区長記者会見(令和元年9月6日)

最終更新日 令和元年9月11日

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記者会見を行う区長の様子の写真
記者会見の様子

令和元年9月6日(金曜日)、保坂展人(ほさかのぶと)区長が記者会見を行いました。

動画はこちらからご覧になれます。新しいウインドウが開きます

皆さんこんにちは。令和元年の第4回目の定例記者会見をこれより始めます。


まず、読みやすくわかりやすい情報発信に向けて~UDフォントの活用に関する株式会社モリサワとの協定締結についてです。

世田谷区では、平成28年度に職員向けの「情報のユニバーサルデザインガイドライン」を定めるなど情報アクセシビリティの向上に取り組んできました。また、「世田谷区官民連携指針」のもと民間企業との連携も進めてきたところです。こうした中で株式会社モリサワから同社の開発した「UDフォント」を世田谷区で活用できないかという提案をいただきました。このUDフォントは、視力の低下した方やディスレクシアという読み書きの障害がある方にも読みやすい書体であるということから、この取り組みを一層推進し、広くユニバーサルデザインの普及を図るために協定を8月1日に締結しました。協定の内容は、区は今後モリサワから提供されるUDフォントを業務に活用し、使用によって得られた意見や課題などを提供していきます。モリサワは庁内におけるフォント使用に関するマニュアルの整備に協力をしていただき、区の業務を支援していただくことにしております。協定期間は、試験的な導入ということで1年間にしておりますが、両者の合意に基づき3年までの延長も可能です。区では、このような情報のユニバーサルデザインに向けた取り組みを進めていきます。

 

次に、登下校区域における防犯カメラの設置についてです。

これまで教育委員会では、学校・地域等による児童の見守り活動を補完するために、平成30年度までの都の補助制度を活用しながら区立小学校の通学路に310台の防犯カメラを設置いたしました。また、昨年5月の新潟での事件を受けて、国は「登下校防犯プラン」を策定するなど登下校時のさらなる安全確保を目指しております。こうした社会的要請を踏まえて、都は通学路だけではなく、自宅から学校まで登下校の際に通行する道路を撮影する防犯カメラの設置に関し、令和元年度から新たな補助事業を始めました。教育委員会では、昨年度に実施した緊急合同点検において防犯カメラの要望のあった箇所を中心に、この都の補助事業を活用して約100ヶ所の設置を進めて参ります。

 

次に、アメリカホストタウン事業~共生社会ホストタウンの取り組みについてです。

いよいよ東京2020大会まで1年を切り、区では「オール世田谷」で盛り上げていくため様々な取り組みを行っています。また区はアメリカのホストタウンであることから、アメリカ大使館などにご協力をいただいた交流事業も実施しています。

8月19日には、アメリカ選手団のキャンプ地となる区立総合運動場の温水プールに、シドニー五輪とリオ五輪で3つの金メダルを獲得されたアンソニー・アービン選手を迎え、区内の小学生から高校生まで約100人の子どもたちとのスポーツ交流を行いました。トークセッションや質問コーナーの後、8つのコースに分かれて直接手取り足取りレッスンをしていただき、また子どもたちとの混合チームによる300mリレーを行うなど、大変盛り上がりました。

また8月22日には、プロ野球の近鉄バファローズで活躍したラルフ・ブライアントさんと区内小学生をはじめとする児童やその保護者との交流事業を行いました。トークセッションでは当時の活躍時の話をされ、その後グラウンドでブライアントさんとのキャッチボールが行われるなど、一人ひとりと交流を深めました。

また、10月21日には「心のバリアフリーシンポジウム」と題しまして、アメリカ代表の車椅子ラグビーのパラリンピアンを招き、アメリカにおけるバリアフリーの現状を学ぶとともに商店街のまち歩きなどを通して障害理解を深め、共生社会の実現を目指すイベントを実施します。区は、アメリカのホストタウンであると同時に共生社会ホストタウンとしても登録されておりますので、今回のパラリンピックや障害のあるなしにかかわらずともに生きていく共生社会の実現に力を入れて参ります。

 

それでは発表項目のほうに移りたいと思います。

まず東京2020大会に向けて~「世田谷おもてなしプロジェクト」の実施についてです。先ほど触れましたように、東京2020大会まで1年を切りました。この限られた時間の中で区民や事業者、区が一体となり「オール世田谷」でおもてなしを進める体制を構築していきます。

これまでに区は気運醸成事業やアメリカホストタウン・共生社会ホストタウン交流事業などのプロジェクトを多数実行してきました。今後はこれを継続しながら、区民などが参加できる形態の新規事業を作っていきます。区と事業者、区民が加わる体制をつくり、一体となって盛り上げていきたいと思います。

なお、東京における聖火リレーは来年7月10日午前10時、駒沢オリンピック公園からスタートします。この駒沢オリンピック公園は1964年の大会でバレーボール女子が金メダルを勝ち得る大熱戦が繰り広げられた会場で、今回の大会では練習会場として使われる予定です。スタートセレモニーが行われる広場には1964年当時に使われた聖火台が現在も残っています。そういったものも活かしながら、子どもから高齢者まで多世代の区民が参加できる様々な企画を用意し、にぎやかにこれを飾っていきたいと思います。

また馬術競技の会場となる馬事公苑も現在改装が進んでおり、本番に向けての準備が始まっています。ただこちらも競技観戦のチケット枚数には限りがありますので、チケットを入手できなかった方も参加頂けるような、世田谷区ならではの国際交流やおもてなしの企画を馬事公苑周辺で開催することも検討していただきたいと考えています。

 

 次に、世田谷区における性的マイノリティ支援の取り組みについてです。

世田谷区では、平成27年に「同性パートナーシップ宣誓制度」という新しい取り組みを渋谷区とともに開始しました。本年8月、この制度開始からちょうど100組目となるカップルの方が宣誓書を区に提出されました。世田谷区のこの制度は、同性カップルの方から、共に人生を歩んでいくという宣誓書を提出いただき、それに対して区が宣誓書受領書をお渡しするという仕組みです。現在、北海道の札幌市から那覇市に至る25の自治体がこの宣誓書の仕組みを取り入れています。7月には県として茨城県が、直近では9月2日に長崎市がこの制度を始めています。なお、9月2日現在でこの25自治体の居住人口を足しあげると1783万3596人となります。この制度は婚姻関係を法的に証明するものではありませんが、当事者の方々の熱い要望でここまで急速に広がったということは、自治体から社会を変えていくということの一つの大きな事例ではないかと思います。国の方でも、この議論の広がりを受け止め、法改正や制度改革に踏み込んで欲しいと考えています。

区では「多様性の尊重」を基本計画において掲げており、昨年4月には「多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例」を施行して、性的マイノリティなどの多様な性に関する理解の促進や、性の多様性に起因する日常生活の支障を取り除くための支援を掲げ、多様性を認め合い、お互いの人権を尊重する地域社会を目指しています。

そういった中の取り組みとして、セクシャルマイノリティのための「世田谷にじいろひろば電話相談」と「世田谷にじいろひろば交流スペース」を平成29年4月から始めています。電話相談は月4回、1回3時間で、平成30年度は延べ92件のご相談がありました。交流スペースは当事者や悩んでいる方、ご家族、支援者を対象に、ファシリテーターを配置して情報交換、意見交換、交流などをするということで月に1回、土曜日の午後に2時間実施して、昨年度は延べ65名の方の参加がありました。

また、セクシャルマイノリティフォーラムを、平成29年度から男女共同参画センターらぷらすにおいて年に1回開催しています。パネルディスカッション、テーマ別分科会、メイク講座、映画上映、軽食交流会などの内容で、昨年度の参加者は435人、今年度は9月29日に実施します。なお、この男女共同参画センターらぷらすでは、LGBTへの理解促進など多様性の尊重に関する研修を自治体関係者向けに連続講座として実施しており、全国からお申し込みをいただいているところです。

 

次に、車座集会についてです。

私が区長就任1期目、2期目のそれぞれ同じ時期に、区内の各地区をまわり住民の方々と意見交換する「車座集会」を行なってきましたが、3期目となる今回、再び開催いたします。

なぜこのような取組みを考えたのかといいますと、区民がどのようなことに悩み、何を区政に求めているのかということにきちんと耳を傾け、それを参考にボトムアップの政策形成をすべきと思ったからです。1回目の開催時は500人近い参加者があった中、介護・福祉に関する相談が非常に多く、それをきっかけに介護・福祉の窓口である「あんしんすこやかセンター」、「社会福祉協議会」と「出張所・まちづくりセンター」の3者を同じ場所に集約する「地域包括ケアシステムの地区展開」を1つの改革として考え、4年前の第2回開催時は、そのような機能のスタートの告知をして参りました。今回の集会では、メインテーマとして世田谷区の「地域行政」について振り返り、もう一度総括・復習をしてみたいと思っています。 

世田谷区は、区役所の本庁舎に加え、区内5つの各地域にそれぞれ総合支所を設ける地域行政制度を平成3年に導入しました。また、27の各地区に出張所を作り、当時はそこで戸籍・住民登録等の窓口業務を行なっていました。その後、それらの業務を7か所の出張所に集約して、それ以外の出張所を「まちづくりセンター」とし、現在は防災の拠点などとして機能しています。私の区長就任後は、「防災塾」として住民の手で地区防災計画などを作るといった取組みなども行なってきました。

この三層構造を発案したのは約40年前で、当時の大場区長は世田谷区の自治権を拡充し、政令指定都市を目指すというようなことをはっきりと掲げていました。自治体の中の地域内分権に向けた取組みとして、このような制度を作ってきたわけです。今年7月には二子玉川まちづくりセンターが新設されるという動きがありましたが、長い年月が経過し、制度スタート時と現在とでは状況も異なってきています。もう一度この歩みを振り返り、今後は、地域行政制度を再定義するための条例化を目指す議論をしていくことになります。

今回の車座集会の参加申し込みは、すでに9月開催分の4地区の申し込み期限が過ぎておりますが、会場に余裕があれば直前でもお受けできるので、お問い合わせください。もちろん地域行政制度だけの話をするのではなく、例えば教育の問題や、生活環境の問題などといった身近なテーマについてもお話しいただける場となっています。

 

次に、イベントのご案内をさせていただきたいと思います。

まず、「交通安全宣言都市せたがや区民のつどい」についてです。

秋の全国交通安全運動に先立って区内4警察署と区で共催をして実施する交通安全のイベントであり、9月15日(日曜日)、世田谷区民会館ホールで午後2時から開催します。第1部の式典に続いて第2部では、AKB48出身の演歌歌手、岩佐美咲(いわさ みさき)さんを1日署長に迎え、ピーポ君と一緒に交通安全教室を行います。第3部では昭和女子大学ダンスクラブ「ENCORE(アンコール)」による演技や、ゲストの岩佐美咲さんの歌謡ショー、警視庁音楽隊のブラスバンド演奏とカラーガードのダンスやフラッグ演技の共演をお楽しみいただけます。

 

次に、玉川野毛町公園拡張事業「キックオフシンポジウム」についてです。

都市にとって、とりわけ世田谷区のような住宅密集地では公園というのは大変貴重な資源です。今回拡張事業を行なう玉川野毛町公園は、国の重要文化財になっている野毛大塚古墳や、野球場・テニスコートなどが配置されており、拡張にあたっては国土交通省等々力宿舎の一部、約2.8ヘクタールを取得しています。

9月22日(日曜日)のこのシンポジウムでは、整備のコンセプトについて福井県立大学の学長で、東京農業大学名誉教授の進士五十八(しんじ いそや)先生に、「公園革命時代のこれからの公園」というテーマで基調講演をいただき、そして専門家の皆さんと一緒にパネルディスカッションを行っていきます。なお、進士先生は、二子玉川公園の「帰真園」とよばれる日本庭園の設計などにもお力添えをいただいております。

玉川野毛町公園は、等々力渓谷とも近く、地形的にも非常に素晴らしい環境になります。どういう考え方や住民参加で作っていくのかなどを議論し、よい公園にしていきたいと思います。

 

最後に、ふるさと納税の状況についてお話しいたします。

世田谷区は、ふるさと納税による減収額が53億円になり、今後もさらに増えていくと予想され、税制の崩壊の段階だと以前に表現しましたが、もはや座視し得ない状況に突入したと思っております。区長会等でもさらに問題提起を続けますが、世田谷区としても、ふるさと納税のあり方は改革すべきだと考えます。住民税所得割額の上限を20%から平成27年水準の10%まで落とすなど、上限を定めるだけでもかなり節度ある形に戻るのではないかという提案をしておりますが、今後も引き続き訴えていきたいと思います。

私からは以上です。

質疑応答

記者:本日、厚生労働省から7月時点の全国の待機児童数の発表があり、世田谷区は基礎自治体としては最も多い数字になった。これについて区長の受けとめや評価は。

 

区長:400人台という多くの待機児童を出してしまったことを申し訳なく思う。昨年までよりさらに待機児童数の減少に向けて取り組んできたが、予定通りの整備が進まなかったことが大きな原因だと思う。区内全域の保育需要を事業者に示すために作成しているマップでは、玉川・砧・烏山地域などは保育園がおおむね充足しており、場所によっては4月1日段階で、0歳児の空きもある。しかし、都心に近い世田谷・北沢地域については、まとまった敷地や大規模な国家公務員住宅跡地などもなく、また、ビルの一室も非常に相場が高騰しており、借用が難しい場合もある。よって、これらの地域をターゲットにし、使える予算を増やすなど、重点的に対応していこうと思っている。

 

政策経営部長:現在、区内で待機児童が多い場所がかなり絞られてきているが、それが北沢などの地価が高い地域のため、狭い範囲で物件を見つけ、ピンポイントで対応することに非常に苦慮している。ただ、一定の条件で整備費を上乗せする策も設けたところで、来年度に向けて、ラストスパートをかけている状況である。

 

記者:計画では来年4月1日時点で待機児童数0人を目標としていると思うが、達成の見込みをどのように見ているか。

 

区長:正確にゼロになるかは微妙なところだが、かなり減少させる見立てでいる。しかし、人口が増えているので、引き続き一定程度の整備をしていく必要があり、その次の段階にも現在着手している。

 

記者:「ふるさと納税ジャーナル」の発行部数は何部程度か。

 

区長:「ふるさと納税ジャーナル」は約5万部発行しており、区内の銀行の待合室等に置いていただいている。ふるさと納税の影響や区で行っている取り組み、区民の方も世田谷区にふるさと納税ができることなどについて知っていただくために作成したリーフレットで、おかげさまで増刷を検討している。
 

記者:年末に向けて税制改正の議論が国でも行われる中で、区から政府へ申し入れを行うなど、ふるさと納税による税収の流出を食い止めるためのPRを加速する必要があると考えるが、いかがか。

 

区長:ふるさと納税による税収の流出は現在約53億円にのぼる。このように財源が奪われていけば、いずれ都市運営機能はショートしてしまう。これまでは東京都の財政調整制度の中での法人税収入の増や、人口増により納税者が増えることで辛うじてバランスを取ってきたが、このような状況は長くは続かないだろう。総務省に対し、23区の区長会で決議を行うなど現状をしっかりと申し入れ、ピッチを速めて声を上げていきたいと考えている。


記者:本庁舎整備について、工期・予算が増えたとのことだが、現状どういう状態か。また今後、人員・働き手の不足や資材の問題など起こりうると思うが、見通しは。

 

区長:本庁舎整備の予算を検討した時期から建築資材コストが上昇しており、その影響で相当の予算増になっているのは事実である。また今後、働き方改革の関係で建設業が土・日休業という形になると、工事の稼動日が減少するため、その分工期が延びた。これらの影響を最小限にとどめようということで、区でも努力をしている。

 

政策経営部長:当初の基本構想時の総経費としては430億円を予定していた。現在、工期の延長も含めて17億円増の447億円を予定している。

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