区長記者会見(令和4年6月21日)

最終更新日 令和4年6月29日

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会見を行う区長
記者会見の様子

令和4年6月21日(火曜日)、保坂展人(ほさかのぶと)区長が記者会見を行いました。

動画はこちらからご覧になれます。新しいウインドウが開きます

PDFファイルを開きます会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。

区長あいさつ

皆さん、こんにちは。今年度3回目の記者会見を始めます。

まず、衆議院小選挙区の区割り変更についてです。

6月16日に、衆議院小選挙区選出議員の選挙区の改定案についての勧告が、衆議院議員選挙区画定審議会から示されました。現在の世田谷区の区割りは、東京都第5区と第6区に分割されており、第5区は目黒区の一部と合区になっている状況が続いていました。

今回の改定案でも、引き続き第5区と第6区の2つに分割されますが、区割りの線引きが変更され、「上町まちづくりセンター」と「若林のまちづくりセンター」の管轄区域が、第6区から第5区に編入されました。これによって、どちらの選挙区も近隣自治体との合区を伴わない世田谷区単独の選挙区となります。

この間も区割り変更は何度かありましたが、今回の改定については、大幅な選挙区の改定が検討されていると聞いており、区内の選挙区が3つに分割される可能性もありました。3つに分割すると、期日前投票の際には、投票箱を小選挙区、比例代表、最高裁判所裁判官国民審査の3箱掛ける3区分で、合わせて9つの投票箱を置くことになってしまう。そのため、区内選挙区を3つに分割しないこと、また、多摩地域の市部との合区は避けて欲しいことを申し上げてきました。もう一つ重要な点として、町会・自治会などの地域コミュニティの形成基礎となる「まちづくりセンター」の管轄単位で区割りを行っていただきたいということで要望してきており、今回の改定案では、概ね受け入れられたということで一定の評価をしています。

ただ、これまでの区割りでは、世田谷区が第6区の開票本部を置き、第5区は目黒区が開票本部を置いていましたが、今回の案では、第5区と第6区どちらも世田谷区が行うことになるため、人員等の体制を強化しなければなりません。そして、今回の区割り改定の境界線上では、投票所が変更となる方々もいらっしゃいますので、住民の方々への分かりやすく丁寧な周知が必要だと考えています。

前回の区割り変更では、なぜ選挙区が変わったのかと区役所に多くの苦情が寄せられました。世田谷区が決めるものではないこともあり、周知については国から自治体にしっかりと調整しながら行って欲しいと考えています。

まとめとして、今回の区割り改定案では、区が要望していた3点、1つ目は、区内を3つに分割しないで欲しい。2つ目は、多摩地域等の市部との合区を避けて欲しい。3つ目は、まちづくりセンターの境界線を尊重して欲しい。以上については概ね尊重された形となりました。

以上が、行政を統括する責任者としてのコメントですが、かつて3期にわたって衆議院議員を務めた政治家としての経験から、一言だけ申し上げます。参議院選挙が明日から始まります。国会の議事録は中選挙区時代、あるいは、小選挙区制度開始当初の90年代後半と比べると激減しています。一つの条約を審議するにあたって、外務委員会を2日、3日と開催していたが、今では二つの条約をまとめて2時間で審議するというふうになっています。 例えば、私が長く在籍していた法務委員会で、18歳で裁判員になることについての国会の審議録を探してみたところ、相当するものがないということでした。これは小選挙区制度が災いして、過半数を取りに行く戦いとなってしまい、コロナ前であれば、新年会や夏祭りなど、何百か所もあいさつ回りをすることになる。政策について、本当に勉強したり色々と議論したりできるのは、二世・三世議員など地盤が盤石な議員です。与党の中でも、新人議員や2期目、3期目の議員は、選挙が終わったら即、次の選挙活動となってしまう。国会で何か発言したり議論したりということは、全くと言っていいほど有権者に伝わらない、という政治になっているわけです。

区議会議員や都議会議員よりも半分の面積の選挙区で国会議員が誕生するのは、人口過密の東京ならではの現象ですが、現在の政治を見るにつけて、選挙制度の問題について議論が必要だと付言させていただきます。

次に、ウクライナ危機についてです。ウクライナに対するロシア軍の攻撃が続いています。一千数百万人の方々が避難を余儀なくされ、日本にも1,300人以上の方が避難民として来られています。世田谷区でも住宅確保を含め、避難民の受け入れ体制の構築や生活支援を進めていますが、多くの避難民の方は、ウクライナと国境を接するヨーロッパ等の周辺国で生活されています。日本に来られる方を支えるのはもちろんですが、ウクライナ国境の近くで、避難されている方々へ支援の手を差し伸べることも重要ではないかということで、日本赤十字及び国連難民高等弁務官事務所(以下、「UNHCR」)に、世田谷区として寄附金をお届けし、避難民支援活動を応援したいと考えています。各団体の国内の寄附受付窓口となる、日本赤十字社及び国連UNHCR協会に、それぞれ300万円ずつお届けしたいと考えています。世田谷区では「国際平和交流基金」という基金をもともと設置しており、国際的な交流及び市民交流の推進によって、海外の諸国と親善を深め、平和の維持発展に寄与する主旨で活用しています。今回は2団体へ300万円ずつ、合計600万円の寄附金をこの基金から支出したいと考えています。明日の世田谷区議会第2回定例会最終日に、関連補正予算を審議、ご議決いただく予定です。ご議決いただきましたら、速やかにそれぞれの団体に寄附金をお届けしたいと思います。

先ほど紹介したUNHCRに関してもう1点ご報告いたします。昨日、6月20日は「世界難民の日」ということで、都内のイタリア文化会館にて、UNHCR主催のイベントが開催されました。難民支援に取り組む関係者とともに、私も参加いたしました。そして同日、UNHCRが難民問題の解決に向けて、自治体との連携強化を目指して取り組むグローバルキャンペーン「難民を支える自治体ネットワーク」に世田谷区として参加を表明させていただきました。日を改めて、キャンペーンの賛同表明文への署名、お渡しする式典を行う予定です。今後、難民の保護や支援活動を進めるUNHCRとの連携も、一層強化して広げていきたいと思っています。

次に、会場での開催としては3年ぶりとなる「世田谷区制90周年第43回ふるさと区民まつり」を実施します。会場は、区役所が改築工事のため、最寄りの若林公園を中心に、隣接している松陰神社の境内や国士舘大学の一部を使用させていただき、8月6日(土曜日)・7日(日曜日)のいずれも午前11時から午後7時まで開催します。従来から人気の「ふるさと物産展」では、各自治体が特産品や名産品を持ち寄ってブースを出す「ふるさとコーナー」にて、3年ぶりに全国23の交流自治体に出店いただき、特産品の販売等が行われます。また、「J’sPOPSHOW」による歌やダンスのパフォーマンスのほか、お笑いライブ、区内大学生の学校研究会のステージや、クイズに正解して特産品がもらえる「ふるさと物産お国自慢大会」などが予定されています。また、子どもたちには、「子どもコーナー・昔遊びコーナー」にて、手づくりのおもちゃ作りや懐かしい昔遊びなどを体験していただくことができます。

このふるさと区民まつりは、従来、JRA馬事公苑を使用させていただき開催してきました。東京オリンピック・パラリンピックでの馬術競技の会場となった関係で、来年まで使用することができませんが、再来年(令和6年)からは、JRA馬事公苑で再開できるよう、協議を進めてまいります。真夏の2日間でありますが、3年ぶりの会場開催となるせたがやふるさと区民まつりを、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

 発表項目

世田谷区のプレーパークについて

世田谷区内にあるプレーパークは皆様ご存知でしょうか。

世田谷区では「子ども・子育て応援都市宣言」の中で、子どもが自分らしく尊重され、のびのびと育つ環境をつくることを宣言しています。区では、すべての子どもたちの主体的で創造的な外遊びの機会を保障するためにプレーパークを設置し幼少期から外遊びができる環境を作っていくことを目指しています。

プレーパークは、イギリスでこのような活動を見てきた区民の方が、世田谷区でも作ろうと働きかけたことから始まった冒険遊び場です。

現在世田谷区には4つのプレーパークがあり、その一つの「世田谷プレーパーク」が先日40周年を迎えて、お祝いの挨拶をさせていただきました。「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに掲げており、穴掘りや木登り、水遊びなど都会ではなかなかできない昔ながらのワイルドで面白い遊びをすることができます。

この事業は、住民と区の協働で、運営に関しても地域住民である世話人と、プレイワーカーとで行っています。子どもだけが来て遊ぶのではなく、お兄ちゃんやお姉ちゃんの若者世代が子どもたちと同じ目線に立ち、上手くコミュニケーションをとりながら遊ぶというのがプレーパークのやり方になっています。

全国で600ヶ所近くに、このような冒険遊び場が広がっていると、何年か前に耳にしました。世田谷区でスタートして、全国に冒険遊び場というものが広がっている事実は大変嬉しいのですが、世田谷区の人口は92万人なので、4か所で足りるのかという話がございます。

そこでもう一つ、老朽化していた羽根木プレーパークのリーダーハウスを改築しました。当初は手作りで本物の丸太を使用していましたが、今回、区が躯体をつくり、その後クラウドファンディングで、デッキや装飾などを作りました。

7月16日(土曜日)にお披露目会がございますので、ぜひ取材していただき、子どもたちの様子などを紹介していただければと思います。次に、プレーリヤカー、プレーカーのご紹介です。プレーリヤカーはたくさんの遊びグッズを積むことができ、乳幼児親子の外遊びのきっかけを作っています。またプレーカーは、プレーパークのない地域の公園に、外遊びの遊び道具を車に積み込んで出向くことで、即席で子どもの自由な冒険遊び場をつくっています。

豊かな自然の中で遊ぶことは、子どもの心と体を育てる大切な要素が含まれています。やりたいことをやり切った子どもたちは、自己肯定感を非常に高めていくとも言われています。うまくいかなかった経験は、様々な失敗からも立ち上がれる強さを育みます。外遊びができる環境のプレーパークを増やしていくとともに、プレーリヤカーやプレーカーも活用していきたいと思います。

 世田谷区内で受け入れたウクライナからの避難民への支援について

次に、ウクライナ避難民への支援についてです。

先ほどの冒頭挨拶で少し触れましたが、補正予算により、避難民の方の日常生活の支援を行います。

まず、避難民の住宅支援として区営住宅13戸を確保しました。世田谷区では現在、4世帯で6人のウクライナ避難民の方がいます。現在日本に避難される方の大半が、日本にお住いのお子さんを頼りにご家族の方が来日されるというケースが多いことから、新たな取り組みとして、身元引受人の方に、受け入れ1世帯あたり10万円の支援金をお渡しします。

続いて、「多言語対応・相談体制充実」です。案内文の翻訳や、通訳手配のほか、避難民の手続きや相談をサポートしていきます。

そして、「啓発・イベント」です。区の実施するイベント等において、平和の啓発や避難民支援のための寄附の呼びかけなどに取り組んでまいります。

続いて、国際平和交流基金の活用についてです。

先ほども紹介いたしましたが、こちらの基金を受け皿として区内外から寄附を募り、国際交流の推進や在住外国人への支援を行うとともに、区内のウクライナ避難民への支援にも基金を活用してまいります。続いて、ウクライナ避難民支援イベントのお知らせです。6月23日(木曜日)、13時と16時30分の2回、映画「ひまわり」の上映会を開催します。映画「ひまわり」は1970年の公開作品で、この上映会はUNHCRにもご協力をいただいております。会場では、UNHCR協会への募金を受け付けるとともに、上映会の収益金も、UNHCRへの寄附を通してウクライナ避難民の支援に活用させていただきます。

緊急経済対策について

緊急経済対策についてです。

長期化するコロナ禍による需要の低迷と新型コロナ関連融資による債務負担により区内の中小企業個店の営業利益の確保が大変厳しくなる中、この間の国際情勢により、エネルギー原材料の価格高騰や足元で急速に進む円安の進行による物価上昇圧力の影響が、さらに事業者の経営を圧迫しています。また、事業者の経営努力では吸収しきれない、原価の上昇が価格に転嫁され、区民生活にも物価高の影響が現れはじめています。

このような状況を踏まえて、区内の主要産業である生活関連産業を支え、それらに従事される区民の生活を守るため、「せたがやPay」を活用した事業者支援策として、決済額の5%を事業者に還元いたします。予算額は1億円で、7月から12月までの期間実施します。

また、物価の上昇をうけた消費喚起策として、「せたがやPay」で決済した際、決済額の20%のポイントを消費者に還元いたします。こちらも予算額は1億円で、7月から8月と10月から12月の計2回の期間実施します。

また、「新型コロナウイルス感染症対策緊急融資」のあっせん受付期間について、当初9月末までを予定しておりましたが、コロナ禍の影響をふまえ、令和5年3月末まで延長します。こちらは、金利負担ゼロ、信用保証料負担ゼロ、いわゆるゼロゼロ融資と呼ばれているもので、貸付限度額は500万円となります。予算額は1億560万円です。

多胎児を育てる家庭への支援事業の拡充について

次に、多胎児を育てる家庭への支援事業の拡充についてです。

多胎児を育てるご家庭へ、妊娠期からの支援の充実を図ることを目的に実施しているヘルパー訪問事業及び移動支援事業を拡充するとともに、多胎妊婦への健診を拡充します。

令和2年の世田谷区の出生数は6,684人で、その内の多胎児の出生数は155人でした。新型コロナの影響が長期化する中、外出の困難さや、子育ての手伝いを頼みにくいなどの状況があり、多胎児を育てるご家庭がより困難な状況に置かれているという声が、区民の声等にも寄せられております。そこで、多胎児を育てるご家庭への支援を途切れなく行う必要があることから、ヘルパー訪問事業については、対象年齢及び利用上限時間数を、現在は妊娠期から1歳未満まで120時間であるところ、妊娠期から1歳未満までは240時間、1歳から2歳未満までは180時間、2歳から3歳未満までは120時間へと拡充します。

また、移動支援事業(タクシー料金の助成)については、対象年齢を現在の1歳未満から、3歳未満の多胎児を育てられる家庭に拡充し、年間2万4000円を上限に助成します。

最後に、多胎児の妊婦健診について、都内一律で実施している14回の妊婦健診を超えて受診した妊婦健診に対し、5回を上限に費用の助成を行います。多胎児の妊娠の場合、単胎に比べて母体への負担が大きく、早産のリスクが高いなど、妊婦健康診査の回数が多くなることがあります。なるべく健やかに多胎児を生んでいただける環境、そして育てる環境を整えられるよう、この拡充策を行うこととしました。

事業の開始時期は全て8月を予定しています。各事業の全対象家庭に案内を通知するとともに、ホームページや子育て応援アプリ、SNS等を活用し、区民に周知してまいります。

高校生医療費助成について

最後に、東京都と特別区長会で交渉を続けてきた高校生世代への医療費助成についてです。

3月に都から示された内容は、所得制限をかけた上で、初めの3年間は都が全額負担し、その後の負担は、都と区で2分の1ずつとするといった制度でした。

しかし、これまで23区では、中学生までの医療費の完全無償化を実現しており、千代田区など一部の区では、高校生世代までの完全無償化を実現しています。そのため、都に対しては、高校生世代にのみ所得制限を設ける制度は導入できないこと、23区において中学生までの完全無償化を実現してきたことについて振り返り、しっかりと評価・総括することを求めてまいりました。

少子化時代、物価値上がりの中で、今回、都より、高校生世代の医療費無償化という政策が出てきたこと自体は賛同しております。しかし、財源について、4年目以降は所得制限なしの上乗せ部分を特別区が負担することとなり、また、中学生までの所得制限のない医療費無償化における上乗せ部分についても変わらず特別区が負担するとなると、納得することはできないと特別区長会で議論してきました。そのため、特別区長会では、財源のあり方も含めて、引き続き、都との協議を進めてまいります。

都に対しては、事前に相談していただくよう要望していますが、基本的に受け入れたということで、本日、特別区長会にて記者会見が行われたところです。

質疑応答

  • 記者

「せたがやPay」を利用した事業者支援策と消費喚起策について、こうした対策は過去にも行っているか、それとも今回初めての取組みか教えていただきたい。

  • 商業課長

昨年度も都の補助金を活用し、同様の事業者支援策と消費喚起策を実施している。

  • 記者

今回の1億円という予算は、区の独自財源か、都の補助金を活用しているのか。

  • 商業課長

今回発表したものは区の独自財源で実施するものだが、つい先日、都が、昨年度と同様に補助金を提示されたので、今後それを活用して、拡充することを検討しているところである。

  • 区長

都が4分の3を助成すると出したが、今回発表した区の取組みとは少しタイミングがずれてしまった。

  • 記者

昨年度に続いて2回目の実施ということで、同じような状況が続いているということかと思うが、今回、改めて実施する意義や引き続き行う必要性について区長から伺いたい。

  • 区長

これまで2年以上、飲食業界は苦労してきた。飲食店等の方々からお話を聞くと、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の時よりは、はるかに客足が戻っているが、コロナ禍前までは戻っておらず、特に夜は、皆さん早く帰られるとのことだった。

今回、「せたがやPay」を活用していただくことで、事業者には5%、利用者には20%と大きな還元となる。報道機関の皆さんや区民の方々に働きかけることで、飲食、小売も含めて、世田谷区内の経済循環を少しでも活発にしたいと考えている。

「せたがやPay」の登録店舗数は、5月末現在で2,227件となっており、まだまだ広がる可能性がある。今回の取組みにより、登録店舗数の拡大にもつなげたい。手数料等が不要という点で好評をいただいており、「せたがやPay」をすでに多く使用しているという声も、私に届いてくるようになった。区が地域限定でできる経済対策としては、かなり効果的であると考えている。

  • 記者

現職区長が落選され、新人の岸本氏が当選された杉並区長選の結果について、区長の受け止めを伺いたい。

  • 区長 

単独の区長選挙で、前回選挙より投票率が約5%上がった中での結果であるため、区民の期待は大変大きいものだと感じている。隣接区であり、折に触れて、どのように区政を運営されるのか見守っていきたい。世田谷区が実施していることで参考になることがあれば、活用していただければと思う。

  • 記者

僅差での当選となったため、議会運営において難しいところもあるかと思うが、先輩の区長として助言等あれば、伺いたい。

  • 区長

区長には、住民を預かる統括責任者である行政の長としての立場と、特別職として選挙で選出される政治家としての立場の二つの顔があると考える。政治家としての区長を区政の中にどのように活かしていくか、様々な要素が絡み合う中では簡単なことではない。ヨーロッパに長年滞在されて、自治体に関することを様々見てこられた経験を活かして、逆に私達にはない発想があるかもしれない。まずはよくお話しを伺ってみたいと思う。

  • 記者

杉並区長選では、野党共闘となった岸本氏が当選したが、明日公示される参議院議員選挙への影響についてどのように見ているか伺いたい。

  • 区長

全国的にどのような影響があるのかはわからない。

前回の衆議院議員総選挙後、野党陣営にとっては逆風であったと感じている。そうした中で、今回の杉並区長選で、僅差ではあったが野党共闘となった岸本氏が短期間で支持を広げて当選していることやこの間の報道を踏まえると、物価高について、もう少し策があってもいいのではないかと思っている。フランスでは、国民議会選挙で大統領与党が大きく後退したが、これにも物価高の影響が直撃したとも言われている。

参議院議員選挙は、公示をされてからの期間が長い。今回は、一連の物価高や円安に対する政策を含めた、国民の審判や希望というものが反映される結果になるのではないかと、受けとめている。

  • 記者

医療費無償化の件で、今回の特別区長会で、都の提案を一旦受け入れるという形になったと思うが、都から特別区長会への十分な事前説明がなかったという経緯について、率直にどのように思っているか伺いたい。

  • 区長

都がどのような単独事業を行おうと、区民へ悪影響をもたらすものでなければ問題ないと思っている。特に、今回の高校生世代への医療費無償化のようなサービス向上となる事業にはもちろん賛成するが、実現にあたり、23区でも財源が必要となるのであれば、都から23区へ説明するのが当然だと考えている。

加えて、23区では現在、中学生までは医療費を無償化している。高校生世代からは所得制限を設けるとなると、高校のクラスメイト3人が一緒に病院へ行った場合、例えば所得制限にかからない1人は無料だが、所得制限を超えている2人は医療費を支払うことになるなど、所得の差が普段の生活にそのまま持ち込まれることは避けたいという思いがある

都が、「当面は、所得制限を設けて実施せざるをえないが、上乗せ財源についてはこれから協議していく」と、最初から説明されていれば、これほど揉めなかったのではないかと思う。

私の記憶では、福祉保健局長は特別区長会に4回来訪しており、その間、非常に強く批判の声が巻き起こった。都はこれらの対応について教訓としていただきたい。

また、急速な少子化の中で、23区が中学生までの医療費完全無償化という政策をとってきたことについて、都にその価値を認めてもらいたい。それ故に、都も後押しをするのだということで決着すれば、高校生世代までの医療費無償化に必要な財源は、都と区で半分ずつ負担することが当然となる。しかし、多くの方にはここまでに細かいやりとりがあったことが伝わっていない。都がこの無償化事業を全て行っているかのように打ち出され、示された以上はやらざるをえない。そして、やらざるをえければ財源も区で負担しなければならない。都の考えとして、それがあたり前である、というのはあまりにも礼を失しているのではないかということで、批判も大分させていただいた。

  • 記者

今後特別区長会で、都にどのように財源を求めていくのかというのは議論の中心になると思うが、区長としては、所得制限から外れる高校生の医療費の財源について、都と区でどのように負担していく考えであるかお聞かせ願いたい。

  • 区長

福祉保健局長が数日前の特別区長会に来られたが、これまで23区が中学生までを対象に医療費無償化を実施してきたことについては「十分承知している」という表現だった。私は、「理解している」という表現に変えられないか迫ったが、変わることはなかった。ただ、十分承知しているということが、よくわかっているということであるならば、高校生世代の医療費無償化における、所得制限の上乗せ部分の財源について協議しましょうとしたところ、福祉保健局長が、協議させていただくと発言されたため、本日の特別区長会会長の会見につながったところである。

どこからどのように議論を始めていくのか、医療費を全額都が負担する3年間の期間で、しっかりとした政策議論を行い、私としては、都に所得制限なしの医療費無償化とすること、財源は都と区で半分ずつ負担することを求めていきたい。

「子ども家庭庁」が発足する見通しだが、少子化は進行するばかりのため、相当の覚悟で転換しなければならない。そのため、この件は東京都だけではなく、日本全国の問題として考えていくべきだと思っている。

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