・防災士からのおはなし その2 上馬まちづくりセンター 所長 村上 陽一(むらかみ よういち)  就寝中の災害時に役立つ!上馬式枕元安心セットをご紹介します。  大地震や台風では、寝室の窓ガラスが割れたり、物が落下する危険があります。まずは、枕や布団で頭と体を保護して下さい。収まったらガラスの破片や飛来物に気を付けて、部屋の窓や戸、玄関ドアを開けて避難ルートを確保しましょう。  その時に足を怪我すると逃げることも動くことも困難になってしまいます。そこで、上馬式枕元安心セットを布団やベッドの手の届くところに置いておきましょう。  セットの内容はこちらです。  @ガレキから足元を守る折り畳み式スリッパ A暗闇を照らすランタン B手指を守る軍手 C自分の居場所を知らせる笛   これらはすべて100円ショップで揃い、袋を入れても500円です! ・まちかどコーナー なんだろう、これは?  第2回は上馬のうなり石です。  今回は、世田谷に伝わる民話をご紹介します。  昔、竹藪と雑木が茂る上馬の分かれ道に『うなり石』と呼ばれる大きな石が転がっており、人々に畏れられていました。  上馬村に清助という気は小さいが働き者の百姓がおりましたが、ある日病気がちの年老いた母親に手を焼き、女房と相談してこっそり母親を捨てに行くことにしました。  夜明け前に母親を背負って『うなり石』の前を通り過ぎようとすると、清助の足がもつれて一歩も先に進めません。  と、どこからともなくうなるような声が・・・  「清助、母を捨てるとはもってのほか、家に引き返すがよい。」  大きな石が清助の行く手を阻んでいます。清助は怖くなり家に急ぐと、また石の声が  「貧しくとも親子仲良く暮らすことが幸福なのだ。親を粗末にしてはいけない。」  その後もこの『うなり石』は村の辻を守り、上馬村の人々は平和に暮らすことができました。  (参考 櫻井 正信 さくらい まさのぶ、『せたがやの民話』、世田谷区区長室広報課、昭和61年)  編集委員はこの『うなり石』がどこにあるのか、現在もあるのか、調べてみましたが、分かりませんでした。  ご存じの方がおられましたら、ぜひ上馬まちづくりセンターへご一報ください。 ・ちょっと寄り道してタイムトラベル!郷土資料館  世田谷区立郷土資料館をご紹介します。  世田谷区立郷土資料館は、区政30周年事業の一環として昭和39年(1964年)9月10日に開設された、都内最初の公立地域博物館です。  場所は、ボロ市通りにある国指定重要文化財の代官屋敷敷地内です。  本館と分館の中に常設展示室・企画展示室・ビデオブース等があり、世田谷の古代から現在までの歴史・文化に関する資料を展示しています。  本館で展示中の野毛大塚古墳出土品は国重要文化財に指定されており、中でも鋸刃状の突起をもつ特殊な形状をした柵形埴輪やキュートな鶏形埴輪(頭部)は必見です!  また、新館では世田谷代官であった大場家の歴史を紹介しており、世田谷ボロ市の起源を示す「楽市掟書」(1578年)など貴重な古文書を見ることが出来ます。  伊東(いとう)館長さんよりコメント。  江戸時代中期から明治維新に至るまで世田谷代官職を勤めてきた大場家の歴史や資料、国の重要文化財世田谷代官屋敷とふれあってください 。  敷地内は緑も多く、気持ちいいですよ。  スマートフォン向け無料アプリ「ポケット学芸員」  当館を含む全国の博物館学芸員の方が、それぞれ推しの一品を解説!休館中でも使用できます。ぜひご利用ください。  世田谷区立郷土資料館  住所は、世田谷区世田谷1丁目29番18号  開館時間は、9時から17時。最終入館は16時30分。  休館日は、月曜日、年末年始、国民の祝日(月曜日と重なる場合、翌火曜日も休館。)、11月3・23日の祝日とボロ市開催日は開館。  入館料は無料。  電話番号は、0334294237 ・誰かに話したくなる豆知識!カフェオレとカフェラテの違い  カフェオレはフランス語で、レは牛乳を意味します。カフェラテはイタリア語で、ラテは同じく牛乳を意味するラッテから来ています。  つまり、どちらもコーヒーに牛乳を入れ、混ぜたもの。コーヒープラス牛乳ということです。  じゃあなにが違うのじゃ?  コーヒーそのものと牛乳の量が違います。  カフェオレのコーヒーはドリップコーヒーで、カフェラテのコーヒーは深煎りの豆を高い圧力をかけて短時間で抽出したエスプレッソコーヒーです。  牛乳の量は、一般的にカフェオレはコーヒー50パーセント対牛乳50パーセント、カフェラテはコーヒー20パーセント対牛乳80パーセントの割合だそうです。  そのため、カフェラテは濃く、旨味が凝縮され、カフェインが少ないコーヒーとなります。  勉強になったのう。皆も味の違いを感じながら飲んでみるのじゃ!