第2回世田谷区子ども・子育て会議議事録 日時 令和2年8月4日(火曜日)9時30分から11時まで 場所 世田谷区保健医療福祉総合プラザ 研修室C 出席委員 森田会長、天野委員、池本委員、普光院委員、飯田委員、松田委員、布川委員、林委員、上田委員、廣田委員、杉本委員、吉原委員、小泉委員、辻委員、萩原委員 欠席委員 相馬副会長、猪熊委員、加藤委員、佐方委員 事務局 加賀谷子ども・若者部長、知久保育部長、山本子ども育成推進課長、須田児童課長、増井子ども家庭課長、長谷川児童相談支援課長、望月若者支援担当課長、大澤保育課長、有馬保育認定・調整課長、中西保育計画・整備支援担当課長、本田幼児教育・保育推進担当課長、毛利教育指導課長、小林北沢総合支所子ども家庭支援課長、髙橋砧総合支所子ども家庭支援課長 資料 ・資料1 新型コロナウイルス感染症の感染状況に応じた子ども・子育て施策の状況について ・資料1(別紙1)各事業・施設の運営状況(3月から7月上旬まで) ・資料1(別紙2)ひとり親家庭を対象にした子どもと保護者の生活に関するアンケート ・資料1(参考)(森田会長提供)国連・子どもの権利委員会新型コロナウイルス感染症に関する声明 ・資料1(参考)(委員提供)コロナ禍、子育て家庭困りごと(ピックアップ編) ・資料1(参考)(委員提供)おでかけひろばがおこなってきたこと ・資料1(参考) 国立成育医療研究センターアンケート結果(抜粋) ・こどもアンケートその2「大人たちに伝えたいこと」 ・(学校の先生方へ)こどもたちの生活とこころの様子 ・(保育機関の先生方へ)小さなこどもたちの生活とこころの様子 ・資料2の1 保育待機児童等の状況について ・資料2の2 保育待機児童等の状況について(令和2年4月1日現在) ・資料2の3 保育施設整備の進捗状況について ・資料2の4 今後の保育施設整備の進め方等について ・資料2の5 認証保育所への支援(1歳児受入促進事業の活用)について ・資料2(参考)第1回世田谷区子ども・子育て会議(書面開催)議事録(抜粋) ・資料3 世田谷版ネウボラの推進に向けたこれまでの取組みと今後の展開に向けて ・資料3(別紙1)これまでの世田谷版ネウボラの主な取組みと今後の課題 ・資料3(別紙2の1)新型コロナウイルス感染症を踏まえた、相談支援体制の充実 ・資料3(別紙2の2)「妊婦向けに配布しています」(ポスター) ・資料4 世田谷区児童福祉審議会の設置について ・資料4(参考)児童相談所の運営状況等について(社会的養育推進計画の策定について) ・資料4(別紙)東京都社会的養育推進計画の概要 ・資料5 全新ボップ学童クラブ利用保護者アンケートの実施について ・子どもの貧困対策計画概要版(パンフレット) ・子どもの生活実態調査結果(パンフレット) ・せたがや子ども応援気づきのシート(パンフレット) ・せたがやホッと子どもサポート活動報告書(令和元年度)(冊子) ・参考 世田谷区子ども・子育て会議委員名簿   議事 山本課長 お待たせいたしました。定刻になりましたので、第2回子ども・子育て会議を開会いたします。本日はお忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。議事に入るまでの間、進行を務めさせていただきます子ども育成推進課長の山本でございます。今年度4月に着任いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。 本日は、新型コロナウイルス感染症への対策といたしまして、一部案件を限定しまして、会議時間1時間程度とさせていただきます。また、会場もこういった広い会場を取りまして、マスク着用ということでお願いしております。どうぞ御理解をお願いいたします。 本日、資料配付して情報提供させていただく案件については、後日、御意見や御質問等を事務局までお送りいただく形でお願いいたします。 会議中、新型コロナウイルス感染症の防止として、消毒等にも御協力をお願いします。 本日は、所用のため猪熊委員、相馬委員、佐方委員、加藤委員より御欠席の御連絡をいただいております。  それでは開会に当たり、今年度4月に子ども・若者部長に着任しました加賀谷、そして保育部長の知久より御挨拶をさせていただきます。 加賀谷部長 皆様、おはようございます。子ども・若者部長の加賀谷と申します。本年4月から着任いたしまして、本日やっと皆様とお顔を合わせることができました。残念ながら第1回は書面開催ということで行わせていただきました。本日も感染増加している最中でございますが、第2回を何とか皆様とお会いして直接開催したいと思いまして、時間短縮で1時間ですが、どうぞよろしくお願いしたいと思います。 こちら、今日足をお運びいただいたところは保健医療福祉の総合拠点ということで本年4月から全面オープンして、ちょうど東隣には民間施設棟ということで、高齢サービス、障害サービスを主に事業展開しているところが一昨年、先行オープンして、本年4月、こちらの区の複合棟がオープンして全面事業展開と、このコロナ禍の中でなかなか事業がうまく展開できておりませんが、オープンして、こちらは保健医療福祉事業に携わる人材育成を行う研修の会場ということで、今日使わせていただいております。 区のほうですが、この4月から、昨年度まで様々議論いただいた子ども計画(第2期)の後期計画が無事スタートして、それを着実に進めなければいけないというミッションがございます。 また、御案内のとおり4月から、東京都から事務移管して区立の児童相談所を、無事に引き継ぎを終えて、子ども家庭支援センター5地域と連携して、様々通告、相談に対応しているという状況がございます。 緊急事態宣言が出まして、コロナによる影響で、子どもたちの学校の休業等が始まりまして、子育てサービスも事業を一部自粛しており、本日の資料の中でも様々意見等をいただいて、今後の事業展開に向けて御議論いただくわけですが、区も予算を確保して、衛生面の予防策に対応しております。 また、今後、国等の様々な給付金等事業を実施しておりますが、区でもこの間の状況を踏まえて、何かしら一定程度の手だても考えていかなければいけないということで、予算も独自な調整に進んでいければと考えております。 本日、様々議論をいただいて、またそれを今後の計画の進捗に合わせて反映していければと思います。闊達な御議論をいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 知久部長 皆様、おはようございます。今年3年目になります保育部長の知久と申します。今年度から「保育担当」の「担当」が抜けて保育部になりましたので、よろしくお願いいたします。 この2月から区内の保育施設等でもコロナ対策を進めていただいているのですが、約半年に及びまして、現場のほうは感染症対策における保育、また日々の消毒等で非常に御苦労されているということです。委員の皆様の中にも教育・保育施設で御従事されていらっしゃる方がいらっしゃいますので、この場をお借りして御礼申し上げたいと思います。 今日は、いつもより時間が短い中ですが、コロナ禍における教育・保育について御提案、御意見等をいただければ幸いです。 山本課長 それでは、今回、お集まりいただくのは初めてということで、事務局側の管理職の異動がありましたので、改めて紹介させていただきます。 区職員の紹介 山本課長 続いて、前回、書面開催の際に御案内しましたが、今年度から新しく委員に就任された方を御紹介します。着席のまま所属とお名前を御紹介します。 まず、世田谷区立幼稚園・こども園PTA連絡協議会会長の杉本直美委員です。 NPO法人ここよみ代表で、昨年度まで世田谷版ネウボラ推進協議会委員をされていた吉原佐紀子委員です。 よろしくお願いします。 では、以後の議事については、森田会長、よろしくお願いいたします。 森田会長 皆さん、おはようございます。通常の半分の1時間という非常に厳しい会議の制限をいただいていますので、この場で議論しなければいけないことに集中したいと思っています。 今回初めて御参加の方もいらっしゃいますが、この委員会も含めて昨年度をきちんと区切りをつけられない状況で終わり、今年度は、いつかコロナ禍が収まるのではないかと毎日期待して待っていましたがなかなか収まらず、むしろ最近では一層罹患者が増加する中で毎日過ごしています。こうした状態が半年余り続き、多くの子どもたちは家庭や学校・地域で我慢と努力を多くの場面で要請され、疲弊し切っていますし、その子どもたちを支えている大人たちもまた疲弊し切っています。こうした子ども・若者たちに対して、この委員会を代表して、心からの協力に感謝とともに、委員会として何ができるか、考えていきたいと思います。 今年異動された子ども・子育て会議の担当部署の方々に対して、私は4月あるいは年度末から4月にかけて、いろいろ要望や、注文を出しました。そしてまた、この委員会は、最初の会議は書面にさせていただきましたが、それを実施するに当たっては様々な情報の提供と皆さんからの御質問をいただいて、それに応答していただきました。私たち教員もそうですが、書面でやるということ、つまり非対面でやるということは、やはりそれなりに丁寧に説明する情報量がないと、通常の対面でやるときの情報量を確保できませんので、そのためにかなりの御苦労をお願いしました。 それでも、多分、皆さんにとっては、なかなか自分が聞きたいこと、あるいは、この情報は一体どれぐらいの強度で、あるいは弱さか分かりませんが、感じればいいのかというあたりも、なかなか文字だけでは伝わりにくかったと思います。 特に年度初めということで、1回目も、なんとか対面で開催できないか私も大変考えたのですが、結局書面会議にさせていただきました。また2回目の今回の時期のほうが本当はコロナの罹患者数も増えていて、深刻な状況はさらに強まっているわけですが、ここでやめたら、今後はどうなるか分からないという状態がずっと続きます。そこで、1回だけでもとにかく皆さんとお目にかかって、具体的には、今年始まった子ども計画をスタートさせて、これが一体どのように動き始めているのかを子ども・子育て会議の皆さんとの確認をしておかないといけないと思ったものですから、可能な限り広い会場で三密を避け、短時間に実施するための準備を事務局にお願いし、委員の皆さんにも出席の御無理をお願いしました。こうして開催する委員会ですので、この時間を有意義なものになるように、御協力のほどよろしくお願いします。 今日は、まず既に1回目のところも情報をかなり出していただきましたが、1回目が書面会議でしたので、そこでの簡単な振り返りと、今回もまた書面でいろいろ出していただいています。これらの報告を皆さんと共有したいと思います。そしてこの期から委員になられた方には、ぜひ昨年度作成された子ども計画を読んでいただいて、子ども計画の中に、この前の期の委員の方々の想いと、そして方向性をつかんでいただきたい。この理念がとても大事です。具体化されていること、されていないこと、たくさんありますが、そのことをぜひ酌み取っていただいて、新たな期の担当をお願いしたいと思います。 それでは、私からのお話はこれぐらいにして、早速ですが、事務局からの報告、これも簡単にお願いしておりますが、よろしくお願いいたします。 1.議事 新型コロナウイルス感染症の影響下における子ども・子育て環境と今後の取組みに向けた意見交換 事務局 資料1と別紙1について説明させていただきます。 資料1は、「感染症の状況に応じた子ども・子育て施策の状況」でございます。1が別紙1となっておりまして、3月から7月上旬までの運営状況をグラフ化しております。 「2緊急事態宣言が出されている間の各事業・施設の取組状況」(1)から(6)までございますが、(5)までは後期計画の大項目に沿うような形での項目立てとなっております。 主なところとして、下線で示したところを説明させていただきます。 まず「(1)子育て家庭への支援」ですが、取組状況としては、「1 利用者支援事業」などは電話などを中心に相談を継続しました。 「2 おでかけひろば」によっては、オフラインを活用して連携を実施しております。 「4 妊娠期面接、乳児期家庭訪問等」では、電話での面接も実施しております。子育て利用券、あるいはタクシー券、あるいは妊婦へのマスクなども配布しております。 続いて2ページの「8 ショートステイ」では、限定的に事業を継続しております。また、「9 産後ケア」も同様としております。 「(2)幼児教育・保育」ですが、保育施設等においては、やはり仕事を休むことが困難な保護者に対して、東京都の認定したベビーシッター事業者を利用するなど活用をしております。 「(3)支援が必要な子ども」については、「4 せたがやゼミナール」では、子ども家庭支援センターと連携して実施しております。 「(4)区立小学校・中学校」では、1にあるように家庭学習支援のためのホームページ開設とかICTの教材などを配備して、タブレット端末貸与などもしております。 「(6)若者支援」の1ですが、希望丘、野毛の青少年交流センターでは、電話で話せる時間などを設けてコミュニケーションや見守りを実施しております。 続いて4ページの3、今後の課題等になります。 「(1)子育て家庭への支援」については、2、4、5とあるように、各おでかけひろば、妊娠期面接等、それから両親学級など、また、ぷれパパママ講座などでオンラインを活用した実施ということで検討しているところもございます。 5ページ、「8 産後ケアセンター」では、感染症予防対策として、複数通話可能な携帯通話端末に変更するということも対策として予定しております。 「(2)幼児教育・保育」ですが、「3 保育園等」では、規模を縮小した保育を実施しております。今後新たに「新しい日常における保育検討会」を立ち上げ、それぞれの団体の代表によって議論を行っております。8月末をめどに取りまとめ、区として今後の保育の方針を示していきたいというところでございます。 「(3)支援が必要な子ども等」については、「4 ひとり親の学習支援」としては、オンライン授業を再開し実施しております。 「(4)区立小学校・中学校」も、2にある、現在、ICTを活用した授業のライブ配信等を準備しています。 8ページ、4で項立てがございますが、子育て世帯への給付等の支援を並べて御説明しております。(1)から(5)までございます。こちらを御覧いただければと思います。 以上で説明は終わります。 事務局 引き続き、「ひとり親家庭を対象にした子どもと保護者の生活に関するアンケート」について、資料1の別紙2について御説明します。 子ども家庭課ですが、世田谷区の子どもの貧困対策の推進に関わる業務と、ひとり親家庭の支援に関わる業務を担当しております。昨年度策定した子ども計画の中には、ひとり親の支援のほか、子どもの貧困対策に対する計画も内包する形になっております。そういったことで、コロナの影響を受けて生活困窮、特にひとり親家庭については影響を受けている状況があるのではないかということで、アンケートを急遽実施したものでございます。 めくっていただくと【調査の概要】とあります。大きく2つの対象がございました。区では、ひとり親家庭に対しての学習支援事業を行っています。「かるがもスタディルーム」と言いますが、こちらに参加している子どもの保護者に対するアンケート、それから、区内に3か所ある母子生活支援施設に入所している方、また退所された方に対してもアフターフォローで施設も関わっている状況がありましたので、その方たちにも対象としてアンケートを行いました。 それぞれ回答数については記載のとおりです。 ひとり親の「かるがもスタディルーム」の対象者は35人となっていますが、実は生活困窮の方も含めた事業ということで、二人親の方も1世帯入っていましたので、実質的なひとり親は34人にはなります。 具体的なアンケート調査項目ですが、次のページからあるように、休校中の日中の子どもの過ごし方、平日の昼食をどのようにしているか、休校中の子どもの勉強時間がどうなっていたか、保護者の就業状況とか家計収入への影響を聞き取ったものでございます。 それぞれポイントになるところを上に3つずつぐらい箇条書で書いていますので、後ほど御覧いただければと思います。 説明は以上です。 会長 それでは、これに関連して、委員から資料の提供がありますので、簡単に御紹介いただけますでしょうか、どうぞ。 委員 おでかけひろばの現場からの報告です。コロナ禍で子育て家庭はどんな困り事があったかを区内の各ひろばスタッフが利用者さんにヒアリングしました。そのピックアップがお手元の資料です。100を超える声を聞き取り、分類したものは、また改めてお知らせできたらと思います。 大きく言いますと、どの困り事も、連続していろいろなところで起きていると見ていただけるとありがたいです。 私たちが特筆すべきと感じたことの一つが、「夫婦がもめた」「不仲になった」という声です。リモートワークでお父さんがうちにいる。新しい日常で、お父さんは家事をしたか、子育てをしたかが問われていくのではないかと思います。やはり子育ての教育というものがないと、簡単には共感的な家族にはならないということがよくよく分かったところがあります。 また赤ちゃん、子どものストレスにももっと目を向けて、私たちもメディアを動かしたり、医療、福祉、教育の皆さんとの協働で何か発信していくべきだったのではないかと感じています。各ひろばではインスタ、オンラインひろばなど、様々に努力しておりますが、今回のアンケートをはじめ利用者の声を受け止めて、実践をしていきたいと思っています。 委員 実はおでかけひろばの有志で、コロナ禍で全然会えないし、情報共有もできなかったのですが、50人ぐらいでライングループがあって、「どうしている?」というやり取りの中から、アンケートをしてみようとか、ちょっとどんなことをやっているかの聞き取りが行われました。 それぞれのひろばが工夫を凝らして、休業中でしたが、むしろ忙しいぐらいに利用者さんに端から電話をかけたり、様々なことをしていたということで、この資料の続きで、どんなことをやってきたかをざっくりリストにしているのですが、休業中にかなりのことをやっていました。 ただ、それはなぜできたかというと、日常で地域の親子につながっていたからなのですね。つながれていないところは、どうやってつながろうかと巡回したり、様々な工夫をしながら、新しく子育てが始まった方につながっていきたかったのですが、そこが逆にできているからこそできたことと、普段できていないことはできなかったということもあり、やはり日常に、まず困っていないときからつながるということと、困っていないときも気軽に聞ける利用者支援事業、地域子育て支援コーディネーターという名前ですが、その存在が大きかったなと思います。 実はコロナの非常事態宣言が解除されてからのほうが、相談事とか悩みとかSOSは爆発的に増えていて、その間はみんな我慢していたという状況が見えてきたと思っています。 これはほんの一部ですので、お問合せいただければ、個人情報にちょっと近いものがあったので、あまりいっぱい出せなかったのですが、読んでいただけると思いますので、お声かけください。 ここに書いて、行政でやったことと地域でやったことということで、今日お話ししていると思っているのですが、食の支援を地域で行っていました。「せたがやこどもフードパントリー」という名前で8月頭まで51回3,700食を提供しています。 最初の頃はお弁当で、後半は食材に切り替えてやっています。ひとり親だけでなく、コロナで失職したりして現金がない御家庭、二人親の御家庭もたくさん、区内で四、五か所で分散してやっていましたが、子どもや親たちが取りにきてくれて、それをきっかけにほかの制度へつなげたり、むしろ困窮世帯の窓口、相談窓口から連絡をいただいて、コーディネーターが配布したり、ちょっとそういう連携を取りながらやっていたということがありました。また改めてそこは報告したいと思います。 会長 ありがとうございました。 私も大学が完全にリモートで、家の中に籠もっていた時期に、週に一度パントリーに行かせていただきました。地域の方々と継続的に毎週お目にかかれることは、とても私にとってのいい体験になりました。 こうした市民と、いろいろな行政の出先機関、子ども支援に関わる市民や行政、現場の方々が、食の提供、食品詰め、配布の手伝い、配達などいろいろな形で出入りされ、守秘義務をしっかり守り、声掛けの仕方や、話し方など様々な配慮をしながら、地域の支援を必要としている子どもたちや子育て家庭にしっかりつながろうとされているということに、とても力強く感じた次第です。私はそこの中に伺えて、とても貴重な体験をさせていただくことができました。 少しの時間ですが、情報でもかなり出していただいていますが、ぜひここに参加されている皆さんの施設や地域の子どもたちの状況をお話いただき共有したいと思います。 私からは、このコロナ禍の中で、たくさんいろいろな情報が出ておりましたが、私から皆さんを勇気づけるために2つの資料を出しました。 1つは、皆さんもよく御存じの国連・子どもの権利委員会が4月8日にこのパンデミックに対する声明を出してます。こういったコロナ禍という世界的な危機の中でも、子どもの権利をどう守るかについての毅然とした姿勢をとり、声明を出しています。ぜひ読んで広めてください。 もう一つ、この近くの国立の子ども病院である国立成育医療研究センターで、国立の機関として、特に子どもたち自身にコロナ禍についてきちんと意見を聞いてくださっています。この取り組みと資料はとても大切だと思いました。これはホームページにでは、もっとたくさんの資料が載っていますので、ぜひ皆さんに御覧いただけたらと思います。ここでは一部分を出させていただきました。 一番苦しかったのは子どもたちです。子どもたちがきちんと声を出す場を用意されて、その声がきちんと支援につながっていくことがとても大事です。ぜひこれを読んでいただいて、様々な支援につないでいただけたらと思います。 いろいろな施設や機関の代表の方がいらしていますが、どうでしょうか、ぜひお願いします。 委員 保育室から代表で来ております。昨日も集まりがありまして、それは園長の集まりですが、その中に職員の代表も出て話をするのですが、その職員から、6月いっぱいですか、アンケートを取りたいということで、実際にアンケートづくりと、6月いっぱいまでの意見ということで、職員、保護者、園長というそれぞれに向けたアンケートをつくって配布しました。 今、保育室は減って、6施設の中からいろいろな意見が出ています。昨日出たもので、今日は持ってきていないのですが、すごく貴重な情報になっていると思うので、こちらもデータとしてお渡ししたいと思います。 会長 ぜひ事務局にお送りください。届いたら皆さんに提供していただくようにしておきますので、お願いします。 委員 おはようございます。私立園長会の代表で参加しています。それと同時に、新しい日常における保育の運営検討委員会にも参加しています。 今、民間保育園の状況がどういう状況かというと、結論から言うと、ようやく保育らしい保育を組み立てることができるようになって、子どもたちも日常に近いものになってきたと。けれども、コロナ対策を相当やる中での保育ですから制限はあるのですが、現場的な意見だと、やはりこのまま今の状態を9月まで何とか持っていきたいというのが現場の大きな要望でした。 今ほとんど90%ぐらいの子どもたちが出席しています。少ないところでは85%で、多いところはもう95%ぐらい出席しています。 保育の状況から見ると、やはり幼児の保育が今一番大変で、0歳から1歳は個別の配慮とか個別の保育を日常的にやっているわけですが、幼児のほうは、国で定められた1.98平米の中で保育をしなければいけないという建物環境なわけですね。そこで90%の子どもがいる、これは密にならざるを得ないという状況です。 それから、私のところもそうですが、子どもが5人しか来ないときがあったのですが、1人の赤ちゃんでも、子どもの声のするほうへ必ず行くわけですね。やはり子どもは子どもが好きだし、友達が欲しいという中で、兄弟でなくても子どもは子どもを求めるという状況がありますから、子ども同士の接触がないということは、保育ではないわけですね。 そういう意味で、元来の保育園の状況をどう伝えられるか、子どもたちに保育という場が提供できるかは、今のこの子どもをめぐる環境の中で、非常に難しいものがあります。 それから乳児のほうでは、0歳から1歳、マスク保育の弊害と。これから言葉が出るとき、これから離乳食が始まり、これから先生を大好きになる、友達に語りかけるという、そういうときに、大人がマスクで保育をせざるを得ない。表情、言葉、あむあむだよという、そういうものを伝えることができない、そして歌の美しさも伝えることがなかなかできない。そういう中で、非常に悩みを、現場的には「マスクを取りたい」というすごい悩みを抱えています。 それから、幼児のほうでは、今、世田谷区は、プールはなし、ということになっていますが、これから真夏になり、プールに入れない、室内遊びだけでこの密の状況の中を過ごすという、ましてや、もう保護者はほとんど夏休みを取らないですよね。そういう中で、冬になって、この子どもたちがどういう健康状況を保っていかれるだろうか、という、いろいろそういうものがあります。 それから、保護者も本当にいろいろです。引っ越しせざるを得ない人たちは退園せざるを得ない状況、そういうこともぼちぼち出ています。 そして、先ほどもちょっと出ましたが、職員でいいますと、今年入ってきた新入職員の教育ができない。現場的にも、4月の状況が全く違うわけですから、実践を通しての教育ができない。 それから、若い人たちが、今、報道もされていますが、もう実家から「帰ってくるなコール」が出てきているわけですね。連休も帰れなかった、遊びにも行けないという人たちが、この夏ぐらいは実家にという、それも今はできなくなってきている、この辺のストレス。 それから、私たちも職員を見ていろいろ考えるのですが、幼児期にどう育ったか、いわゆる余暇を過ごす力が若者にどうあるだろうかと。いわゆるお金をかけたり、人がたくさんいるところに行かなくても、自分が余暇をどう使えるだろうかという、その辺は、幼児期にどういう遊びをしてきたかにものすごく影響があるということが、若者を見ていてすごく分かります。 あと、年配というか40代以上は体のケアで、今非常に悲鳴を上げています。今日も私は職場を寄ってきたら、ぎっくり腰の40代の職員と、保健師さんが腰を痛めたと言って、今日休んでいますが、この辺も今まで電車に乗ったりいろいろしてケアに行っていたところが、なかなかできないという職員たちの苦しみや悩みを今、現場的にはすごく抱えています。 すみません、現場の本当に一部の状態です。 委員 私は社会的養護のところでいきますと、これも私もよく分からないのですが、このコロナ禍で、いろいろな入所とか一時保護の依頼の件数がすごく多いのかなと思っていたのですが、実は年々依頼数は右肩上がりであるので、ここ五、六年ずっと、うちも60ある施設のうちの1個なので、全体がどうか分かりませんが、統計を取っていて、去年の4月から6月の3か月の入所依頼、一時保護の依頼数と、今年度の4月から6月の依頼数を見ると、ざっくりですが、去年は190なのですが、今年は110です。要するに依頼数が減っているのですね。それは児童相談所から「入所できますか」ということだったり、「一時保護所がいっぱいなので、一時保護できますか」ということで統計を取るのですが、それは、この状況でもっと増えるのかなとちょっと思っていたのですが、増えていないというところを、逆に区児相ができたので、そのあたりは何かいろいろ想定できていることがあるのかとか、どんな状況かをもしも分かるようだったら教えていただきたいと思いました。 委員 私立幼稚園の代表ということですが、私立幼稚園自体は各園まちまちで、休業期間もそれぞれ違いがあったりということでやっていましたので、取りあえず私の園の様子をちょっと御紹介したいと思います。 一応3月いっぱいまでは自由登園という形でやっておりました。ほぼ9割の子どもたちが登園していました。 一時預かりをしておりますので、その人数は極端に減りました。通常ですと十数名いるのですが、3月、4月、5月はずっとやっていましたが、二、三名から多くて四、五名という形で人数が減りました。 そして、4月、5月は休園しましたが、5月の末ぐらいから徐々に自由登園という形で行いまして、6月からは大体半数ずつという形で登園をやっておりました。それも一応午前中だけでやっていましたが、やはり保護者の方の意見を聞くと、始まってほっとしたと。子どもたちが家の中にいるということ自体がすごいストレスになっていると。それは親自身の例よりは、やはり近隣との関係でのストレスが結構大きいということを聞いていました。 7月からは全員の一斉登園ということで、一応弁当も持ってきてやっております。 私のところでは、園内では、子どもたちはマスクはなしということで過ごしております。それから職員についても、基本的にはマスクなし。ただし、状況に応じてということで、透明マスクというものがありますが、それをして対応しているというような状況です。 もちろん、それ以外の感染対策については消毒等をやっておりますが、今のところそういう形でやりますよと保護者の方たちには連絡をして、やはりどうしてもコロナは気になるということで休ませている保護者の方は数名います。それ以外の95.6%以上は通常どおりの登園をしてきているという状況です。 会長 ありがとうございます。 ここで一旦、最初に2つの報告がありましたが、それを含めて、今、児童相談所のこの間の相談件数とか傾向についての質問がありましたが、ほかにも何か行政の取組で御質問とかがあれば、ここで承りたいと思いますが、いかがでしょうか。 それでは、すみません、お願いいたします。 事務局 事務局からお尋ねについて御回答します。 児童相談所の状況ですが、この間、児童虐待通告はずっと右肩上がりで増えてきている状況で、この傾向そのものは現在も続いています。 しかし、今回の4月、5月で、コロナの影響でどれくらい増えたかで申しますと、コロナの件で顕著に伸びたという状況ではございません。 通告の内容を見ていくと、学校や保育園が休業になったことにより、そちらからの通告は減っている。一方で泣き声通告は増えている。それらが相殺されて、伸びてはいるけれども、全体としての顕著な伸びにはなっていないといったところが4月、5月の状況かと思っております。 ただ、これは報道などを見ていると、自治体によって差が相当出ているのではないかと聞いております。コロナの影響で虐待通告が増えたという報道がされている自治体もありますが、世田谷の場合は、学校休業、保育園の休業とが相殺されて、伸びてはいるけれども、顕著な伸びではなかったというのが4月、5月の状況かと思っております。 しかしながら、それ以降、まだ数字としては今、統計を集計しているところですが、やはり通告の件数は確実に伸びているだろうと見ている状況にはございます。 虐待通告として現象として出てくる前の、やはり御家庭のストレスなどは相当たまっているのであろうということは感じているところで、これらがそういった虐待のような形、通告のような形で現れる前の御家庭のストレスへの対応、緩和するための何かしらの措置が非常に大事になってくるのではないかと、そんな感触を持っているところです。 したがって、児童養護施設さん、里親さんに対する入所措置とか一時保護自体が、世田谷区の場合は顕著に増えているということは、この4月、5月はなかったのですが、恐らくこれから様々、この先の動向が、また見通しづらいところではございますが、またいろいろ御協力をお願いする場面が出てくるかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 会長 ほかの御質問はよろしいでしょうか。限られた時間ですが、ぜひこういう情報についてはきちんと出してほしいということはご発言ください。子どもたちの育ちのために、どんな時も大事なことは、とにかく日常性が担保できること、これは子どもにとって一番大事なことなのです。 私は長く諸外国での子どもに対する関わり方とか、東日本大震災以降の子どもたちへの関わり方について学んだり、あるいは一緒に支援活動をしたりしてまいりましたが、結局どこでもそうですが、子どもは本当に危機的状況の中で、けなげに努力します。 子どもにはレジリエンスという、可塑性は非常にあります。ただし、それが過重に負担をかけたりすると時にぷつっと壊れたり切れてしまうということがあります。このコロナ禍も、子どもたちがけなげに努力しているという、時代が例えば3月、4月、5月、あるいは今までも、とてもけなげな姿を見せるのかもしれないと思います。 しかし、そのけなげな姿には絶対に限界があります。そうでなければ子どもではないわけですから、そういう意味で私たちは、そこが必ず来るときちんと予想しながら、ある意味ではそれに向けての準備や対応をきちんとしておかなければならないということを考えるわけです。 コロナの問題は世界中で起きている問題で、少しずつ取組の仕方、それは考え方の違いということもありますし、当然ですが、文化や環境が違うので、それぞれの状況は違います。 しかし、子どもたち自身が日常的なケアの中できちんと育っていくということに関しては世界中どこも一緒ですので、そういう意味でそのケアの場がどれだけ早く、そしてきちんと提供されるかを、私たちは何らかの形で、子どもたちに対して説明し、それを保障していかなければいけないということは、役割として大人たちの義務であると思っています。 そういう意味で、この世田谷の中で、先ほども報告の中で、若者支援センターの方々が近隣や、公園に出かけていって子どもたちに会うというアウトリーチをされているということはとても自然であると同時に重要な取り組みです。 当然ですが、ほかのところもいろいろな形でこうしたアウトリーチ活動をされて、子どもたちに安全な遊び場や居場所をどう保障するかを、この世田谷の中でも考えていってくださっています。 コロナとともに生きなければならない社会になってきつつありますので、私たちはどのように危険を回避しながら、一方で日常性を提供していくかという大変難しい挑戦をしなければならないわけです。世田谷区において、みなさんと一緒にこうした子どもたちの育つ環境の整備と実現に向けて努力したいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。 恐らく多くの組織自体も、このような調査だとか、あるいはいろいろな形での状況の収集をされていると思います。収集されて、それがそのままにされては本当にもったいないことですので、子どもたちの気持ち、親たちの気持ちをキャッチし、そのことをどのように施策や支援に具体化していくのか考えたいと思います。今回のコロナ禍への取り組みから私たちが学ぶべきことがたくさんあると思いますので、ぜひ皆さんで共有できるように、事務局にお寄せいただけたらと思いますので、よろしくお願いします。 それでは、次に待機児童の問題に進めます。 今年の区における保育待機児童数の状況です。書面会議とした第1回の中で情報提供を行いましたが、委員の方々からいろいろな意見をいただきました。そのあたりを中心に、まず事務局から説明いただいて意見交換をしたいと思います。よろしくお願いします。 2.情報提供 (1)令和2年度保育待機児童等の状況について 事務局  資料2の1から順番に載っておりますが、お配りした資料は第1回の書面会議でお配りした資料と同じものとなってございます。そして、一番後ろに参考として、皆様からいただいた議事録を抜粋でつけております。 いただいた意見全部にお答えできるかどうかですが、まずは今回、待機児がゼロになったというところの区として考えている一番主な要因をお伝えできればと思います。 一番上の資料2の1を御覧いただきたいと思います。こちらが「1保育待機児童等の状況」で、表の真ん中あたりに「令和2年度4月時点の実績による保育総定員数」という枠がございます。黒塗りのところで定員数2万462の右に前年比で802とございます。この802が拡大した定員の数になりまして、これの主な要因が、やはり保育施設整備、これまで私立認可保育園の整備をかなり進めてきておりますので、こちらによる成果が一番大きいというところが、やはり待機児童の減少になった要因の一つでございます。 もう一点、表の中ほど「2保育所等利用待機児童算出の内訳」がございまして、この表の1の内容の括弧に「令和2年4月入園申込者のうち育児休業の延長を希望した世帯(児童)数(328人)は除く」とございます。これが今回の入園選考から新たに入れたもので、あらかじめ入園の選考の際に、こういった御要望を保護者にお伺いしたことによって、待機児の算出に当たっては、あらかじめ328人を除くことができたというようなところで、773という人数から、実際はこの保育室、この下のほう、2からそれぞれありますが、差っ引いていったところ、今回はゼロになったという、この2点が一番大きなところとなっております。 ただ、一方で、待機児ゼロにはなりましたが、新たに見えてきた課題もございます。この表の2の7を御覧いただきたいのですが、「自宅から30分未満(半径2km以内)で登園可能な距離の特定教育・保育施設等に空きがありながら入所出来ていない児童数」が474とございます。実はこれを過去5年振り返ると、かなり増えてきております。ここが数字としては結構大きいところで、空きがありながら入所していないお子さんがこれだけいるというところが、区としては大きな課題になってきていると捉えております。 そして、この474の分析も進めておりまして、1歳児が大体半分ぐらいを占めてございます。育休からの復帰に伴って、今後も1歳児のニーズが高まることが予想されることもあって、資料でつけている資料2の4も後ほど御覧いただきたいのですが、認証保育所の0歳を1歳に振替ることで1歳児の受入れを促進するような取組をしていきたいとは思っているところでございます。 さらに、この474が実際にどういう状況かという分析については、今後区としてもさらに分析を進めていきたいと考えております。 あとは、実は今年度からスタートした計画で、来年の4月1日で待機児解消を目指していたところですが、1年前倒しで解消となりました。計画は始まったばかりで、今後3年間で重点的に保育園を整備していくという計画にはしていたところですが、前倒しで解消したことを受けて、区としても今後の保育の需要量見込みについては見直していく必要があると考えてございますが、現在のコロナ禍のこういった状況もございますので、コロナの対策を検討しつつ、今後、需要も併せて検討していきたいと考えております。 この対策の取組ですが、どういう方向で検討していくのかについては、今後、保育部でも検討チームをつくって考えていきたいと思っているところでございます。  説明は以上でございます。 会長 ありがとうございました。 この件について御質問や御意見ありましたら、どうぞ。 委員 まずは待機児童ゼロ達成おめでとうございます。本当に世田谷区は頑張ってこられたと思っているのですが、私の勘違いかもしれないのですが、世田谷区が待機児童ゼロとなったと新聞等で報道されたときに、この育児休業の延長を希望した世帯の数のことなのかどうか、4月入園時点で育児休業中の家庭をさらに調査して、復帰の意向が確認できないものも待機児童から除いたというような報道がされていたように思って、これは世田谷区の方針と大分違うと思ったのですが、この表の中に育児休業中の者というものがなくなっています。育児休業中の人は全員、事前にあらかじめ「育児休業を延長します」と申告した人だったのかどうかちょっとお聞きしたいと思いました。 それから、7の自宅から30分未満の保育施設でも登園していない人、入園を承諾しなかった人が待機児童数から省かれるということは、全国的に国の方針でそのようになっておりまして、全国的にここの部分がどんどん膨らんでいるという状況がございます。 なぜここが増えていくのかが私も大変疑問で、1歳児が多いということでしたが、近くにあってもというか、30分未満というのは毎日通う距離として適切かどうかという問題もありますが、その行かない人たちがなぜ行かないのか、ひょっとしたら質の問題であったり、例えば3歳未満で終わってしまうことに不安を感じていたりということもあるのではないかと。このニーズとのミスマッチというか、そのあたりがないのかどうかも調べていく必要があるのではないかと思っております。 委員 ちょっとこちらに関連した事項ですが、保育士などの宿舎借り上げ支援事業が時限措置でそろそろ打切りになると挙がっております。今回、保育所の整備が進んだというのは、当然ながら保育士の方々の量的な確保ができたことも非常に大きい要因だと思っているのですが、特に新設園では、園長さんとかに伺うと、採用の問合せの際にまず家賃補助があるかと聞かれると。 保育士の方々を集めて、今年度の待機児童ゼロの原動力になったかと思うのですが、こちらの打切りというか、時限措置なので、終わりになってしまった場合、今後の保育士の方々がどれだけ集まらなくなるか、もしくは保育士の方々が辞めてしまうのか、ほかの家賃補助などの手当が厚い自治体に流出するかとかいったことをぜひともちゃんと考えて、打切りするのかなどは検討いただきたいと思っています。 国や都が関与されていて、世田谷区独自ではちょっと難しいところもあるかもしれないですが、事業者の方の声をよく聞いていただいたり、区同士で連携したり、ぜひいろいろな策を取っていただきたいと思っています。 私も息子を保育園に預けているのですが、保育園の先生たちも、子どもが毎日かわいくて、何とすばらしい仕事なんだという言葉をいただけるので、保護者としてすごくありがたいのですが、そういう声を引き出せるのも、やはり経済的な安全性というか、担保されたところも大きいと思いますので、ぜひともよろしくお願いします。 委員 本当にそうなんですね。ちょっと違いますが、今度のコロナ問題で、私の保育園では、この宿舎借り上げの人たちが本当に大きな力を発揮してくれたのですね。近隣にいますから、家庭訪問も何回もしてくれたし、おもちゃが借りたい、絵本が欲しいというときに子どもたちに届けてくれたり、いろいろ「この宿舎の若者たち、ありがとう」というぐらいに、本当によく飛び回ってくれた。それはそれでとてもあります。 今、民間保育園の園長会でも一番の話題が、やはり宿舎借り上げを確保できるだろうかと。それで保育課にもねちねちお聞きしたり、いろいろするのですが、まだ方向が何も出ないというところで、私たちも、既に来年度の採用が始まっていますので、この辺の方向を早く出していただきたいし、単独でも独自でも、ここに一番力を入れていただきたいと思います。 委員 大学は、卒業式も入学式もないまま遠隔授業が進められて、学生の顔も直接見ないままです。学生自身もいろいろな思いを持って不安を抱いている学生もいます。リモートではあっても、なるべく個別に対応しているところでございます。 今の保育園の状況、保育士不足の状況は悩ましいところです。保育士確保は、保育を維持するための基盤ですので、力を入れていただきたいと思います。 それから、コロナ感染症対策との関連でいえば、もちろん消毒も大事ですし、手洗い、うがいはもちろん、3密を避けることも必要です。保育現場においてこうしたことがなかなか難しいということも踏まえ、しかしまた、一つのお部屋の中に一斉にみんな集まって、同じことをして、先生が大きな声を出してというような保育ではなく、一人一人が集中してじっくり遊べる環境であることも大切です。 日本の保育現場は往々にして先生の声も子どもの声も大きいという、そのプラスの面もあるのですが、一人一人がじっくりと集中して遊んだりすることを保障しなければなりません。そして、そのための環境、それぞれの子どもが興味関心を深めていくための教材や素材や遊具が十分にあるだろうかと。 これは保育の質に関わるところですが、様々な運営主体が新たに世田谷の保育に参加してくる中で、保育内容、保育環境を考慮し、遊具や絵本、様々な素材やものに子どもたちがじっくり関わり探求していくような保育と感染症対策を両立させていくことが大事だと。保育現場の先生たちの御苦労は並々ならぬものがあるかと思いますが、こうした面も考えていっていただければと思います。 委員 ありがとうございます。待機児童ゼロに関しては、いいニュースだったのかなということが若干微妙で、おめでとうございますという声もありましたが、保護者はすごく衝撃でしたし、「本当にそうなのか」と思ってがっかりした親も多かったです。 これに付随してかもしれないですが、認可外保育施設に関して、例えば企業主導型もここから引かれる対象になっています。その後、監査とかが世田谷区に移管されていると聞いていますが、それについて、ベビーシッターも含め、ちょっと事故があったりいろいろしていますので、世田谷区がこれからそこを担当されるときにどのようにされるのかとか、子ども・子育て会議でそれを確認できるのか、質のことについてはどのように進めていかれるのかを、今日でなくて全然構わないですが、教えていただけると、私たちも安心ですし、逆に世田谷区にそれが担当になったからこそ、ぜひ今おっしゃったような質のことについて、どこに預けても安心だし、質のいい世田谷での保育が実現されるといいなと思っています。 委員 私、一応、東京都認証保育所の代表でこちらに来ております。現実のところ、認証保育所は、基本、独自の保育のカリキュラムを打ち出して、また認可にないカリキュラムでやるというところからの新しい保育を、十何年前に東京都から認証保育所をやってみましょうというところからのスタートなのです。 ですが、基本、今現在も、認可保育園に入れなかったから、認証で空きがあれば入れてほしい、そして、認証保育所に入っても、すぐに受託証明書を提出されて、もうとにかく認可が空けばすぐに移動したいと。保護者の中では、認可が入れないと認証に来て、もうぐるぐるぐるぐる回るというような保護者がいる。 あとは、逆に認可保育園では過ごせない少人数で、先ほどもおっしゃっていた、一人一人を手厚くゆっくり見てほしいと言って、認証保育所に求めて入園を希望される方もいる。そういう中で、認証保育所の在り方が、ちょっと認可保育園とまた違うところがあるのかなと。 そういう中で、認可と認証保育所、保育室、それから保育ママ、ベビーシッターさんと、年に数回勉強会をしているのですが、そこら辺が、お互いが統一して共有して一つの保育に向かってやっていければいいのですが、現状、受け入れる側が一つになったとしても、保護者の側が、少し認可、認証保育、幼稚園と言って格差を生じて預けに来るということは現状であるかなと思っております。 会長 ここで一旦切って、今お話があった保育の質の担保やそれぞれの支援のために区はどのような取組をされているかということと、その保育者確保のための住宅費補助の問題については、今どの段階にあって、具体的には、新規採用の方たちへのどのような形での支援をされていくのかお話しください。保育士確保の問題に対する区の取組で、これは建物をつくると同時に、保育者がいなければどうしようもないわけで、この点についてはどのような考え方をされているのか、ここでお話しできる限りでいいですが、お願いできますでしょうか。 事務局 様々な課にまたがるので、概略のみ説明させていただきます。 まず、育児休業の待機児童のカウントの件ですが、申込みの段階で育児休業の延長をしたいという意向を聞いたのは今回初めてです。それで328人という方が、4月1日では育児休業を延長したいという意向で、恐らくこの先、今年度中には復帰したいという要望になるので、ここに対しては危機感を持っておりますが、あくまでも4月1日の時点では、保育園の入園は希望しないということだったので除いている状況です。 あと、一律に育児休業だから除くということはしておらず、育児休業で復帰したかったのだという方は、きちんと待機児童としてカウントはしております。 こちらがアンケート等で聞いても、お答えいただけなかった方については、国の基準に基づいて引いているというところで、そこが多分「本当に」というところだと思うのですが、世田谷としても、待機児童は形上ゼロになりましたが、まだまだ入れていない方がいることは十分認識していますので、その分析、対策をこれからしていくところです。 委員 すみません、その育児休業中で確認が取れなかったとかの数は、この表の中のどこにあるのですか。 事務局  773になる前に、この266人を引いている状態でして、引いて引いて、773人が、世田谷区として認可に入れていない方ということで出ていますので、この表には出てきていないです。 次に、問題意識としては、先ほどの474名というのがありますが、ここに対しても持っています。先程説明がありましたが、この中の半分は1歳児クラスの方々です。この1歳児クラスの方々をさらに分析していくと、半分は、保育の必要性の指数が低い方になります。つまり、短時間勤務の方、あとは職探しの方々が、1歳児の中でも6割を占めています。区としては、この短時間の方々を今後どうやって保育につなげていくかというところが課題認識としてありまして、この対策を今後考えていくというところになります。 次に、宿舎借り上げについては、国と東京都の判断がすごく大きなところになりまして、区としても国と都に要望を出している状況ですので、募集が始まっていてというところですが、実はこちらも状況が分からないです。ただ、これがなくなるわけにはいかないということは十分認識していますので、強く要望してまいります。 次に、貴重な御意見をいただきましたが、ここら辺については、今、検討会を立ち上げて、やはり保育の中で待機児童と3密対策は相反することで、こちらとしても、入りたい方がいるとなると預かっていくことで今進めています。 ただ、保育の工夫の中でどういうことができるかは、様々な代表の方にお越しいただいて、そういった事例を今挙げていただいていますので、8月にお示しできたらと考えております。 次に、認可外保育施設の件ですが、認可外保育施設の指導権限は東京都から世田谷区に移管されました。コロナの関係があって、当初は5月から指導に入る予定でしたが、それを遅らせましたが、さすがに区民の方々から様々な御意見をいただくことが多かったものですから、6月の中旬からは指導、巡回支援に入っています。 東京都では、これまで巡回指導と言われるものは、認可外に対して全園行っていました。指導は2割ぐらい行っていましたが、せっかく世田谷に来ていますので、今、巡回支援は全施設に行くということは東京都と変わらず、指導については、5割以上は行く予定で今進めています。 ただ、今までよりもさらに区民の方から御意見をいただくことが多いので、緊急で入ることが結構あります。区としては、文書指摘になるような案件については、もうホームページでどんどん公表していこうかと思っています。やはり指導だけでは限界があるので、そこら辺は区民の方々に見ていただく。 そして、こちらに入っている声も、実は預けている方というよりは、地域の方々から「こんなことがあるけれども、大丈夫なの」という声があります。そういった声もいただきながら、指導は徹底してまいりたいと思っております。 事務局 保育の質の担保でございます。もう一つ、やはりこのコロナ禍の影響によって、今ことごとく、私立も含めた保育士さん、職員に対する研修が中止になったり延期になっております。そこは懸念しているところです。一部オンラインで試行的にやっている部分もございますが、こういう状況を捉えていくと、やはり研修全体の見直しみたいなものを今後、考えていかなければいけないかと思っているところです。 事務局 最後に補足させていただきます。待機児ゼロについては、このゼロだけが独り歩きすることを我々も懸念しています。そんなわけでこの資料2の4で、「今後の保育施設整備の進め方」というものを一緒に出させていただきました。現在、課題のさらなる深掘りとか、これに加えた今年度の緊急取組の追加策、今後の見直しの方向性等をまた今検討しておりますので、できるだけ早めにお出しして、また御覧いただくような準備を進めているところです。 会長 よろしいでしょうか。 すみません、もう終わりの時間を15分過ぎてしまっているのですが、ここで御発言がある方は挙手をいただいて、終わりに持っていきたいと思いますが、いかがでしょうか、大丈夫でしょうか。もしおありになったら、先ほどもお願いしておりますように、どうぞ事務局にどんどん御連絡いただければと思います。 そしてまた、皆さんからの情報提供についても、事務局にどうぞお寄せください。 それでは、本日の議事、皆さんの御協力で全て終了いたしました。進行を事務局にお返しいたします。 山本課長 本日は限られた時間の中で、貴重な情報と御意見をいただきましてありがとうございました。 事務連絡、3点でございます。 情報提供の案件で本日資料配布としたものへの御意見、御質問は、8月14日金曜日までに郵送またはファクス、メールにて子ども育成推進課へお送りください。 また、本会議の議事録については、整い次第皆様にメールでお送りします。御自身の発言部分を確認いただいて、修正がございましたら事務局まで御連絡ください。その後、区のホームページで資料とともに議事録を公開いたします。 さらにもう一つ事務連絡がございますが、次回の子ども・子育て会議の日程でございます。次第の一番下に記載しておりますが、第3回の会議を10月下旬に開催したいと考えております。なるべく多くの委員に御出席いただければと思っておりまして、申し訳ございません、この場で日程調整をさせていただきたいと存じます。 候補の日程が10月23日金曜日9時半から11時半と、10月30日金曜日9時半から11時半になります。 森田会長 今日御出席でない方もいらっしゃるので、この場では2つを候補とさせていただいて調整いただくということでお願いいたします。 山本課長 では、4人の方が御欠席ですので、その方にも確認をして、その後、決めさせていただきます。また御連絡します。 では、以上をもちまして第2回子ども・子育て会議を閉会いたします。本日はどうもありがとうございました。