区長記者会見(令和3年9月6日)

最終更新日 令和3年9月13日

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記者会見を行う区長の写真
記者会見の様子

令和3年9月6日(月曜日)、保坂展人(ほさかのぶと)区長が記者会見を行いました。

動画はこちらからご覧になれます。新しいウインドウが開きます

PDFファイルを開きます会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。

区長挨拶

皆さんこんにちは。それでは今年度第5回目の定例会見を始めます。

小中学校の新学期における対応について

新型コロナウイルスの感染状況については、7月に入ってから全国的な感染の急拡大があり、区内でも、8月9日~15日の週の感染者が1週間で2,387人、1日あたりの感染者数も8月13日に483人となり、これまでの最高を記録しました。

ワクチン接種が進んだことなどにより感染者全体に占める高齢者の割合が減る一方で、若者の感染が増えています。感染源についても、これまでは飲食店、医療機関、福祉施設が多かったのですが、この8月は家庭内や職場、習い事などが増えており、変化してきています。9月に入り、ようやく1日当たりの陽性者数が100人台になってきたというところで、若干の減少傾向はあるものの、6月までの感染状況と比較すればまだ感染者数は高い水準であるという時期です。

このような状況の中で9月1日に新学期を迎えた、区立幼稚園・小中学校における短縮授業および分散登校についてご説明いたします。

デルタ株は従来株より一層感染力が強く、子どもたちの間での感染が増えているということに鑑み、感染拡大防止に心を砕いていかねばなりません。世田谷区立幼稚園・小中学校においては、9月1日・2日の2日間はお昼までの短縮授業とし、子どもたちの健康把握や学習の準備を進める時間といたしました。9月3日からは、学級をA班・B班の2つに分け、1日ごとに登校する分散登校としております。具体的には、例えば金曜日はA班が登校し、B班は自宅でオンライン授業を受ける。月曜日にはB班が登校し、A班が自宅でオンライン授業を受けるという形です。

毎日登校しないことで、子どもたちの間のソーシャルディスタンスを保つようにしておりますが、それだけ授業の機会は半減してしまいますので、オンライン授業についても、対面で授業を受けているA班の子どもたちに語りかけながら、在宅のB班の子たちにもカメラを通して声掛けをしながら授業を行い、学級全体に目を配るという形で進めています。先生はかなり大変ではあるのですが、幸いGIGAスクール構想によりiPadの児童・生徒全員への配布も完了していますので、各学校の可能な範囲で対応しています。

なお、様々な理由で在宅学習が難しいお子さん、ご家庭については、学童クラブで1日お預かりし、そこでオンライン授業を受けるということにも対応できるよう準備しています。現在、緊急事態宣言の延長が検討されていると聞いていますが、13日以降もこの分散登校を続けていくのかなどについては、感染状況等を見ながら対応を検討していきたいと思います。

なお、大人でも鬱屈とするようなこの感染拡大の中ですので、子どもたちの心のケアについてはしっかりきめ細やかに健康観察や健康相談を行い、スクールカウンセラー等による支援を欠かさずに行っていきたいと思います。

新型コロナワクチン住民接種の実施状況について

5月から開始したワクチン接種については、6月から7月にかけて国からのワクチン供給数が急減したことなどにより区民の方にもご心配をおかけしました。

現在の区の接種状況をご説明いたします。現時点でVRSに記録されている数としては、1回目接種が534,239回、2回目接種が363,858回となっています。

ただ、診療所やクリニック、職域接種で接種された方や、国や東京都の大規模接種会場で接種された方については、VRSに反映されるまでにタイムラグがあり、区で接種を確認している数とVRS上の数には、現時点で5万回ほどの差が出ています。

このVRSにはまだ反映されていない、区で把握している数を加えると、ワクチン接種対象者のうち、1回目が約56万回で67.3%、2回目が約39万回で46.9%の方が接種を終えられているということになります。

9月3日の国の発表によると、接種率の全国平均は1回目が58%、2回目が47%ということで、概ね全国平均に近い水準まで引き上げることができたかと思います。

この間8月2日から、二子玉川に本社がある楽天グループ株式会社のご協力をいただき、住民対象の職域接種として世田谷区民への接種を行っていただいています。大変多くの区民に接種の機会をいただき、現在は8月に1回目を接種した方に対し2回目を続々と接種していただいています。また、隣接する狛江市からも、狛江市の集団接種会場において、4,500人分を世田谷区民枠としてお譲りいただきました。楽天グループ株式会社と狛江市のご配慮とご協力に、心から感謝したいと思います。 

9月3日時点で、高齢者の1回目、2回目とも9割、区民全体で見ると1回目が6割、2回目は4割を超えている段階です。区の接種会場の予約数を勘案すると、9月末段階の予想として、高齢者の9割、区民全体では1回目、2回目とも7割近くになることが見込まれています。さらに、区の予約システムにおける予約可能枠が順調に埋まり、国や都からのワクチン供給が引き続き予定通りであれば、10月中旬までには区民全体で7割という水準に到達できるという見通しを持っています。

また、若い世代で接種を希望する人が渋谷の接種会場で行列を作り、なかなか接種できないということも報道されており、必ずしも若い世代がワクチン接種を回避しているわけではないということも言われています。国の若者向けの大規模接種会場の予約もすぐ埋まったようですが、区の方には空き枠がありますので、こちらで順調に予約し、接種していただくことが重要だと思います。

先月末より、妊婦の方及び同居している配偶者等への優先接種を行っています。

妊娠中の感染は母子ともに大変リスクが高いことから、妊婦の方及び同居する配偶者等1名について、2回分の接種予約を世田谷区新型コロナワクチンコールで受け付けています。優先枠として設けていますので、早い時期に接種をしていただくことができます。これまで265人の方に予約をしていただきました。

9月22日以降の区の接種会場の予約枠の埋まり具合は9月6日時点で64.4%ほどとなっており、まだ3割弱空いています。また、10月1日以降も1万7,600件ほどの枠がまだ空いています。世田谷区では、予約ができないという状態はすでに8月中旬から解消されていますので、なるべく早く予約をしていただくよう呼びかけを進めて参りたいと思います。

保育入園申込みの電子化及びAIチャットボット導入について

世田谷区はDX推進方針を策定し、デジタル化等、DXの推進に力を入れているところであり、まず始めに、保育園入園等の保育に関わる手続きの利便性向上に向けて、保育入園申込みの電子申請を9月2日に導入しました。今年度の利用対象者は約6,000件程度と見ており、このうち2割の方が電子申請を利用することを想定しています。2割の方が電子申請できれば、それだけ窓口の混雑が緩和され、感染リスクも回避できると見込んでおります。

なお、先行して導入した「幼児教育・保育の無償化に伴う現況届」では、704件の申請があり、全体でいうと18%程度の申し込みがあったということです。また、「保育施設の利用における現況確認」では、31%程度の方が電子申請を利用されました。

今後も、各分野でデジタル化を進めて参ります。

次に、保育関連情報のAIチャットボットの導入についてです。

区では日々、幼児教育・保育の無償化や認可保育園入園申し込みに関して、多くのお問い合わせをいただいています。これらの特に多くいただく質問に対して、的確にスピーディーに対応できるよう、AIチャットボットを導入しました。

幼児教育・保育の無償化については7月27日から、認可保育園入園申し込みについては9月2日から、それぞれ区のホームページ上に表示されるアイコンをクリックすることで、AIチャットボットを起動することができます。 

世田谷おもてなし・交流・参加実行委員会プロジェクト 折り鶴アート

最後に、熱戦が続きました東京2020オリンピック・パラリンピックも、昨日で終了となりました。世田谷区はアメリカ合衆国のホストタウンとして、「おもてなし実行委員会」を立ち上げ、アイディアを凝らした様々な交流のプログラムを用意していましたが、残念ながらコロナ禍において実施することができませんでした。

そのような中、世田谷おもてなし・交流・参加実行委員会プロジェクトにおいて、何らかの形で歓迎の意を示したいということで、認知症の方とその方たちを支援する方に、折り鶴のアメリカ合衆国国旗と世田谷区の紋章のモザイクアートを作っていただきました。

世田谷区は、「認知症とともに生きる希望条例」を昨年10月に施行しました。認知症デイサービス事業者等では、認知症の方ご本人が意欲的に参加できる活動プログラムを実施しており、利用者の方は日頃から折り紙制作を取り入れているということでした。

折り鶴制作には、49事業所の694人の方に参加いただきました。折り鶴は、2,368羽となり、その折り鶴を認知症サポーター養成講座、ステップアップ講座修了者がモザイクアートパネルに制作しました。

現在、区役所第2庁舎1階に、ホストタウンロゴを模したアメリカ選手やコロナ禍での応援メッセージを書いたモザイクアートも展示しておりますので、見ていただけたらと思います。

発表項目

ここから発表項目に移っていきたいと思います。

新型コロナウイルス感染状況及びそれに伴う取り組みについて

世田谷区酸素療養ステーションの開設

9月3日現在、世田谷区で入院されている方が532人、宿泊療養の方が66人、自宅で過ごされている方が2,206人となっております。

今回の第5波では自宅療養者の数がこれまでの過去最多であった第3波の年末年始の1,500人を超え、8月に、あってはならない事態ですが3,500人となり、大変多くの方が自宅で待機するということになりました。区は第3波の教訓から、2月には、医師や看護師が電話で体調を伺い、必要に応じてオンライン診療を案内する「世田谷区自宅療養者健康観察センター」を開設しました。また、4月からは、自宅で入院治療を待つ方に医療職による酸素投与ができるよう、区が事業者と連携して酸素濃縮器を用意し、医師の立ち会いのもとで酸素吸入を行う体制を整えています。また、療養後に症状が続く方の相談を受け、症状に応じて看護師等が医療機関の受診を案内する「世田谷区コロナ後遺症相談窓口」の運用なども行って参りました。後ほど、後遺症に関する調査結果についてもご報告したいと思います。

新規感染者の大半が自宅で療養するという状況は、一刻も早く解消していかなければならないと考えており、国や都にも要望し続けていきたいと思っております。

そうした中で新たな取組みとして、「世田谷区酸素療養ステーション」を8月31日に開設しました。9月6日現在、合計5名の方が利用されています。先方との約束で、場所の公表や内部の様子をお見せすることはできませんが、医療機関の空きフロアを活用して7床を設置し、今回の感染拡大への対応として、まずは8月31日から9月下旬までを目途に運用します。

保健所と搬送事業者で連絡を取りながら、自宅療養者の方に世田谷区酸素療養ステーションで病床が空いて入院できるまでの間待機していただきます。

現在は徐々に感染者数が減っている段階で、今後、病床の逼迫状況が改善されればこの需要も少なくなるかもしれません。しかし過去の例を見ると、この段階で次への準備が十分ではなかったことが、公衆衛生上あってはならない事態を生んだことを考えれば、こうした施設をしっかり整備しておくことは極めて重要だと思います。

入院までの待機の場である酸素ステーションの整備により、医師の管理下で、酸素投与が必要な場合にただちに対応できるようになりました。酸素投与や投薬等を行うことで、自宅で待機するよりも安心できる環境で入院を待つことができます。場合によっては、症状が快方に向かい、在宅療養に戻ることも想定しています。こうした取組みを世田谷区で行うことで、都の病床数の確保にも寄与できるものと思います。

これまで、自宅療養者の方で、酸素投入が必要だと判断し、実際に自宅で酸素投与した方は累計で81名いらっしゃいました。こうした状況も踏まえ、また、東京都の酸素ステーションの開設など、今後の状況も見ながら、区としてその後の体制整備についても検討していきたいと思います。

社会的検査における新たな検査手法の実施について

次に、社会的検査における新たな検査手法の実施についてです。

現在、介護事業所や障害者施設等を対象とした、PCR検査(社会的検査)を実施しています。

区の社会的検査のうち定期検査は、従来の検査と異なり、感染リスクのある高齢者施設や障害者施設等の入所者や職員など施設に関わる全ての方々をPCR検査することによってリスクを軽減していくというものです。この定期検査は、区内約220の高齢者施設でのワクチン接種が、巡回接種や嘱託医による接種、集団接種会場での接種等によりほぼ終了することから一旦休止としました。

現在は、無症状者を対象に「事業所・施設内で感染者が発生した場合」や「事業所・施設の職員が感染疑いのある方に接触をした可能性が高く、かつ、感染の不安がある場合」に実施する随時検査について、感染状況の悪化により、事業所・施設からの検査申込みが増加しています。また、変異株の影響により、保育園や学校等の子ども関連施設の申込みも多い状況です。

今回、現在の定期検査、随時検査、スクリーニング検査に加えて、簡易キットにより検査可能な抗原定性検査を新たに導入しました。

この抗原定性検査はコンパクトな専用機器を用いて、鼻腔を拭って試薬にひたすだけでスピーディーかつ簡易に一定以上のウイルス量を有する方を見つけ出すことが可能です。この抗原検査は、幅広く検査を実施するスクリーニングとして行うもので、医師による診断を行わない検査のため、陽性疑いとなった場合は、あらためてPCR検査を受検し確定していくと必要があります。 

この抗原定性検査を、特に子ども達の安全のために、「随時検査の補完」と「行事前検査」の2つの目的で実施します。

1つ目の「随時検査の補完」は、先ほど申し上げたとおり随時検査の申込みが多い状況であり、随時検査の申込みから検体採取、検査結果までにある程度時間を要するため、いち早く一定以上のウイルス量を有する陽性者を見つけ出し、適切な措置へと繋げることで感染拡大防止を図ります。様々な検査手法を組み合わせて体制を強化してまいります。

2つ目の「行事前検査」は、普段の学校生活よりも感染症対策が難しく、密になる機会が高くなる校外学習や部活動の大会等を実施する前などに、「抗原定性検査」を実施することで、感染拡大防止を図ります。区立小中学校を例に挙げますと、簡易キットの利用申し込み後、事業所より簡易キットが配送されます。その後対象者へ配布し、行事前に検査を実施することで感染拡大防止を図り、この結果を踏まえ、校外学習やイベント等の開催をどうするか、学校と教育委員会で協議し判断していく仕組みです。なお陽性疑い者には、社会的検査による随時検査を実施するなどの対応を行います。

この「抗原定性検査」を上手く活用することで、陽性者を早期に発見しクラスター抑止、重症化防止を図るとともに、小中学校等における校外活動の実施を支援していきたいと思います。

新型コロナウイルス感染症後遺症アンケート

一方、区では、区内の新型コロナウイルス感染症の療養の症状を把握し、コロナウイルス後遺症への適切な対応等を行うためのアンケート調査を行いました。

アンケート調査は、今年の4月15日の時点で世田谷保健所に提出された発生届(発生届とは新型コロナウイルス陽性結果を世田谷保健所が東京都あてに提出するもの)を提出した8,959人を対象に行いました。3,710人の方から郵便とインターネットでご回答いただきました。

今後、アンケート調査の詳細な分析を行い、10月下旬には最終報告書としてまとめてまいりますが、本日は調査結果の速報値についてご報告します。アンケートを実施したのは4月15日ですので、この後遺症アンケートにはデルタ株等のデータはまだ反映されていません。

感染者の方を対象とした類似の後遺症調査は病院等でも行われていますが、病院でのアンケート調査はその病院に入院された方を対象とした調査です。今回の区の調査には、無症状でPCR検査陽性になった方や軽症の方も含まれており、より幅広い調査といえると思います。

回答の中で「後遺症がある」と回答したのは、全体の48.1%、1,786人で、約半数の方が後遺症を感じている結果となりました。この速報値にはまだ反映されていませんが、「どのくらいの期間後遺症がありましたか」ということもお尋ねしています。半年や、3か月、あるいは罹患した時からアンケートに回答する時点まで後遺症があるという方もいらっしゃるということで、長期にわたる後遺症の問題には本格的に取り組んでいかなければならないと思っています。

医師や専門家の方は、入院した患者さんが軽快し退院するまでが守備範囲です。世田谷区には2万5,000人を超える罹患者の方がいらっしゃいます。退院した後、その方がどうなっていくのか、後遺症問題が現状どのような状態にあるのかを、今回の調査結果からしっかり見ていきたいと思います。

調査結果の特徴についてご説明します。

回答者の内訳としては、ほぼ満遍なく10代から90代までの方にご回答いただいています。

後遺症があると回答した方を年代別でみると、30代から50代の割合が高く、10代、90代は少ない傾向です。働き盛りの方々の多くが、後遺症があると回答されています。

10代から30代までの後遺症の症状で最多は嗅覚障害となっています。一方、40代以上の世代では倦怠感が1位に挙げられています。

味覚障害も含む嗅覚障害は若い世代に多く、年代が高くなるにつれて下がっていく一方、倦怠感は、若い世代は比較的少なく、年代が高くなるにつれて多く表れる傾向があります。

また、年代ごとにの症状別で集計した、80代の方の部分では睡眠障害、記憶障害が3割近くいらっしゃる。また、日常生活への影響が大きい高齢者の訴えが比較的多くありました。

療養中や療養後の困ったことについてでは、経済的な不安よりも、自身の体調や健康面への不安や、家族への感染の不安といった項目が多く、また療養生活での不安やストレス、自宅待機中の生活、仕事への不安という部分も多く訴えられています。

後遺症については、症状に応じて看護師等が医療機関の受診を案内する、「世田谷区コロナ後遺症相談窓口」の運用などを始めており、令和3年4月から7月までで110件、8月が88件、9月に入って29件と、相当数の相談がありました。感染状況の深刻化により、新規感染者の大半が自宅療養という状態で、入院や宿泊療養を待つ患者への支援がこれまで以上に求められていると思います。

今回の調査はおそらく他に例のない大規模な調査、しかも入院中の方だけではなく、軽症者や無症状者も含めた調査になりますので、10月末の報告に向けて、学者・専門家の方にも加わっていただきしっかり分析し、今後のコロナ治療、区民の健康に反映させていくとともに、まとまった傾向が見えてきて必要と判断した場合には厚労省等、国レベルへ提示・報告してまいりたいと思います。

第3次補正予算(案)におけるせたがや元気出せArtsプログラム2021「文化・芸術活動継続支援事業」実施について

これが最後になりますが、第3次補正予算(案)におけるせたがや元気出せArtsプログラム2021「文化・芸術活動継続支援事業」実施についてです。現在も文化芸術活動は厳しい状態が続いています。外出自粛や休業要請などにより、文化芸術活動が休止、縮小を余儀なくされており、コロナ禍の中でアーティストの表現・発表の場が非常に限られている状況です。昨年5月に、1回目の緊急事態宣言が解除されて以降、イベントの開催制限も、段階的に緩和され、徐々に再開しつつありましたが、感染者の急増により再び厳しい状況にあります。

区では、令和2年度にプロのアーティストやライブハウスなどの民間文化施設の活動支援を実施しましたが、いまだ活動の再開、継続が難しい状況が続いていることから、アーティストを対象とした支援を行ってまいります。

今年9月から来年2月末までに、感染拡大防止対策を講じた上で、区内またはオンラインで実施する有料公演や展示等について上限30万円を補助します。困難な状況の中で、文化芸術の灯を消さないよう支援してまいります。私からは以上です。

質疑応答

  • 記者

後遺症アンケートについて、3点お伺いする。

1点目、先ほどの説明で、実施時期的にデルタ株の感染者に関しては調査結果に反映されていないとのことだが、これだけデルタ株の患者が増えている状況であるので、デルタ株の後遺症がどのようなものかをやはり知りたいと思う。これだけの規模のアンケートを再び取るのは難しいとは思うが、今後、デルタ株の感染者を含めた後遺症アンケート調査を行う可能性はあるのか。

2点目、このアンケートを行ったことで得られた最も大きな収穫は何とお考えか。

3点目、調査の結果を今後区民の健康に反映させていきたいとのことだったが、具体的にはどのようなことに繋げていきたいのか、今の考えを伺いたい。 

  • 区長

デルタ株については、大変な勢いで感染者が増えている。まずは10月末までに今回の調査結果の分析を行い、最終報告をまとめ、同時並行で各専門家の先生方に意見をいただく。その中で、例えば「こういう治療を早めに開始すれば後遺症が軽く済む」というような臨床的な知見が見えてくれば、後遺症調査を追加実施することも有り得ると考えている。

私自身としては、約48%、1,700人の方が「後遺症がある」と回答され、退院後あるいは発症期間を過ぎているにもかかわらず多くの方が苦しんでおられることに、あらためて非常に胸を痛めている。速報値ではまだわからないが、一定期間後遺症があったという方と、今に至るまでずっと後遺症が残っているという方がいるはずなので、この部分については急いで分析してもらいたいと思っている。

新型コロナウイルスの検査や治療に関しては全額国費で、国を挙げて取り組んでいるところだが、この感染症罹患による苦痛は退院後も続き、仕事や日常生活に支障をきたす場合がある。そういった後遺症の治療に関しては、まだ受け皿が十分とはいえない。我々がデータを示すことで、後遺症治療がコロナ治療と連続線上に行われていくような体制が臨床の現場で築かれるよう、厚生労働省にも求めていきたいと思う。

今回の調査結果について、世田谷区民はもちろん、今後コロナに罹患された全ての方に対する治療に役立てたいと考えており、普遍的に役立つ内容についてはオープンデータとして公表していきたいと考えている。 

  • 記者

経済社会活動が制限され続けることで生活に困窮する人も多くいる中で、日本における新型コロナウイルス感染者数や死亡者数は諸外国に比べて圧倒的に少ないため、感染症2類から5類に引き下げてはどうかという意見もあるが、区長としてはどのようにお考えか。 

  • 区長

ヨーロッパやアメリカ、南米等と比べれば、確かに相対的に日本の死者数は少ないが、かなり増えてきている状況ではある。これまで死者数が少なかった理由は、保健所の機能が大きかったのではないかと考えている。

ただ、この間の感染爆発で、もはや保健所を介する仕組み、つまり感染症法に基づく指定感染症という枠組み自体が機能しない事態になっている。

私は8月12日、都内5つの区・市長とともに、政治休戦し、国会で法改正と予算付けを行って欲しいと要望した。というのも、感染爆発の勢いがあまりに大きく、入院には保健所の入院勧告が必要という従来の枠組みではカバーしきれない状況だからである。例えばクリニックで入院が必要と医師が判断すれば、そのまま入院できるという仕組みに変えることが必要である。入院には保健所の関与が必要という制度をこのままにしておくことは、保健所はじめ医療機関も疲弊させていくと考えている。

ただし、感染症分類の引き下げに関しては、現在の2類、指定感染症からは切り替えるべきと考えているが、5類まで引き下げ「治療したい人は自費でどうぞ」という扱いにまではするべきではないと思う。治療薬が確立していない以上、少なくともワクチン接種や治療に関しては公的に支えていく必要がある。

保健所や医療機関をはじめ関係者が夜を徹して皆一心に取り組んだ結果として現在、少しずつ感染者が減ってきた状況であり、もし何もしなかったとしたら感染状況は大変なことになっていたはずである。

  • 記者

ワクチン接種に関して2点お伺いする。

1点目、本日配布いただいた「新型コロナウイルス感染症の感染状況および取組みについて」という冊子の中に接種計画の見直しについての記載があるが、接種完了時期の見込みを12月中旬から10月中旬まで前倒しできた一番大きな理由は何か。

2点目、先ほど9月から10月中旬にかけての予約枠に空きがあると説明があったが、これまでは予約が取れないという状況であったところ、なぜ今回は枠が余る事態になったのか、見解を伺いたい。 

  • 区長

計画の前倒しに関しては、今年6月に行った試算では接種完了は12月あるいは1月になってしまい、それでは経済・社会ともにもたなくなってしまうのではないかということで、10月までに完了するためのシミュレーションを何パターンか行った。1人当たりに要する接種時間を5分から4分、4分から3分というように短縮することで予約枠を増やしていった。

予約が取れない状況が生じた理由としては、7月にワクチン供給量が急減したために予約枠を新設することができなかったことが大きかった。世田谷区は年代の高い方から接種券を送付していたため、9月中まで開放していた予約枠が全て60~40代の方で埋まってしまい、年代の若い方々が予約できないということが7月20日頃まで続いてしまった。

8月2日から楽天グループ株式会社による区民への接種が開始されたこと、また、区としても東京都が持つワクチンの調整枠をきちんと配分するよう交渉したことでワクチン供給に一定の見通しが立ち、8月中旬には新たな予約枠を設けることができ、少しずつ予約が取りやすい状況となった。

  • 住民接種担当部長

1点目については、これまでワクチン供給量はクールごとにしか示されなかったところ、13クールから15クールまでのワクチン供給量がまとめて示されたこと、さらに東京都からの追加供給があったことで非常に計画が立てやすくなり、予約枠を開放しやすくなったことが一つ大きな要素である。また、個別接種について当初の想定以上に医療機関からのご協力を得られ、接種可能数が大きかったことや、職域接種の開始により勤労世代が職域で接種を受けることができたこと、また、国や都の大規模接種会場なども多く開設されるなど、非常に多面的なワクチン接種機会が設けられたことで、計画を前倒しすることができた。

2点目については、「ワクチンの予約枠は無い」という先入観を持っている方がまだいるのではないかと考えている。例えばVRSを見ると、区の予約枠よりも早く接種できるということもあるかもしれないが、渋谷に開設された若者向けの接種会場で接種を受けた区民の方も一定数いらっしゃる。区が9月上旬の予約枠を開放した際も、一瞬で埋まってしまうような状況ではなかった。区の予約枠がこれだけ空いている中で、様々な接種会場を皆さんが利用されているというのが現状である。 

  • 区長

区のおしらせや区のツイッター等だけでは、若者層に対してなかなか情報が届いていない面があると思う。区としても様々に工夫し、予約枠が空いていること、接種を受けられることを、きちんと若者層に伝えていきたい。

  • 記者

1点目、何らかの理由でマスクを着用できない人たちが、人の命や暮らし、健康を守るべきところで、マスク着用を強要されることについてどう考えているか。

2点目は、保坂区長から、横浜市長選挙で当選した山中武治市長へメッセージはあるか。

3点目に自民党総裁選についてどう見ているか。また野党の状況を含め、総選挙についてはどう考えているか。

  • 区長

新型コロナウイルス感染症と一口に言っても、従来株やデルタ株によって、対策の効果に違いがあるという指摘もされている。ただ、マスクによる感染防止効果はかなりあるということで、公共の場で一定期間マスクの着用を求めることはやむを得ないと思う。ただ、何らかの身体的な症状等で、どうしてもマスクを着用できないという方もいる。アメリカのトランプ大統領の支持者の一部がマスク反対と動いた時期もあったが、そうした理由とは全く異なる。マスク着用は効果があるので着用すべきだと思うが、身体的な理由についてはすぐに判断することは難しい。

政治的な事柄の質問について、横浜市の山中市長には、まだお会いしたことがなく、どのような方か存じ上げていない。私の場合、国会議員として11年、質問や答弁、記者会見など様々な経験をしてきた。山中市長は大学教授だったということで、市長という立場に戸惑いがでることもあると思う。私自身、分かったふりをしないことを自戒としている。率直に自分の言葉で、はっきりと言えることをお話しされたらいいと思う。

次に総裁選、総選挙については、今の感染状況が少しずつ下降気味と言っても、デルタ株だけでなく新たな変異株も上陸しているという話もある。コロナに関しては、油断や楽観は禁物であり、総裁選から総選挙を仮に11月とするのであれば、こういう時期だからこそ臨時国会を開くべきだと思う。総裁選で様々な主張が出されるだろうが、問題はいつやるか。11月になって新政権ができてから始めても、事実上来年1月からになる。結局、具体的・抜本的な対策を先送りするようなスピード感が、菅内閣の支持率低下、横浜市長選挙の敗北の原因だと思う。コロナ対策に専念するということで菅首相が立候補を断念したことで、これまで菅首相が問われてきたことが、今度は自民党の各候補それぞれが問われることになる。総裁選をやるからといって国会が開けない理由はない。総理大臣が変わるのであれば10月の初めには臨時国会を開く必要がある。この時期になると、議論したり立法したりする時間がない。このような状況まで国会を回避するということは、国民の健康や命に対して、背を向けるものだと批判したい。

世論の多くは、総裁選にも関心があるが、抜本的なコロナ対策を急いでほしいということで、結局10月には開くことになる臨時国会を早めに開き、必要なことをしっかり決めてほしい。コロナ対応に専念するということなら、最後の仕上げとして抜本的な対策をやってほしいと思う。

総選挙の時期も関わり、政局が日替わりで流動している状況だが、多くの方が感染し自宅療養となり、医療が届かないという状態で良いのか。早く動いて、この状態を解消してほしい。飲食店などの店舗もここまで規制が続けば立ち行かなくなるので早く経済対策も行ってほしい。早期に臨時国会を開く選択はあり得ると思っているので、ぜひその方向で進めてほしい。

  • 記者

コロナ対応の中で、様々な業務を民間へ委託していると思うが、民間委託をすると、責任の所在が曖昧になったり、上手くいっていないことが表面化しなかったりと、大きな問題になるのではないか。全国各地で、感染者が増え健康観察が大変だと、保健所が回らないとも言われている。世田谷区では、健康観察を一部委託していると思うが、上手くいっているかどうか。

また、最近自宅療養中に自宅でそのまま亡くなられるケースが相次いでおり、世田谷区ではそのような事例があるか。

  • 区長

保健所でも業務委託を様々行っている。業務を区分して、そこに専念してもらう形だが、むしろ私のほうから、積極的に委託を進めるよう伝えた。区の社会的検査もほとんど医療系の民間企業に委ねているが、委託事業の責任は区にある。何か起きたときには区がしっかりと監督していないからということで、批判を受けなければならないと思う。

  • 保健所副所長

健康観察の委託について、第3波が収束した今年度に入る直前に委託を開始している。当時の状況としては入院かホテル療養のどちらかであったが、自宅療養という形態ができたことへのフォローとして事業者が入っている。当初は1日2回程度、電話で体調を確認するということを行っていた。7月下旬の4連休あたりの第5波から、感染が急激に伸びてきたということで、その時期は中々追いつかなくなってしまったということは事実としてある。ただ、医療機関から届く発生届において、緊急性の高い方であるとか、症状が軽い方の比重が高いといったことが分かってきた。そのため、重篤になる方などはもれなく、健康観察センター、または保健所から電話し、入院調整等の対応をしていた。しかし、入院調整についてはどの自治体も病床の逼迫に直面しており、自宅療養観察センターと連携して取り組んでいたところであるが、自宅療養で比較的症状の軽い方には、しばらく電話ができなくなることがあった。これに伴い、8月下旬から、国のシステムのハーシスからの自動架電で、体温を2回入力していただく形に切り換えている状況である。

自宅療養中に自宅で亡くなった方について、まず本日の配付資料ではコロナで亡くなった方は132名となっているが、亡くなった方を保健所がどのように把握するかというと、病院で亡くなってから時間が経って報告をいただくか、あるいは区から病院に問い合わせたことで判明するという流れで人数を把握している。こうした中で、自宅療養中に亡くなったということは、現在、区では把握していない状況である。コロナに限らず、亡くなった原因を区が全て把握することはできないので、コロナに感染し自宅療養中に亡くなったという情報は、ケアしている重篤な方においては把握していない。

  • 区長

自宅療養中に症状が悪化した方への治療の手が及ばなかったということもあるので、自宅で亡くなった方だけでなく、自宅で悪化して入院後に亡くなった方まで含めると、もう一度精査するが、全くいないということはないと思う。第5波では多くの方が亡くなっているので申し添えておきたい。

  • 記者

所管部の回答からすると、自宅療養中に自宅で心肺停止し、そのまま亡くなったというようなケースはないということか。

  • 保健所副所長

人が亡くなったということは、医師による死亡診断がなされるものであり、区で自宅療養者をフォローするチームの中には医師もおり、その配置されている医師が死亡診断をしたという例はないということである。区長が申し上げたとおり、例えば救急搬送されて、病院で亡くなったというケースなど精査する必要があるが、自宅で亡くなったというケースは今のところない。

  • 記者

民間委託しているのは軽いケースだということだが、自宅療養で亡くなるということがどういう状況なのか、区の保健所がきちんと実態を把握できていないと、施策や政策判断もできないと思う。今の時期は精査が困難かもしれないが、時期が来たら、自宅療養のフォローがしっかりと上手くいったのか検証していただきたいと思う。

  • 区長

私は今回、自宅療養者が3,000人を超えたということは、あってならない事態を生んでしまったと反省しています。同時に、東京都にも申し上げてきて最近ようやく受け入れが増えてきたが、ホテル療養には大変意味があると思う。家族で同居していると家族内感染の確率が非常に高いので、陽性が判明した段階で早期にホテルで療養するのは重要である。

ところが、7月ぐらいの時期では、東京都の方針が、原則ホテル療養か入院であったところ、まずは自宅療養となり、ホテル療養のキャパシティが非常に少なくなっていた。そのため、今回の第5波では、ホテル療養に入れなかった人が大勢発生する状態が起きてしまった。これは今後、改善していってほしい。

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