資料4(別紙2) 福祉保健常任委員会資料 令和5年2月7日 子ども・若者部 保育部 世田谷保健所 今後の子ども政策の考え方(グランドビジョン)に基づく妊娠期から就学前までの子ども・子育て支援の取組みについて 1 主旨 「今後の子ども政策の考え方(グランドビジョン)」に基づき、令和5年度から、すべての子育て家庭が、妊娠期から孤立することなく、日々の暮らしの身近なところで、地域の人々や子育て支援につながりながら、安心して暮らせるよう「世田谷版ネウボラ」をより伴走型に深化させる一環として、妊娠期から就学前までの子ども・子育て支援の充実を図る。 2 充実内容 (1)妊娠期〜 1 伴走型相談支援体制の強化 ア 目的及び概要 区は、妊娠初期から1歳までの事業のはざまに、事業を新規・拡充することで、今までつながるきっかけを持てなかった妊婦や子育て家庭へのアプローチを広げ、伴走し、身近な地域子育て資源や支援につないでいく。 現在、総合支所の地区担当保健師、母子保健コーディネーター、子育て応援相談員で構成するネウボラ・チームに、地域子育て支援コーディネーターを加え、伴走型相談支援の体制を強化する。 (ア)ネウボラ面接(妊娠期面接)【拡充】※(1)2参照 母子保健コーディネーターと子育て応援相談員が、妊娠届出を行った妊婦と面接を行い、面談を受けた家庭に、せたがや子育て利用券(額面1万円)と新たに出産応援ギフト(5万円相当)を支給する。 (イ)両親学級【拡充】 平日「両親学級」と休日「ぷれパパママ講座」のプログラム等を一体的に見直し、内容の標準化と質の向上を図る。 児童館を活用した地域展開や、地域資源へのつなぎを強化する。 民間事業者に委託後も、健康づくり課健診会場等を使用し、ネウボラ・チームによる継続したフォロー体制のもと、区の専門職が責任を持ち関与する。 (ウ)妊娠8か月面談【新規】 妊娠8か月にアンケートを送付し、面談を希望する方や支援が必要な方に、母子保健コーディネーターや地域子育て支援コーディネーター、子育て応援相談員が、ニーズに応じ面談を行う。 (エ)乳児期家庭訪問【拡充】※(1)2参照 乳児期家庭訪問指導員(総合支所健康づくり課で委託)や地区担当保健師が、生後4か月までの乳児がいる家庭に訪問を行い、訪問等面談を受けた家庭に、新たに子育て応援ギフト(5万円相当)を支給する。 (オ)バースデーサポート事業【新規】 ※(2)3参照 子どもが1歳を迎える時期に、子どもの成長に合わせた情報提供やアンケートを実施し、面談希望や支援が必要な方に、子育て応援相談員や保健師、地域子育て支援コーディネーターが、ニーズに応じ面接を行う。 アンケートを回答した家庭に、育児パッケージ(第1子1万円分、第2子2万円分、第3子以降3万円分)を配付する。 (カ)全年齢を通して 地域子育て支援コーディネーターは、新たなネウボラ・チームの一員として、官民を問わず、地域の子育て資源へとつなぐ役割を担う。 また、特定妊婦やハイリスク家庭には、総合支所健康づくり課地区担当保健師と子ども家庭支援課ケースワーカーが専門的な支援を展開していく。 (キ) 情報提供の工夫 妊娠期から子育て期を通して、伴走型相談支援を確認でき、先を見通せる案内を作成する。 紙媒体に加え、二次元コード等により区ホームページや区公式ライン等からも確認できるようにし、上記(ア)〜(オ)の情報提供で活用する。 イ 対象者 妊婦とその家族、子育て家庭 ウ 実施経費 (ア)(ウ)(エ)(オ) ※人件費・委託料 拡充分 歳出:54,470千円 歳入:43,954千円 出産・子育て応援交付金補助金 (令和5年9月まで 補助率 国2/3、都1/6、区1/6令和5年10月以降 補助率 国1/2、都1/4、区1/4) (イ) ※委託料 歳出:14,283千円 歳入: 950千円 母子保健医療対策総合支援事業補助金(国) 2 出産・子育て応援ギフト【新規】 ア 目的及び概要 伴走型相談支援によるネウボラ面接(妊娠期面接)後および乳児期家庭訪問後に各5万円相当のギフト(子育て関連用品等に使用できる東京都発行のクーポン券を予定)を支給する。 イ 対象者 妊婦・養育者 ウ 実施経費(令和5年度分) 歳出:696,000千円 歳入:580,000千円 出産・子育て応援交付金補助金(補助率 国2/3、都1/6、区1/6) 3 子育て支援館(児童館)の全館展開 妊娠期からの「地区の身近な子育て支援の拠点(相談や見守りの中核)」として、すべての児童館を「子育て支援館」と位置づけ、妊娠期からの各種事業を新たに開始・充実する。 3−1ピアサポーターによる多胎児支援事業【新規】 ア 目的及び概要 東京都の「とうきょうママパパ応援事業」の多胎ピアサポート事業を活用し、多胎児がいる家庭の子育て情報交換や体験談の共有等する機会を設けるためのピアサポーター(多胎児の育児経験者家族)による多胎児支援事業を開始する。 令和5年度は、実施可能な館から交流会等を月1回実施し、順次、全館での実施を目指す。 イ 対象者 多胎妊婦及び多胎児がいる保護者 ウ 実施経費 歳出:1,134千円 歳入:1,134千円 とうきょうママパパ応援事業補助金(補助率 都10/10) 94.5千円/月×12回=1,134千円 4 おでかけひろばでのほっとひと息事業(レスパイト事業) 【新規】 ア 目的及び概要 「まちのおうち機能(実家のようなもう一つの家)」を担うことを目的に、おでかけひろばの機能拡充を図るために、おでかけひろばの一角(別室やパーテーションによる)に休息が必要な利用者が寛げるスペースを確保し、子どもと保護者をともに支援する専任の職員(子育ての知識及び経験を有する職員)を配置し、保護者が一時的に休息をとったり、子どもや子育てに関する相談ができるほっとひと息事業(レスパイト事業)を開始する。 加えて、令和6年度からは、助産師等による専門職相談事業とリンクさせ、必要に応じて、乳児の発達状況や授乳の悩み、母体ケアなど利用者の相談に対して専門的なアドバイスを実施する。 イ 対象者 妊婦及び未就学児(主に0歳児)とその保護者 ウ 実施個所数 令和5年度 17か所(既設ひろば14か所 新設ひろば3か所) ※将来的には、各地区1か所以上の整備を目指す。 エ 実施経費 歳出:28,162千円 (新規整備経費を除く) 歳入: 7,474千円 重層的支援体制整備事業交付金(補助率 国1/3、都1/3) ※「重層的支援体制整備事業交付金」を活用するが、本事業を実施する「地域子育て支援拠点事業」は、ほっとステイ事業で既に交付を受けている施設があるため、すべてのレスパイト事業に歳入があるわけではない。 ※ほっとステイ実施ひろば10か所(歳入なし)、ほっとステイ未実施ひろば7か所(歳入見込 新設含) (2)出産〜 1 出産費助成事業【拡充】 ア 目的及び概要 誰もが安心して出産できるよう経済的負担の軽減を図るため、現行の第3子出産費助成制度について、対象を第1子に拡大し、すべての出産に対して、児童1人につき5万円の出産費助成金の支給を実施する。 イ 対象者 出生児童の保護者 ウ 実施経費 歳出:340,500千円 2 児童館での「(仮称)ようこそ児童館へ」事業【新規】 ア 目的及び概要 妊娠期からの「地区の身近な子育て支援の拠点(相談や見守りの中核)」として、母子保健事業と連携することにより、早期の段階(保護者が子育てに不安を持ち始める前)から、身近な子育て支援につながるきっかけづくりとして、絵本(ファーストブック)を配布する事業「(仮称)ようこそ児童館へ」を開始する(児童館への来館が難しいケースは、おでかけひろばと連携して対応)。 イ 対象者 0歳児の保護者 ウ 実施経費 歳出:6,550千円 歳入:3,275千円 子供家庭支援区市町村包括補助金(補助率 都1/2) 3 バースデーサポート事業【新規】 ア 目的及び概要 「世田谷版ネウボラ」をより伴走型に深化させる一環として、都の「とうきょうママパパ応援事業」を活用し、子どもが1歳を迎える時期に、子育てを応援する「育児パッケージ(子育て支援に限定された電子マネー(第1子1万円分、第2子2万円分、第3子以降3万円分)等を想定)」の配布とアンケートの実施を通じて、子育て支援等の情報提供や子育て家庭の状況把握を行い、身近な子育て支援や場につなぐためのバースデーサポート事業を開始する。 イ 対象者 1歳を迎えた子どもがいる保護者(アンケート回答時に区内在住) ウ 実施経費 歳出:117,551千円 ≪内訳≫・育児パッケージ費用 102,730千円 ・事務経費(事業委託料) 14,821千円 歳入:108,561千円 とうきょうママパパ応援事業補助金(補助率 都10/10) 3 概算経費(令和5年度) (1)歳出 1,258,650千円 ≪内訳≫ 1 伴走型相談支援 54,470千円 両親学級関連 14,283千円 2 出産・子育て応援ギフト 696,000千円 3 出産費助成 340,500千円 4 児童館関連 7,684千円 5 おでかけひろば関連 28,162千円(新規整備経費を除く) 6 バースデーサポート事業 117,551千円 (2)歳入 745,348千円 ≪内訳≫ 1 伴走型相談支援 43,954千円(令和5年9月まで 補助率 国2/3、都1/6、区1/6令和5年10月以降 補助率 国1/2、都1/4、区1/4) 両親学級関連 950千円(国) 2 出産・子育て応援ギフト 580,000千円(国2/3、都道府県1/6、区1/6) 3 児童館関連 4,409千円((1)3-1 は都10/10、(2)2は都1/2、) 4 おでかけひろば関連 7,474千円(国1/3、都道府県1/3、区1/3) 5 バースデーサポート事業 108,561千円(都10/10) 4 今後のスケジュール(予定) 令和5年3月 出産・子育て応援ギフト(経済的支援)の支給開始 令和5年4月 伴走型相談支援の充実 すべての児童館を子育て支援館として運営開始 「(仮称)ようこそ児童館へ」事業等開始 出産費助成事業開始 6月 おでかけひろば ほっとひと息事業(レスパイト事業)開始 7月 両親学級における支援の充実(拡充) 8月 バースデーサポート事業対象者への案内及びアンケート発送開始