区長記者会見(令和4年12月12日)

最終更新日 令和4年12月19日

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会見を行う区長
記者会見の様子

令和4年12月12日(月曜日)、保坂展人(ほさかのぶと)区長が記者会見を行いました。

動画はこちらからご覧になれます。新しいウインドウが開きます

PDFファイルを開きます会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。

区長あいさつ

皆さんこんにちは。

まず、「リコーブラックラムズ東京」の、新たなシーズン開幕に向けた表敬訪問と地域活動についてご紹介します。

世田谷区をホームタウンとして活動されている「リコーブラックラムズ東京」の皆さんに、12月6日(火曜日)に区役所へお越しいただき、今月12月17日(土曜日)に新たなシーズンの開幕戦を迎えるにあたって抱負を伺いました。

リコーブラックラムズ東京を保有する株式会社リコーと世田谷区は、令和2年6月に相互連携・支援協力に関する協定を締結しており、経堂駅前での「犯罪ゼロの日キャンペーン」や、総合運動場での「区民スポーツまつり」、二子玉川駅前での清掃活動、あんしんすこやかセンターでの介護予防活動など、日頃から地域活動にご協力いただいています。

また、来年1月21日(土曜日)に駒沢オリンピック公園陸上競技場でホストゲームが開かれますが、この日を「世田谷区民デー」として区民1,000組、合計2,000名をご招待いただくことになりました。詳しくは区のホームページをご覧ください。今後もラグビーでのご活躍はもちろん、区の様々な地域貢献活動にもご協力いただき、更なる連携を深めていければと考えています。

次に、令和3年新成人のつどい代替イベント「22歳のつどい」についてです。

今年、令和4年の新成人のつどいは日本大学文理学部の百周年講堂で開催しましたが、令和3年の「新成人のつどい」については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、会場開催を中止し、オンライン開催としました。

令和3年の新成人の方々へも交流の機会を設けようということで、「リコーブラックラムズ東京」の試合の観戦イベントを企画していましたが、残念ながらこちらも、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で試合自体が中止となり、開催されませんでした。

今回、改めて令和3年新成人のつどい代替イベントとして「22歳のつどい」を開催します。世田谷区でともに育った小学生、中学生時代の同級生との再会や、思い出づくりの場として、仲間同士の繋がりを深めるためのサポートとしての式典イベントで、これからの皆さんの未来ある人生へのスタートを応援したいと考えています。成人の日の前日1月8日(日曜日)午前11時から1時間ほど、日本大学文理学部の百周年記念館で開催します。当日は、経済界、芸術界、スポーツ界等で活躍する著名人からビデオで応援メッセージをいただくとともに、日本体育大学応援団チアリーダー部「VORTEX(ヴォーテックス)」の皆さんより、会場の皆さんに元気を与えるチアリーディングの演技を披露していただく予定です。会場には1,200席用意しており、次第に申し込みが増加している状況ですので、該当される方々はお誘い合わせのうえ、ご来場いただけたらと思います。

次に、令和5年の「二十歳のつどい」(成人式)についてです。

今年の4月に成年年齢が18歳に引き下げられ、各自治体でそれぞれ対応を検討されたようですが、世田谷区では、若者たちの意見も踏まえ、引き続き20歳の皆さんを対象として、成人の日にお祝いする式典を開催します。式典の名称は「二十歳のつどい」としています。

世田谷区は対象者数が多いため、1月9日(月曜日)に3回に分けて実施します。第1回目を10時から、第2回目を12時30分から、第3回目を15時から行い、各回1時間程度の式典を予定しています。少しでも多くの方にご出席いただけるよう、区立中学校の通学区域の住所ごとに、各回の出席者を振り分けてご案内しています。また、以前はこの式典を世田谷区民会館ホールで開催していましたが、現在改修中のため、先ほどもご案内した日本大学文理学部の百周年記念館で開催します。当日は、世田谷区民吹奏楽団による演奏、有名人からの祝福のビデオレター、そして日本体育大学応援団チアリーダー部「VORTEX(ヴォーテックス)」の皆さんによるチアリーディングの演技で、人生の一つの節目を迎える皆さんにエールを届けたいと思います。ぜひ会場までお越しいただきたいと思います。

発表項目

これから発表項目に移りたいと思います。 

医療的ケア児・者への支援の取組みについて

まず初めに、医療的ケア児・者への支援の取組みについてです。

令和3年8月に、大蔵にある成育医療研究センターの敷地内に、医療的ケア相談支援センターHi・na・ta(ひなた)を開設しました。医療的ケアの支援を充実させるため、ワンストップでの相談対応や、病院を退院する際の在宅生活支援プランの作成に取り組んできました。令和3年度は8月から3月で181件、令和4年度は4月から11月までで241件の相談がありました。今年度は開設日を週2回から4回に増やし、より利用しやすくするとともに、医療的ケア支援のすそ野を広げようとしています。これまで、18歳未満の医療的ケア児、18歳以上の医療的ケア者の支援計画をプランニングするところがしっかりと組織的に行えていなかったため、改めて区で取り組んでいるところです。

また、家族で共に楽しめる企画も考えました。1周年記念イベントの実施や、家族同士で語らうサロン、明治安田生命保険相互会社のご協力によるJリーグ観戦のご招待等、家族で外出できる機会を提供しています。

さらには、ふるさと納税を活用して、医療的ケア児のいるご家庭に、他のきょうだいも含めて家族で外出いただけるようキャンプを贈るといった取り組みも行っています。

次に、人工呼吸器等を使用している医療的ケアを要する方へのポータブル電源の配布拡充についてです。

大きな地震や大停電等で電源が切れた際に備え、今年度、18歳未満の医療的ケア児111名に、ふるさと納税等でいただいた基金を活用しながら、ポータブル電源とインバーター装置、小型ソーラーパネル等をお届けしました。

今後、配布対象を18歳以上の医療的ケアが必要な方にも拡大し、令和5年度の配布に向けて、準備を進めてまいります。

(仮称)桜丘農業公園の暫定利用について

次に、(仮称)桜丘農業公園の暫定利用についてです。

農家にとっては、やはり相続が関門となっており、相続税対策で農地を売らなければならないとなると、土地の開発につながることもあります。

区としては、農地を農業公園にすることで区の農の風景を保全し、農業体験などを通して都市農業の重要性を広く伝えていこうと考えています。

農業公園は、特定の方が一定の区画を割り当てられて農地を利用する区民農園とは異なり、農業体験イベントのほか、散策・鑑賞・休憩等、訪れる方に幅広く公園として利用してもらうことを目的としています。同時に、減少する農地を保全するための具体的な対応策でもあり、これまで瀬田農業公園や喜多見農業公園を開設してきました。

この度、令和7年に開園予定の(仮称)桜丘農業公園において、地域利用の促進や、管理運営の担い手発掘等を目的に、事業者の自主運営による新たな管理体制を試行することになりました。所在地は、桜丘4丁目19番10号で古くより農地だった場所です。前所有者より、作付け畑のほか、みかんの木110本を引き継いでいます。

この農地で暫定利用を担う事業者は、公募により選定した区内に事業所を置く4者です。各々、子育て支援、障害者支援、カフェの経営や農産物販売を行っており、農業に関わった経験やイベント等の実績があります。NPO法人子育て支援グループamigo(あみーご)、株式会社夢育て、株式会社はぐくむ、三茶ワークカンパニー株式会社の4者が、知恵を出し合って運営することとなりました。

各事業者が4区画をそれぞれ受け持ち、みかん畑は共同管理していただきます。地域に開かれた、これまでにない特徴のある農業公園を運営していきたいと考えています。

区と4者共同でみかん狩りをするといった暫定的な利用をすでに始めており、11月に実施したみかん狩りでは、2日間で1,630名の方が約1.8トンのみかんを収穫され、大変好評でした。また作付け畑では、4者共同で管理するコンポストや憩いの場となる広場のほか、丸太を使ってコワーキングスペースを作るなど特徴的な取り組みを広げようとしています。

この暫定利用は令和6年8月まで行い、整備工事や取り組みの検証を行った後、令和7年の4月に開園、運営の開始を目指しています。

世田谷区児童養護施設退所者等奨学・自立支援基金条例について

次に、世田谷区児童養護施設退所者等奨学基金についてです。

第4回区議会定例会において、「世田谷区児童養護施設退所者等奨学基金条例」が改正されました。改正内容は、基金の使途及び対象者の拡大です。

区では、すべての若者が同じスタートラインに立ち、未来を切り開くことができるように、平成28年4月から「せたがや若者フェアスタート」事業を実施しています。この事業では、「給付型奨学金」「住宅支援」「居場所・地域交流支援」の3つの支援事業を行っており、この中の一つ「給付型奨学金」は、一般の方々や企業・団体等からの寄附金が原資となっています。基金の創設から令和4年10月末までに、累計で2億2,000万円という、大変多くの寄附が寄せられました。心から感謝いたします。この基金を利用して、令和4年12月現在で38名の児童養護施設や里親の元を巣立った若者が、大学や専門学校等に進学しました。

一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を踏まえ、給付型奨学金の支給対象経費や支給額の拡充にも区として取り組んでまいりましたが、国等において同様の奨学金制度の拡充が進んだこともあり、区の奨学金給付額が一定の範囲で推移していました。

本事業で児童養護施設や里親出身の学生の皆さんの応援をさせていただく中で、全国そして区内からの支援が非常に大きく、2億2,000万円という金額に上ったことで、この支援のあり方について、児童養護施設出身者や専門家を含めたディスカッションを行ってきました。その議論の中で、給付型奨学金を実施しても3割の方が中退をしているという事実、また、就職をしても離職率が高いということから、検討会の中では、良いところを土台にしながら制度自体を変えていこうという議論になり、この条例を改正することとなりました。

条例改正の内容について、一つ目は、条例の名称変更です。改正前は、児童養護施設退所者等への奨学基金についての条例でしたが、改正後には、自立支援を追加し「奨学・自立支援基金条例」としています。二つ目は、基金の使い道の拡充です。大学等への進学後の学費に加え、就労に係る技能の習得及び生活の安定のために必要となる費用を支援します。三つ目は、対象者の拡大です。これまでは、18歳で高校を卒業し、児童養護施設等を退所する方が対象でしたが、改正後では、支援を受けられる年齢を30歳まで延長し、措置延長中や自立援助ホーム入所中の人に加え、18歳前に児童養護施設を退所した方についても審査のうえ対象としていきます。

続いて、条例改正に伴い拡充する具体的な事業内容についてです。

一つ目として、奨学金の対象者に措置延長中や自立援助ホームの入所者を加えます。これはかなり大きな拡充で、当事者の方の意見が強く反映されました。自立したいと思い、働いた後でも学校に行けるような、使い勝手の良い制度にしたいと考えました。二つ目は、就職に向けての資格等取得のための支援として、普通自動車第一種運転免許については上限30万円、その他の資格等取得については10万円を上限として費用を助成します。これは、就労中の方のみならず、進学した方も対象となります。三つ目は、家賃支援です。これまでの支援内容は、シェアしながら家賃1万円で区営住宅に住んでいただくことでしたが、支援内容を更に拡充し、アパートやマンションの家賃として、月3万円を支援していきます。

また、児童福祉法が改正され、児童相談所等を設置している自治体は、里親や児童養護施設等を退所した若者の相談支援を行うように、という項目が追加されました。

施設退所後や里親の元を離れた後、困ったときに行ける場所、相談に乗ってもらえる場所はとてもニーズが高いことから、区で新たに「相談支援事業」を開始する予定です。寄附金ではなく、国からの補助金や区の財源から実施します。より切れ目のない支援ができるよう取り組んでまいります。

質疑応答

  • 記者

「せたがや若者フェアスタート事業」について、今回改正された制度は、例えば23区初の取組みなのか等、相場観について伺いたい。

  • 区長

児童養護施設退所時の給付型奨学金は、以前から日本財団で行われていたが、自治体として取り組んだのは初めてであったと思う。その後、国や各自治体にも広がったと思っている。給付型奨学金の上限額を50万円に引き上げたこと、月3万円の家賃支援を新たに行うこと、PC購入経費や通学に係る経費も給付型奨学金の対象とすること等が改正された点である。

奨学金受給者の3割近くが中退しているという実態において、当事者の方からは、アルバイトを3つ掛け持ち、体が本当にくたびれてしまうということも伺っている。今回の改正により負担を軽減し、中退される方を減らしていきたい。

  • 記者

医療的ケア者の方へのポータブル電源等の配付について、医療的ケア児の方より人数は多くなるのかと思うが、どの程度の人数を考えているのか、伺いたい。

  • 障害福祉部長

医療的ケア児の方について、今年度ポータブル電源等を配付する時点で180人前後を見込み、実際には111人の方に配付した。医療的ケア者の方について、医療的ケア児よりは多いであろうと考えており、130人程度への配付を想定している。医療的ケア者の実数について、概数としては200人前後かと考えている。

  • 記者

大田区には、館山さざなみ学校という、昔は養護学校と呼ばれた今でいう特別支援学校のようなものがある。区立のため大田区民の子どもが対象となるが、定員120名程度の中で現状定員が割れており、運営費がかさむのであれば23区から受け入れても良いのではないかという意見をもつ大田区の区議会議員もいる。世田谷区民の受け入れを大田区に打診する等検討すると良いと思うが、考えを伺いたい。

  • 区長

世田谷区内には、都立の特別支援学校が2つある。大田区の学校の成り立ちや定員等の細かな事情が分からないため即座に回答することはできないが、子どもの利益を最優先し、良いことがあれば取り組みたいと思う。

  • 記者

記者会見の運用について伺う。前回の記者会見は先着順で行われ、フリーの記者も含めて18人の報道関係者から申し込みがあり、10人が参加したと思う。今回も先着順であったが、自治体からの主体的でスピーディーな情報発信、相互理解という点からすると、会見の参加者数を増やす対応が適当かと考える。18人程度であれば、参加できる場所も用意できるのではないか。記者が質問する機会を喪失するのは区にとっても損失ではないかと考える。YOUTUBEで記者会見を配信しているが、現場で記者からの質疑を受けることは、区にとっても良いことではないか。例えばオンラインを活用した質疑応答等、そういった対応をしない理由を伺いたい。

  • 区長

過去、オンラインで記者会見を開催したこともある。オンラインの場合は、コロナを理由にした人数規制はありえないだろう。第8波の中でオンラインによる開催の必要性も考えたが、今回は前回どおり会場で開催した。要望が強いようであれば、今後検討していきたいと思う。

なお、世田谷区は高い頻度で記者会見を開催していると思っている。広い場所での開催については、前回の記者会見で、区役所内に現在の会場の4倍の広さの会場があるという指摘があったが、それは間違いであり、1.58倍程度の会場である。また、会場はそれぞれ会議の予定が入っている。世田谷区役所は非常に狭いため、会議を行う場所が限られている。フリーランスの方の参加を遠ざけるためにわざわざ狭い会場で開催しているということは全くない。本日もフリーランスの方に参加いただいている。コロナの感染状況が落ち着けば、この会場でも、現状より多くの方に参加いただくことも可能だろう。

  • 記者

前回の記者会見では、会見開催の告知が個別に電話でなされた記者もいた。また、ウェブサイトには具体的な申込方法が書かれておらず、先着順とうたいながら、不親切で不平等ではないかと感じる。改善方法について、広報広聴課に具体的に指示する考えがあるか、伺いたい。

  • 区長

前回の会見において、前々回の会見にフリーランスの方が参加できなかったことをお詫びした。前回の会見にはフリーランスの方にも参加いただき、今回も、報道各社の方、フリーランスの方に参加いただいている。恣意的に排除していることは決してないが、区の記者会見のため、日々区政をウォッチングしている方々に、発表項目、発表外の項目でも区に関わることについて取材いただき、幅広く参加していただきたいという気持ちはある。

  • 記者

12月9日(金曜日)に区長は、中野区での集会に出席し、来春の統一地方選挙に向けた首長や地方議員の新たなネットワークづくりを始められたと思う。その会合で区長は「現在の社会は住民と行政の距離が遠のいている。住民自治を再構築することが、私たちの役割だ。」と話されていた。住民と行政の距離ということで、最近の選挙の投票率について伺う。昨年の衆議院議員選挙と今年の参議院議員選挙の二つの国政選挙では、世田谷区の投票率は60%を超えており、他自治体より少し高い状況だと思う。ただ、世田谷区長選挙の投票率は、過去3回とも40%台で、徐々に上がってきているが、有権者の半数以上が投票に行っていない。地道な啓発活動によりこの数字で留まっているという見方もできるとは思うが、国政選挙と区長選挙で20%近いギャップがあることは問題ではないか。質問の1点目は、区長選の投票率が40%台であることを適切と考えるかどうか。

2点目は、投票率向上、住民の政治参加の増加には、抜本的な取組みが必要ではないかと思うが、区長はどう考えているか。例えば、現行の公職選挙法の範囲内で、区独自に条例を制定し住民の政治参加を促すことは不可能ではないと思う。もし具体的な施策などの考えがあれば教えていただきたい。 

  • 区長

いただいた質問は大変重要な論点で、報道で取り上げられ、注目が集まった品川区長選の再選挙の投票率も、残念ながら1度目から下がっていた。都知事選挙では5割を超えてくるが、区議会議員選挙や区長選挙の投票率は低すぎると思う。国政選挙は大変重要だが、首長選挙も、例えばコロナ対策においてどのような施策で命を守るのかなど、自治体間でその手法には違いがあり、生活に身近な問題である。18歳選挙権の導入当初は投票率が非常に高い値だった。これで変わるかと思ったが、その世代が20代になると減っていき、新たな18歳世代においても上昇していない。有権者教育・主権者教育がまだまだ不足しているのだろうと思う。また、選挙以外に区政について考える機会があるといいが、そうした機会を92万区民に提供することは難しい。例えばスペインのバルセロナ市で生まれた「デシディム」など、オンラインで多様な住民意見を集め、議論を集約して政策に結びつける機能を有する参加型民主主義プロジェクトのためのオンラインツールがあり、そうした仕組みの活用を考えている。

バルセロナ市では、多くの市民から意見がだされたそうで、世田谷区ででも多くの区民に参加いただき、区政に意見を出すような取組みをどう実現できるか、相談しているところである。そのような取組みが常時行われていれば、投票率がそこまで低くなることはないだろう。介護に関わる方や子育て世帯は比較的区役所が身近だと思うが、そうではない多数のサラリーマン層や地域との関わりが薄い方々に、区政の大切さに気付き、参加していただける仕組みづくりを我々が努力していく必要があると思っている。

  • 記者

給食費の無償化について伺う。先日の第4回区議会定例会で来年度からの実施について、何らかの形で導入することを検討しているというような言い回しがあったが、無償化だと、やるかやらないかだと思う。何らかの方法というのが何か、他に選択肢があるのかという点を伺いたい。

  • 区長

給食費の無償化に関しては、区議会の各会派から無償化に踏み切ってほしいといった意見を様々な角度からいただいた。また、一部の会派からは、例えば出産一時金の拡充など、給食費の無償化より優先すべきことがあるのではないかという意見もいただいた。実施方法とその財源について、今まさに予算の査定を行っており、確定すれば何らかの方法の具体的な部分を打ち出せると思う。区ではすでに、所得により申請いただくことで、給食費が無償となっている。そのため、今回さらに所得制限を設けることは考えていない。

給食費の無償化の狙いは、コロナ禍での物価高が生活を圧迫し始め、経済的に苦境に立たされていることへの対処に加え、もう一つは少子化の問題である。少子化の進行が予想よりも厳しい。思いきって、子どもを産み育てる基盤を底上げすることが必要であり、実現に向けた検討として、詳細を詰めているところである。

  • 記者

2点伺いたい。1点目は、記者会見の運営について、首相官邸の記者会見は、コロナ後も人数制限を行うとのことだが、世田谷区は、もしコロナが終息した場合、現在のひと席空けた状態の運用を見直し、記者の数を増やすことを考えているか。

2点目は、区長も長く親交のある宮台真司氏が襲撃された件について伺いたい。

  • 区長

前回の11月の記者会見でも申し上げたが、コロナ禍ということで人数を絞って開催している。コロナ終息後、社会経済活動がほぼ正常にできる状態になったと判断した際には元に戻し、会場の定員分入れることになる。

2点目の宮台氏が襲われ、容疑者もいまだ逃走中ということで、非常に衝撃的な事件であり、一時、重傷と伝えられていたため命は無事だろうかと大変心配しました。10年ほど前には、区の基本構想審議会で会長職務代理者を務めていただいた経緯もある。宮台氏本人と電話で話させていただいたが、背後から襲いかかられた際に切りつけられた傷が頸動脈に至らずに済んだと聞き、不幸中の幸いだったと思った。大学キャンパス内の事件ということで、誰がどこから迫ってくるか分からず、様々な難しい課題があるとも話されていた。

大学キャンパスはオープンな場であり、そこに見知らぬ人がいたら警報が鳴るような仕組みにはなっていない。今回の事件は、市民に開かれた大学キャンパスの隙を突かれた形で、本当に卑劣な事件だと感じている。

この事件の早期解決と、悪い意味での連鎖反応がないよう、しっかりと社会全体で対処していく必要があると思う。

  • 記者

先日、区長もツイッターで記事を引用していたが、世田谷区内をロケ地とするドラマが若者に人気で、現在街中が大変賑わっているような状態だが、反響をどのように受けとめているか。また、まちづくりや経済の面で期待されていることがあれば教えていただきたい。

  • 区長

世田谷代田駅は乗降客が区内の小田急線の各駅と比較して少なく、比較的静かな駅である。地元の方々のまちづくりへの熱意は強く、駅前広場の整備の際には、地域住民からの提案をもとに、代田という地名の由来となったとされる「ダイダラボッチ伝説」をもとに、舗装で「巨人の足跡」を再現している。

また、小田急線の線路上部がドラマのシーンで登場し、聖地巡礼として皆さんが訪れている。世田谷代田駅を出て南西に進むと、市民に開かれた東京農業大学のキャンパスや青森県の名産品をPRするようなショップがあるほか、小田急線の線路を遠くまで見通せるような広場があり、トンネルから電車が出入りする様子をゆっくりと眺めることもできる。反対の北東に進むと、「BONUS TRACK(ボーナストラック)」という、インキュベーションを後押ししていくような、新しい施設群がある。そこを抜けた先には、下北沢にとっては貴重な緑を空間的に保障するような雨庭広場や、ののはら広場が整備されている。

 これに伴い、ドラマの開始前から下北沢駅の乗降客は大幅に増加しているそうだが、ドラマの影響で世田谷代田が再度注目を受けている。賑やかな下北沢と、そこから徒歩で移動できる世田谷代田、それぞれの個性を感じ、落ち着いた街並みや、人や物、生き方など、様々なものと出会えるような空間として知られていくことは、大変プラスになっていると思う。そのようなまちづくりの結果、ドラマのロケ地となったのであれば、良いデザインやまちにしていくことは長く時間がかかるが、やはり大事な作業であると感じた。

  • 記者

会見参加者から質問を事前に提出してもらい、区として正確に詳しく回答したいということは区の望みとして理解できるが、報道の自由の保障ということも大変重要だと思っている。質問の事前提出に応じない記者も決して不利益を被ることはないとお約束いただけるか。

  • 区長

前回の会見でもおこたえしたとおり、無理に提出していただくという類のものではない。事前に質問を確認できれば、回答できるよう担当部署の職員を出席させ、後日回答ではなく即時お応えできることをご理解いただきたく、取材する方に判断していただければ良いと思っている。

  • 記者

先ほど私がした大田区関連の質問について、事前に質問の提出がなかったことでお答えいただけなかったが、この件について参加できれば次回の会見で回答をお願いしたい。

また、会見の発表項目について、当日会場に来てから資料を見る状況だと、事前調査の時間がなく深い質問をすることが難しい。可能であれば、実際の発表と中身の修正が生じても構わないので、使用予定の資料ということで事前に送っていただきたい。会見前に事前公表等をすることは禁止という条件がついてもよく、送付対象も出席予定記者のみで構わない。記者側が当日の発表項目について、事前に調べて質問ができる環境を整えるため、今後送付していただきたい。

  • 区長

一つ目の大田区関連のご質問に関しては、大田区に状況をよく伺い、世田谷区の状況とかけ合わせて、何か大田区に求められるのか、またはどのような判断としたかなど、後日メールか電話で回答させていただく。二つ目の資料の事前提供について、ご意見は理解できる。会場で資料を初めて確認し、その場ですぐに質問を組み立てることは難しいというお話だと思うが、要望にどうお応えできるか、検討させていただきたい。

  • 記者

先日の区議会定例会において、保坂区長が来年の統一地方選で行われる世田谷区長選に再び立候補すると表明されていた。次回の選挙で保坂区長が再選すれば、四期目となり、多選の範囲に入ると思うが、ご自身は多選についてどのように考えているか伺いたい。

  • 区長

多選禁止条例の問題や、首長自身が条例を改正して出馬することがあるなど、様々なケースがあるかと思う。一般論としては、1人の人間が長く首長として居続けるのは、やはり弊害があるだろう。

十数年間区長をしていると、区政の各分野に相当詳しくなる。人事異動で管理職が異動し、新しい管理職が知らない数年前のことなども、当然頭に入っている。そういった意味では、フラットな組織というよりも、上意下達型の組織になりやすい。私が目指しているのはフラットな組織であり、住民との関係、また区の管理職や職員ともネットワークで結び合うような関係であってほしいと常々思っている。区長が全てを決定し、結論は区長に委ねるような仕事の仕方ではなく、横に繋がるネットワーク型で、チームを柔軟に形成して仕事に取り組んでいきたい。DXの「X」の部分は、「Transformation」であり、まさにその点が問われていると思う。細かい議論が行われず、トップから決定が下ろされるだけの組織は硬直しやすいということを自戒しながら、そうならないよう、一生懸命努力するということも、次の段階の目標にしたいと考えている。

最終的には、いつか区長は交代するため、その際に、区職員の働き方や発想の仕方、動き方が、日本全国の公務員の平均ではなく、そこから少しはみ出したり飛び出したりして、意欲的にお互いが声をかけ合い、創意工夫して、様々なプロジェクトに取り組むようにしていきたいと思っている。

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