区長記者会見(令和2年7月8日)

最終更新日 令和2年7月15日

ページ番号 186729

記者会見を行う区長の様子の写真
記者会見の様子

令和2年7月8日(水曜日)、保坂展人(ほさかのぶと)区長が記者会見を行いました。

動画はこちらからご覧になれます。新しいウインドウが開きます

PDFファイルを開きます会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。

会見中で紹介した動画はこちらからご覧になれます。新しいウインドウが開きます

区長あいさつ

皆さんこんにちは。今年度4回目の区長記者会見を始めさせていただきます。

新型コロナウイルス感染症に関する区の対応について

まず、区立小学校に在籍する児童が新型コロナウイルス感染症に罹患したことについてです。7月4日に区立小学校に在籍する児童1名が新型コロナウイルス感染症のPCR検査を受け、7月5日に陽性と判明しました。翌6日には、この小学校に、保健所と教育委員会で合同調査を行いまして、濃厚接触者を特定し、ただちにPCR検査が受けられる体制を整えました。濃厚接触者の検査結果は、本日8日の夕方に判明すると聞いていますので、本日まで臨時休校としています。この小学校では、7月7日に校内の消毒を行い、感染防止対策をしています。今後については、判明する検査結果を踏まえ慎重に判断し、どのように対処するかについては本日中にホームページで明らかにしてまいります。

次に、新型コロナウイルス感染症の感染状況についてです。東京都では、7月2日に、5月2日以来、2ヶ月ぶりに新規感染者数が100人台となりました。そして、昨日7日も106人ということで、6日連続で100人を上回りました。これは重大な変化として受けとめ、感染の拡大防止の正念場だと感じています。

区内では、7月に入り1日の新規陽性者数が10人に迫る日もあり、昨日7月7日現在で累計538名の方が新型コロナウイルスに罹患され、残念ながら、18人の方が亡くなっています。また、現在入院中の方が28人、宿泊療養中の方が4人、自宅療養中の方が11人と増えております。6月の陽性者数を足し合わせますと72人となり、1日当たり平均2.7人となります。ただし7月はすでに40人となっており、1日当たり平均5.7人と、世田谷区内でも増加傾向がはっきり出てきていると感じています。男女の内訳は男性が309名。女性が221名。年代別では、一番高いのは20代、次に30代、その次に40代となっており、20代~40代で全体の約6割を占め、春の時期よりも若い世代の感染が顕著だといえると思います。中でも、区外の繁華街いわゆる接客業で、ホストクラブやキャバクラ関係の感染者も目立っております。接触歴が明らかでないはない感染者の中でも、例えば、何人かで密な場所で会食をしたという方も含まれております。区民の皆さんには、行動に細心の注意を払って、特に飲食を伴う会食については十分気をつけていただき、自らが感染しないことと、人に感染させないことに、心を砕いていただきたいと思います。

特別定額給付金についてご報告いたします。5月当初開始された電子申請の部分で、住民基本台帳との紐づけがなされておらず、目視での突合作業で時間を取られたというお話を以前いたしました。一方、5月28日に郵送申請を開始しました。前回の記者会見でも詳しく述べましたが、委託先での処理システムの構築に多少時間を要したことで、振り込みの開始が、当初予定より遅れ、6月下旬からということになりました。大変ご迷惑をおかけしました。区民の皆様の多くから、振り込みはいつになるのかと大変多くの問い合わせをいただいています。そして、委託している関係上、個別の申請書の進捗状況のお問い合わせに対して、明確に答えられないという状況もありました。反省すべき点として、改めて6月29日(月曜日)からホームページ上に、区に申請書が到着した日をもとに、支払処理日の目安の表示を始めました。もちろん、この目安以上に、ピッチを上げるということを委託業者へ求めています。

また、お問い合わせが大変多いことから電話回線も3回線増やしましたが、電話対応が続いていることで、記入漏れや不備があった場合の確認などの作業が進まないという実態もあり、電話応対については他の部署からの応援も得ながら進めております。

そして、区のホームページの「特別定額給付金の給付状況について」のページを見ていただくと、先週末現在で、対象の約9割にあたる約44万4400世帯から申請をいただいています。そして、約18万6700世帯、申請数に対して約42%の支払処理を行っています。先週末での数字ですから、今週の半ばには着金されることになるかと思います。本日も支払処理を予定しており、支払い件数は20万件、支払率は約45%までいくと思います。また、申請書の不備がある方などについて、精査と再度の申請を行っていいただく処理をピッチを上げて進めたいと思っております。大変スタートも遅れたということで、これまで1日1万件のペースでしたが急ぐように促し、1日当たり1万5000件ということを目標に掲げ、概ね目標通りに処理が加速したことで、当初の見通しより期間が縮減された状態になってきています。今後、大きなトラブルがないことを祈りつつ、効果的・効率的に給付を進めていきたいと思います。大変遅れていて申し訳ありません。

区内の産業活性化に向けた取り組みについて

次に、区内の産業活性化に向けた取り組みについてです。区と公益社団法人世田谷区産業振興公社で、クラウドファンディングプラットフォーム「Makuake(マクアケ)」を運営する株式会社マクアケと連携し、区内の飲食店、物販店、ものづくり事業者等が実施する購入型のクラウドファンディングを支援して参ります。支援内容としては、クラウドファンディングプラットホームのMakuake(マクアケ)内に世田谷区の特設応援ページを作成し、各プロジェクトをPRすることと、プロジェクトの実施手数料を、上限15万円まで世田谷区産業振興公社が支援するというものです。募集期間は6月22日(月曜日)から、7月31日(金曜日)までで、募集事業者数は先着30事業者です。募集要件、応募方法などは、世田谷区産業振興公社のホームページをご確認ください。

2つ目の取り組みとして、新しい生活様式に対応するために、区内中小事業者が行う業態転換や、経営の多角化に向けた新ビジネスの実施を支援して参ります。補助の上限額は1事業者当たり10万円で補助率は3分の2になります。複数の事業者が連携して、新ビジネスを行う場合には、1件で20事業者まで申請可能です。サービス業のオンライン化なども幅広く対象になっておりますので、テイクアウトやデリバリーといった飲食業の業態転換はもちろん、他業種、他業態の事業者の皆様の応募もお待ちしているところです。現在2回目の募集を7月15日(水曜日)まで受け付けています。ホームページをご確認ください。

また、区では、新型コロナウイルス感染症拡大により影響を受けている中小企業及び個人事業主の方を対象に、緊急融資を実施しています。資金が逼迫している事業者に対しては速やかに給付をする必要があります。しかしながら、感染拡大防止のため、郵送及び金融機関代行申請での受付としているため、書類の不備や誤りが多く円滑な融資が妨げられている状況があります。そこで、本田劇場の協力のもと、「世田谷区新型コロナウイルス感染症対策融資制度」及び「セーフティネット4号、5号、危機関連保証制度」のわかりやすい書類作成方法を提示する動画を作成しました。作成の経緯としては、現在社会福祉協議会で行っている住居確保給付金の受付に際し、問い合わせが非常に多く、そもそもどんな制度なのかという問い合わせもあることから、本田劇場の俳優の方に、区民の側と、職員の側で演技をしてもらう動画を作成しました。これは3千数百人が見ていただき、その後問い合わせがシンプルになったというような成果がありました。今回の動画も同じように取り組んだものですので、一旦動画を見ていただいてから問い合わせをいただくということで、少しでも相談内容が減ることになると思います。

発表項目

発表項目に移って参ります。

PCR検査等の今後の取り組みについて

まずはPCR検査等の今後の取り組みについてです。

世田谷区では、一昨日7月6日では、155件のPCR検査を行いました。現在の状況では、保健所、医師会の地域外来検査センター、そして各医療機関で、1日363件までは検査を実施可能という状況になっています。これは、4月14日と18日に、1日の新規陽性判明者数が最多の34人、そして濃厚接触者が5月には最多で1日198人というデータ、合わせて200人を超える人数でも、1日で検査ができるということです。しかし、この間の感染拡大の状況もありますので、目標値として523件までまず増やしていこうと考えています。

また、現在、世田谷区医師会で地域外来検査センターの運営を保険診療で行っていただいていますが、新たに唾液検査が導入されました。ただ唾液検査はまだ実績がありませんので、唾液検査と同時に従来の鼻咽頭拭いでの検査も実施していこうということで、目安として100人の方へ同時に実施し、その結果がどのように一致するか、もしくは、ずれるかといった検証をしていきます。その際に、1人の方に2種類の検査を保険診療ですることはできませんので、一方の検査について支援していきます。そして、検査実施に当たっては、医師会の医師の先生より、十分にご説明をいただき、本人の同意を得た上で実施し、医師会の検査従事者の方々の安全確保や、検体採取の効率性に関する検証結果など、後日報告していただく予定です。どのような結果になるのか改めて皆様にご報告をしたいと思います。

次に、抗体検査についてです。抗体検査につきましては、4月頃から、東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦名誉教授より、医療機関や高齢者施設の院内感染、施設内感染を阻止また予防するため、これらの施設を対象にした定量的な抗体検査を実施し、結果を積み上げていくべきというお考えを伺い、大変合理的かつ必要なことだと思いました。

現在、先端研では、区内の特別養護老人ホームの入所者の方や、リネンや調理場、掃除等を担当するスタッフ・業者の方、面会するご家族など、施設に出入りするすべての方々に抗体検査を実施し、感染拡大の第1波をどのようにくぐり抜けたのかという実態調査を行っています。同様に、区内のいくつかの病院でも医療スタッフ全員に抗体検査を実施する準備をされていると聞いています。

抗体検査には様々な種類があり、精度が低く、検査結果の数値に相当の差異が出てしまうものもあると聞いています。その中でも、先端研で行っている「精密抗体検査」というのは、新型コロナウイルスに対する抗体であるIgM抗体とIgG抗体の波形を正確に捉えることができる最新の機器を使用したものです。この機器は慶応大学、東京大学病院、阪大、東大病院やアイソトープセンター等で使われており、区内においても、都立松沢病院に隣接する東京都医学総合研究所に導入されています。そこで、区として東京都とも話をいたしまして、研究の一環として、東京都医学総合研究所により、無償で1,000人程度の抗体検査を実施していただけることになりました。区では、検査実施を希望する高齢者施設・障害者施設を東京都医学総合研究所へご紹介し、採取した検体の運搬等の支援を行います。

本調査の結果については、社会福祉施設の感染予防対策に生かすとともに、何が起きているかの把握や今後の区の取り組みに役立てて参りたいと思います。

抗体検査や抗原検査、1時間程度で結果が出る簡易PCR検査など、検査技術の開発は随分進んできています。医療機関や高齢者施設についてはこれらの方法を組み合わせながら検査を実施し、仮に院内感染が起きたとしても小規模に抑え込める体制を作り、安全を確保していきたいと思います。本来であれば、区内の社会福祉施設全体でこの取り組みを展開したいところですが、予想より早く感染再拡大の傾向が表れております。時間的猶予のない状況ですが、こういったことを積極的に行って参りたいと思います。

ICT活用に向けた世田谷区の教育について

次に、ICT活用に向けた世田谷区の教育についてでございます。

まず、臨時休業中の取り組みについてです。新型コロナウイルス感染症対応として、長い臨時休業期間がございました。その間、保護者の皆様からは「ネット配信等、ICTを活用した教育をもっと早く導入して欲しい」という声を多数いただいたところです。世田谷区においては、YouTube(ユーチューブ)を活用した「せたがやまなびチャンネル」、「せたがやスタディTV」による動画配信を行うとともに、インターネット環境のないご家庭へのタブレット端末及びWi-Fiモバイルルーターの貸与等を行ってきました。教育委員会としてICTを活用した学びの支援のための基盤整備を急いでまいりましたが、少々時間を要し、何とか5月の連休明けには様々な学習支援の環境を整えることができました。

次にGIGA(ギガ)スクール構想への対応についてです。6月の最終週から通常授業が再開していますが、冒頭ご案内したように、在籍児童の罹患により小学校が臨時休校になる事例も出てきております。今後、通常授業が難しいような状況になれば、ICTによる学習支援を組み合わせていく可能性も十分にあります。今般の状況と、文部科学省が示している「GIGA(ギガ)スクール構想」を踏まえ、小中学校の児童・生徒1人1台のタブレット端末配備に向けて、当初2年かけて行う予定だった計画を前倒しし、令和2年度中にタブレット端末約43,000台の整備と、全小・中学校90校の校内通信ネットワークの整備を、国や都の補助金を活用しながら行います。学校、ご家庭の両方で活用していただきたいと思います。

次に世田谷区総合教育会議の開催についてです。今年度第一回目の世田谷区総合教育会議を、7月31日(金曜日)に行います。本来は区民会館ホールでの開催が予定されていましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、ビデオ収録したものをインターネットで配信する形式で実施いたします。先に述べたICTの活用に関しては、この世田谷区総合教育会議で長らく議論してきたテーマであり、実際にタブレットが1人1台配備された後、それをどのように活用し展開していけるのかということを、現場の先生の声なども聞きながら教育委員の皆さんと私で大いに議論し、保護者の方にもお伝えしていきたいと思います。

当日は、「新型コロナウイルス感染症に対応した新たな学び」をテーマに、3か月の休業期間中の取り組みを振り返り、議論を深める予定です。これは耳の痛い話ですが、「担任の先生から電話の1本もかけてもらえないのか」といった声が私のところにも届きました。教育委員会に聞き取ったところ、学校の電話は2回線しかないため、何百人という児童・生徒に先生が電話をかけるには先生個人のスマートフォン等を使うしかない、一方で私用のスマートフォンの使用自体に制限をかけているためそれも難しいという状況がありました。そこで、公用の携帯端末を、生徒数の多い学校には多めに配布し、その携帯電話を使うことでようやく児童・生徒に電話をかけることができるようになりました。これまでの学校教育の前提が根底から覆った状況下で生まれた空白について大いに反省し、この後に備えていきたいと思います。

テンプル大学との連携による「国内留学プログラム」の実施について

次に、テンプル大学との連携による「国内留学プログラム」の実施についてです。

今年は従来の姉妹都市交流に加え、オレゴン州のポートランドへ、作文の審査により20人の中学生をキャリア教育として派遣する予定でしたが、残念ながらまだアメリカも新型コロナウイルスが猛威を振るっている状態であることから、延期が決定いたしました。その他の姉妹都市交流も軒並み中止となっております。

そこで、国際交流の機会を確保していくため、三軒茶屋にありますテンプル大学ジャパンキャンパスと連携し、大学主催の「国内留学プログラム」に区立小中学校の子どもたち60人分の参加枠を確保し、区で参加費を半額助成することにしました。大学生の皆さんもアシスタントとして参加していただき、日本にいながら、無理なく英語環境に溶け込むことができるプログラムになっており、子どもたちにとって有意義な経験になるものと考えています。大変多くの申し込みをいただき、小学生では約11倍、中学生では約3倍の倍率になり、抽選に外れたけれども「どうしても参加したい」と大学に直接申し込まれた方もいると聞いております。

テンプル大学はアメリカのペンシルバニア州に本拠地があり、昨年8月にジャパンキャンパスを港区から世田谷区の三軒茶屋、昭和女子大学の敷地内に移転させました。この移転により、区内大学の学部やキャンパスは17となりました。世田谷区では、毎年秋に学長懇談会を開催しておりますが、昨年はこのテンプル大学にも参加いただき、学長からは積極的な役割を果たしていく旨のご発言をいただいたところでございます。

自然エネルギー活用による自治体間ネットワーク会議の開催について

最後に、自然エネルギー活用による自治体間ネットワーク会議の開催についてです。

ここ数日の豪雨により、九州地方や岐阜県、長野県などで川の氾濫等が発生し、多くの方が亡くなられたことに対して心からお悔やみを述べたいと思います。このような激しい環境異変に対して、やはり私たちは石炭火力に依存するライフスタイルを根底から変えていかなければならないのではと思います。

世田谷区では、自然エネルギーを活用する自治体間ネットワーク会議を主催しております。「電気の産直」と呼んでいますが、長野県、群馬県川場村、青森県弘前市でソーラーや水力で発電した電気を、世田谷区の保育園や世田谷区民が使わせていただくという取り組みを行っています。また、それだけでなく、長野県の間伐材を使った積み木を保育園に贈っていただくなど、特産品を通じた交流なども行っています。実は、このような自治体間での電気の売買というのは日本初の取り組みであり、これからの自治体同士の交流の一つの雛形になっていくのではないかと思います。現状ではかなり多くの自治体がこの取り組みを始めています。

9月4日に、6回目となる自治体間ネットワーク会議の開催を予定しています。新型コロナウイルス感染防止の観点から、こちらもオンライン会議で開催することになりました。毎回、オブザーバーも含め20を超える自治体が参加している会議です。大いに注目をしていただきたいと思います。

なお、世田谷区においても、自然エネルギーで作られた電気を100%使用する「RE100」の取り組みを、区内の庁舎等で使う電力から始まり、その対象を広げてございます。

私の方からの発表は以上です。

質疑応答

  • 記者

PCR検査の今後の取り組みについて、目標が523件と半端な数字なのはなぜか。また、いつまでにこれを実現する予定か。

  • 保健福祉政策部長

目標523件の理由は、保健所の行政検体と医師会協力のPCR検査センター以外の、区内の医療機関へ調査した最大検査数の回答を足しあげたためである。いつまでに目標に届く体制を確保するかについては、検査場所は既に設定をしているため、調整がつき次第、早ければ今月中には整えられるかと考えている。

  • 区長

この数字は先月までの状況を踏まえ、世田谷区の新型コロナウイルス対策本部で決めたものである。今後、感染者の増加傾向が顕著になっていけば、目標を引き上げていくことも当然考えている。

  • 記者

区内の陽性者について、20~40歳台の若年層が多いということだが、どういった要因が考えられるか。

  • 区長

都心部で感染の機会があった方が世田谷区に在住されている。そういった例を多く報告受けている。

  • 保健所長

区長が述べたように、若年層の感染者が増えてきた要因としては、区外の繁華街で感染された方が多いということで、区内で、若年層の集団感染が発生したということはあまりない。

  • 記者

他自治体の一部では、集団でのPCR検査を行っているが、今後集団検査の予定はあるか。また、抗体保有調査について、都内の自治体では初めてになるか?

  • 区長

集団PCR検査は感染状況次第である。現在はその状況にはないが、状況は日々変化しているため、例えばクラスターでの感染が顕著だということであれば、やはり実施する必要があるだろう。いずれにしても状況次第となる。

抗体検査については、世界中の様々な研究者が、研究情報をシェアしながら進めている状況である。東京大学先端科学技術研究センターでは、児玉名誉教授を中心に、1回で500人検査可能な検査機械を全国の研究拠点へ配備していこうとしている。疫学調査として、統一的に管理し、簡易に統計等を行える仕組みを構築されている。そこに区内の東京都医学総合研究所が加わったことから調整を進めた。社会福祉施設丸ごとの抗体検査は、研究においても、また今後の感染防止の取組みにおいても、意味があるということで今回の枠組みができた。東京都では既に実施されているようだが、基礎自治体のレベルで区民の安心や医療介護の崩壊を防ぐため、主体的に取組むのは初めてではないか。

  • 記者

抗体検査の調査結果が出るのはいつごろか。

  • 区長

今回の取組みは、まず社会福祉施設に対して検査の参加を呼びかけている状況である。検査のスピードは参加状況にもよるが、抗体検査自体は何か月もかかるものではない。

  • 保健福祉政策部長

抗体検査の結果が判明するのは、3週間から1か月と聞いている。検体採取を1か月ほどで終えれば、9月末頃には、1回目の検査結果が判明するだろう。ただ、その結果から、感染予防対策をどのように進めていくかは、第2波が来た際その施設で実施した感染予防対策が有効だったかを検討・分析するため、それなりに時間がかかると思われる。

  • 区長

全施設での検査が終わるまで発表しないとするかは考え方によるが、私自身、これは急がれていると考えている。ただし、検査結果の分析は、しっかりと専門的な知見から行われなければならないと考えている。分析を受けて区でどのような対策を実施するか、そこはスピーディーに取り組みたい。加えて、施設内感染について、抗体検査だけではコントロールできないため、PCR検査も組み合わせた方式を探っていきたい。つまり、今回の実証プロジェクトから、さらに拡大して世田谷区内の多くの高齢者施設での感染防御をしっかりしたものにしていきたい。

  • 記者

前回の会見で、世田谷区の個人情報保護条例の対象に死者が入るか否かという質問に対し、解釈として死者も入ると回答いただいたが、この認識に変わりないか。

  • 総務部長

区では、死者の個人情報について開示請求があった場合の取り扱いを基準で定めている。この基準では、「請求者自身の個人情報でもあると認められるもの及び社会通念上請求者自身の個人情報とみなすことができるほど請求者と密接な関係があるものに限定して、開示請求の対象として認める」と規定している。このようなところからも、区としては死者の個人情報の開示については慎重に考えている。

  • 記者

開示請求制度においてではなく、報道機関への情報提供の場合においてはどうか。

  • 総務部長

行政が収集する個人情報は、行政サービスの提供という特定の目的のために必要なもののみであるので、基本的に公表を前提としたものではない。

  • 区長

前回の会見で、新型コロナウイルスという未知の感染症に対し症状の進展を知る上で重大な事例が起き、それを公表すべきだったのではというご指摘をいただいた。今回のご質問も同様の趣旨かと思うが、ご指摘に対しては、今後これまでの対応を振り返り総括する中で検証したいとお答えしたところである。

一方で、世田谷区では現時点で18名の方が亡くなっており大変痛ましいことであるが、現状では、この方々がどのような状況で亡くなったのか、区に対して報告、開示はなされていない。亡くなった際の状況は症状の進展を知る上で大変参考になる情報だと考えているので、この問題意識について東京都や厚生労働省に対してしっかりと質していきたい。

  • 記者

例えば、災害対策基本法では、死者の公表は都道府県及び政令指定都市が行うということになっている。自治体が亡くなられた方の名前を公表するケースは、市区町村としてはごく稀にだとしても、ありうることだと思うが、先ほどの総務部長の見解では、世田谷区が政令指定都市になったと仮定し災害で死者が発生した事態を想定した場合でも、死者名を開示できない制度になっているということか。

  • 政策経営部長

具体的な法律名を挙げてのご質問であるため、確認した上で回答させていただきたい。

  • 記者

個人情報保護法が報道機関に適用されるか否かについてどのような見解か。

  • 総務部長

適用されるのではないかと思う。

  • 記者

個人情報保護法には報道機関の除外規定があるため、報道機関は同法でいう「個人情報取扱事業者」には該当しない。したがって、報道機関に対し区が情報提供を行うことに関して、個人情報保護条例は適用されないはずだが、どのような認識か。

  • 区長

個人情報保護法の立法に携わっていたので、仰っている趣旨はよくわかる。法の下に条例があり、条例が法と違うことを規定することはできない。法に基づき、条例を適用していくという理解である。

  • 記者

PCR検査に関して、100検体について唾液検査と鼻咽頭拭いの両方によるPCR検査を実施するとのことだが、片方は陰性、片方は陽性という結果が出た場合、その患者についてどのように対処するのか。入院勧告等は行うのか。

  • 区長

研究者ではないので詳しいことはわからないが、そのような場合は再検査を行い、入院勧告については2回目の結果によって決めることになるのではないか。

  • 記者

抗体検査についてお伺いする。検査数が1,000人程度、10月に第2回調査の実施予定とあるが、第2回調査というのはこの1,000人とは別に実施するという理解でよいか。

  • 保健福祉政策部長

10月に行う第2回目の調査は、1回目の継続調査としての実施を予定している。第1回調査で抗体を保有していた方に対して、その抗体が持続するのか、あるいは減少するのか等を見たいという研究所等からの声もあり、同じ方々を対象として実施する。

  • 記者

昨日、豊島区の高野区長が、ホストクラブなど接待を伴う飲食店でクラスターが発生した場合には区として休業を要請し、応じた店舗には協力金を支給すると発表した。小池知事も都としてそれを支援したいと表明しており、都庁への取材によると、補助率100%、1件当たり50万円の補助になると聞いている。基礎自治体としては極めて使い勝手のいい都からの補助金となりそうだが、仮に、世田谷区内の接待を伴う飲食店等でクラスターが発生した場合に、この協力金を活用して対応していく考えはあるか。

  • 区長

世田谷区においても、そのような対応をとるべき社会的な必然性が生じれば、当然検討していくことになる。現在のところは確たる情報が届いていないため、状況をよく見極めていきたいと思う。

  • 記者

都知事に関連して、弊紙に区民の方から「選挙公報が届かなかった」という投書をいただいた。また昨日は元都知事の舛添要一さんもツイッターで「町内で選挙公報が届かなかった」というような呟きをされていた。届かない世帯がどれくらいあったのかにもよるが、選挙についての知る権利や公平性が損なわれた部分があるのではないかと思う。区長はこの件について実態を把握しているか、またどう思われるか。

  • 区長

今のご質問で、初めてそのような声が出ているということを知った。あってはならないことだと思う。至急調査し、実態と原因を明らかにしたいと思う。

  • 政策経営部長

選挙公報が届かなかった世帯の方には申し訳ございませんでした。投票所にも選挙公報は置いてあり、お声掛けいただければお見せできるような用意はあるが、事前にきちんと各世帯に届くよう、至急調査して対応したい。

添付ファイル

PDFファイルの閲覧にはAdobe Reader(無償)が必要です。お持ちでない方は、Adobe社のサイトからダウンロードしてください。

このページについてのお問い合わせ先

広報広聴課

電話番号 03-5432-2010

ファクシミリ 03-5432-3001