等々力地区ミニコミ紙 玉の清流 第149号 令和2年1月1日発行 発行者 等々力地区身近なまちづくり推進協議会広報部会 事務局 世田谷区等々力まちづくりセンター 電話番号03−3702−2143 ファクシミリ03−3702−0942 令和二年 庚子の年  明けましておめでとうございます。 昨年5月に年号が、平成から令和になり、初めての正月を迎えました。 今年は東京で開催される2回目のオリンピック・パラリンピックの年でもあります。 今から56年前、1964年(昭39)10月、アジアで初めてオリンピック・パラリンピックが日本の 東京で開催され、日本国中が大いに盛り上がりました。 身近な場所では、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場での「東洋の魔女」と 呼ばれた女子バレーボールチームの金メダルが思い出されます。 ちなみに日本は、オリンピックで金16・銀5・銅8個、パラリンピックで金1・銀5・銅4個のメダルを獲得しました。  この年は他に、東海道新幹線(東京.新大阪)開通、東京モノレール(浜松町.羽田)の開通など交通網の整備、 王貞治選手の55本ホームラン日本新記録、異常気象による東京の水飢饉、新潟地震などがありました。  今回、駒沢オリンピック公園は、オリンピックの競技会場にはなっていませんが、 聖火リレーの東京都ルートのスタート地点になっています。  また、世田谷区内では、上用賀にある馬事公苑がオリンピックとパラリンピックの馬術競技会場となっています。 馬術は、馬場馬術や障害馬術など様々な種類があり、オリンピック競技で唯一、動物と一緒に行う競技という魅力があります。 世田谷区内で行われるということもあるので注目したいです。  今年の夏も厳しい暑さが予想されますが、多くのメダル獲得が期待されています。 どんなドラマが展開されるのか、また、トップアスリートの競技を間近で観ることができるのも楽しみです。  今年もこの一年が、平安で幸多い年になりますよう心より願っております。 等々力渓谷保存会40周年 等々力渓谷保存会の歩み 等々力渓谷は東京23区内唯一の渓谷で、1999年(平11)には「名勝」として東京都文化財指定されました。  等々力渓谷保存会は1978年(昭53)に発足しましたが、それ以前から地元有志の青年達数人が、 谷沢川の汚染の広がりを除去する行動を始めており、その後、保存会に引き継がれました。 昭和40年代は谷沢川も生活排水が流れ込んで、臭くて等々力渓谷に行く気にもなれませんでした。 そのような中で、保存会初代会長の大平喜重さんを中心に、谷沢川を元の姿に戻すため保存会が出来た次第です。  大平会長が中心となり、「等々力渓谷保存会の目的と事業」が決まりました。 等々力渓谷保存会は、等々力渓谷を良好な環境のもとに保存することを目的としています。 この目的を達成するために、次のような事業を進めています。 一、谷沢川並びに等々力渓谷の環境整備、保全運動 二、専門家による講習会及び座談会の開催 三、等々力渓谷保存会主催の事業開催など  この目標を掲げてから、谷沢川の護岸工事に伴う浄化作戦が始まりました。 仙川から礫間浄化施設(軽石の表面を覆っている微生物による水質の浄化)を通った水が、 2キロメートルに渡る地下トンネルを経由して谷沢川へ導水されました。 これにより渓谷を流れる川の水量も豊富になりました。  また、1982年(昭57)から2004年(平16)まで「ほたる祭り」が計23回開催され、 3万人以上の人出となり、等々力駅の切符が不足して大騒ぎになったこともありました。  今では、春は「たけのこ掘り体験」、夏は「七夕飾り作りと自然観察会」、 秋には「みかん狩り体験」を開催しています。 他には、谷沢川の清掃を等力渓谷商店街振興組合と玉川総合支所と共同で実施、 また、近隣の小・中学校には「世田谷9年教育」事業への協力も行っており、 地域の子どもたちに等々力渓谷の魅力の伝承に努めています。  近年、等々力渓谷は有名になり年間60万人の人出が見込まれます。 保存会も40周年を迎え、これまで各会長が築いてこられた実績を踏まえて、 行政や関係各位の皆様の協力のもと事業を進めて行きたいと思います。  保存会ではこの先、等々力渓谷の自然環境を更に豊かにするための方策にも取り組んでいます。 そのひとつが、東京都が進めている谷沢川の氾濫リスクを抑える分水路整備においての、 魚道の設置提案です。魚類の遡上を阻害している谷沢川の急坂に魚道を設けることにより、 多くの魚影が見える渓谷を目指します。 また、渓谷内の湧水を整備してホタルが住める環境づくりを進めていきます。  保存会の事業は等々力渓谷の自然環境を守ることで、 役員・会員と皆様の協力なくしてはできませんので、どうぞよろしくお願いいたします。 等々力渓谷保存会の歩み会 長  吉 村 俊 雄 これからの行事 ◆普通救命講習会   2月15日 玉川消防署 ◆さぎ草栽培講習会   2月17日 尾山台地区会館 ◆古着・古布の回収   2月22日 尾山台中学校 等々力小学校 ◆等々力の歴史を語り継ぐ会展示会   3月6日、7日 玉川総合支所等々力庁舎   台風19号による被害を受けられた皆様へ  昨年10月、台風19号により等々力地区では玉堤及び尾山台にて甚大な浸水の被害が発生しました。  被害に遭われた皆様へ、謹んでお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。 新町会長さん  玉堤町会の会長に豊田 実さん が就任されました。 編集後記  昨年は改元という歴史的な出来事があり、 様々な儀式が行われましたが、1983年(昭58)1月に創刊の本紙「玉の清流」も 4月発行予定の次号で150号という節目の時を迎えます。 それにしても今年で38年続いているのは、地域の歴史や密着した情報を適時掲載しているからであり、 また、その内容が読者に親しまれているのだと考えます。 形が整うまでは、ご苦労されたかと目に浮かびます。 私は、昨年5月からの編集委員ですので、在籍している先輩に教えてもらいながら編集作業を進めています。 今年は読者に役立つ記事が一行でも多く書けたらいいなと思います。 (吉田 明) 「玉の清流」編集委員一同