これは、世田谷の子どもの権利をまもる・せたがやホッと子どもサポート広報紙せたホッとレター第19号です。 1ページ目 せたホッと”を分解してみた どうやって相談しているの? 電話やメールで相談できます。 会って話してみたくなったらせたホッとでも相談できます。 せたホッとで相談の場合は予約をしてください。 悩み事ではなく日常の話も聴きますので話したくなったら来てください。 せたホッとは遠くて行けないときは、せたホッとが家の近くの施設の部屋を予約し、会って話すこともできます。 何だかスッキリしない、モヤモヤしているなど何に困っているかわからない時でも大丈夫です。話していく中で一緒に探していきましょう。もちろん、相談のペースも場所もあなたに合わせます。 相談したらどんなことをしてくれるの? 学校と家のことで悩んでいる 例えばクラスメイトから心無い言葉を言われるたり先生に勘違いされ怒られなんだかもやもやが残っている場合は、面談をして、どうするのがいいのかを話し合い、せたホッとが学校に行って面談することもできます。 親からの指示に従わないと叩かれどうすればいいのかわからない場合は、面談をして、どうするのがいいのかを話し合い、児童相談所へ一緒に行き、面談することもできます。 学校など、あなたに関係のある機関へ話をしにいくこともできます。もちろん、あなたの希望がない時は勝手にしないので、安心してください。 どんな相談があるの? 学校のことでは、先生が怖い、先生が特定の人をひいきする、なんだか分からないけど、学校に行きたくないなどの相談があります。 家族のことでは、親が自分の気持ちを分かってくれない、親にイライラするなどの相談があります。 そのほかには、友達との関係がうまくいかない、どういう進路がいいのか迷っているなどの相談があります。 せたホッとは様々な相談を受けています。話すことで困っていることが整理されたり、どうするのがいいかが見えてくるかもしれません。嫌だ、つらいと感じたら、まずはせたホッとにお話ししてみませんか? 誰が相談を受けているの? 平尾委員、太田委員、安部委員の三人のサポート委員と相談調査専門員が相談を受けています。相談調査専門員が最初に電話やメールのやり取りをしています。 あなたの気持ちや意見を聴くことを大事にしながら、あなたにとって一番いいことは何かを一緒に考えます。 2ページ目、3ページ目、 続“せたがやホッと子どもサポート(通称、せたホッと)”を分解してみた 今回は中高生世代に対象を絞り、どのような相談が寄せられているのかを特集します。統計のデータは令和4年度のものを使用し、事例は過去5年以内の活動報告書の中から皆さん向けにアレンジしました。これらを通して、せたホッとのことを知ってもらい、相談する時のハードルが少しでも下がることを願っています。 何年生からの相談が多いの? 昨年度は約8割が中学生、約2割が高校生で、中学1年生と2年生の相談が多かったです。 中学1年生は19人、中学2年生は17人、中学3年生は8人、中学学年不明9人、高校1年生は5人、高校2年生と3年生は4人、高校学年不明3人の相談がありました。 心や身体など個人の変化も、対人関係や空間など環境の変化も大きい時期だと思います。困ったな、どうしようと思った時には、せたホッとへ相談してみませんか? どんな方法で相談しているの? 昨年度は「電話」と「メール」が同数で多かったです。電話30人、メール30人、手紙7人、面談1人、FAX1人の相談がありました。直接話したほうがすっきりする人、文章で時間を自由に使いながら相談するのが合っている人、それぞれだと思います。もちろん、組み合わせても大丈夫。みなさんが相談しやすい方法でお話できたらうれしいです。 初回にかかる時間はどのくらい? 初回相談の半数以上が30分未満でした。一方で、1時間以上かけてお話しする方もいます。 10分まで4人、10分から30分まで13人、30分から1時間7人、1時間から1時間半5人、1時間半から2時間1人、2時間以上1人の初回相談がありました。 せたホッとは1回の相談時間を設けていません。みなさんに合わせてお話を聴いているので、安心してくださいね。 いつ相談しているの? 初回の相談が多い時間帯は、「15時台中学生5件、高校生2件」と「18時台中学生9件」でした。この時間が多くなるのは、授業や部活動が終了する時間にあたるからではないかと考えられます。せたホッとは平日は13時〜20時、土曜日は10時〜18時の間で相談できます。いつでも相談してくださいね。 13歳〜15歳(中学生世代)編 中学生世代の相談は「心身の悩み」が11件と「対人関係の悩み」が11件が最も多く、次いで「家庭・家族の悩み」が10件ありました。「いじめ」は6件、「学校教職員等の対応」が6件ありました。「心身の悩み」では、悩み事が解決せず、身体症状が出ていたり不安が大きくなったりするものがありました。また、「対人関係の悩み」では、同級生や先輩後輩、恋人とどのように接するのがよいのかというものやいじり・からかいで困っているというものがありました。 以下は実際にあった相談を組み合わせて作った事例です。 保護者の相談から、中学生本人とつながった相談  ある日、中学生のAさんの保護者から電話で、子どもがクラスメイトから「死ね」や「消えろ」といった暴言を言われたり、暴力を受けたりしている。学校以外にも相談しようと思うがどうしたらいいかと相談がありました。これを聞いた相談・調査専門員は、Aさんが受けた恐怖や悲しみに触れつつ、可能であればAさんからも話を伺いたいと伝えました。後日、Aさんは保護者と一緒に来所し、話をしてくれました。そこでAさんは学校で何か言われるかもしれないという恐怖など学校に行くつらさを話してくれました。せたホッとからは、今は休む時期なのかもしれないことと、安心した学校になるためにせたホッとが学校に話し合いをしに行くのはどうかと伝えました。Aさんも保護者も了承したので、後日せたホッとは、校長先生や副校長先生、担任の先生方と話し合いをしました。話し合いを重ねる中で、Aさんの気持ちを伝え、安心して学校生活が送れるような体制を少しずつ作っていくなどの調整活動を続けています。 16歳〜18歳(高校生世代)編 高校生世代からの相談は「対人関係の悩み」5件が最も多く、次に「虐待」3件と「心身の悩み」3件が多かったです。ほかには「家庭・家族の悩み」2件、「学習・進路の悩み」2件がありましたが、中学生世代と比べ、相談の種類が少ないことも特徴です。「対人関係の悩み」では、同級生とトラブルがあり、自分でどうにかしたいと思っているがどうしたらいいかというものがありました。また、「虐待」は身体的なものよりも精神的なものがあり、「心身の悩み」では自分の性格についてどのように向き合っていくのがよいのかというものがありました。 以下は実際にあった相談を組み合わせて作った事例です。 高校生本人からの相談  高校生のBさんは、「自信がなくて、自分の意見を言うのが苦手で、周りの人の空気ばかり読んでいるばかりの自分が嫌い」、という内容のメールを“ホッとにきゅうさいメール”に送りました。  このメールを受け取ったせたホッとは、まず〈今までつらかったよね。話してくれてありがとう〉とBさんの気持ちに寄り添い、〈これ以上独りでつらい思いを抱え込まないように一緒に考えよう〉と書いたメールを送りました。  その後は、Bさんが相談したいと思った時にメールと電話でお話を続けました。そうしていくと、Bさんは少しずつ考え方が変わってきたと話すようになりました。安心して話せる関係の中で、違った見方を聞いて考えたり、自分の中で整理して話したりすることで変化があったようです。そのため、身近にいる話しやすい先生にも相談してみることを提案すると、担任の先生とお話しできるようになったと報告があったので、せたホッとにもいつでも相談してほしいと伝えて、見守りを継続しました。 最後に、子どもサポート委員のメッセージで、お題は中高生時代の悩みです。 平尾委員。高校の時、ある子を好きになりました。でも、その子には彼氏がいて、その彼氏ともめて、話し合うことに。殴り合いのけんかにはならず、生きるってなんかややこしいなとしみじみ話しました。 安部委員。高校生の頃、家出したくて仕方ありませんでした。ある日、きっかけは忘れてしまいましたが、「出て行け!」と言われ家を出たところ、車で追いかけられ「何で出て行くんだ!」と怒鳴られました。理不尽。 太田委員。このレターを手に取ってくれてありがとう。私は中・高生の時、将来自分はどうなるのかと不安でした。誰かに話を聞いてもらいたい人!楽しいことや心配なことなどなんでもどうぞ。お待ちしています。 4ページ目 子どもには守られる権利、大切にされる権利があります。おとなでも子どもでも、この権利を侵害してはいけません。 これまで相談してうまくいかなかったことも、 せたホッと に話してみませんか。 自分のことでなくても大丈夫です。 秘密は必ず守ります。  相談にお金は、かかりません。相談を受けてからの流れ 学校での仲間はずれや、いじめ、先生のことや友だちのこと。家でのつらいこと、いやなこと、 家族に話せないこと。バイト先での先輩や上司のことなどで、つらい、悲しい気持ちになったら、せたホッとに相談しましょう。 電話、メール、手紙、FAX、会って、相談できます。子どもの権利侵害についておとなも相談できます。 あなたの気持ちや意見をじっくり聴いて一番よい方法を一緒に考えます。解決に向けて関係する人や機関に話を聞いたり、協力をお願いできます。 あなたの考えや気持ちを代わりに伝えることもできます。関係する機関などに改善要請や意見表明をすることもできます。 解決したあとも困ったことが出てきたら、また相談してください。相談が終わっても、必要があれば、見守り支援をします。 相談電話はフリーダイヤル 0120-810-293 FAXは03-3439-6777 平日は午後1時から午後8時まで。土曜日は午前10時から午後6時まで。 日曜、祝休日、年末年始はおやすみです。せたホッとの住所は〒156-0051 世田谷区宮坂3の15の15 世田谷区立子ども子育て総合センター3階です。