは断固として「NO」です。そして、子どもの声は未来を告げる鐘の音であると思います。子どもたちが、泣いたり笑ったり、時に大きな声を出して駆け回る、こうした子どもたちがあってこそ、持続可能な、社会保障や医療保険など様々なものが成り立っているのではないでしょうか。子どもの存在、また子ども連れの方への不寛容に対し、社会全体が子どもを歓迎している地域、社会にならなければ、子どもが増えていくことはないのではないかと思います。区では「WEラブ赤ちゃんプロジェクト」という、子ども連れではない我々が、赤ちゃんの泣き声を温かく見守ることを表明するステッカーやキーホルダーを携帯電話等に着けることで、子育てを地域で応援するキャンペーンにも取り組んでいます。

子ども人口の減少だけではなく、子育ての孤立化について、昨年5月に区内の0歳から11歳の子どもがいらっしゃる1万2,000世帯にアンケートを実施しました。その結果として、日常的に子どもを見てもらえる親族や友人等が誰もいないと回答した保護者が、就学前では55.5%、就学児では49.7%と約半数が誰も頼りにできない状況ということが分かりました。それから、人との交流の場や機会も減少しています。子育ての心配や悩みごとの相談先を、子どもを介して知り合った友人とする回答が、平成30年の調査では、就学前で42.6%でしたが、今回では29.6%まで減少しています。就学児の場合は、平成30年には52.3%だったところ、今回の調査では43.2%と減少しています。さらに、地域の見守りや支え合う風土の衰退も見て取れます。子どもが成長するために地域の見守りが大切とした回答、つまり、子どもを育てる保護者が地域をあてにしているかどうかですが、平成30年には就学前で10.2%、今回の調査ではわずか5.5%でした。就学児になると、学校の繋がりから地域との繋がりができるかと思うのですが、こちらも平成30年の11.1%から半減しており、危機的な状況だと感じています。子育てが孤立化し、自己責任となっている状況にメスを入れなければと考えています。

 区はこれまで、子どもの権利を主体とした「子どもが、すこやかに育つことのできるまち」の実現を目指すために、平成13年に「世田谷区子ども条例」を制定しました。そして、生まれてきた子どもを歓迎し、保護者のみならず、あらゆる地域の大人が子どもの育ちを見守る地域社会をつくることを目指す「子ども・子育て応援都市」を、平成27年に宣言しました。子ども条例で全国に先駆けて打ち出したのは、子どもの権利条約に即し、権利を持つ主体として子どもを見る視点です。子どもの人権が尊重され、成長段階に応じて意見を表明できる機会があるまちの実現を目指して、また、仕事と子育てを両立できる環境を作っていくために、待機児童解消に向けた保育園等整備を行い、待機児童全国ワーストワンから、待機児童ゼロを実現するまでに取り組みを進めてきました。

「子ども・子育て応援都市」の土台を確かなものへとバージョンアップさせるためには、妊娠や出産、子育ての孤立化への早期対応として、妊娠期から就学前までの子育て家庭を切れ目なく支える「世田谷版ネウボラ」をさらに深化させ、日々の暮らしの身近なところで、地域の人々や子育て支援につなげるための場や機会の充実を図っていきます。

また、区民にとってわかりやすく、訪ねやすい子育て支援となるように、子ども・子育て関連施設の性質を可視化し、シームレスな仕組みにレベルアップしていきます。世田谷区の場合、大変多くの子育て支援の仕組みがありますが、お子さん連れの方や妊娠中に転入されて区民になった方から見ると、たくさんありすぎてどれが自分に最適なのかが今ひとつ見えにくいため、自分に合ったものがしっかりとわかり、活用できるように支援するよう改革していきたいと思います。

また、今年3月に「今後の子ども政策の考え方(グランドビジョン)」を定める予定で進めており、区にも当てはまる年少人口の減少を見据えて作成します。対象となる子どもが減少傾向にある中で、子ども・子育て支援の場所や人材、支援の仕組みなどを縮小していく方策もあります。しかし、私たちは少子化の現状を深刻に捉えており、様々な子ども・子育て支援の体制ができていて、児童相談所の創設など相当数の職員が子ども応援に取り組んでいる世田谷区だからこそ、現状の保育、幼児教育のほか、様々な施設や場所、職員を縮小することなく、ニーズに合わせて再配置しながら、より切れ目のないシームレスな支援の形を作っていこうと考えています。

発表項目

これから発表項目に移りたいと思います。

第6次補正予算について

まず初めに、出産・子育て応援事業の実施についてです。

国は、妊娠届出時から子育てまでの一貫した伴走型相談支援の充実と利用負担軽減を図る経済的支援を実施し、すべての妊婦・子育て家庭のニーズに即した経済的な支援を実施するために、出産・子育て応援交付金を創設しています。区としては、現在の「世田谷版ネウボラ」をより深化させながら、国の仕組みを活用したいと思っています。

子ども家庭庁の準備メンバーとお話しした際、国の制度設計において「世田谷版ネウボラ」の仕組みも参考にしていると聞きました。この「世田谷版ネウボラ」でしっかりと、特に在宅子育て支援を効率化していくなどして、情報を全く得られない人や行ける場所、話せる人がいないという状況を大きく変えていきたいと思います。

次に、区の事業実施イメージについてです。

区では、妊娠届が提出された後、妊婦の方全員にネウボラ面接を実施しています。現在は、子育て利用券1万円分と、子育てに関わる育児パッケージをお渡ししていますが、新たに、出産応援ギフトを差し上げます。また、新規の取り組みとして、妊娠から8か月の段階でアンケートを実施し、希望者に面談を行います。出産後は、乳児期家庭訪問を実施し、連動して子育て応援ギフトを支給します。

 続いて、応援ギフトの支給方法についてです。

遡及基準日を令和5年3月1日「妊娠届出日、出生日」とし、支給要件を満たした対象者に給付します。令和4年度については、遡及基準日より前にすでに妊娠・出生した世帯への遡及適用に加え、短期間で速やかに対象者に支給する必要があるため、令和4年度中に妊娠届を出した方、または出生された方に対して、現金で支給します。令和5年度以降の支給方法については、確実に子育て支援サービスの利用に繋がるよう、国の動きを受けて東京都が検討している子育て関連用品等に利用できるクーポン券を支給する方向で準備をしています。

これまで区で実施していなかった、東京都のとうきょうママパパ応援事業ですが、世田谷区においても、家事支援用品購入支援事業を実施します。コロナ禍が続き、ヘルパー訪問等対面型のサービスの提供が受けづらいことの補完として、東京都の補助事業を活用し、家事支援用品の購入支援事業を行います。

内容について、児童1人あたり、専用の購入サイトで利用できるポイントを5万ポイント差し上げます。対象となるのは、区に住民登録があり、保育サービスを受けていない平成31年4月2日から令和4年4月1 日生まれのお子さんがいる家庭です。ここでいう保育サービスは、保育園等に定期的にお子さんを預けるサービスのことを指します。購入サイトには、掃除家電やキッチン家電など約150点を用意し、その利用申請と購入する家電の選択は、3月20日(木曜日)を締め切りとして受け付けます。対象の家庭には、2月1日(水曜日)以降に郵送で案内が届きます。

 第8波対応における小児専用同時検査・診療所等の運用状況について

次に、新型コロナウイルス感染症対策についてです。

現在、第8波ということで、年末年始から更に感染が拡大しているわけですが、当初から、季節性インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の同時流行を警戒しておりました。

 その対応として開始した中で、まずは小児専用同時検査・診療所等の運用状況について報告したいと思います。

初めに、診療の流れについてご説明します。まず、8月から実施しているオンライン診療と同様に、専用のWebフォームからお申し込みいただきます。診療予約では、問診票の記載や抗原定性検査の結果写真等をフォーム上に登録していただき、引き続きWebで小児専用同時検査・診療所を予約後、受診していただけます。なお、小児以外で、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時検査・オンライン診療を希望される方は、3か所の同時検査会場のうち選択した会場にて検査実施後、医師によるオンライン診療を受けていただきます。

8月以降実施している、小児以外で新型コロナウイルス感染症のみの診療を希望する方については、ご自宅への抗原定性検査キットの配送を依頼していただき、ご自身で検査後、オンライン診療を受けていただく仕組みです。オンライン診療終了後、処方箋を発行しますので、近くの薬局で薬を受け取っていただきます。

次に、1月5日現在の診療・検査等の実施状況についてです。まず、小児専用同時検査・診療所の実績について、予約件数が94件、診療件数が80件ありました。診療件数のうち、コロナ陽性者は31人(陽性率38.8%)、インフルエンザ陽性者は20人(陽性率25.0%)でした。年代別の内訳は、6歳までが35件、7歳から12歳が31件、13歳から15歳が11件、その他が3件で、薬の処方件数は73件です。

次に、同時検査会場の検査実績です。世田谷地域の会場で51件、北沢地域の会場で22件、砧地域の会場で80件でした。砧地域会場での実績が多い理由は、同時検査終了後、オンライン診療センターにつなぎ、その場で処方箋も発行しているためです。世田谷・北沢地域は会場が狭いため、同時検査後に自宅に帰ってオンライン診療を受けていただく仕組みです。

また、8月10日から1月5日までの、バイク便による抗原定性検査キットの配送実績は1,562件でした。8月10日から12月7日までは薬もバイク便で配送しており、配送実績は1,497件です。薬のバイク便配送は12月7日で終了しており、現在はお近くの調剤薬局で受け取っていただく仕組みとなっています。

続いて、オンライン診療の実績についてです。8月からのオンライン診療と、12月19日からの同時検査後のオンライン診療の件数を合算した実績で、予約件数は3,269件、診療件数は3,049件、診療件数のうち、コロナ陽性者は2,239人(陽性率73.4%)、インフルエンザ陽性者は25人(陽性率6.5%)となっています。インフルエンザについては、12月19日に同時検査が開始して以降の数字となります。

年代別では、16歳から19歳が227件となり、70歳から79歳では27件と少なくなっていますが、40代、50代などインターネットを常時使っている世代では積極的に利用していただいています。

続いて、世田谷区発熱相談センターにおける相談状況です。

まず、予約満了のため医療機関に受診できない旨の相談件数についてです。こちらは、発熱等の有症状者が診療を希望して医療機関に問い合わせたところ、「発熱者の予約枠は埋まってしまった」などの理由で断られてしまい、受診先に困り、区の発熱相談センターに相談された件数です。12月16日から12月22日は1日平均14件、12月23日から12月29日は1日平均11件、12月30日から1月5日は1日平均15件となっています。

次に、区の体制確保支援を受けた医療機関への診療紹介件数です。区の発熱相談センターから、体制支援を受けた医療機関を紹介した実績として、オンライン診療を開始した8月10日から1月5日までで、合計3192件、1日平均30件です。相談者には、オンライン診療を含めて診療機関を紹介しています。

新型コロナについては、現在の体制をしっかりと維持しながら、現在の第8波に対応していきたいと思います。

「せたがやPay」2周年について

「せたがやPay」についてです。

「せたがやPay」は、区と世田谷区商店街振興組合連合会が協力して運営しているデジタル地域通貨で、令和3年2月にスタートして間もなく2年を迎えます。当初はアプリのダウンロード数も少しずつ伸びている状況でしたが、12月31日時点で26万件と急増しました。加盟店舗数については、100店を超えてから2,000店になるまでが大変でしたが、現在は飲食店のみならず約4,300店まで増え、様々な業態で「せたがやPay」をご利用いただいています。

決済額については、令和4年7月22日に30%還元が始まり、当初は穏やかに増えていましたが、報道等もあり次第に急増し、2回目の30%還元の開始となった11月1日の段階で約57億円、大晦日には約102億となり、100億円を超えて利用されています。チャージ金額について、現在はセブン-イレブンでチャージする仕組みとしており、大晦日には89億9,600万円となりました。決済額との差額は、30%還元のポイント付与等により生じたものとなります。

デジタル地域通貨として、大変な手応えと広がりを見せたものでありました。財源が必要なため、30%の還元を延々と続けることはできないというところではありますが、実質賃金が3.8%目減りした、23区では消費者物価指数が4%上昇したということも報道されています。生活防衛また経済対策について、今後、機を見てしっかりと取り組んでいきたいと思っています。 

これからのキャンペーンについては、区のホームページ、せたがやPayのホームページ等でお知らせいたします。

認知症施策について(イベント紹介)

認知症施策についてです。

平均寿命が延び、高齢者の方が年々増えている今日において、認知症は、誰もがなりうる可能性があり、多くの区民にとって身近なものとなっていることから、区では、認知症施策の中核的拠点として、令和2年4月に「認知症在宅生活サポートセンター」を開設しました。認サポと言われています。その後、同年10月には、「一人ひとりの希望及び権利が尊重され、ともに安心して自分らしく暮らせるまち、せたがや」を目指して「世田谷区認知症とともに生きる希望条例」を施行し、様々メディアでも取り上げていただき、条例制定記念シンポジウムも開催しました。条例の制定に関わった認知症当事者の方にも発言いただきました。

令和3年11月には、条例施行1周年記念イベントを開催しました。ファシリテーター・司会進行を含めて、登壇者全員が認知症当事者の方となり、当事者の立場から、条例について現在の課題など語っていただき、大変な反響がありました。認知症のご本人や家族を支援している福祉の現場の職員の皆さんにも多数聞いていただき、「認知症の当事者の方による意見交換等がされ、一人ひとりの尊厳について考えさせられた。これからの対応を自分たちとしても考えていきたい。」といった反応をいただきました。

この条例は、認知症になっても、ご本人がお持ちの才能や記憶、あるいは技術をもって地域の中で過ごすといった、認知症を排除しない社会をつくっていこうという、価値観の転換も掲げている条例となります。現在、あんしんすこやかセンター等が中心となり、アクション講座、世田谷版認知症サポーター養成講座を開催しています。

最後に、条例施行2周年を記念して、「認知症になってからも希望が持てる社会『おれの人生、おもしろく、楽しく、あっけらかんと』」というイベントを、日本大学文理学部百周年記念館を借り、2月12日(日曜日)午後1時半から開催します。このイベントは、認知症のご本人の方に企画段階から参画していただき一緒につくったものとなります。イベントでは、漫画家でタレントの蛭子さん、元テレビ局プロデューサーの貫田さんに、認知症について語っていただきます。私もファシリテーターを務めますので、大いに語り合いたいと思っております。

先着200名で、せたがやコールまたはオンライン手続きによる事前申込制となっています。

質疑応答

  • 記者

小児専用同時検査・診療所について、12月19日から1月5日で94件の予約実績があったとのことだが、予約可能件数における実績件数はどの程度か。また、現在も感染拡大が進んでおり、学校が始まったことも踏まえてさらに拡大することなどは考えているか。

  • 区長

現時点で、キャパシティの限界まで予約が埋まっていることはないが、徐々に予約は増えており、感染が広がっている段階だと思う。ご指摘のように、学校が始まったことで校内での感染拡大が今後どうなるか懸念はある。インフルエンザによる学級閉鎖などは新型コロナが流行する以前からあったので、今後、現在の体制で持ちこたえられるかどうか検討したいと思う。

  • 保健医療福祉推進課長

小児専用同時検査・診療所については、1日あたり80人の予約枠数を設けている。正月明けは休診される医療機関もあったため、検査数は伸びているがまだ十分余裕はある。ただ、区のホームページなどで周知・案内をしており、また、昨年も1月の3連休明け、中旬から下旬に第6波が来て多数の陽性者が発生したことを踏まえると、予断を許さない状況であり、体制を整えているところである。

  • 記者

同じく小児専用同時検査・診療所について、現在1か所での実施だが、今後拡大していく予定はあるか。

  • 区長

小児専用同時検査・診療所は、16歳以上の同時検査・オンライン診療を含めて運営しており、体制を拡大しようと意思決定してから実際に拡大されるまでに相当程度時間がかかる。そのため、現在の動向を観察し、拡大の必要性を早めに判断するようにしたい。現状では拡大する判断には至っていない。

  • 保健医療福祉推進課長

小児専用同時検査・診療所は1日あたり80件、16歳以上の同時検査・オンライン診療は1か所あたり40件の予約枠を設けている。現状は余裕があるが、今後の感染状況においても、検査・診療を行う場所を増やすことは難しいと思っている。実施には近隣のご理解など様々な課題があり、体制強化としては、診療する医師や検査を行う看護師の対応レーン数を増やす、または受付時間を調整して予約枠数を拡大するといった工夫になると思う。現時点では、小児専用同時検査・診療、16歳以上の同時検査・オンライン診療とも現状どおりで進めていきたいと考えている。

  • 区長

新型コロナとインフルエンザを同時に検査できる検査キットを利用していることが特徴であり、この検査キットがクリニック等にも一層広がっていけば良いと思う。また、現時点で両方同時に感染した例はないと聞いている。

  • 保健医療福祉推進課長

現時点で把握している限りでは同時感染は無い。現状では、やはりコロナへの感染の方が多い状況だと聞いている。

  • 記者

同じく小児の感染に関する質問だが、今回の小児専用同時検査・診療所の実績を見ると、新型コロナの陽性率が38.8%、インフルエンザの陽性率が25.0%と新型コロナの方がまだ多い印象だが、同時流行の懸念という点で、インフルエンザと新型コロナの割合に対して区長はどう捉えているか。

  • 区長

個人的な受けとめでは、インフルエンザの割合が低いと感じている。インフルエンザの感染も発生してきているが、依然として新型コロナが多い。新型コロナの影響でインフルエンザが広がらないのか専門的な部分は分からないが、当初の想定では、インフルエンザの感染者が急増して新型コロナの感染者数を凌駕し、地域の小児クリニック等がひっ迫することで、小児の診療の場がなくなってしまうことを警戒して体制を整えた。現在は受診可能な状況にあるということで、新型コロナとインフルエンザの両方に備える体制を整えて良かったと思う。また、今後インフルエンザの感染者数が急増するなど状況が大きく変わった時にどう対応するかということも保健所、医師会等と相談しながら考えていきたいと思う。

  • 記者

今回の発表項目で「第6次補正予算について」と資料に記載されているが、それぞれの項目の予算額が記載されていない、発表資料であれば金額まで記載してほしい。

また、「せたがやPay」について担当所管へ取材したところ、チャージされて実際に利用されたアカウントは約13万5,000件と聞いている。そうした数字が資料に記載されず、インストール数の約26万件だけ記載されていると、あたかもそれだけ利用されているかのように思えてしまう。インストール数の半分程度しか利用されていない状況であれば、今後の発表では数字を記載していただきたい。

質問として、チャージ額の約1%のランニングコストが発生すると聞いている。来年度、店舗での手数料の費用負担により自立を促すよう考えているそうだが、その場合、加盟店舗の撤退や新規加盟店舗数の減少などが考えられると思う。また、店舗側の負担が実現しなければ、区は来年度、より多額の費用負担が必要になるかと思うが、どう考えているか。

また、他の自治体に「せたがやPay」と同様のアプリ導入を促して相互利用できるようにすることは検討しているか。

  • 区長

来月に令和5年度当初予算案における予算プレスを予定しており、当初予算の金額はその全容とともに予算プレスで明らかにする。補正予算の場合は個別に取材いただければと思う、予算額の記載については、ご意見として受けとめたい。

  • 商業課長

まず、いただいたダウンロード数に対して、実際に利用されている数を記載すべきというのはご指摘のとおりかと思う。今後、数字についてそのように発表していきたい。

次に、手数料の費用負担について、現在利用店舗へ、今後の費用負担についてどうお考えかアンケート調査を行っている。受益者負担ということで求めていこうと考えているが、「費用負担があるなら利用しない」か、「ある程度の費用負担はやむを得ない」かなど伺っており、調査の締め切りが今週末となっている。その結果で利用店舗の意向が判明するかと思うので個別に取材いただければご説明する。途中経過の段階では、ある程度の費用負担はやむを得ないという意見が非常に多かったため、現時点では、利用店舗が多数撤退して半減するといった事態にはならないと見通している。

最後に、他自治体との相互利用について、今回の「せたがやPay」の取組みは区内の中小個店の支援を目的としている。相互利用は確かに利便性が上がるが、一方で、区内の経済循環を実現できない可能性がある。そもそも、「せたがやPay」立ち上げ当初から、全国的な大手のキャッシュレス決済サービスと住み分けて進めることを想定していた。そのため、例えば交流自治体等での限定的な利用は考えられるが、23区等で相互利用するような取組みは現状考えていない。

  • 記者

家事支援用品の購入支援事業について、対象者の条件に、「保育サービスを利用していないこと」とあるのはなぜか。保育園等を利用する家庭であっても家事は大変だと思う。都の事業による縛りがあるのかもしれないが、区で補填するといった考えはないか。

  • 区長

都の事業に参入することとなった経緯について申し上げると、この事業は当初、ヘルパー派遣等をあまねく実施している自治体が対象となっていた。区もかつて実施していたが、現在はひとり親家庭など必要性が高い家庭へ派遣しているため、都としては、区の参入は少し難しいという見解だった。ただ、2022年の秋から都と様々に交渉した結果、一般の子育て家庭も、子育て利用券等によりヘルパー派遣サービスを利用できていると判断され、区も参入できることとなった。ただし、この都事業の要件として、保育サービスを利用していないことというところがある。

  • 子ども家庭課長

「一時預かりも含めた保育サービス等」には、民間保育所や認定子ども園、認証保育所のほか、家庭的保育事業も含まれている。都において、このような保育サービスは除くこととなっているため、ヘルパー派遣も含めて、家事支援用品の購入支援事業についても対象外としている。

  • 区長

都は、保育サービスを受けている方は利用できないというルールを定めており、そのうえで家事支援用品のカタログを作成している。区の対象者に保育サービスを利用している方も含めるとなると、別の事業を立ち上げてカタログも一から作らなければならず、開始まで時間もかかってしまうため難しいと判断した。今回は現金で支給するが、令和5年度はカタログ方式も考えているため、その際に区の考え方等を反映させたい。子育て支援について、財源をどのように配分していくのが最適か考えているが、確かに、文面だけ見ると保育サービスを利用している人がなぜ対象外なのか疑問に感じると思う。事情として、都の枠組みによる事業である以上、今回はやむを得ないことと思っている。

  • 記者

冒頭の発言について伺いたい。「都が発表した0歳から18歳の5,000円給付について、経済的負担を軽くして応援する意図は理解できるが、特に高等教育にお金がかかるため、その点をパッケージ化して支援すべき」といった発言であったが、使い方の例として5,000円を毎月積み立てて学費に充てる方法もあると思うが、保護者の使い方に委ねるよりは、使途を限定して給付するべきではないか、といった主旨の発言だったのか。

  • 区長

5,000円の給付方法について、都が直接行うのはなかなか難しいことから、基礎自治体にお願いするという話になるだろうと予測している。5,000円の給付自体を批判しているわけではない。国も含め、長く続く子育ての時間の中で、一部の期間に薄く広く支援することは必要ではあるが、抜本的なこととして、子育て家庭が5,000円給付されるから産もうという考えになるのか。第2子や第3子を躊躇している方がそこで踏み切れるのかと考えるとそうではなく、一番大きく占めるのは教育費負担だと考えている。

都が5,000円を給付することも、あるいは岸田首相がこれまでにない支援をするのも良いが、それが本当に異次元な支援となるためには、今まで当たり前だった、子育てに大きなお金がかかるという現状をがらりと変えなければいけない。今回の支援は少子化に対する抜本的な転換にはならないことをわかっていただきたいという意味で発言した。

  • 記者

子育て家庭に対するアンケートについて、実施頻度や内容について伺いたい。また、調査結果はホームページ等で公表しているか。

  • 子ども・若者部長

アンケート調査について、子ども・子育て支援法に基づく「子ども・子育て支援事業計画」の策定にあたり、実態を把握することを目的に調査を行った。したがって、計画策定のタイミングに合わせて調査するものであり、毎年実施しているものではない。ホームページの掲載状況等については、改めてご案内する。(ホームページ掲載あり)

  • 記者

区長が抜本的な子育て支援として教育費負担が重要だと発言していたが、区は教育支援についてどのような取り組みをしているか。また、今後どのような取り組みを考えているか見解をいただきたい。

  • 区長

自治体によっては給付型奨学金を創設する動きがあるが、区では行っていない。非常に限定されているが、児童養護施設等出身の若者たちにフェアなスタートラインを設けるための事業を実施しており、2億2,000万円の寄附が集まった。家賃の一部支援や、パソコン等の購入経費に充てられる給付型奨学金を年間上限50万円給付するなど、様々支援している。自治体として一番にできることは、進学を断念してしまう家庭を後押しして選択肢を広げていくことだと思うが、高等教育の無償化となると、大きな財源が必要である。日本では大学の学費は自己負担が原則のため、子どもは1人か2人が精一杯で、第3子、第4子は収入が相当見通せる方でないと難しいのが現状ではないかと思う。

  • 記者

物価の高騰に伴い、子育て家庭以外の区民に向けた支援等は今年度や来年度で考えているか。

  • 区長

「せたがやPay」への反響が非常にあり良かったが、高齢の方の中には、アプリのインストールから使いこなすところまで辿り着く前に、ポイント30%還元のキャンペーンが終了となってしまったことを少し残念に思っている。今後、30%還元とはいかなくとも、物価高騰の中、生活が困窮することへの対応として、「せたがやPay」の活用も含めて、何らかの経済対策や生活支援対策を考えなければいけないと思っている。様々な理由で困っている方々に支援の手が届くよう、自治体としてできる限り支援していけるようにしたいと思っている。

記者

「子どもがすこやかに育つことのできるまち」とあるように、区長が子育てに力を入れていることを感じたが、区長の考えとして、兵庫県明石市のように人口増加を目指して力を入れているのか。もしくは、世田谷区の人口が現時点でも多いことから、更に人口が増加した場合に生じるその他の悪影響を危惧し、人口が大きく増えるような独自サービスは行わずに少しブレーキをかけようと考えているのか、それとも推進していこうと考えているのか、見解を伺いたい。

  • 区長

明石市の泉市長の発言に非常に共感するところも多々ある。一方でお互いの置かれている環境は少し異なるところがある。

全国的な少子化の中、区では子ども・子育て応援を手厚く行っていることで、子育て家庭が転入されていたことがあり、5年ほど前まで、年間約1,000人ずつ子どもが増えている時期があった。ただ、近年の新型コロナが蔓延する中で深刻に捉えているのは、住居費が相対的に高いことである。子どもが生まれたことを契機に、子育て世帯が郊外に引っ越すという状況が見受けられる。そのため、区では子ども・子育て支援策の中で、ひとり親家庭に対して具体的に住居を用意するなどの住居支援を実施している。

現状として、都心部に近い地域はワンルームが多く子育て家庭が住むには難しく、実際に区においても、都心部に近い地域では小学校を統合している。対して多摩川に近い西部では、学校の生徒が益々増えているという状況である。

住居費の問題に取り組んでいく必要があると思い、ひとり親家庭への住宅支援を本格軌道に乗せることから始めて、それを広げていきたいと考えている。

  • 記者

家庭における夫婦間等での子どもの連れ去りについて、現在、法制審議会では、共同親権に関するパブリックコメントを行っている。子育てをしやすいまちということに関連して、区長の考えを伺いたい。

  • 区長

国会での議論は関心を持って見守っているが、子ども自身が親と会う権利、離婚後もそれぞれの親と面会する権利は尊重されるべきだと考える。

  • 記者

区立小・中学校の給食費無償化について、来年度当初予算のことなので、現段階ではあくまで方針ということになると思うが、財源、対象などの検討状況を伺いたい。

  • 区長

区立小・中学校の給食費無償化については、物価高騰、実質賃金の低下による経済による家計への影響を踏まえて、来年度実施できないか前向きに検討している。財源や詳細については現在詰めているところである。なお、所得制限を設けた無償化は4年前よりすでに実施しており、小学生の約4分の1、中学生の約3分の1の家庭は無償化されていることから、今回の対象は、所得制限を設けないことで検討している。

  • 記者

給食費を無償化すると、追加財源で20億円以上かかると聞く。物価高により苦しいのは子育て世代だけではない。「せたがやPay」による経済対策への追加や同じ子育てであっても出産一時金の上乗せをしてはどうかなど、区議会各会派からも声が出ていると思うが、その中で、給食費無償化を前向きに検討している考えを伺いたい。

  • 区長

出産一時金についても重要だと考えている。区議会各会派からも、給食費無償化、出産一時金の拡充など様々な提案が出ている中で、それらを包摂して、バランスよく実現したいと考えている。給食費無償化だけを実施すれば良いと考えているわけではない。デフレからインフレへ転換した中で実質所得が下がるような状況は、本当に危機的であると考えており、政策的な資源を総動員して挑みたい。子どもたちに温かい社会というのは、高齢者や障害のある方など社会的支援の必要な方にとっても温かい社会であり、通底するものだ。どちらかに温かくて、どちらかに冷たいということにはならないと思っているので、頑張っていきたい。

  • 記者

ふるさと納税について、昨年11月の定例記者会見にて、これまでの返礼品競争に加わらないという方針を転換することが示されたが、1か月程経過した現在の感触を伺いたい。また、ふるさと納税の制度上の問題については改めるべきだという考えは変わらないか。

  • 区長

これまでも制度自体に問題があると考えてきたので、返礼品競争に加わりながら、その制度を批判することは避けたいと思っていた。しかし、87億円という流出額に加えて、特別区は地方交付税不交付団体のため、地方交付税による流出額の補填がない。返礼品競争に加わらない首長、自治体は、住民から批判されると言われるほど追い詰められており、自衛の策として返礼品にも着手した。スイーツ、食事券など約150点を返礼品として加えたが、11月21日から12月31日までの41日間で、2,582点、7,514万円の寄附があった。従来から実施している、医療的ケア児等への支援、児童養護施設退所者等への支援に関する寄附と合わせると、昨年は1億9,730万円となり、一昨年より増えた。地方やネットショッピングで買えないものが返礼品となることが定着していけば、今後も増えていくのではないかと考えている。

一方で、区市町村の4分の1程度は、ふるさと納税の流出額の方が多く、全ての自治体が潤っているわけではない。区のふるさと納税額が伸びることに心苦しさもある。政府がふるさと納税の上限を設けないことが理解できない。ふるさと納税は1,000万円でも2,000万円でもできてしまうが、そこまで多額なふるさと納税が必要なのか。30万円、50万円など上限を設けるなどの考えもあると思うが、そのような議論は全く行われていない。そのため、区では制度がおかしいことを指摘しつつ、返礼品の拡充に着手する自衛策をとっているが、そこは区民の方々にも理解していただけるのではないかと考えている。

  • 記者

ふるさと納税について、返礼品競争に加わらない首長、自治体は、住民に批判されるくらいに追い詰められているとの発言があったが、区長としては、4月の統一地方選挙を見据えて政策転換したという認識か。

  • 区長

政策転換は一昨年より議論していた。返礼品目の調査や精査に時間がかかり、昨年11月の定例記者会見で示すこととなった。

  • 記者

特別区としても、2年程前に、国に対しふるさと納税制度の抜本的な見直しを要望したかと思うが、今回、世田谷区が方針転換したことに対し、特別区の中で、また、他の区長の中で意見交換等などはあったのか。

  • 区長

ふるさと納税は、高額所得者が多く得をする制度となっているため、抜本的な見直しの段階論として、ふるさと納税の住民税控除額のうち、特例分の上限を所得割の2割から以前の1割に戻すこと、ふるさと納税の控除の上限額を定めることなどを、特別区長会としては、全員一致で3、4年前から要望している。

  • 記者

世田谷区の方針転換について、特別区長会での反応はいかがだったか。

  • 区長

特に話題にはなっていない。

  • 記者

一般社団法人「Colabo」の会計に関する都への住民監査請求の結果について、どのように考えているか。また、区の補助事業、委託事業において、同様の問題はないか。

  • 区長

その問題は報道により知っているが、双方の意見や主張を客観的に見てみないと何とも申し上げられず、この場でコメントをするだけの状態にはない。区の補助金の使われ方などはしっかりと精査し、監査の力を強めていく必要があるだろうと思っている。

  • 記者

都知事の記者会見において、このことに関して大手メディアから質問がなされないことについて、ジャーナリストであった区長はどのように考えるか。

  • 区長

私自身が都知事の記者会見の場にいて現場の様子を把握しているわけではないため、お答えすることはできない。

  • 記者

現在、東京都オープンデータカタログサイトに区のデータが掲載されていない。昨年度に担当所管に確認したところ、今年度中に掲載予定であると聞いたので進捗を伺いたい。

  • 区長

オープンデータの活用にあたっては、区は早い時期より取り組んでおり、よりわかりやすいものに改善することを優先してきたところである。現在、東京都オープンデータカタログサイトへの掲載も視野に入れて検討している。

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