防災せたがや 世田谷地域版 23号 避難所運営ゲーム ハグを行いました。 平成27年11月19日(火曜日)に世田谷区民会館集会室にて防災研修会を開催しました。国立保健医療科学院生活環境研究部の浅見真理氏による、避難所運営ゲームを実施しました。当日は地域防災リーダーおよび防災区民組織から52名の参加がありました。 避難所運営ゲーム ハグとは 避難所運営を皆で考えるためのひとつのアプローチとして静岡県が開発したものです。避難者の年齢、性別、国籍やそれぞれが抱える事情が書かれた避難者カードを、避難所に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるか、また、避難所で起こるさまざまな出来事(イベントカード)にどう対応していくかを疑似体験するゲームです。 参加者の感想 日ごろの訓練により、災害時の対応についての知識があったため、的確な判断ができた。 避難所開設と運営についてリアリティーがもてたので、一人でも多くの人が体験したほうがいい。 実際の避難所の図面を用意してやりたい。避難所のパターンは想定されるので部屋割りはあらかじめ決めておく。 避難所運営委員でやりたい。 実際に訓練するには、大変な労力が必要だと思うが、このような擬似的なゲームなら簡易に行うことができた。このようなゲームでも物事の決定が難しいことが理解できた。 バス視察研修会の報告 平成28年1月26日(火曜日)に茨城県つくば市にある国立開発研究法人防災科学技術研究所で防災視察研修会を実施しました。この施設は、防災科学技術に関する研究及び研究開発により防災科学技術の水準を向上させ、防災対策へ活かすことを目的とした研究施設です。 今回の研修会では、施設紹介のDVDを視聴したあと、実際に観測された地震動を再現した地震ザブトンを体験しました。また、世界で2番目の大きさの振動台を有する大型耐震実験施設と世界最大級の規模を誇る大型降雨実験施設の見学を行いました。普段、目にすることがない大型実験施設を見学することができ、たいへん有意義な研修会となりました。 防災塾の報告 26年度の防災塾で抽出された地区の課題を、今年度はグループワークで課題解決の手法について話し合いました。各地区で共通して論議された、はっさいじの高齢者や要介護者をいかにして助けるか、という課題には、地域の絆をどうやって太く強くしていくかというところが大切だという発言が相次ぎました。そのほかの議題でも、公助に期待することなく、自助と共助で72時間を乗り切ることの難しさを参加者が再認識し、より現実的な議論が交わされました。防災塾は、来年度も引き続き開催し、地区の特性を考慮した地区防災計画の策定を視野に入れながら、地域の防災力向上を目指していきます。 27年度防災塾実施状況 上町地区 6月27日、10月22日 若林地区 10月3日、11月19日 経堂地区 10月17日 上馬地区 11月8日 下馬地区 11月15日 池尻地区 11月28日 太子堂地区 11月28日 救命講習会を開催しました。 平成27年9月16日(水曜日)に上級救命再講習会、10月15日(木曜日)に上級救命講習会を世田谷消防署にて開催しました。防災区民組織及び区立小中学校のPTAの方々を対象に実施し、心肺蘇生や自動体外式じょさいどうき(AED)、それに加えて上級救命講習会では傷病者管理、外傷の応急手当などの指導を受けました。上級救命再講習会には24名、上級救命講習会には23名と多くの方が受講されました。いざという時のために救命講習会を受講して正しい知識と技術を学びましょう。 避難所運営訓練を実施しました。 平成27年度も、世田谷地域内の区立小中学校で避難所運営訓練が行われました。避難所運営訓練とは、災害時、避難所となる区立小中学校を単位として実施される訓練です。町会、自治体、PTAなどの地域の方々で構成される避難所運営委員会が主体となり、本部、総務情報班、給食物資班、避難所班、救護衛生班に分かれて避難所開設や資機材操作の訓練を実施しています。避難所開設訓練、資機材操作訓練だけではなく、防災講演や避難所運営ゲームを行った避難所運営委員会もありました。 避難所の備蓄物品の紹介 食料の備蓄 避難所の食料は、「首都直下地震等による東京の被害想定(平成24年)」で想定されている区内の避難所生活者数(157,553人)を基準に、区の人口構成比から必要数を割り出して準備しています。食料はビスケット、アルファ米、高齢者用のおかゆ、乳児用の調製粉乳を備蓄していますが、避難所には1日分しか備蓄していません。また、アルファ米と調製粉乳を作るために水を備蓄していますが、飲料用の水は備蓄していません。災害時には、1週間分の食料と水が必要といわれています。避難所には、ご紹介したようにわずかな量しかありませんので、各家庭で準備をお願いします。 各種資機材 避難所には、その運営のためにさまざまな資機材を備蓄しています。主なものとしては、情報収集及び通信用に無線機、避難者の生活用に仮設トイレ、発電機、バーナー、プライベートルームなどを備蓄しています。また、地域の要望や特性に合わせて避難所独自に備蓄している物品もあります。 非常用物品を準備しましょう 非常用物品には災害の起こったときにすぐ持ち出す一次避難用品(非常持出品)、災害復旧まで自足する二次避難用品(非常備蓄品)があります。家族構成などにより必要なものが変わりますので、自分の家庭に合った防災用品を準備し、定期的に点検・交換をしましょう。 一次避難用品(非常持出品) 非常持出袋は避難する時にすぐに持ち出せる場所に置きましょう。年に1回は点検し、期限切れや必要なものの見直しをしましょう。 一時避難用品 例 食料、飲料水、ヘルメット、懐中電灯、携帯ラジオ、電池、筆記用具、洗面用具、常備薬、携帯トイレ、着替え、マスク、貴重品(現金、通帳、保険、免許証)など 家族構成により必要なもの 赤ちゃんのいる家庭の場合 例 粉ミルク、哺乳瓶、ミルク用飲料水、子どもの医療班、肌着、離乳食、おむつ、おぶいひも お年寄りや障害のある方の場合 例 常備薬、看護介護用品、入れ歯、メガネ、杖 アレルギーのある方の場合 例 対応食 ペットのいる家庭の場合 例 ケージ、ペットフード、水、新聞紙、ペットシーツ、手帳(写真)、リード 二次避難用品(非常備蓄品) 救援物資が届くまでの間を自足するために、3日分以上を目安として準備しましょう。 二次避難用品(非常備蓄品) 例 飲料水(1人1日3リットル)、食料(レトルト食品、缶詰、カンパン、菓子類、保存食等)、生活用品(トイレットペーパー、食器、食品用ラップ、缶切り、カセットコンロ、ガスボンベ、毛布、救急箱、生理用品など) 缶詰は缶切り不要なものが便利です。普段使うレトルトや缶詰を多めに買い置きしましょう。 ローリングストック法とは いつも買う2倍の量の米、水、レトルト食品、缶詰などを購入し、半分使ったら使った分と同じ量を購入するというものです。これが非常用の備蓄品になります。 家の安全対策や家具の固定はできていますか? 普段は安全に見える家でも、いざ地震や台風、集中豪雨などが起こった時には、危険なところがいくつもあります。災害はいつやってくるか分かりません。気付かないところに危険が潜んでいないかチェックシートを活用して、確認してみましょう。 チェックシート 屋根 不安定なアンテナの固定。屋根瓦の補修。雨桶の清掃。 窓ガラス ひび割れの点検。飛散防止フィルムをはる。 ベランダ 風で飛ばされる物や、落下の危険がある物は置かない。 台所 冷蔵庫、電子レンジ、食器棚に落下転倒防止器具を設置する。 リビング テレビは固定し、キャスター付きテレビ台には受け皿を敷く。 寝室 家具は低い物、懐中電灯やスリッパなどを用意しておく。 廊下、階段 避難経路を確保するため、大きな荷物、家具は置かない。 ブロック塀 鉄筋が入っていないものは補強する。生垣、フェンス等に改修する。 雨水ます、側溝 上に物を置かない。落ち葉などが詰まらないよう日頃から清掃する。 発行日 平成28年3月、第23号 バックナンバー http//www.city.setagaya.lg.jp/ 世田谷区ホームページにて、「防災せたがや 世田谷地域版」で検索 世田谷総合支所1階14番窓口でもご覧いただけます。 発行者 世田谷地域区民防災会議 事務局 世田谷総合支所地域振興課、地域振興、防災 電話、5432の2831