世田谷区豪雨対策行動計画(改定) 令和4年3月 世田谷区 はじめに 区では、近年頻発している局所的な集中豪雨から区民の生命と財産を守り、「水害に強い安全・安心のまち世田谷」を目指して、平成21年に「世田谷区豪雨対策基本方針」、同22年に「世田谷区豪雨対策行動計画」を策定し、2回の行動計画の改定を経て豪雨対策に取り組んできました。 この間、国では令和元年東日本台風や令和2年7月豪雨等、全国各地で激甚化、頻発化する豪雨による水災害の増加に対応するために、「多摩川水系流域治水プロジェクト」を立ち上げるとともに、流域治水対策として特定都市河川浸水被害対策法、河川法、下水道法、都市計画法、建築基準法等の一部を改正する法律を公布しています。また、東京都では、平成19年に策定し、同26年に改定した「東京都豪雨対策基本方針」に基づき、河川流域ごとの特性に応じた豪雨対策計画を策定し、河川・下水道の整備を進めています。 こうした中、「世田谷区豪雨対策行動計画(改定)」では、流域対策推進地区を追加し、また、グリーンインフラの視点を引き続き取り入れながら、「流域対策」を強化するなど豪雨対策を推進します。 1 世田谷区の豪雨対策の取組み (1)豪雨対策の進捗状況 区では、「区豪雨対策基本方針」、「区豪雨対策行動計画」に基づき、以下の対策を進めてきました。 (2)豪雨対策の「4つの柱」 区の豪雨対策は、以下の体系で取り組んでいます。 (3)計画期間 計画期間は、令和4年度から同19年度(区豪雨対策基本方針で定めた目標年度)までです。 概ね5年に一度、豪雨対策の進捗状況等を鑑み、本行動計画を検証し、必要に応じた見直しを行います。 (4)豪雨対策の将来目標 時間75ミリ(野川流域は時間65ミリ)の降雨に対しては、「河川・下水道整備」の推進、「流域対策」の強化により、床上浸水を防止します。世田谷区が担う「流域対策」では、令和19年度までに各流域において、時間10ミリ以上の雨水流出抑制を目指します。 時間75ミリ(野川流域は時間65ミリ)を超える降雨に対しては、土のうステーションを活用するなど、「家づくり・まちづくり対策」の促進および「避難方策」の強化により、「水害に強い安全・安心のまち世田谷」を目指し、減災対策に取り組んでいきます。 2 世田谷区豪雨対策行動計画(改定)における流域対策の取組み (1) 流域対策推進地区の追加 「本行動計画」では、流域対策の取組みを強化する必要がある地区の名称を、これまでの「モデル地区」から「流域対策推進地区」に変更し、「用賀3、4丁目・上用賀地区」、「鎌田1、2丁目地区」、「上馬・弦巻地区」、「中町・上野毛地区」の対策を引き続き推進・促進します。 さらに、浸水被害の状況や東京都による河川・下水道整備、流域対策の進捗等に対応するために、「尾山台・奥沢地区」、「玉川・野毛地区」の2地区を新たに追加します。 (2)流域対策の単位対策量の設定 これまでの流域対策の進捗状況に応じ、「本行動計画」では区内エリアごとに、東京都が示す値以上の「区の単位対策量」を設定します。 (3)流域対策の目標対策量と進捗管理 「前行動計画」までは、世田谷区全域を対象とした流域対策の目標対策量を設定していましたが、「各流域豪雨対策計画(東京都総合治水対策協議会)」において、対象流域ごとかつ、同一流域内の区市ごとの令和19年度の目標対策量(時間10ミリ対応)が明確化されました。これを踏まえて、「本行動計画」では、区内の目黒川、谷沢川・丸子川、野川、呑川の河川流域ごとに、東京都が示す値以上の「区の目標対策量」を設定し、流域対策の進捗管理を行います。 ※呑川流域の尾山台・奥沢地区を流域対策推進地区に追加し、公園施設、道路施設の単位対策量を引き上げます。 世田谷区豪雨対策行動計画(改定) 令和4年3月発行 世田谷区広報印刷物登録番号No.2056 編集・発行: 世田谷区 土木部 豪雨対策・下水道整備課 〒158-0094 東京都世田谷区玉川1-20-1 TEL 03-6432-7963 FAX 03-6432-7993