防災せたがや 世田谷地域版24号 防災研修会の報告 平成28年11月8日火曜日に防災研修会を開催しました。当日は、町会・自治会・防災リーダーから86名の参加があり、区からも多くの職員の参加がありました。今年度は、NPO法人日本トイレ研究所から平澤恵介氏、そして、NPO法人アナイスから平井潤子氏をお招きし、それぞれ、被災地のトイレ事情から学ぶ災害時のトイレ対策について、と、避難所におけるペット問題について、という災害時の課題となっている問題について講演をしていただきました。  世田谷区では災害時のトイレ問題とペット問題に関して、防災力強化トイレプロジェクトによる検討や、被災動物ボランティアの募集を行っております。  今後も、世田谷地域区民防災会議では、様々な講師をお招きして、防災に関する研修を実施していきます。 参加者の感想 避難所運営訓練の中で、トイレ問題を重要案件 として取り入れたいと思います。 避難所運営での、ペットの取り扱い方におけるトラブル回避をどのように考えたら良いかを考えるキッカケになった。 日頃の防災研修にない視点でよかった。 地区の取り組み紹介 平成29年10月1日、土曜日に桜木中学校でペット同行避難訓練を行いました。訓練には、65名の参加があり、ペット避難訓練だけでなく、東京獣医師会の講師による講演も行いました。 防災視察研修会の報告 平成29年2月7日、火曜日に神奈川県横須賀市にある横須賀市民防災センター及び横須賀市消防局庁舎を視察しました。当日は、防災区民組織から36名の方にご参加いただきました。 横須賀市民防災センターとは、防災の意識を高めるための、災害時に自分の身を守るために何をすればいいのか、を考える体験型防災学習施設です。この施設では、地震による災害を想定して地震や消火活動、煙中避難を疑似体験し、体験後には自分の行動をビデオで確認することで、災害時初動対応力の向上に役立てました。 消防局庁舎では、横須賀市の消防防災体制の中枢的機能を担っている消防司令センターや災害対策本部室を見学しました。 消防指令センターは、横須賀市及び三浦市内の119番通報の受信や消防車、救急車の無線管制な   どの通信指令業務の運用を行う。 災害対策本部室は、大災害発生時、防災情報の収集・伝達体制を整え、被害状況の迅速な把握や災害対応の意思決定を行う。 災害時消火用資機材講習会の報告 平成29年3月11日、土曜日に災害時消火用資機材講習会を開催しました。当講習会は、災害時の火災被害を少なくすることを目的に、消防署・消防団のご協力のもと、 スタンドパイプ・D型可搬式ポンプの取扱を学ぶ内容で毎年企画されております。近年は、雨天中止が続いており、久しぶりの開催となりました。  当日は、世田谷地域と北沢地域の防災区民組織44団体、158名の方に参加いただき、グループに分かれて資機材の演習を行いました。また、「まちかど防災訓練車」を活用し、消火器の取扱いについても学びました。 防災資機材の紹介 D級可搬式ポンプとは、エンジンポンプの力を利用して、防火水槽やプールなどから水を汲みあげ、放水する機械のこと。区では、消火隊を結成した防災区民組織に供与しています。 スタンドパイプとは、水道管内の流水の圧力を利用して、消火栓から水を汲みあげ、放水する機材のこと。区では、地域の方と共に、公共施設・商店街などにも配備を進めています。 区では、街路消火器(写真)を木造密集地域や狭隘道路を重点に配備を進めています。世田谷地域内には、約1650本を設置しています。 医療救護所研修を実施しました。 平成28年10月18日、火曜日、ブライトホールにて、世田谷総合支所管内にある医療救護所が開設される避難所の皆さんを対象に、、医療救護所を知る、というテーマで講演会を実施しました。参加者62名。  講師として世田谷区医師会の橋元裕明先生、世田谷区薬剤師会の小林哲男会長をお招きし、世田谷区における医療救護所の現状と災害時における薬の話をテーマにご講演いただきました。講演後には各避難所ごとに、区の保健師やまちづくりセンターの職員も参加して、情報交換などを行い、理解を深めました。参加された区民の方からは、医療救護所の役割が理解できた、避難所運営訓練で取り上げていかなければ、などといった感想もいただき、いつ起きるかわからない甚大災害に備え、改めて訓練の必要性を考える機会となりました。 医療救護所とは 医療救護所では、災害によって傷病者が多数発生したとき、あるいは医療機関の機能が一時的混乱によって停止したときに、トリアージや軽傷者の応急措置などを行います。世田谷地域では5か所の避難所が医療救護所に指定されており、区からの要請により医師や看護師等が派遣されることになっています。各医療救護所の防災倉庫には、災害医療セットが配備されています。 医療救護所に指定されている避難所は池尻小学校、桜小学校、桜丘中学校、駒繋小学校、駒沢小学校です。 災害時の医療体制 災害時の医療体制について 世田谷区では、区内で震度5弱または5強の地震が発生し、災害状況に応じ医療救護の必要を認めた場合に、緊急医療救護所の開設の判断を行い、医師会、歯科医師会、薬剤医師会、柔道整復師会に派遣を要請します。また、区内で震度6弱以上の地震が発生した場合は、区の派遣要請を待たずに、医師会、歯科医師会、薬剤医師会、柔道整復師会は緊急医療救護所の開設を速やかに行います。 災害時の医療拠点について 医療救護所では対応できない重症者の収容・治療等を行う災害拠点病院として、関東中央病院、都立松沢病院、至誠会第二病院が指定されています。また、中等症者や容態の安定した重症者の収容・治療等を行う災害拠点連携病院として国立成育医療研究センター、東京明日佳病院、世田谷下田総合病院が指定されています。そして、超急性期において災害拠点病院・災害時拠点連携病院の近接地に設置し、主に傷病者のトリアージ、軽症者に対する応急処置及び運送調整を行う場所として緊急医療救護所が設置されます。 世田谷消防署からのお知らせ まちかど防災訓練車が配備されました。 世田谷消防署では、どこでも、いつでも、だれでも、をキャッチフレーズに、地域の皆さんが気軽に初期消火訓練などの防火防災訓練を実施できる、まちかど防災訓練車を、 平成29年1月16日より運用開始しました。この車両は、東京消防庁初となる訓練専用車両で、今まで訓練が実施できなかった場所で、効果的に気軽に訓練ができる車両として期待されています。 まちかど防災訓練車とは? この車両は、後ろの荷台の中に防災訓練で使う消火器やホースがコンパクトに積載されています。また、荷台の下部分に水タンク容量200リットルを装備し、水利のない場所でも、その水を使って放水訓練ができます。それだけでなく、荷台の扉を開けると消火用の標的になっており、そこに向かって放水することで、放水した水が再び水タンクに戻るため、繰り返し放水訓練をすることができます。 まちかど防災訓練車を使った訓練参加者の感想 車両自体に放水するので、水の有効活用ができる、 消防水利の無い狭い地下駐車場でもD級ポンプ及びスタンドパイプを使った初期消火訓練ができた、 車が小さいので、狭いスペースでも訓練ができる、訓練ということで気構えてしまったが、実際放水をしてみると楽しく学べた。子どもは特に喜んだ。 世田谷消防署では、今後もまちかど防災訓練車で世田谷区内各地を回り、公園やイベント会場、道端などで、まちかど防災訓練を展開していきます。皆様のまちにもお伺いいたしますので、まちなかで見かけましたら是非防災訓練に参加してみてください。 まちかど防災訓練車、問い合わせ先 世田谷消防署 警防課防災安全係 03-3412-0119 発行日、平成29年3月 第24号 バックナンバー http://www.city.setagaya.tokyo.jp/ 世田谷区HPにて、防災せたがや 世田谷地域版、で検索 世田谷総合支所1階14番窓口でもご覧いただけます