世田谷区子ども計画(第2期)案の概要 基本理念 子どもは、一人ひとりが今を生きる主体であるとともに、未来の「希望」です。子どもは、一人の人間としていかなる差別を受けることなくその尊厳と権利が尊重され、心も身体も健康で過ごし、個性と豊かな人間性がはぐくまれる中で、社会の一員として成長に応じた責任を果たすことが求められます。 世田谷区は 、子どもが健やかに成長・自立でき、また、安心して子どもを生み、育て、 子育てに夢や喜びを感じることができる地域社会を 区民と力をあわせ実現します。 目指すべき姿  子どもがいきいきわくわく育つまち  すべての子どもが、家庭や地域・他者との関わりや多様な体験の中で、本来持っている力を存分に発揮し、喜びをもって健やかに育っていくまちを目指します。保護者と区民、事業者等は、すべての子どもの子ども時代が豊かなものとなるよう、見守り支えていきます。    2 計画策定にあたっての視点 ○当事者の参加・参画の推進  子ども自身や保護者が、当事者として事業運営や事業の実施主体とどのように関わっていくか。その仕組みをどのように構築し、支えていくか。   ○地域で包括的に支える仕組みの構築  身近な地域で安心して子どもを生み育てられるよう、また、すべての子どもの育ちが子ども自身にとっても保護者にとっても喜びとなるよう、どのように区民・地域の子育て力を高め、地域の資源を生かしながら切れ目なく支えていくか。 ○若者期を見据えた子育ち支援  やがて社会を担うとともに子どもを育てる立場ともなっていく子どもに対し、どのような体験が望まれ、どのような支えや見守りが必要か。若者が直面する課題を見据えたとき、その手前でどのような施策が求められるか。   ○区が果たすべき責任と役割  サービスが量的拡大し実施主体も多元化する中で、世田谷区が目指すサービスの質やサービス利用者である子どもの人権や安全・安心をどのように確保していくか。また、区が主体となって運営する事業が果たす役割をどのように位置づけるか。 重点政策 1 妊娠期からの切れ目のない支援・虐待予防  妊娠、出産、子育てに関わる父母の不安感や負担感が増してきており、こうした育児不安を抱え込むことは、虐待のリスクを高めることにもつながることから、妊産婦や子育て家庭に寄り添いながら切れ目なく支える仕組みを身近な場から充実します。   ◆ 喜びと楽しさを感じられる子育てを、身近な場から支えていきます ◆ 子育て家庭に潜在しているニーズの把握に努めるとともに、ニーズや状況の変化に合わせ、切れ目なく支えていきます ◆ 地域包括ケアシステムの推進により複合的課題を抱えた子育て家庭を包括的・継続的に支援していきます   2 子育て家庭を支える基盤の整備と質の向上  喫緊の課題である保育待機児解消に向けた保育基盤整備を中心として、すべての子育て家庭を支える基盤の整備・拡充を図るとともに、保育・幼児教育の質の確保と向上を図ります。   ◆ 子育て家庭のニーズに沿った保育・幼児教育及び、子ども・子育て支援事業の基盤を整備します ◆ 区が定める基準等に基づき、保育の質の確保に向けた取組みを進めるとともに、子どもや保護者が当事者として、事業運営や事業の実施主体と関わっていく仕組みをつくります ◆ 保護者の施設・事業を評価・選択をする力を支援します ◆ 子ども・子育てを支える人材を確保し育成します   3 子どもの生きる力の育み  子どもが地域の中で主体的に活動できる場や機会を充実させ、すべての子どもが生きる力を育むことのできる環境を整え、地域・社会を担っていく若者、大人、親へと成長していくための基礎となる育ちを地域とともに支えます。   ◆地域で豊かな社会体験を重ねられる場と機会を充実していきます ◆ すべての子どもが、居心地のよい場・力を発揮できる場を身近な地域にもてるよう環境を整えます ◆ 外遊びを推奨し、外遊びの環境を整備します ◆ 子どもの育ちを見守り支える地域コミュニティの形成を支えます  ◆ 児童館が地域で果たす役割を充実していきます   計画の内容 ○体系  大項目1 子育て家庭への支援  中項目1 身近なつどいの場・気軽な相談窓口の充実 中項目2 子育て力発揮への支援 中項目3 子どもと親のこころと体の健康づくり 大項目2 保育・幼児教育の充実 中項目1 保育施設・多様な保育サービスの整備・拡充 中項目2 保育・幼児教育の質の向上 中項目3 保育と幼児教育の一体的な提供 大項目3 支援が必要な子ども・家庭のサポート 中項目1 養育困難家庭・要保護児童支援 中項目2 配慮が必要な子どもの支援 中項目3 ひとり親・生活困窮家庭等の子どもの支援 中項目4 悩みや困難を抱えた子どもの支援 大項目4 質の高い学校教育の充実 中項目1 地域との連携・協働による教育  中項目2 「世田谷9年教育」で実現する質の高い教育の推進 中項目3 信頼と誇りのもてる学校づくり 大項目5 子どもの成長と活動の支援 中項目1 成長と活動の場と機会の充実 中項目2 子どもの社会への参加・参画の機会の充実 大項目6 子どもが育つ環境整備 中項目1 地域の子育て力の向上 中項目2 社会環境の整備 中項目3 子どもの権利擁護・意識の醸成 子ども計画と若者施策の関連 子ども条例は、「子ども」を18歳未満としている一方、区では、12歳から39歳までを若者と位置づけ施策を進めています。 若者施策は、子どもの頃から継続して取り組むべきものや、早期支援により問題の深刻化が防げるものなど、子ども期の施策と密接に関わっています。 このため、子ども計画策定にあたっては、若者施策を見据えた検討を行うとともに、今後の若者施策についても示しています。 今後の若者施策の取組み ○若者の交流と活動の推進 ○生きづらさを抱えた若者の支援 ○若者の社会に向けた文化・情報の発信への支援 ○子ども計画以外の計画に含まれる「若者支援施策」との連携